よしなしことを、日々徒然に……
※ 2017年以前の記事は こちら になります ※



 悪役令嬢が活躍する乙女ゲーム逆転小説のざまぁされるヒロインに転生したんだけど。
2022年12月11日(Sun) 
読書記録:
■悪役令嬢が活躍する乙女ゲーム逆転小説のざまぁされるヒロインに転生したんだけど。
 https://ncode.syosetu.com/n7812gt/

読み切り短編。
悪役令嬢が魅了持ちのお馬鹿ヒロインをざまぁする小説の、ヒロイン側に転生してしまったというアンチ悪役令嬢モノ。
悪役令嬢も転生者ですが、原作通り王子とヒロインをザマアしてイケメン幼馴染とくっつくつもりでいたら、ヒロインの行動が原作と異なった結果、自滅する系です。
ヒロインは別に特別なことしなかったんですけどね。せずに普通に生きていたからこその勝利という感じです。
No.3392 (読書)


 うちの捕虜だった聖騎士様の執着が怖いんですが自業自得ですか?
2022年12月10日(Sat) 
読書記録:
■うちの捕虜だった聖騎士様の執着が怖いんですが自業自得ですか?
 https://www.alphapolis.co.jp/novel/84296488/696642566

異世界転生したら、貧しい農村生まれで早々に戦奴として売り飛ばされ、前線近くの砦で拷問吏の助手 ―― という名目で身の回りの世話をしていた青年。本職の拷問吏が別の砦へ出かけている間に、敵国の聖騎士が捕虜となったので、情報を聞き出せと命じられるも、元日本人の彼は人を傷つけるのも傷つけられるのも精神的に無理。しかし命令に背けば奴隷の自分などあっという間に首が飛ぶ。仕方なくエロい方向での尋問で時間を稼いでいたところ、敵国が砦に攻め込んできて逆に捕虜となってしまい……という流れのイケメン聖騎士×平凡尋問吏。R18・BL注意。ほどほどの長さで完結済。
「異世界でのおれへの評価がおかしいんだが」の秋山龍央のお話で、この方のいつもの感じ。世界観や状況がけっこうエグいのに、なんだかんだで主役まわりはどこかのほほんとしているというか、あんまり凄惨な方向にいかないのがありがたいです。
と言うか主役の前世の部長、あなた何を狙ってたんですかってぐらいに、部下を連れて行っていた風俗店のチョイスが特殊すぎてもうね……
聖騎士の方は、聖騎士とは名ばかりの、宗教的に忌避される被差別的な容姿と能力を持って産まれ育ったがゆえに、対人関係がマイナスをぶっちぎっていて、主役に執着している自分の感情をよく理解できていないヤンデレ。
「ちがうそうじゃない」と画面のこちらで思ったのは、私だけではないはず(苦笑)
No.3391 (読書)


 VRMMOの錯覚
2022年12月09日(Fri) 
読書記録:
■VRMMOの錯覚
 https://ncode.syosetu.com/n4515cl/

神代ふみあきさんの、VRMMO斜め上系。ネタ的一話短編です。
完全初心者で、見た目絶世の美女かつ内面も女子力高い系の男子大学生が、弟に誘われて初めてVRMMOをプレイ。
初心者故に、他の人が取らないようなスキルを最初に選んでいたのがきっかけで、初日からいきなり隠しシステムクエストをクリア。その後もなんだかんだで周囲から祭り上げられ、「どうしてこうなった?」という流れに。
後書きの『何処にでもある、それっぽい話を神代風にしました』という文章を『神話風にしました』と空目しちゃいました(笑)
No.3390 (読書)


 転生したようなので婚約破棄物をみんなで常識的に対処してもらおうとした結果〜おまけ集〜
2022年12月04日(Sun) 
読書記録:
■転生したようなので婚約破棄物をみんなで常識的に対処してもらおうとした結果〜おまけ集〜
 https://ncode.syosetu.com/n1312gc/

