悪役令嬢に転生失敗して勝ちヒロインになってしまいました 〜悪役令嬢の兄との家族エンドを諦めて恋人エンドを目指します〜
2023年02月02日(Thr)
読書記録: ■悪役令嬢に転生失敗して勝ちヒロインになってしまいました 〜悪役令嬢の兄との家族エンドを諦めて恋人エンドを目指します〜 50話 https://ncode.syosetu.com/n7332gw/ 幼い頃から病弱で、ろくに学校へも行けない女子高生、春木響子の夢は、乙女ゲームの世界に転生することだった。特に大好きな『マジック・アンド・ラバー 〜恋と魔法と冒険と〜』略して『マジラバ』は、制作会社が倒産してからも、何周もプレイしてやり込んだお気に入りである。 中でもサポートキャラとして登場するヒースクリフという青年が、彼女の最推しであった。第一王子の婚約者であり、悪役令嬢となるアンナマリーの実兄である彼は、一見するとチャラそうなナンパキャラなのだけれど、随所に意味深な描写があり、謎めいた魅力に満ちているのだ。 彼との恋愛エンドがないことに失望した彼女は、その妹である悪役令嬢に転生し、没落した先でも二人肩を寄せ合って生きる未来などを妄想していた。 そんな彼女は、まもなく病で若い命を散らす。 そうして ―― 気がついた時には、彼女はマジラバの世界にいた。 ゲームスチルで何度も見た覚えのある風景。眼の前にいるのは、憧れに憧れた、見るものを威圧するかのような強いオーラと、高貴な美しさをまとった公爵令嬢、アンナマリー。 (えっと、もしかして、前世の記憶を取り戻したから、人格が別れてしまって、今から融合的なやつかな? どうしよう!? これはこれで突発イベントとして、イイ!) そんなことを考えつつ手を伸ばしてみた彼女だったが……返ってきたのは、 「あーら、ごめんなさい。気づきませんでしたわ」」 という、意地悪な口調。 ……その後に小さく、「大丈夫じゃない、びっくりさせないでよ」と呟くあたり、ツンデレが尊すぎる。 「ちょっと、リサ・コルテリーアさん。失礼ではありませんこと!」 え、待って。リサ・コルテリーア? 呼ばれた名に、彼女は愕然とする。 それはマジラバのヒロインの名前である。けして、彼女が転生を望んでいた、ヒースクリフの妹ではない。 「どうしてーっ! 神様、間違ってます。こっちじゃなーい!」 思わず叫んだ彼女だったが、現在の状況がまさに悪役令嬢に意地悪をされているその真っ最中の、強制イベントであることに気づき ―― 乙ゲー転生ヒロインアンチからの、一周回ってゲーム世界を謳歌しまくるヒロイン主役もの。なお目指すは悪役令嬢一家の救済及び、皆の幸せ。 書籍化・コミカライズ済。 「連載小説は未完結のまま〜」となってはいますが、いちおう一区切りはついている感じです。 前世がすごくあれな境遇なのに、明るく前向きなまま最後まで生ききった彼女への、ご褒美転生のようなものだったのでしょうか? そこまでは語られていないのがちょっと惜しいです。お葬式で棺にアンナマリーとヒースクリフのカードを入れてくれたお友達のその後とかも、書籍版では語られているのでしょうか。 ともあれ、ゲームの強制力や、イベントを消化しないと先に進めない等の「ここはゲームの世界」的展開がありつつも、逆にそれを利用してひたすら推しキャラ(悪役令嬢兄妹)と自分を幸せに、ゲームにはなかった未来を作ることに邁進する、ドタバタっぽいコメディです。と言うか彼女が絡むと、シリアスがどこかへ飛んでいくww 謎のヒロインパワーとか自称ヒロインズスキルで、“角を曲がってぶつかったら王子様(ドントタッチミープリンス)”だの“語るだけで超説得力(スーパーファンタスティックオピニオン)”だの“攻略対象に教えてもらわないと勉強できない病(ヒーローティーチミーシック)”とか出てくるのが逆に面白い(笑) 私はコミカライズから入ったんですけど、今のところ内容はほぼ同じ。むしろコミカライズ頑張ったな!? ってくらい、いろいろ膨らませられています。これは書籍版準拠なのかな? ■悪役令嬢に転生失敗して勝ちヒロインになってしまいました 〜悪役令嬢の兄との家族エンドを諦めて恋人エンドを目指します〜 - 無料コミック ComicWalker https://comic-walker.com/contents/detail/KDCW_FL00202545010000_68/ 今ならまだ、1話から最新まで全部読めます。
