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読書記録: ■朧の花嫁 https://estar.jp/novels/25805023
大正時代の北海道。旧華族だけれど落ち目の家に生まれた、顔に痣があるゆえに使用人扱いで虐げられている姉と、美しく派手好きでプライドの高い妹。有力な実業家の長男との縁談が来るものの、なぜか両親も妹も、その見合いに姉が行けと命令する。 そうして向かった先で出会ったのは、眉目秀麗ながらも盲目の青年だった。金目当てで押しかけてくる見合い相手から、目が不自由と知るなり向けられる悲鳴や手酷い態度に辟易としていた彼は、当初彼女を追い返そうとするが……
大正時代が舞台の、偽装婚約から始まる恋物語。 コミカライズが4話ぐらい無料公開されていたのの続きが気になって、原作をエブリスタで読み始めてみたんですが……以下はちょっと辛口なので、読みたくない方はスルーして下さい。
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No.3626
(読書)
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聖女が来るから君を愛することはないと言われたのでお飾り王妃に徹していたら、夫と聖女の様子がおかしいのですが(短編版)
2023年07月08日(Sat)
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読書記録: ■聖女が来るから君を愛することはないと言われたのでお飾り王妃に徹していたら、夫と聖女の様子がおかしいのですが(短編版) https://ncode.syosetu.com/n0353ho/
代々、異世界から聖女を召喚し、王妃として国王が娶る。異世界人にしか使えない特別な魔法が魔物から国を守ってくれ、そして聖女は愛されることによってその力を発揮するからである。 それがこの国における絶対条件であるはずなのに……何故かエデリーン・ホーリー侯爵家令嬢は、正妃となっていた。 生母の身分が低く立場の弱い第七王子だったユーリ陛下が即位するにあたり、侯爵が後ろ盾となって見事に即位を成し遂げさせた、その条件が娘との結婚だったからだ。 しかしそれは、彼女にとっても王にとっても、そして将来やってくる聖女にとっても不幸なことだと判りきっていた。召喚された聖女を愛すべき国王なのに、すでに王妃がいては邪魔以外の何物でもない。 それなのに父侯爵は、「仕方ないだろう。占い屋のばあさまがそう言ってたんだから」の一言で譲らなかったのだ。 故に結婚式の前日、年若く見目麗しい新王ユーリ・マキウス陛下に、エデリーンは告げられた。 「君には感謝している。だが、私が君を愛することはない」 「君につらい立場を強いることになって、申し訳なく思っている。私のことを恨んでくれてかまわない。だが、どんなことをしてでも国を守りたいんだ」 と。 そして彼女はそれをもっともだと受け入れた。実際、先代の聖女は遊び人だった国王、すなわちユーリの父に何度も浮気された結果その力を失ってしまい、現在のこの国は魔物の脅威に脅かされているのだから。 もともと上位貴族たるもの、愛ある結婚など期待していない。むしろ公務など、めんどうな役割を聖女がやってくれるのであれば、自分はお飾りの王妃として趣味に没頭 ―― もとい、影から応援させてもらおう。 そう、両者の間で合意はできていたのだが。 聖女が召喚された部屋に呼び出しを受けたエデリーンは、困り果てた顔のユーリ陛下と、大臣や神官たちに迎えられた。 そんな彼らに囲まれていた『聖女』は、どう見ても五歳かそこらの、傷だらけで怯えきった幼女で……
無石の宝玉治癒師〜と同じ作者さんのお話。 連載中かつ書籍化作品ですが、短編版があったので読んでみました。 送り返す当てのない召喚って拉致誘拐だけれど、今回はいい方向に働いたね、という感じのお話でした。そして愛とはなにも、男女のそれとは限らないよね、と。 むしろ陛下ってばヘタレ〜〜ww と、読み始めとは打って変わったほのぼのしい感じで終了しました。 連載版も一部つまみ読みしてみた感じ、この国の儀式で召喚される対象は、必ず『ひどい家庭環境で育ってきた娘』のようで。だからこれまでの全員が帰りたいとは言わなかったし、差し出された愛を受け入れていたとのこと。 連載版では先代聖女が召喚されたあとの、地球世界での事情も出てくるようで。カクヨムとかも拝見する感じ、話はちゃんと完結させる作者さんなようですし、そちらもそのうちしっかり読んでみたいです
