よしなしことを、日々徒然に……
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 魔導具師ダリヤはうつむかない 4巻
2020年03月30日(Mon) 
読書記録:


「104.王城向け礼儀作法」〜「144.ダリヤという名の魔導具師」までを収録。
ただし遠征用コンロのプレゼンを最後まで入れるためか、個人的に大好きな「125.大恩と兄への願い」〜「128.赤いサルビアの味」までが飛ばされていました(´・ω・`)
オズヴァルド先生と息子の和解まわりはともかく、グイード兄上とヨナス先生に、ダリヤに受けた恩義を力説して呆れられるあのエピソードは、5巻に収録されてくれることを切に願いたいですっっ
アンケート特典SSは、和解後のグラート隊長とジルドさんが、二十年ぶりに徹夜で呑んだあげくにダリラさん(グラート隊長の奥様でジルドさんの従姉妹)に叱られるお話。ああ、良かったね仲直りできて(ほろり)
そして今回も加筆がいっぱい。
もっぱらグラート隊長とジルドさんの過去や心境の掘り下げがメインでしたが、他にもコンロをまだ導入していない時点での、過酷な魔物討伐部隊の遠征(雨天時)が書き下ろされていて、ヴォルフがどんな思いで遠征用コンロの『営業』を決めたのかが語られています。ヴォルフはかる〜く「執務室で燻しベーコンを焼いただけ」とか言ってましたが、その背景ではちゃんと、営利目的で売り込みしてると悪く受け取られることも覚悟の上での行動だったんだなって。
本当に成長したなあ、ヴォルフ……

あと細かいところですが、「130.友の謝罪」で誤解が解けるきっかけとなった、ワイバーン革の黒コートを再度借りる事になった時の一幕とか、初期ヴォルフが「遠征で怪我しても隠し通すくらい」だったその怪我が、実はドリノをかばって負ったものだったとか。遠征用コンロのプレゼン後の食事会(?)で、グイード兄様が中央棟を空けさせるだけじゃなく、ダリヤの緊張を解くため討伐部隊からの会議参加人数を増やすようグラートに勧めてたり、財務部の方にも頭の柔らかい若手を入れるよう手配したりと、裏で気遣いしてくれてたとか、そういうちまちまとした書き足しもじわじわきます。
遠征用コンロの件が決定する時の、魔物討伐部隊の面々の行動がね、もうね……これは泣く。

そしてジルドさんが本当は騎士になりたかったのに、上層部の意向で財務部に配属されてしまって、卒業時はグラート隊長と泣きながら呑み明かしたとか……そう言うエピソードを読むと、二十年拗れに拗れきってたその仲が改善されて、本当に良かったなって思えます。
最後の挿絵、遠征演習会という名の慰労会で、楽しげな隊員達とダリヤを眺める老いた笑顔が、ものすごく切ないっす…… ・゜・(ノД`)・゜・

巻末書きおろしは、今回もカルロパパで「声渡りの魔導具」関連。
……そうですよね、この魔導具も妖精結晶のメガネと同じぐらいヤバイ代物ですよね(汗)<変装し放題
カルロパパが、過剰なまでにダリヤの才能を隠そうとした理由、そしてヤバイものを作るとヤバイことになるという事実をあえて教えず、真綿にくるむようにして『箱入り』状態にしてまで守ろうとしていた、その心情に至った流れが明らかにされていました。
っていうか、カルロパパ実はダリヤの『秘密』にうすうす気付いていたという、衝撃の事実……っっ
どこまですごい人なんだ、カルロパパ……
ほんと、カルロパパも、まだ名前も出ていない祖父も、亡くなるのが早すぎましたよ……本当なら祖父だってまだ、生きていて全然不思議はない年齢ですよね? この謎の祖父が生きていてくれたら、きっと頼もしい防波堤になってくれていたろうに……でもそのルートに入ると、ヴォルフとの出会いはなくなってしまうんだから、複雑なものです。
No.1899 (読書)



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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
最近は小物作り(主にタティングレース)などにも没頭しています。

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