以前読んだ悪役令嬢婚約破棄の脇役転生系、一話完結のおまけ集が公開されていたので、読んでみました。
おまけのほうがはるかに長い(ほぼ文庫一冊レベル)というのがなんともはや(苦笑)
最初の方の、悪役令嬢の兄及び悪役令嬢視点は、会話とかがかなり本編とかぶっているので、一気に読むとちょっとくどいかもしれません。でもリーリア嬢がちゃんといろいろ『判った』うえで、あの選択をしたというのが語られていて、そういう意味ではすごく面白かったです。
あと活動報告で現地人だとされていた、お花畑ヒロイン視点もあったんですけど、そっち読んだら印象ががらっと変わったのも興味深く。
つまりこれって、最初に秩序を無視したあげく、ろくに責任も果たさず独りよがりに上辺のことだけやっていた父男爵が、諸悪の根源ってことなんじゃないですかね。彼女は平民のままで不満もなかったし、そのまま暮らしていれば何ら問題も起こさず普通に、むしろしっかり地に足つけた現実主義者として生きていけてたっぽいですし。駄目王子は……うーん、これで更生できると良いんですけどね。離婚が許されないヒロインちゃんのためにも。
あと、本編の感想で『主役が自分でお爺ちゃん感覚だと言ってる割に、一人称の文章が普通のあんちゃんなのがちょっと違和感』と書いていた主役の思考ですが、そこらへんは『本編その後』の部分でちゃんと回収されたし、安易に来世でも〜的な展開にいかなかったのも好感が持てました。
なんだかんだで現代日本人の感覚が抜けず、高位貴族としてはいささか甘い主人公と、それを全力でフォロー(ただし本人には気付かせない)する、本来なら悪役令嬢となる要素を持っていた愛が激重令嬢との、良い感じの今後が期待できる終わり方だったかと。
No.3386 (読書)


 ふれんず〜逸般人の自称普通プレイの日々
2022年12月03日(Sat) 
読書記録:
■ふれんず〜逸般人の自称普通プレイの日々
 https://ncode.syosetu.com/n4236bx/

リアルの人間関係がきちんとしていないと、ゲームに参加するIDが入手できないという、SNSやリアルの人間関係が大きく影響してくる妙なVRMMO「ふれんず」。なかなかの人気を誇るそれに、何故か友人知人親兄弟から「お前はプレイするな」とハブられてしまっている男子高校生リュウジ。
彼は昔から抜け道とか裏技とか、「正規に用意されてはいるがみな知らないこと」を見つけ出すのが異様に得意だった。チートではない。規約には何も違反していないし、少々……いささか……かなり、リアルラックが高くて引きが強いぐらいだ。
ただ本人に自覚はないが、基本スタンダード以外から攻めているらしく、「邪道」と言われ続けているプレイスタイルなのである。
そんな彼へと、従姉妹が「ふれんず」のIDを譲ってくれた。誰かの紹介 ―― 特定の氏族に入るためのいわゆる子IDではなく、優待券発行によるもので、つまりは氏族の最初の一人、長となれる親IDである。
つまり多少おかしなことをやっても、親筋に迷惑をかけることはない。
そんな訳で、さっそく本体を入手。ログインした彼を、まずはチュートリアルが迎える。
「短剣で、敵を倒してスキルを手に入れよう!」
そうして目の前に現れた、小さなうさぎ。可愛い顔でふるふると震えているそれを……彼はダッシュして蹴り上げ、そして殴りつけた。
そこから始まる3日にも及ぶチュートリアルの内容に、制作陣は愕然とするしかなく ――

神代ふみあきさんの、VRMMOを斜め上……ならぬ斜め下にプレイしていく系。
終わったのか終わっていないのか微妙な感じで「未完結のまま約7年以上」の状態です。
正直、ちょっと内容判りにくかったかな……とにかく、人間関係はどこまでもつきまとってくるけど、それをゲームまで持ち込むなよという、ゲームで好き勝手する系アンチのさらにアンチ? でしょうか。でも他人に迷惑かけるのダメ絶対というスタンスは崩されてないです。
No.3385 (読書)


