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 【魅了の魔眼】は危険だからと国外追放された伯爵霊嬢は招き人とともに魔族の国に拾われました。【WEB版】
2022年08月05日(Fri) 
読書記録:
■【魅了の魔眼】は危険だからと国外追放された伯爵霊嬢は招き人とともに魔族の国に拾われました。【WEB版】
 https://ncode.syosetu.com/n8145gr/

幼い頃から病弱かつ存在感が薄く、家族は愚か使用人にも顧みられなかった『伯爵霊嬢』コニッシュ・スウ。彼女の人生は十五歳で闇の聖霊神より祝福を受けてから、劇的に変わった。家族で揃って食事をするようになり、会話が弾む。使用人たちはこぞって話しかける機会を伺ってきて、入学した学園では上位貴族の令嬢達でさえ彼女を連れ歩きたがった。
誰もが優しく接してくれ、ついには王子の第二妃にとまで望まれた。食事の用意すら忘れられていた頃とは、雲泥の差である。
しかしそんな生活は、妹の友人の一言により、あえなく終わる。
『皆さんは惑わされているんです!』
彼女 ―― ヒカリは、聖霊神の召喚という大変希少な魔法が使えたため、特別に貴族学園に入学を許可された平民なのだという。そして光の精霊神の加護によって、彼女はコニッシュに与えられた加護 ―― 【魅了の魔眼】の力を打ち払ったのだ。
その途端、周囲はまるで夢から覚めたかのように、態度を豹変させた。
婚約は破棄され、激怒した両親はまるで妖魔のようだと彼女を罵り、そうして森へと捨てた。
我々の知らないところで野垂れ死ね! と、そう命じて。
父の命令に従い、森をさまよっていた彼女は、たまたまたどり着いた川辺で一人泣いていた。
自分は何も知らなかったのだ。己の瞳の力も、周囲の人々の好意が魅了によるものだということも。それでも父の判断は仕方がない。家を守るために、身内の不始末を身内が断罪するのが最善だったのだろう。
そんなふうに考えていた彼女の目の前を、何かが流れてゆく。
まずは靴、そして足。そうして膝、腿に続き腰、胸……って、人間!?
思わず腕を伸ばして岸へ引き寄せると、それは真っ黒な髪をした気を失った少年で ――


「追放悪役令嬢の旦那様」などの古森きりさんの作品。
書籍化・完結済、ダイジェスト化なし。
書籍の方は上下巻みたいですが、WEB版の方は200KBちょいなので、単行本一冊分ぐらいでサクッと終わっています。
本人も無意識のまま魅了の力を放出していた令嬢が、断罪されて追放の憂き目に。その途中で異世界からやってきた存在 ―― 招き人を助けた結果、彼ともども隣国の王族に保護されて、いろいろと常識を破壊されつつ生きる道を選ぶ系。
隣国は国交が断絶してる魔族の国なんですが、世界観は和風です。主に着物とか木造家屋とか。
で、魔族にしてみればコニッシュの魅了など、最低レベルの子供騙し。水商売の人間ならもっと強力なスキルを使っているし、そもそもほとんどの住人が耐性を持っている、「それが何?」程度の代物。それでも気になるなら魔眼封じの眼鏡をかければ? という、実にあっさりした反応。
それよりも闇の聖霊神から直接加護を与えられたという事実のほうがはるかに重要で、王族に次ぐ神子として扱うが、それだけに意志に反して縛り付けるのは以ての外だから、他の国へ行きたければそれでも構わないというお国柄。
それは招き人である少年シンも同様で、二人して森で妖魔に襲われているところを助けてくれた王弟ミゲルさんに、いろいろと便宜を図ってもらいながら、今後の生活を模索していく感じです。
……正直を言うと、コニッシュさんがいろいろネガティブすぎて、ちょっと読むのが苦痛な部分もあったりしたんですが。3分の2ぐらいでシンくん視点に切り替わってからが面白かったです。
王弟のミゲルさんや、コニッシュつきの世話役になったジェーンさんが、いろいろぶっちゃけたりするのもなんか爽快でしたし。
読み終えた感想としては、これ書籍化経験を持つ書き手さんの、マナーがあれな読者に対する遠回しなメッセージだったんじゃないかなあとも思ったのでした。
No.3228 (読書)



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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
最近は小物作り(主にタティングレース)などにも没頭しています。

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