よしなしことを、日々徒然に……
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 スキル『台所召喚』はすごい!〜異世界でごはん作ってポイントためます〜
2019年08月18日(Sun) 
読書記録:
■スキル『台所召喚』はすごい!〜異世界でごはん作ってポイントためます〜 ローストビーフ、焼豚、ジャークチキン
 https://ncode.syosetu.com/n0228eg/

仕事に疲れたOL小井椎奈は、帰る途中に曲がり角で女子高生とぶつかり ―― その瞬間に異世界へと召喚された。
なんでもその世界には魔の森という強力な魔獣を生み出す土地が存在しており、その森を包み込むようにして結界を作成することで、なんとか人が住める領域を維持してきたのだと言う。そしてその結界を維持できるのが、異世界から召喚する聖女だけなのだと。
そして召喚された椎名と女子高生が鑑定された結果は、

 女子高生
 スキル:聖魔法、魔力∞、幸運、神の愛し子

 小井椎奈
 スキル:台所召喚

はい、完全に巻き込まれ召喚ですね、判ります。
女子高生は聖女として、王宮の一番いい部屋へ案内され、特務隊と呼ばれる厳選された騎士たちによって護衛されることとなった。
そして椎名は、とりあえず王宮の端にある小さな部屋で保護されることに。
この世界に必要なのは女子高生の方で、椎名の存在に意味はない。けれど戻ることはできず、あるのは台所召喚というよくわからないスキルだけ。家族には二度と会えず、慣れ親しんだものとは切り離され、これまでの生活も仕事も全部なくすなんてあんまりだと落ち込んだ椎名だったが、しかし何度泣いたって時は戻らない。それならば、ずっとくよくよしていても仕方がないのだと、前を向くことを決める。
そうしてひとまずは前代未聞だという謎スキル、『台所召喚』とやらの検証をしてみた。結果、そのスキルは彼女をどこか別空間に存在する『台所』へと連れて行ってくれるものだと判明する。台所を呼ぶのではなく、彼女が台所へ呼ばれるというスキルである。
そしてキッチンの壁には液晶画面が存在し、『台所ポイント:100pt』と表示されていた。
どうやらポイントを貯めることでさまざまな食材や調理器具と交換することができ、ゆくゆくは設備そのものの拡張などもできるシステムなようだ。
最近は出される食事も固くなったパンとぬるいスープという質素なものになっていたこともあり、椎名はとりあえず、慣れ親しんだベーコンエッグを作ってみた。
そうして『台所』から部屋へ戻ったところ ―― ただ一人護衛としてついてくれている騎士、ウォルヴィ・ハストが待ち構えていた。室外の廊下で控えていた彼は、いきなり椎名の気配が消えたことを感じ取り、様子を見に来てくれていたらしい。
事情を話しついでにベーコンエッグを振る舞ってみると、何故か台所ポイントが大幅に増えた。そして食べ終えたハストは不思議な光に包まれる。
どうやら椎名が『台所』で作った料理には、身体能力向上の効果があるようだった。
しかしその事を知ったハストは、椎名にこのスキルについては内密にしたほうが良いと忠告してきて ――

成人女性が巻き込まれ召喚され、いらないもの扱いされていたら、実はすごいスキルを持っていた系。
書籍化、コミカライズ済、ダイジェスト化なし、連載中。
勝手な都合で誘拐した系の召喚なことは、国側も承知。それでも国を守る為だからと聖女には頭を下げ、できる限りの便宜を図ろうとするけれど、巻き込まれたお荷物の方は、衣食住の面倒こそ見るけれど、適当な部屋へ放置。しかも召喚ミスうんぬんが広まるとややこしいことになるからと、椎名の存在は「遠い国から来た令嬢」といい加減に説明された結果、憶測が憶測を呼んで「あちこちの国でワガママを重ね、婚約者との縁も切られて行くあてがなくなった悪女を、上層部が仕方なく引き取って面倒を見ている」という悪評が広まる結果に。
そんな訳で、実情を知る護衛のハスト以外からは厄介者扱いされて、侍女が持ってくる食事は残り物みたいなのだわ、廊下で警備兵に会えば嫌味言われるわで踏んだり蹴ったり。
それでも腐らず自力で前を向いた彼女に、リアルチートなイケメンシロクマこと、鉄面皮の最強騎士ハストさんはあっという間に落とされております。
そんな彼がスキルについてを秘密にするよう忠告したのは、彼女がこれ以上国の都合で利用されないため。いつでもどこでも物を出し入れできる異空間を持ち、他人の能力をUPしたり癒やしたりできる能力など前代未聞で、国に知られればどんな扱いをされるか判らないから、と。
で、他にも偶然彼女の作ったデトックスウォーターを飲んで、命に関わる病状が改善された少年が腹黒宰相(変態)の最愛の弟だったり、食事不要で人間には懐かない筈のドラゴンまで餌付けしちゃったりと、どんどん周囲の有力者を味方にしてゆく椎名さん。
最初は険悪だった城の警備兵達とも、こちらはまだ料理を振る舞う前に、なんだかんだで軽口たたき会えるぐらいには打ち解けるしで、ほんとにすごいよ椎名さん。
一緒に召喚された女子高生は女子高生で、私は選ばれた存在なのね! とか思い上がることもなく、むしろなんで私だったの? 誘拐されたのになんでこの国のために頑張らなきゃいけないの? と、ごく普通に「そうなるわなあ」な精神状態。
そんな女子高生 雫ちゃんとも、第二部から関わりを持ち始めて、笑顔を引き出してみたりと頑張ってます。椎名さんマジすごい。
ただ雫ちゃんが、何かを隠しているっぽいのがちょっと気になる……というかやっぱり本当の聖女は椎名さんの方なんじゃ……と思っていたら、終盤まさかの怒涛の展開が(汗)
そっかー、そういう解釈か……でも椎名さんサイドでは、どうしても話がシリアスにならないのがこの話のミソなんですよねえ<終末ピクニックとか和んでんじゃねえww

そろそろ終わりが見えてきたような気配もしつつ、とりあえずどういう理由があれ拉致を繰り返している国上層部には、何らかの形で報いがあって欲しいです。特に椎名をいらないもの扱いしつつ、それでもなにかの時には利用できるかもしれないスペアとして取っておくべく、城の片隅に押し込めることを選択した連中! 椎名には心労かけないどこか知らない場所で、ひっそりと呪われてほしいと切に思います。
No.1410 (読書)



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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
最近は小物作り(主にタティングレース)などにも没頭しています。

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