 おっさん、転生して天才役者になる
2022年12月02日(Fri) 
読書記録:
■おっさん、転生して天才役者になる
 https://ncode.syosetu.com/n9085gr/

才能がなく華がなく、家庭を捨てて演技の世界に全てを捧げつつも、それで得られた立場は『脇役に便利な俳優』。役者としての実力はそれなりにあるが、それはあくまで『上手いだけ』。どれだけ努力しても、主役にはなりえない。
そんな文字通りうだつの上がらない役者だった山下太郎(47歳)は、珍しく演技を褒められた仕事の帰り ―― 痴話喧嘩に巻き込まれて腹を刺されてしまう。
意識が薄れていく中で思ったのは、『刺される、とはこんな感覚なのか。次の芝居に活かせそうだ』ということ。
まるで本物の役者のようだ。そう思いながら、彼は生命を落とした。
そうして、どれほどの時間が過ぎただろう。見ることも、聞くこともできず、身体を動かすこともできない魂だけの存在となった彼は、いつしか温かな場所に浮かんでいた。
「早く生まれてきてね」
はっきりとは聞き取れないが、女性の声がする。どうやら彼は生まれ変わったらしい。
『私』という連続性を保った魂は、永遠にも等しい時間を魂の牢獄ですごし、変化していた。その魂は山下太郎と縁を持つが、既に山下太郎そのものではなくなっている。しかし新しい親の子どもとして、本来誕生するはずのまっさらな魂でもない。
呼びかけてくる声には、親としての無償の愛情が感じられる。
ならば演じてやろうと、その存在は胎児ながらに考えた。無垢であり、少しずつ成長していく魂を演技するのだ。それが牢獄から救い出してくれた、親へのお礼になるだろうと。
そうして山下マキという女の子として生まれ変わった元役者は、時に夜泣きをしたり、抱っこされても泣き続けたりと、子供特有のある種理不尽な行動を織り交ぜつつも、早熟で聡明な子どもを演じ始めた。
どうやら母は男に騙されたシングルマザーらしく、毎日遅くまで働き詰めで、いつも疲れた顔をしている。ならばなるべく負担を減らしてあげるべきだろう。
率先して家事をこなし、親の言うことは良く聞く理想的な子ども。そして時折あえてわがままを言って、申し訳程度の迷惑をかける、そんな演技を続ける。
その彼女が、再び役者としての道を歩むきっかけとなったのは、幼稚園でのお遊戯会であった。どうせ忙しい母は見に来られないだろうからと、背景で木の役をしていたのだが ―― その卓越した演技力を、たまたま会場を訪れていた芸能事務所の社員に見出されたのだ。
後に生きる伝説と呼ばれる大女優、山下マキ。彼女によって、多くの人物がその人生を変えられてゆくこととなる ――

同世界・ほぼ時間差なしのTS転生もの。コミカライズ・完結済。
後書きいわく『ガラスの仮面』的なお話が書きたかったとのことで、まさに「マキ、恐ろしい子っ(白目)」状態が続きますww
群像劇の感じが強く、全体の半分ぐらいは他視点で書かれています。まあ演技ジャンルですから、そのほうが効果的でしょうね。そして話もさくさく進みます。時系列があっちこっち行き来するのがちょっと難点ですけど、ちゃんと『将来歳をとったらこんなおばあちゃんになりたいなぁ』という年齢まで大女優であり続けると、さっさと明かされるのはある意味安心して読んでいられます。
転生後の演技力は完全にチート級。一度肉体のない魂の状態を経験したことと、生まれ変わった身体のスペックが高かったのが相まって、どんな役にでも成り切れ、動物すらも自在に巻き込むレベルです。
あまりにその演技力が高すぎて、生まれた時から『山下マキ』を演じていた結果、終盤には親を含めてちょっとゴタゴタしたりもするものの、それもあまり引っ張らずに終わってくれて、読後感は悪くなかったです。
あ、途中掲示板描写が何度か挟まるので、苦手な方は要注意です。
あと作中作にロリコンネタ(教師×小学生)のドラマがあるので、そちらもアウトな方はやめておいたほうが良いかと。
No.3384 (読書)