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No.3621
(読書)
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おとぎ話は終わらない(マンガ版) 2巻
2023年07月04日(Tue)
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読書記録:
コミカライズ版は全2巻で終了。どうも作画担当さんが体調を崩されたのだとか? 絵が綺麗だったし話も面白かったので残念です。 未読だった最終話は、38ページほどでした。 うーん……仕方のないことですけれども、見事に打ち切りエンド(苦笑)<回収されていない伏線がいっぱい 主役の出生の秘密は一応明らかになるものの、なぜそういう事態になったのかの経緯は謎のまま。 男装も一部にはバレて、学校を退学。これからは令嬢として生きていくけど、でも息苦しくなった時にはヒーローが連れ出してくれるよ★ というめでたしめでたしではありつつも、登場したばかりの皇太子との関係はとか、これ今後の皇位継承争いに影響あるんじゃね? とか気になりどころはいっぱいですね。 あと楽園でなんだかんだ苦楽を共にした友人たちとは、何らかの形で再会してほしいところでした。
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No.3613
(読書)
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私だけ価値観の違う世界〜婚約破棄され、罰として醜男だと有名な辺境伯と結婚させられたけれど何も問題ないです〜
2023年07月03日(Mon)
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読書記録: ■私だけ価値観の違う世界〜婚約破棄され、罰として醜男だと有名な辺境伯と結婚させられたけれど何も問題ないです〜 https://kakuyomu.jp/works/16817330655572883685
現地主人公で転生・乙ゲー要素はありませんが、婚約破棄で辺境へ追放で美醜逆転ものです。ザマアあり。ほどほどの長さで完結済。 美醜逆転というか、主人公(レティシア)が特殊性癖なのでしょうか? あまり具体的には語られていないんですけど、どうもこの世界では、りりしい系かたくましい系が「醜い」という価値観で、しかも醜い相手は蔑んで良いという文化基盤があるっぽいです。そしてレティシアは、特にこれといった理由もなく、幼い頃から他の人とは美醜の基準がずれてるんだなあという自覚を持ちつつ、それはそれとして貴族子女として、好みではない相手との政略結婚を受け入れ、前向きに努力していたタイプ。 婚約者の王子様は、もうどうしようもない馬鹿。 この世界基準では絶世の美形らしく、婚約者がいるのに女性をとっかえひっかえしている上に、婚約者に対してマウントを取りたいがためだけに「冗談」で婚約破棄騒動を起こし、相手が這いつくばって許しを請うどころか受け入れちゃったので、「泣きついてきやすいように」と醜い辺境伯を婚約者として押し付け、素直に結婚したら「そんなの認めない!」と駄々をこねる。 まさかこれが王太子とか言わないよね……? 臣籍降下して冷や飯食いになる、王族といっても隅っこの方だよね?? と心配になるレベル。 主役を押し付けられた辺境伯の方は、容姿は(世界基準としては)アレだと自覚しているけれど、同時にそれなりに有能で、領民にも慕われていることも理解しているため、ひどいすれ違いや勘違いは生じません。けっこうあっさり意思疎通しあって結婚してます。そういう意味では起伏少なめな話運びかと。 むしろ終盤の王子様視点での、徹底的なまでの空回りっぷりと、憎しみどころか関心すらほぼ向けてもらえていない哀れっぷりを笑うお話だなと思いました。
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No.3610