No.3463
(読書)
赤本表紙、試し結い2段目まで終わりました。
懸念していた内向きチェインの引きつりやたるみもなく、装飾ピコとも重ならずに済んでいる感じです。 コツとしては、いつもよりピコを小さめに作ることでしょうか。 特に次の段との接続に使うピコは、ときどき混じっている装飾ピコとともに、vspほどではなく、さりとて普段ほど大きくもせず、Very ではなく Small 程度に統一したほうが良さげな感じかと。
一晩、重石をしておいただけで、今のところはいい感じに整ってくれています。 ちょっと残ってしまった半端糸で、次の段も試し結い★
ありがとう、クロバーのガイドシート! 最初は引きつるんじゃないかと心配していたぐらいだったのに、こうして合わせてみると、むしろ気持ち波打つぐらいになるのではないかと、はっきり教えてくれます。 まあ、これぐらいなら手で整えて辞書アイロンすれば、収まる範囲内ではないかと。 消費糸長メモ(PuPu時)> 1段目 メインシャトル 両手×2.66 サブシャトル 両手×1 2段目 両手×7.33+糸玉 ……2段目は、実を言うとぴったり両手×1余ってしまったんですが。 もしかしたら、糸を巻く時に数え間違えたのではという懸念があるので、とりあえず最初に巻いた長さをメモ。次の段の様子も見つつ、本番の参考にしようと思います。まあ、半端糸が出ても、どうせ外周へ行けば行くほど、試し結いで消費する頻度は増すでしょうからね(苦笑) とりあえず、形が安定しそうな4段目まではこのピンク糸で進めてみて、そこからは本番糸で再出発ってところかなあ。 このところの作業BGMは、2〜3日前からようやく聴き始めた、黒岩涙香版「幽霊塔」の朗読で。 商業配信サイトでプロの声優さんによる朗読ですが、著作権が切れているので、無料で聴けますよ〜〜 ■幽霊塔 | 耳で聴く本(きく本) kikubon(キクボン) https://kikubon.jp/product.php?aKey=634 やっぱり面白くて、早々と4の半ば(5時間ぐらい)まで到達したんですが……惜しむらくは誤読が多くて、時々興ざめるのがちょっともったいないです。 キャラごとの声の使い分けとかは、すっごくいい感じで感情移入できるだけに……せめて、せめて一人称で使われている「己」ぐらいは、「おれ」と読んでほしかった……・゜・(ノД`)・゜・
No.3464
(創作 >> タティングレース)
になった、赤本表紙ドイリー3段目。
ふっくらもっちりしたフォルムが可愛いですわあ。 そして結ってて実に楽しいです^^
花びらの間の双葉っぽい部分が、ちょっと持ち上がり気味なのが気になりどころですけれども。 ノーアイロンでこのレベルなら、まあ問題ないんじゃ、ないかな? そして今回も両手×1弱糸が余ったので、2段目で余った分も、数え間違いではなかった模様。 チェインでゲージ取って、大量にリングがあるデザインを作っているから、そうなっちゃうのかなあとか分析してみたり。 消費糸長メモ(PuPu時)> 3段目 両手×6+糸玉 4段目は両手×3.5+糸玉で開始する予定。 今度は接続ピコとか目数を追加するつもりでいます。うまく収まってくれると良いなあ。
No.3466
(創作 >> タティングレース)
Web版・追放された元令嬢、森で拾った皇子に溺愛され聖女に目覚める
2023年02月06日(Mon)