 ミスリル令嬢と笑わない魔法使い
2022年11月30日(Wed) 
読書記録:
■ミスリル令嬢と笑わない魔法使い
 https://ncode.syosetu.com/n5681hh/

華やかな美女を引き連れたハロルド=イルンストン伯爵令息は、街中の公衆の面前で、堂々と言い放った。
「お前のように気が強くて馬鹿で女らしさが欠片もないような奴と結婚するなんて絶対に嫌だ。それに俺には愛するドロテアがいる。だからお前との婚約は破棄する」
仲が良かった親同士の口約束により、ミスリルことミスタリア=リルファーデ子爵令嬢は、幼い頃から彼と婚約していた。数年前に領地を襲った不作と流行病のため、イルンストン伯爵家からはかなりの援助を受けているが、それでも生活は困窮しているし、両親もその時に命を落としている。いまここで婚約を破棄され、つまり援助を打ち切られると、経済的にはかなり苦しいこととなるだろう。
「分かりました。でも婚約破棄に関しては叔父様の許可を得てください。わたしだけではどうしようもないので」
「ああ、分かっている。今日は前もって伝えに来ただけだ。後日改めて書類は送る」
清々したというように去っていく元婚約者を見送りながら、さて就職先を探さねばとミスリルは考えていた。
正直に言えば、婚約破棄自体はどうでも良かった。ショックではあるが、恋愛的な意味で好きになるには、これまでの相手の態度が悪すぎた。他人に書かせたのが丸分かりの、形ばかりの手紙の他は、婚約者としての義務など何ひとつ果たしてくれなかったのだから。
「よし! 働こう!」
生まれた時から別の世界で生まれ育った記憶を持っていたミスリルは、一般的な貴族令嬢が持つだろう、働くことに対する忌避感などない。幼い頃は領民に混じって、農作業や狩りなどもやったし、使用人を多く雇う余裕がない現在では、家の中の掃除などもミスリルが手伝っている。
これまでは元婚約者に「恥ずかしいからやめてくれ」と言われていたが、もう気にする必要もない。
そうして職業斡旋所に向かった彼女は、宮廷魔法士団の清掃係という募集に飛びついた。住み込みで三食つきで、おまけに給金が高い! これを逃す手はなかった。
掃除はかなりの力仕事ではあるが、身体強化魔法を使えるミスリルにとって、重いものを運ぶなどは得意中の得意である。
来年には弟が十六歳となり成人する。少なくともそれまでの間、家族を養うために頑張ろう。
そうして彼女は、あまりの汚さに『魔窟』と名高い宮廷魔法士団『紫水』の清掃係として、無事採用された。
「折れない欠けないへこまない、打たれ強さは世界一! このミスリルに何でもお任せください!」
そんな決め台詞とともに、彼女は『魔窟』の攻略にかかるのであった ――


異世界物で転生女主人公。書籍化・完結済でダイジェスト化なし。
「寝取られ令嬢は英雄を愛でることにした」や「悪役の王女に転生したけど、隠しキャラが隠れてない」の早瀬黒絵さん作品です。
婚約破棄からのシンデレラ・ストーリーはテンプレですが、なんかこう……ミスリルちゃんのメンタルがチタンもといミスリルすぎて、読んでいて不安が一切ないというか(笑)
嫌がらせで虫を送りつけられようが、自室のドアを開かなくされようが、水ぶっかけられようが、本人まったく気にしてないんですもん。「こんなのに負けない!」っていうんじゃなくて、「あー、なんか頑張ってるなあ」という感じで、嫌がらせということは理解していても「ま、実害ないし」とスルー状態で、逆に相手が哀れというか。
そして改めて親しくなったお相手の方にはかなり深刻な秘密があって、当人はすごーーーくそれを気に病んでいるのですけれど、読者視線で見ていると「いや早く打ち明けたほうが良いって」「彼女なら絶対気にしないよ」「むしろたぶん歓声上げて喜ぶww」というもどかしさがですね。

