よしなしことを、日々徒然に……
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 Magic Paradise ダニー・エルフマン・シリーズ
2020年03月15日(Sun) 
読書記録:


26年前に刊行された絶版漫画。なんとか紙書籍版を入手することができました。
同時期に連載されていた、青年向け猟奇アクション漫画「ミキストリ」のスピンオフと言うか、途中からレギュラーキャラになった小説家ダニー・エルフマンをメインに据えた、ホラー短編集です。共通する登場キャラは彼の妻子のみ。
アクション要素が強かった「ミキストリ」と異なり、運動神経皆無の小説家が主役なせいか、ホラーやサイコ要素の方がメインでした。老境に達したベストセラー作家が、過去を回想しながら「この話は実話である」と執筆をしているところから始まり、書き終えたところで終わるのが様式美。210ページで7話と一話一話は短いのに、読んでも読んでも終わらない感じがして、中身が濃かったと思います。
回想している過去は、ベストセラー作家になりたての二十代後半ぐらい? もあれば、まだデビュー前の教師だった時代や、作家の卵として北欧を放浪していた、もしかしたら「ミキストリ」に初登場する寸前の頃かもというあたりや、果ては小学生の頃のエピソードまであります。
……この人がやたら怪奇現象に巻き込まれる体質だったのは、なにも陽介さんに会って『神(ウイルス)』に感染したからって訳じゃなかったんですね(苦笑) むしろあれは必然だったのかもしれないww
そして意外とヤることもヤッている、自称冴えないおっさん……なんだかんだで一番人生勝ち組なのは、やっぱりこの人なんじゃないだろうか。
ともあれ、面白かったです。

ただひとつ不満を言うなら、終わり方が…… ・゜・(ノД`)・゜・
↑の電子書籍版には「1」って振ってありますけど、これ決定的に続きが無理なやつですやん……
せめて4話目の「 Peeping Danny 」みたいに、ラストを読者の想像に任せてくれる系なら良かったのに、話の中でも著者後書きでもはっきりきっぱり断言されてるんだもんよ……(しくしくしく)
いやでもまあ、あの無茶苦茶な経験をしてきたダニー・エルフマンが、ちゃんと老境に達することができたことのほうが、むしろ奇跡と言うべきなのか……?<スター・システムではなく、「ミキストリ」に登場する彼と同一人物設定らしい
そして1994年に書かれた35年後の時代に、めっちゃ古い形式のワープロ使ってる執筆光景が、判っちゃいるけど笑えちゃいますww
こういうのがあるから、うっかり小説内でキャラが年取った頃の未来を書けないんですよねえ。いっそ数百年後とかの、まったく文明が隔絶した時代設定なら良いんですけど……
No.1881 (読書)



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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
最近は小物作り(主にタティングレース)などにも没頭しています。

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