読書記録: ■Web版・追放された元令嬢、森で拾った皇子に溺愛され聖女に目覚める https://kakuyomu.jp/works/16816452219645544444 血の繋がらない薬売りの祖母ラミアと、森の中で二人暮らしていた少女キャナリー。 つかみ合い罵り合いは当たり前。時に飛び蹴りを食らわし、乏しい食事を奪い合うような生活だったが、それでも寄る年波には祖母も勝てず。 寝ついてあと数日も生きられるかどうかという状態になったところへ、なぜかいきなり子爵家の使いがやって来た。なんでもキャナリーを、養女にしたいという。 『そうさのう。最後にたらふくうまい飯を食って、浴びるようにワインが飲みたいのう。それと、腰が痛くてかなわんから、やわらかい布団が欲しい。その望みが叶うんなら、その娘はくれてやるわい』 そうして、死ぬまでの数日間にシチューとスープをそれぞれ鍋に八杯と、ワインを十七本飲み干したラミアは、ふかふかの綿の布団で永遠の眠りについた。 そのことについて、キャナリーは素直に感謝している。なんだかんだと捨て子の自分を育ててくれた祖母にも、子爵家にもだ。 だから約束を守るべく子爵家に引き取られてからも、言葉遣いの修正や、重たくて動きにくいドレスでのダンスレッスンも、我慢して必死に学んだ。半年で最低限を詰め込まれて、貴族の令嬢のみで構成された王立歌唱団へ送り込まれてからも、その頂点となる『四音の歌姫』へと選ばれた。 この国の貴族の令嬢の歌声には、魔力が秘められている場合があるらしい。故に『四音の歌姫』として披露される場で魔力を発現させたなら、確実に高位貴族や王族に見初められる。つまりキャナリーは、子爵家がさらに成り上がるための、少しでも身分が高い家に対する貢ぎ物として引き取られたのだった。 数日分の食事と布団代は、随分と高くついてしまったようだが、まあ仕方ない。 そう思いながら参加した、国中の貴族が集まる披露会。他の三人の令嬢は美しい花びらを降らせたり、光の蝶の群れを舞わせたり、幻想的な霧を生み出したりした。 最後にキャナリーが歌うと……起きたのは低い地響きだった。 これには出席していた王太子が癇癪を起こした。歌う前はキャナリーの容姿を気に入ったとほざき、歌などどうでもいいから妃になれと、ふざけたことを言っていたのだが。 「冗談ではないぞ! その顔と声で、余をたぶらかしおって、なんと不吉な女なのだ!」 その尻馬に乗り、列席する貴族達も他の歌姫も、キャナリーへとひどい言葉……どころか、靴、ワインの空瓶、コップ、食べかけの菓子までをも投げつける。 そうして彼女は王立歌唱団から永久追放、子爵家からは絶縁を突きつけられ、国外追放を言い渡される。数日分の食料だけを持たされ子爵家から追い出された彼女は、 「はー。せいせいした」 心の底から羽根を伸ばしていた。 森で祖母と罵り合っていた彼女にとって、あの程度の悪口など、そこまで気に病むほどのものでもなかったのだ。むしろ意にそまぬ縁談や窮屈な生活から逃れられて、本当にほっとした。 そうして森の中の小屋へと戻ってきた彼女だったが、そこでは見知らぬ二人の男性が、今にも行き倒れそうな様子で扉を開けようとしていて ―― 追放した人物が聖女だった系。転生要素なしの現地主人公。 書籍化・コミカライズ、完結済。 ……うーん(苦笑) なんというか、ヒロインが一周回ってテンプレお花畑っぽく思えるというか。あまりに周囲に合わせなさすぎる&その天真爛漫かつ新鮮さに、隣国の皇子さまがころっといっちゃうあたりが、私にはちょっと感情移入しにくかったかなあと。 見ず知らずの他人にどこまでも手を差し伸べていっちゃうのも、国同士のパワーバランスとかにまったく関心がない、庶民……というか野生児感覚のままでこの先も突き進んでいっちゃって、本当にいいのか!? 的な。 まあ確かに、王国側の王侯貴族のありようはひどいんですが…… ただ、途中でキャナリーの出生の秘密が明らかになった時点で、ああそれならと、なんだか腑に落ちました。最初から『違う』感性で生きている存在なら、いつまでもマイペースに我が道を行く感じでも当然かなって。ヒーローも、王太子ではなく第三皇子ですし。いずれは臣籍降下なら、いつか彼女と結婚するようなことになっても大丈夫でしょう。うん。 恋愛に関して鈍感すぎるのも、きっと森育ちが理由なだけじゃなく、出生のあれがそれで、なかなか人間の異性を恋愛対象として見れないだけなんだ…… ところで、最初に国外追放を言い渡されてるのに、ふっつーに元の家に戻って暮らそうとしてるのが、すごく気になるんですが……この世界観における「国内」の範囲って、あくまで王都だけで、領土内は含まれないんですかね?