(読書)
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異世界勇者は絶対家に帰りたい
2023年07月01日(Sat)
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読書記録: ■異世界勇者は絶対家に帰りたい https://kakuyomu.jp/works/16816700428261990364
異世界に召喚されて半年。 しがないサラリーマンだった彼は、とうとう災厄の元凶を封印し、世界を救うという偉業を成し遂げた。 彼は名声や栄誉を得て、仲間や王国の高官達にもこの国に残ってほしいと懇願されたが、それでも強い意志をもって元の世界へ戻ることを選択する。 涙ぐむ姫、寂しげな聖女をもふりきり、豪華な衣装を着た彼女ら彼らから離れ、よれよれのジャージ姿で送還の魔法陣へと立つ。 そうして懐かしい我が家、六畳一間の狭いアパートの一室へと無事に帰った彼が、まず最初にやったこととは……
「酔っぱらい盗賊、奴隷の少女を買う」の、新巻へもんさんの読み切り短編。 「赤いきつね」「緑のたぬき」幸せしみるショートストーリーコンテスト参加作だそうです。 それだけでオチは判りますね(笑)
……っていうか、最後まで読み終わってから改めて読み返すと、冒頭の「人いきれが凄いことになっている。だから旅立ちは少数でとお願いしたのに、そうはいかなかったようだ。」という一文に込められた切実な思いが伝わってくるww 中世ヨーロッパ系異世界物をガチで書こうとすると、どうしても避けては通れない部分ですよねえ(しみじみ)
あと、「酔っ払い盗賊〜」は完結済みになっていたのが解除され、脇キャラ視点の記念SS5本の後、第二部の連載が始まっています。
■酔っぱらい盗賊、奴隷の少女を買う https://kakuyomu.jp/works/1177354054918377471
もうちょい溜まってから一気読みするんだ〜〜♪
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No.3608
(読書)
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おとぎ話は終わらない(マンガ版) 1巻
2023年06月29日(Thr)
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読書記録: ギネヴィア皇国の片田舎で魔術師の母と二人ぐらしだった少女ヴィクトリア・コーザ。さまざまな魔導具を作り村人達の生活を豊かにしていた母を、彼女は尊敬していた。しかしゆくゆくは母のような魔術師になりたいというその夢は、母の「魔力が少ないからまず無理ね」という一言であっけなく打ち砕かれてしまった。 そんな彼女が15歳になった頃、母は命を落とした。子供をかばっての事故だった。 天涯孤独で無収入になってしまったヴィクトリアは、仕事を探して皇都へと出る。そこで住み込みの職を探したのだが、後ろ盾も何もない少女とあって、どこでも門前払い。田舎に戻る旅費すらなく途方に暮れていた彼女は、とある魔導具の店でいい話を耳にする。 なんでも国立の魔術専門学校通称「楽園」は、魔力のある者なら誰でも入学でき、しかも全寮制で三食付き。学費諸経費も全て国持ちで、なんならお小遣いすらもらえるという。 これを逃す手はない! と、少ないながらも魔力を持つヴィクトリアは、勇み立って入学申込みに向かった しかしそこで、衝撃の事実を告げられる。楽園は確かに誰でも入学できるが、現在のところ女生徒はおらず、女子寮もないのだという。入学するなら自宅から通学するしかないと言われてしまったが、その『自宅』があれば、そもそもの苦労はない訳で。 背に腹は代えられぬと、彼女が選んだ道は――
