よしなしことを、日々徒然に……
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 妹に婚約者を譲れと言われました
2019年04月15日(Mon) 
読書記録:
■妹に婚約者を譲れと言われました 〜54ドライアドの王
 https://ncode.syosetu.com/n0541en/

王太子の婚約者になるようにと親から過剰な期待をかけられ、懸命にそれに応えていた公爵令嬢は、溺愛されてわがまま放題に育った妹に「王太子様が運命の人なの★」と言われたことで、すべてを失ってしまった。
公爵家の娘であれば、婚約者はどちらでも良かったらしい。親は妹のわがままを受け入れ、王太子は婚約者変更の申し入れを承諾することで、公爵家に貸しを作ることを選んだ。
幼い頃から努力し、苦心して身につけたダンスもマナーも刺繍も、彼女の地位を留めておくのになんの役にも立たなかったのだ
他の貴族達からは婚約者を寝取られた娘として哀れみの目を向けられ、もはや社交界に身の置き所すらなかった。
絶望した彼女は、一縷の望みを込めて竜の花嫁へと立候補する。
それは十年に一度、竜が棲むという火山に身を捧げる生贄の乙女。その乙女は身分が高いものであればあるほど良く、乙女を出した家は娘を一人失う代わりに栄誉と遺族年金を受け取ることができる。そんな、存在。
竜の花嫁となれば、両親は自分を誇ってくれるかもしれない。あるいは……馬鹿なことはするなと、愛しているから行かないでくれと、抱きしめてくれるのではないか、と。
そんな望みは、しかし叶えられることはなかった。両親も妹も、口先ではなにもそこまでとと言いながら、彼女を本気で止めようとはしなかった。
マグマの沸き立つ火口の縁で、花嫁衣装をまとった彼女は一人悔いる。
―――ああ、なんて愚かだったんだろう。愛してほしいの一言すらいえなかった。それでこんなところまで自分を追い込んで。
そうして灼熱の赤い海へと身を投げた彼女は、運命の出会いを果たす。
辰砂のような深みのある赤い鱗と、エメラルドのような美しい瞳を持つ、巨大なドラゴン。
気まぐれで彼女を拾い上げたその存在 ―― グリード ―― は、強欲の王と呼ばれる、圧倒的な力と美しさを兼ね備えた生き物で……

連載中で書籍化・コミカライズ済、ダイジェスト化なし。
王の隣に立つものとして教育を受けさせられてきた令嬢が、婚約破棄されて、めっちゃ強いけど一種天然な竜(人化あり)に拾われて溺愛系?
いや溺愛までは、まだ行ってないかな……竜本人は、一度拾った玩具はちゃんと面倒見ないと、程度の自覚具合です。あくまで自覚は、ですが。とりあえず、人間の特に女はすぐに死んじゃうから、生活環境を整えないとなってぐらいの気持ちで、長く内乱が続いてた隣国を3日でさくっと乗っ取って、新しい竜王国を打ち立ててます(苦笑)
しかもすぐに統治するのが面倒になって、お前代わりに王やってろって令嬢に言い残して飛び出してるしww
で、もともと内乱で荒れ果てていて、備蓄もなく冬を越せるかどうかすら怪しい状態の国なものだから、令嬢は必死になってあれこれ内政に勤しむ羽目に。その動機が「グリード様が御不在の間に、その持ち物を損なう訳にはいかないから」というもので、周囲は彼女を王妃と認識していますが、当人はあくまで下僕という立ち位置。
ただ、グリードの名代である自分が軽んじられることはグリードが軽んじられることと同じだからと、これまで身に着けさせられてきた教養を総動員して、凛と背筋を伸ばして頑張ってます。
飛び出していったグリードさんがなんか不穏なことになってそうなのと、推定第二王子が何かやらかしてそうなあたり、早く種明かしがほしいところです。
No.1177 (読書)



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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
最近は小物作り(主にタティングレース)などにも没頭しています。

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