ちょっと気になったのは、ミスリルちゃんが次男とはいえ高位貴族の嫁に入るには、さすがに天真爛漫がすぎるかなあというあたり。なんというかお花畑ヒロインに近い部分を少々感じてしまって、駄目な方は駄目かも、と。いや本人は、いちおう最低限のマナーは把握しているし、現在進行形で努力して勉強しているので、電波系ヒドインという訳ではないんですけど。
あとこれ、転生要素いったか? という点。
まあ確かにそのおかげで、彼女は貴族令嬢でも働くことの大変さ大事さを知っていたし、若くして両親を亡くしても、弟を支えて立ち続けていられたのでしょうが……でもそれってミスリルちゃんがミスリルちゃんってだけで充分説得力出せたんじゃないかなあって。
唐突に現れる、前世知識による便利道具も、いまいち活用されきれてない感がちらりほらり。
なお個人的には、主役の親友アリエラ嬢が幸せになれたかどうかが気になりますね……年齢と髪と目の色からすると、紫水のもう一人の副士団長かもとか思うんですが。このかた、結婚してるかどうかの言及、あったっけ……?
No.3380 (読書)


 悲劇のヒロインぶる妹のせいで婚約破棄したのですが、何故か正義感の強い王太子に絡まれるようになりました
2022年11月26日(Sat) 
読書記録:
■【WEB版】悲劇のヒロインぶる妹のせいで婚約破棄したのですが、何故か正義感の強い王太子に絡まれるようになりました
 https://ncode.syosetu.com/n3694gt/

妹ばかりを溺愛する両親に、悲劇のヒロインぶる妹、妹の言葉を信じて婚約破棄を突きつけてきた公爵家の令息。そんななにもかもに腹を立てることさえ面倒になった伯爵令嬢レイアは、その日も聖女としての務めを果たすべく、森で結界を張っていた。
エルシャイド王国における聖女とは、魔法に長けた女性が教会により任命され、国のため働く存在だ。その定員は3名。欠員が出た際、妹とレイアは同時に試験を受けたが、選ばれたのはレイアの方だった。それも妹には気に入らなかったようで、彼女は事あるごとにレイアが自分を虐めている、聖女としての己を鼻にかけ、優秀さをひけらかしているなどと吹聴しているらしいのだ。
信頼関係が築けぬ相手と婚姻しても良いことなどないし、公爵家との縁談は妹がそのまま引き継ぐだろう。もうどうでもいい。
そんなことを考えつつ、魔物の多くいる森で祈りを捧げようとしたレイアだったが……そんな彼女に、不意に声をかける存在があった。
「君が妹を虐めているという、不届きな聖女なのかい?」
その声の持ち主は、年若き王太子、エリック・エルシャイドだった。
なんでも友人であるフィリップ、つまりレイアの元婚約者から話を聞いて、そんな人格の人間に聖女は任せられないと考えたらしい。
「何と言われようと、私はジルを貶めるようなことを口にしたことはありません。それに私の人間性を全くご存知ないにも関わらず、一方的に虐めたと決めつけるのは失礼だと思いますが」
つい棘のある言葉で言い返してしまったのは、それでもやはりストレスが溜まっていたからか。これでは、王太子殿下に喧嘩を売ったも同然。
自分が妹を虐めた聖女だという話は、王室の中でも認知されることになるだろう。聖女を辞めることになるかもしれない。そう思った彼女だったが、王太子の反応は ――