アルファポリス発の小説のコミカライズ。 転生なしの現地主人公で、男装して全寮制学校へ入学、無自覚チートで出生の秘密あり? 原作の方は知った時にはもう削除されていて、コミカライズだけをWEBで追いかけていたのに、肝心の最終話を読み落としてしまった痛恨の一作でした…… まあ小説版の巻数(文庫4冊)からして、コミカライズの方は打ち切りっぽいですけど。でも一応の結末は知りたかったので、今さらながらに全2巻をぽちっとな(´・ω・`) 1巻だけ先に届いたので、読み返してました。未読部分は巻末描き下ろしの数ページだけですね。 なんというか、勢いだけで行動するヴィクトリアが、すごく大変な環境にあるはずなのにとても前向きで、なんか一周回って安心できます(苦笑) 振り回されてる寮長さんが、逆に気の毒になってくる……ww 男装(女装)して周囲を欺きつつ、1人にはバレちゃって、ドタバタしながらいろいろと育んでいくのはお約束ですよね★
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No.3606
(読書)
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黒ヒゲと七番目の妻 他二篇
2023年05月26日(Fri)
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読書記録: ■黒ヒゲと七番目の妻 https://ncode.syosetu.com/n4386id/
超絶前向きでくじけない新妻と、人間不信だけど中身はすっごくいい人な中年男の、ハッピーエンドな青ひげ物語(というか、青ひげの結末ってどんなだったっけ/苦笑) さほどこじれずさらさらっと終わるのでノンストレスです。 完結してから読もうと思っていた「石投げ令嬢〜」のスピンオフだと後書きに書かれていましたが、まったく問題なく読めました。
■婚約破棄?真実の愛?そんなものはいりません。魅了の魔力を制御するため魔道士長は男爵令嬢を研究する【連載版】 https://ncode.syosetu.com/n2414hw/
何故か周囲の男子生徒が暴走し、決闘やら婚約破棄騒動やらを起こしてしまう男爵令嬢と、その無意識に発動している魅了の力を制御しようとする、魔法オタクな変人魔道士長のドタバタ騒動。 同作者さんのお話で完結済。 こちらも女性が強いです。幼い頃から男連中が暴走しまくるせいで、女性陣からは嫌われまくり。それでも頑張ってる彼女が、魔道士長と会ったあたりからだんだんざっくりした性格になって、ツッコミも切れていくのが楽しいww あと成り上がり男爵な父親が普通に良い人で、ほっこりしました。
■追放された聖女の明るい復讐譚「声が甲高くなる呪いをかけてやる」 https://ncode.syosetu.com/n3704hw/
こちらも同作者さんのお話で完結済。 追放された聖女が、ささやかな呪いを残して隣国へ。 そちらはそちらで新たな出会いもあり幸せに。むしろメインは、元の国でその『ささやかな呪い』に価値を見出した王妃様や、ささやかな呪いしか作れない魔女、彼女に救いを求めてやってくる悩み多き女性達のあれやこれやです。 うーーーーん、この作者さん、夫婦生活でなんかあるんだろうか^^;; ってぐらいに、旦那や恋人に不満を持つ女性がどんどん出てくるので、精神的にあれな時はちょっと辛いかも。まあ一応全部、ハッピーエンドなので、そういう意味では安心です。
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No.3560
(読書)
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転生した元悪役令嬢、村娘生活を満喫していたはずが白豚王子に嫁ぐことになりました
2023年05月22日(Mon)
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読書記録: ■転生した元悪役令嬢、村娘生活を満喫していたはずが白豚王子に嫁ぐことになりました https://kakuyomu.jp/works/16816700427430153955