No.3467
(読書)
未知の領域に突入した、赤本表紙ドイリー。 さっそくシャトルに糸を巻いて、ルンルンで進めていたのですよ。
ちょっと内向きリングのピコ位置が低いかなあ。でも私自身では作らない配置だし、これはこれで可愛いかも……とか悠長に思っていたんですが。 リングの数を数えてみて、気が付きました。
どう整えても、リング4個では中間地点まで届きません(´・ω・`) 1セット間に7個の装飾ピコつきリングを配置するのに、このペースだとどう見ても8つになっちゃいます。 せっかく糸長計算して、いっぱい糸を巻いたのに〜〜っ_| ̄|○ノシ 仕方ないので糸を切って、改めて調整しつつの試し結いに入りました。 ダストブルーには限りがあるので、今回もウィンターローズを使用。
2度ほどやり直して、なんとか収まってくれそうな目数を割り出しました。 それを元に糸長計算をやり直して、今度はメインシャトル両手×13の、サブシャトル両手×7で開始することに。 ……切断した半端糸シャトル×2個は、次の段(現在概算両手×4+糸玉)で使うか、あるいは8.5段目でミニモチーフを量産する時にでも消費しようかと。 それにしても、この時点でいきなりこのていたらくだと、この先が思いやられますね……段が増えるごとに試し結いをするとしても、限度ってものがあるからなあ。
No.3471
(創作 >> タティングレース)
赤本表紙ドイリー、6段目。
28目ロングチェインがうねりまくりんぐww ただまあこれは、無理にアイロンで押さえつけるよりも、次の段を編みつけてから、それに合わせて指で整えるほうが良いかもしれないということで、このまま行くことにしました。
うーん、うねんうねん……やっぱり私は芯糸を締め過ぎなのだろうか…… 消費糸長メモ> 6段目 両手×3.33+糸玉。 これまでの結果をもとに計算機を叩いてみた感じ、どうも実際に消費した長さが、最初に巻いた長さの77〜88%あたりになっている模様。7段目は試しに糸長計算機で出た長さに9掛けで、両手×9.33+糸玉で開始することにしてみました。それぐらいなら足りなくなっても、前の段で出た短めの半端糸で対応できそうですしね。 これでうまくいくようなら、糸長計算機に入れている、ゲージの数値を調整してみよう……追記: あ、これ、めっちゃ楽しいやつだww
7段目は、進めれば進めるほど整っていくパターンなようです♪
No.3473
(創作 >> タティングレース)
赤本表紙 8段目の糸繋ぎ
2023年02月22日(Wed)
2個目のシャトルを使い切りました。 5段目でたっぷり巻いて、序盤で糸切った半端ものです。果たしてどれだけ残っていたのかは不明。
A4クリアフォルダを2枚付き合わせでも、もうはみ出ちゃうサイズですねえ。 この向きだとA3でも2枚必要になりますし、今後は重石しながら置いておくのは諦めたほうが良さそうな感じ。 さておき、 ひらひら9枚目の次、10枚目の終盤(糸が出ているところ)で繋いで、そこからざっと7セット半。トータルで17セット強まで行くことができました。全25セットなので、残りは多めに見積もって8セット。 最初の両手×13では、おおよそ10セット進められたのですから、1セットにつき両手×1.3とすると……残りは1.3×8≒10.4から切り上げて、両手×10.5あれば行けるんじゃないですかね。 ……もう1個の半端シャトルは、たぶん両手×5ぐらいしか残っていないと思われるため、こっちはやっぱり次の段のモチーフ量産用ですね。 っていうかそっちも1枚につきメイン・サブトータルで両手×4ぐらい使うから、サブ分を引き出してやると、どのみち1枚作るのがやっとかも……?