転生要素なしの現地主人公。毒家族に嫌気が差している真面目で有能な聖女様と、正義感が強すぎて日に何度も暗殺されかける王太子殿下の、仕事から始まるもだもだな関係。書籍化、コミカライズ、完結済。ダイジェスト化なし。
両親と元婚約者もアレですが、妹が気持ち悪いです。自分の嘘を自分で信じ込んで、辻褄が合わなくなると「私そんなこと言ってません! お姉さま、そんなに私のことが……」と相手を悪者に仕立て上げるタイプ。 あ、こう書いて判った。この妹、うちの父と同じタイプなんだわ……^^;;
護衛二人、ちょっと和を思わせる剣術の使い手ヨハンと、中国的な雰囲気を感じるリンシャに関しても、もうちょっとエピソードが欲しかったなあと思ったり。
No.3375 (読書)


 ようこそ『追放者ギルド』へ 〜無能なSランクパーティがどんどん有能な冒険者を追放するので、最弱を集めて最強ギルドを創ります〜
2022年11月24日(Thr) 
読書記録:
■ようこそ『追放者ギルド』へ 〜無能なSランクパーティがどんどん有能な冒険者を追放するので、最弱を集めて最強ギルドを創ります〜 第3章
 https://ncode.syosetu.com/n1105gk/

1年ほど前、ステータスを数値化するアイテムが売り出されたことで、高ランク冒険者のパーティを中心に、ステータスが低い仲間を追放するのが流行となっている昨今。
ギルドマスター養成学校を卒業したばかりの青年アイゼン・テスラーは、冒険者ギルドの採用面接に、十回目連続で不採用となっていた。
理由は彼の信念、『冒険者の価値は、数値(ステータス)では決まらない』というものだ。
これを口にすると、試験官達は決まって怪訝な顔をし、そうしてアイゼンを頭がおかしいと判断して、不採用を言い渡すのだ。
しかしアイゼンには昔から、不思議な能力があった。それは『隠しスキルを見抜くスキル』とでも言うべきか。その人物の潜在的な能力(スキル)を鑑定することができるもので、ステータスが低いものほど、この隠しスキルは強かったり特殊だったりする傾向にあるのだ。
無能と呼ばれ追放されるような冒険者達も、彼の目で見ればその多くが有用なスキルを持っており、ただそれを自覚していなかったり、うまく活用できていないだけ。
そして今日も、Sランクパーティーから追放されようとする少女を目の当たりにした彼は、思わずそこへ割って入っていた。
「その子を追放するんですか? じゃあウチが貰いますね」
どこのギルドにも採用されないのなら、いっそ自分で作ってしまおう。追放された者達を集め、その才能をいかんなく発揮できる環境を提供する、ホワイトなギルドを。
それが後に世へその名を轟かせる、『追放者ギルド』の始まりで ――


コミカライズ済、ダイジェスト化なし。ただし中途半端なところで連載が止まってます。
昨今のステータス表示系、追放系に一石を投じる感じではありますが、要は隠しステータスを見ている訳ですから、結局はステータスで判断しているんですよね。ただ途中、隠しスキルさえ持たない入団希望者が現れたあたりから、どう言う展開にするのかなあというワクワク感が。
展開といえば、コミカライズとはだいぶ異なるっぽいですね。問題となるステータスを数値化するアイテムの開発者とか、少なくとも第三章まででは全く出てきてませんし。
あと意外なキャラが意外な形で再登場してまして……なんかもうね。良いよねこう言うのもと思いました。
単純なザマアで消えていくのではなく、ちゃんと己を見つめ直し、できることを精一杯やって、でもやってきたことを許されるとは思わず、そして……と。
感想欄でも賛否両論だったようですけど、私はありだなあと思いました。
No.3372 (読書)


 失格王子の成り上がり冒険譚〜出来損ないはいらないと王家を追い出された俺、規格外の『器』で世界最強の冒険者になる〜
2022年11月23日(Wed) 
読書記録:
■失格王子の成り上がり冒険譚〜出来損ないはいらないと王家を追い出された俺、規格外の『器』で世界最強の冒険者になる〜 66
 https://ncode.syosetu.com/n5645gj/

