よしなしことを、日々徒然に……
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 異世界でのおれへの評価がおかしい
2018年07月29日(Sun) 
読書記録:
■異世界でのおれへの評価がおかしい 〜 SIDE:黒騎士団軍師イーリス
 https://www.alphapolis.co.jp/novel/84296488/508193571

怪しげな老婆が経営する店で、絶版限定プラモデルを手に入れて御機嫌だった青年 川島タクミは、その帰り道でバイクに撥ねられ ―― 気がつくとガラクタだらけの見知らぬ部屋に転がっていた。近くにあった格好いい模擬刀を手に外へ出てみると ―― そこで行われているのは、海賊と騎士団の激しい戦闘。
あれ、これって映画の撮影か? いきなり迷い込んじゃってすみません。さすがアドリブすごいですね。エキストラらしく噛ませっぽいこと言って、適当にやられて自然退場しますから。
そんな感じで首領っぽい男へつっかかってみた彼は、途中でズボンの裾を踏み、転ぶはずみで刀の柄を相手の顎へと叩き込んでしまう。一撃で昏倒した男を前に「やべ」と青ざめるタクミを、騎士団役の者達は口々に称賛し、そのまま宿へ連れ帰って酒宴へともつれこんだ。
……っていうかこれ、映画じゃなくない? 海とか船とか、セットじゃなくて本物すぎるだろう。撮影機材もスタッフもいないんだし、もっと早く気付けよ自分!
内心で焦りまくるタクミは、かわされる会話を聞いているうちに気がついた。出てくる単語、地名や人名が、さんざんやりこんだRPGゲーム「チェンジ・ザ・ワールド」のものと一致することに。
魔王が勇者に封印されて、三百年。その封印が解ける今年、異世界から勇者が召喚される ―― という設定のそのゲームでは、勇者である主人公を男女どちらにもキャラメイクでき、タクミはいつも男主人公を選択して、女性キャラとのエンドを楽しんでいたのだ。そして彼ら「黒翼騎士団」の面々は、途中のイベントで一人を残して壊滅する存在だった。その生き残りの一人が、勇者の仲間になるのである。
いやいや、ゲーム世界にトリップするとしても、なんでこんな死亡フラグ立ちまくりの情勢不安定な世界になんだよ? もっと普通の学園モノとか、生産系のとか、穏やかな世界観のゲームもあったじゃん。なんでよりによってここなの!? 
いま、目の前にいる気の良い面々は、ゲームが始まればみな死んでしまうのだ。しかし、自分などに何ができる? 戦うことなどとてもできないし……ってか、別に見ないふりをしたって良いんじゃね?
そんなことを考えている彼だったが、しかしその珍しい容姿とあまり動かない表情、そして教養はあるのに基本的な常識がすっぽりと抜けている上に腕が立つという、客観的に見ると非常にアンバランスかつミステリアスな風情から、周囲は誤解を深めていっていて……


異世界トリップで総愛され系勘違いモノ。BLでR18。大事なことなので二度言います。BLでR18! 連載中。
……いや、うっかりBLタグ見落として読み始めていて、あー、なんかそっち方面に勘違いされてるww と思っていたら、いきなりがっつり最後まで行っちゃってて(苦笑)
私は同人系読み慣れてるから平気でしたけど、これ全然知らない人、特に男性が読んでたらやべえんじゃと。ってかあらすじにもBLな注意書きと、あとR18タグつけとこうよ作者さん!
内容的には、黒髪黒目に象牙色の肌が珍しい(日本人は若く見られるも入ってるのかな? タクミの実年齢描写がないのでイマイチ曖昧)的な世界で、高い教育を受けているっぽいのに常識は知らない、しかも特殊な環境(異世界をボカシて表現してみた)で育ったという主張から、奴隷商人のもとで高級性奴隷として監禁生活させられていたのだと勘違いされーの。
その国では同性間の恋愛が普通に認められているのをタクミだけが知らないで、騎士団の面々から見ると無防備この上なしだったり。
さらに模擬刀だと思って海賊船から持ってきた刀が、実はゲーム内で呪いつきの武器とされていたもので、抜くと自動的に身体が動いて敵を倒すが、持ち主の身を守るより敵を倒すこと優先で動く上に、戦闘後はバッドステータス(発情)付与 = 己が身を顧みずに他人を守って闘い、倒れたあとは見舞いに来た相手に潤んだ目で……という感じで勘違いがどんどんてんこ盛り(笑)
主役は基本、中2病入った脳天気な鈍感難聴お馬鹿さん。騎士団の面々は下心もちゃんとある、良い意味で人間らしく善良な過保護揃い。数話ごとに周囲の視点が入るので、どんな勘違いされてるのかがよく判って楽しいです。
17話あたりでようやく騎士団壊滅の未来を変えるべく、腹を括ったようで。そして1話目を読む限り、トリップの理由もちゃんとあるし、呪い付き武器を得たのも偶然ではない模様。
前作もそこそこのペースで完結させているようなので、続きを楽しみに待ちたいところです。
No.556 (読書)



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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
最近は小物作り(主にタティングレース)などにも没頭しています。

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