No.3478
(創作 >> タティングレース)
推定悪役令嬢は国一番の【ブサイク】に嫁がされるようです
2023年02月23日(Thr)
読書記録: ■推定悪役令嬢は国一番の【ブサイク】に嫁がされるようです 〜第33話 番外編 https://kakuyomu.jp/works/1177354054946508647 エマニュエル・ベイツリー公爵令嬢は、平成の日本から剣と魔法の異世界に生まれ変わった、いわゆる転生者だった。 国一番の美貌と称されて、魔法の才能に恵まれており、おまけに幼い頃から定められていた婚約者は、はとこである王太子。 ……このスペックって、いわゆる悪役令嬢というやつではないだろうか? そんなふうに思ったが、彼女はこの世界に該当する乙女ゲームに、一切心当たりがなかった。 誰の姿を見ても、どんな名前を聞いても、国を揺るがす事件が発生し、本編ストーリーっぽいものが進行し始めても、まったくなにも判らない。 そして貴族の子女が通う学園在学中に、魔物の氾濫が起き、学生ながらもそれらと戦い押し戻す中で ―― 王太子と、ディルナ・ラークスパー男爵令嬢が愛の女神の加護を受け、その力で国の守護聖竜を蘇らせて云々という結果になったことで、エマニュエルと王太子の婚約は破棄されることが決定した。 そこまでは良い。しかし愛の女神によって結ばれた二人の関係を正当化させるためにも、前の婚約者であるエマニュエルには、悪役の汚名を着る必要ができてしまった。事実、神殿から王家へと、エマニュエルが【女神のいとし子】に対して行った、数々の虐めについて処罰を求める親書が届けられている。 「まったく、実にくだらんな」 「本当ですよ! そんな回りくどい嫌がらせなんか、エマ様も誰もしていませんから!」 国王は不機嫌そうに吐き捨て、推定ヒロインであるディルナはぷりぷりと怒りをあらわにしている。 田舎の男爵家でのびのびと育った彼女は、確かに貴族的な作法や習慣が身についていなかった。そのため注意したりフォローしたりということはあったが、逆にそれで彼女との仲はかなり良好だったりする。 そもそも政略で決められた婚約者である王太子とは、貴族の務めとして円満にやっていこうと思ってはいたものの、恋愛感情を抱いていた訳でもない。よって奪われたという意識もほとんどないのだ。 しかし、政治的な戦で負けてしまったこともあり、ベイツリー公爵家はなんらかのペナルティを受けざるをえない状況。 いくつか上げられた中で、神殿や対立貴族達がもっとも乗り気となり、父や国王がそれはさすがに……と、難色を示すものがあった。 国境で国防を担う、サントリナ辺境伯ルースとの縁談である。 彼は国でも一番醜いと評判であった。辺境伯という高位の立場にありながら、28歳になる現在も婚約者が決まらないほどにだ。 国王と公爵は、ひとまず形だけ婚約をし、いろいろと理由をつけて婚姻を先延ばしにして、ほとぼりが冷めた頃に破談にすれば……いやしかしそれでも……と、苦悩している。 そんな中で、エマニュエルは震える声で、思い切り叫んでいた。 「……そんな、そんなの……ただのご褒美じゃないですかっ!」と。 かの魔物の氾濫の際、見事な剣さばきで己を救ってくれたルースに、エマニュエルは多大なる好意を抱いていたのである ―― 美醜の価値基準が違う世界へ、絶世の美女(推定悪役令嬢)として転生した元日本人が、その世界では醜悪とされる、前世基準では絶世のイケメンに一目惚れ。 自己評価最底辺で、好感度は最初からMAXだけど、崇拝のレベルでしか接してくれない世間的な見た目以外は文句なくハイスペックなヒーローを、イケイケ押せ押せで口説き落とす系です。 書籍化・コミカライズ済。