第三王子として生まれるも、さんざん出来損ないと呼ばれて育ったスレイ・グラマンド。
彼は幼い頃に家出して出会った冒険者の話で、『アウター』というものに憧れを持っていた。遺跡で発見された門をくぐることで行ける、こことは異なる世界。『魔法』という特殊な力を使う事ができ、モンスターと呼ばれる、この世界にはいない生物がおり。この世界では見られない、壮大な景色を見ることもできる、そんな場所。そこを旅する者が、冒険者なのだという。
己も冒険者になりたいと強く思ったスレイだったが、城に戻ると大騒ぎになっており、しかもアウターに行った者の八割がこの世界に戻ってこないということで、監視や教育はさらに厳しいものとなった。成長するにつれスレイも現実を知り、冒険者になるなど、王族として生まれた時点で無理だったのだと、諦めかけていた。
そんなある日のこと、彼は第一王子である兄に呼び出しを受けた。
「スレイ、貴様みたいな出来損ないは、グラマンド家にはいらない」
「わざわざ俺を罵倒するために呼んだんですか? そうとうストレスが溜まってんですかね」
「違う。昨日家臣たちと、出来損ないの貴様を今後どうするか話し合っていた。その結果、追放するべきだと結論が出た」
「は?」
父王の許可も取ってあると、書状が突きつけられた。確かにスレイを追放することに対して、賛同する内容が書かれている。
追放……つまり自分は、グラマンド家の人間ではなくなる。
それって、冒険者になってもいいってことか? そんなラッキーなことがあっていいのか!?
兄の行動には何かしらの政治的思惑があるのだろう。権力者が一番恐れるのは身内だとは、どこかで聞いたことがある。
ともあれ、もう自分が王族じゃなくなったということは理解した。ならばすることはひとつ!
実は間違いでしたと言われる前に、スレイは大急ぎで荷物をまとめ、遺跡のある町を目指して城を飛び出したのだった ――


書籍化・コミカライズ済、ダイジェスト化なしで1年以上更新なし。
コミカライズのほうが既にWEB版の内容を追い越しているっぽいので、今後の更新はなさそうですね……<書籍の後追い更新は、削除案件になるらしい
冒頭の展開はまあ、タイトル見れば分かる通りのお約束。スレイを出来損ないと蔑んでいたのは一部の人間で、実際には戦闘能力とかかなり高く、特に父王は『優秀だからこそ厳しく育てる』系の人だったのを、本人は知らずに第一王子は知っていたがゆえの追放劇で、文書偽造した第一王子は国王からばっちりザマアされてます。結果として王位が転がり込んできた第二王子は第二王子で、けっこう性格ひねくれてそうですが……でもなんかあらすじや第二章のラスト時点を読む限り、この人もあんまり良い目は見られないようですね。
念願の冒険者となりアウターに飛び込んだスレイは、しっかり冒険者満喫してます。残り物で組んだ凸凹パーティーが、徐々に噛み合って規格外になっていくのがお約束。
アウターの世界観は、基本的にRPG。人はそれぞれに『器』というものを2〜3個から多い者だと10個程度持っており、そこへ経験値的な『魂力』を溜めていくことができて、その量が多いほど身体能力が上がり魔法なども多く使えるようになる、と。器1個分の魂力があれば、死んでも生き返ることさえできる。ただし魂力は使えば消費するので、生き返っても弱体化してるし、モンスターを倒していかなければやはりどんどん弱くなっていくという感じ。
スレイはこの『器』が1個しかないといういわばクソ雑魚で、誰にもパーティを組んでもらえなかった訳ですが、実際にはその1個が膨大な容量を持っていて……という流れ。
WEB版最新話段階では、まだ容量がどれほどかまで判ってないです。残念。
No.3371 (読書)


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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
最近は小物作り(主にタティングレース)などにも没頭しています。

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