リバーシブルとして使用可能。 そして左側の折り返し部分をスライドさせることで、さまざまな厚さの本に対応できます。 また上下の布を内側に縫い込んでいるので、丈夫で本にぴったりした作りになるのが特長です。 では、以下より作り方。 まずは、簡単な設計図(クリックすると拡大します)から。 |
上記の図ではちょっと判りにくいかもしれませんが、縫う時に右側をM字型に折り込みます。 なので本体布の横幅は、「縫い代+裏見返し幅+(本の横幅×2)+背表紙の厚さ+表見返し幅+縫い代」となります。裏表の見返し幅は5〜6センチ見ればいいでしょう。角の切り落としは、端からそれぞれ2〜3センチぐらいの位置です。 また本の大きさ高さについては、文庫や新書といった版形の違いだけでなく、同じ文庫や新書でも出版社やレーベルによって微妙にサイズが異なっているので、これと言った正確な大きさは明記できません。 自分が実際に入れて使いたい本を、直接計って大きさを決めましょう。 ※判りにくければ、見本の書籍からカバーを外し、広げて布の上に置きます。上下に3〜4ミリ(布の厚さによっては7ミリぐらい必要な場合も)ほど余裕を取って印をつけて、さらにその周囲を縫いしろ分の5ミリぐらい余裕をもって切ってゆけば良いです。 では、実際に本体の布とベルトの布を裁断します。 ![]() 必要な布は四枚。 本体の表と裏、同じくベルトの表と裏です。 リバーシブル仕様なので、それぞれお好みの布を選んで下さい。また、裁断する前に必ず布は洗濯し、アイロンをかけておきます(縮むのを防ぐため)。 ベルト用の布は、左右の縫い代をプラスして、 3.5cm 程度の幅に切りましょう。 まずはベルトにする布を縫います。 内側を表にして二枚を重ね、左右5ミリほどの位置でまっすぐに縫い合わせます。 縫い目の位置で折ってアイロンで押さえたら、布の表が出るようにひっくり返して、再度アイロンで形を整えておきます。 ![]() 次は本体の布を縫います。 まずはベルトと同じように表を内側にして重ね、右側の短い一辺を縫い合わせます。一度布を開いて、縫い目がきれいに開くようにアイロンをかけたら、設計図の「上から見た図」のように、見返しにする幅5〜6センチを内側へM型に折り込みます。 ![]() こんな感じです。 しっかりアイロンであとをつけ、ずれないようにまち針かしつけ糸で留めておきましょう。 それから二枚の布の間に、先に縫っておいたベルトをはさんで、やはりまち針かしつけ糸で仮留めします。 この時、ベルトと本体はそれぞれ同じ布が向き合うように置きます。 細かい位置は、実際に本をあててみて調整しましょう。またあとで表紙や折り返した布を楽に通せるよう、3〜5ミリ程度たるみを持たせておきます。 ![]() ベルトを間にはさんだままの状態で、M型に折り込んである辺以外の五辺を縫います(写真では角を切り落としていませんが、縫う前に切っています)。 縫う時には、最後にひっくり返すための空き口を、五センチぐらい残しておきます。 ![]() 設計図の状態になりました。ここでも全体にアイロンをかけておくと良いです。 そして縫い代を縫い目の部分で折り、アイロンで押さえたあと、開いている口部分からひっくり返します。 角の部分など細かい部分は、針先を使って丁寧に引っぱり出します。 最後にもう一度全体にアイロンをかけ形を整えたら、開いている口部分の縫い代を内側に折り込み、手縫いでかがってやれば完成です。 ![]() 使用する布は、あまり厚くない柔らかなもの(木綿とか)の方が使い心地が良いと思います。 それから何度も書いていますが、作業中こまめにアイロンをかけることが、きれいに仕上げるコツです。特に布をひっくり返す部分は、事前に縫い代を縫い目で折ってアイロンで押さえていくことが大切です。 以上、スライド式の布製ブックカバーの作り方でした。 別タイプ、外ベルト式の作り方はこちらで説明しています。 なお、自作なんかできねえよ、という方は、ここらへんとかいかがでしょう?
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