連載中となってますが、ちゃんとエピローグと後日談的番外編まで到達しています。 で、髪の色が魔力量とイコールとされるこの世界では、髪の色が濃ければ濃いほど美しいとされ、顔立ちや体型はまったく考慮されていません。むしろつぶらな目がとか通った鼻筋がとか言い出すと、特殊性癖(フェチ)扱いになりますww そして色素が薄い、すなわち魔力が低い存在である【ブサイク】への当たりが相当に厳しく。 銀髪銀瞳のルースさんは、生まれてすぐに母親が愛人と家出。しかし父である前辺境伯も色素が薄い上にルースはそれに輪をかけてブサイクだったから、それも当然だという世間の評価にさらされーの。付き合いや義務で仕方なく接した女性には、叫ばれたり泣かれたり吐かれたりといった感じで育ってきたため、見た目(髪と瞳の色)以外は人柄も地位も財産も剣の技術も最高レベルなのに、「自分なんかが貴女(黒髪黒目)のそばにいては」と、ひたすらエマから距離を取ろうとするし、周囲の使用人達もそれが当然だと協力するという不憫さ。 「町で買い物をしよう!」とデートに誘えば、「荷物持ちは見目良い人物のほうが」と辞退するわ、「だったら護衛としてついてきて」と言えば、本当に護衛の位置取りをするから「その場所は違うでしょ?(横に並んで)」と言えば「わかりました! 距離を取って視界の外から守りますね!」とくもりのない笑顔で言い放つのだからもうね……(苦笑)<たまに主役のツッコミ口調が前世に戻る エマがかなりカラッとした性格で、そこまで陰湿な雰囲気にはなりませんけど、これ普通のヒロインだったらきっと心が折れてるだろうと思うぐらいにはいろいろと根深いです。 最終的に、ルースさんが母親の呪縛から脱却して、多少なりとも自己を評価することを覚え……ヤンデレ化するという、なかなか予想外の方向に進んだお話でした。なおヤンデレの方向性は「女神である貴女は全てが正しい。貴女に害をなすものは世界だろうと滅ぼします」という愛が激重タイプww いやでもほんとね、さらっとギャグっぽく済まされてますけど、主役一度ガチで殺されかけてるというか、普通なら死んでますからね……それを全然気にしないメンタルな彼女だからこそ、めでたしめでたしとなったのだと思います。 まあつまり、ハイスペックヤンデレ同士はただのラブラブカップルというお話でした。
No.3479
(読書)
読書記録: ■私の愛 https://ncode.syosetu.com/n6138hx/ 真実の愛とやらに目覚めた第一王子から婚約破棄された侯爵令嬢アネモネは、新たに王太子となった第二王子との結婚式に臨む。文武両道でカリスマ性も高く、王としての素質が充分にある彼は、アネモネが初恋だったのだという。 そうして第一王子は、男爵令嬢との愛に生きるとして王位継承権を剥奪。王太子となった第二王子の傍らで、ウェディングドレスを着たアネモネは誓いの言葉を口にする。 それが破滅の始まりだとは、誰も予想だにしておらず ―― 読み切り短編、転生要素なしの現地主人公。悪役令嬢救済と見せかけてからの、意外な展開でした。 アネモネさんの狂気っぷりが怖いです。でも彼女のそれこそが『真実の愛』だったのかもしれません。 R15が残酷描写方面でお仕事しているので、苦手な方はご注意ください。
No.3481
(読書)
プロフィール
神崎 真 (かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
最近は小物作り(主にタティングレース)などにも没頭しています。
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