とりかえ・ばや 1〜2巻
2026年01月14日(Wed)
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読書記録:
前々から気になっていた、さいとうちほ版コミカライズ「とりかへばや物語」。 読み始めたら、感想書くのを忘れてうっかり次の巻まで手に取っていました。 原典の方は最初に氷室冴子の「ざ・ちぇんじ」で出会い、それのコミカライズを経て新潮文庫版や、かたかごさんの現代語訳を読んだのは、もう二十年ぐらい前だったでしょうか。 平安時代で男装と女装や入れ替わりのドタバタが面白くもありましたが、氷室版ではギャグで誤魔化されていた性的な部分がしっかりあったり、男姿に戻った弟君が、恋多き平安貴族に順応しているのが、当時は驚きでもありました。 だってあの頃は平安貴族の結婚観とか全然知らなかったから、何やらかしとんの弟としか思えなかったし、宰相の中将も普通に不義密通の拉致監禁やんとか思ってたんですもん。 でも、「あさきゆめみし」を読み通したあとで思い返してみると、割と宰相の中将の行動って光源氏や夕霧、薫や匂の宮なんかとそんなに変わらないなあとか、平安貴族男子が何人もの女性に通うのも普通なんだなと感じられてきまして。
で、今回のさいとうちほ版。 2巻ではひとまず、宰相の中将が沙羅の君(姉)の妻である四の姫の元へ忍んでいったところまで。 1巻最初の方では、それぞれ男らしく、女らしくあった姫君と若君が、よりいっそうその傾向を強めていく理由と言うか、呪いのようなものが追加されています。これが自己暗示なのか、本当にファンタジックな存在が関与してくるのかはまだ謎ですね。 沙羅の性別について、帝の女御が早々と疑惑を持っていろいろと探りを入れてくるのも、コミカライズらしい脚色かと。 ただこの二人は原典でもそうですが、別に心と体の性別があっていないという訳ではなく、単に活発でありたい、おとなしやかでありたいという、そういう性分であるだけなんですよね。そして当時の環境でその生活を貫くには、性別を偽らざるを得なかったと言うだけで、現代であれば普通にスカート嫌いな活発系女子、勉強好きで大人しめの男の子という感じです。 特に若君の方は、氷室版と比較してかなり早いうちから、けっこう男の子しています。女東宮も聡明で可愛らしい良い子ですし、ここからどんなふうに展開していくのでしょうねえ。
なお、以前webで公開して下さっていたかたかごさんの現代語訳は、加筆修正されて Kindle 版になっているようです。
 現代語訳 とりかへばや物語 eBook : 水谷 悠歩, 波黎 ひろみ: 本 by SimpleImageLink
読みやすい翻訳で、当時はたいへん楽しませていただきました <( _ _ )>
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No.4611
(読書)
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| プロフィール |
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神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
最近は小物作り(主にタティングレース)などにも没頭しています。
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