かつては公爵令嬢で、第一王子と婚約していたという、前世の記憶を持つ少女レイチェル。 しかしその時は愛した相手に自分ではない運命の人がいて、悪役として二人の背中を押して去ることしかできなかった。運悪く事故に巻き込まれ、そのまま命を落としたのだが……何故か彼女はそんな前世の記憶を取り戻してしまったのだ。 二歳にして突然流暢に喋り出した娘を、両親が見捨てずに育ててくれたのは感謝してもしきれない。のどかな村でおっとりとした両親や村人達に囲まれた彼女は、そのまま新しい生活をのびのびと楽しみ、十八になる頃には、村で唯一の飯屋兼酒場で、看板娘として働いていた。 面白がって誰も注意しなかったため、言葉遣いや立ち振る舞いに平民らしからぬ部分は残っている。しかし優しい人達に囲まれ、自分で稼ぎ、自分で作ったご飯を食べる暮らしを彼女は満喫していたのだ。 そんな楽しい日々を一変させたのは、唐突に現れた蛇のような男であった 一目で貴族だと判る豪奢な格好をした男は、レイチェルを舐め回すように見分して言ったのだ。 「――確かに瓜二つだな。それに、身のこなしには淑女のような気品もある。よかろう、ついてこい。今日からお前は私の娘“クリスティーナ”だ。いいな?」と。 そうして両親を人質に取った男、マルセル伯爵は、レイチェルへと命令した。 自分の娘の代わりに、この国の第二王子と結婚式を上げ、純潔を捧げてこいと。 なんでも望まぬ結婚を嫌がった娘『クリスティーナ』が、恋仲の騎士と駆け落ちを試み、連れ戻しこそしたもののすでに一線を越えていたのだと言う。初夜の際にそれが露呈すれば、家の恥どころでは済まされない。そこで瓜二つの容姿を持ち、平民らしからぬレイチェルへと目をつけたそうだ。 一晩を過ごしさえすれば、それで本物と入れ替えて戻らせてやる。とにかく純潔を捧げてこい。 身勝手かつ下衆も極まれリの要求だったが、両親 ―― 特に病で定期的に薬を飲まねばならぬ母親を人質にされては、どうすることもできなかった。 どうやら一度死んだことで、、レイチェルの肝は据わってしまったらしい。もう恋はしないと決めていたこともあり、前世であればそれこそ自害してでも拒んだだろう行為も、なんとか受け入れることができた。 そうして当の結婚相手について話を聞いてみると、これがなかなかに問題のある人物だそうで。 あだ名は“白豚王子”。かなり太っており、重度の吃音持ち。そのうえ気性が荒く、すぐに怒っては物を投げつける癖があるらしい。おかげで誰も婚姻相手がおらず、野心を持つマルセル伯爵のもとまで結婚の打診が来たという次第らしい。 太っているのと吃音はしょうがないにしても、乱暴なのは頂けない。皆の手本となるべき王子としてあるまじき行動だ。 前世の記憶からそんなことを思いつつも、覚悟を決めて式に望んだ彼女だったが……
無石の宝玉治癒師〜と同作者さん。文庫100Pぐらいで完結。 魔法ありの異世界 → 魔法なしの異世界に転生した、元悪役令嬢的な立ち位置の公爵令嬢。ただし性根はまっとうが、村娘として地に足つけて生きていたら、その容貌と村娘らしからぬ言動に目をつけられて、悪徳貴族に利用される結果となったけれど……というパターン。 周りがおおらかすぎて、両親どころか村の住人達まで「出たよ、それもまた“前世”とやらかぁ!?」「ええ! その通りでしてよ!」なんて会話をしているのがなんか斬新ですww そして身代わりとして差し出された先で、問題児とうまい感じに関係を構築、周囲の信頼も勝ち得てめでたしめでたし……なお約束。 今は村娘でも、前世で王太子妃として教育を受けてきているので、多少の文化は異なってもうまくやっていけるんじゃないですかね。それに今回のお相手は、継承権のない第二王子ですし。
……ただ、正直ちょっと、本物クリスティーナとその恋人にもにょりました。 望まない結婚を拒んで駆け落ちするのは良いんですが、失敗して連れ戻されて、赤の他人に迷惑かけまくった挙げ句、当人たちはお咎めなしどころかむしろこれでもかってほど優遇されてる感じが恵まれすぎじゃね? と。 終わり良ければ全て良しとは言いますけれど、最後の最後でやっとレイチェルを助けようとした情状酌量を加味しても、駆け落ちが成功した扱いにしての、二人揃って平民落ちぐらいが妥当だったんじゃないかなあとか思っちゃう、ザマアものを読みすぎて感覚が麻痺気味かもしれない私だったのでした(苦笑)
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No.3557
(読書)
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花の聖女と胡蝶の騎士 〜ないない尽くしの令嬢ですが、実は奇跡を起こす青薔薇の聖女だったようです〜
2023年05月17日(Wed)
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読書記録: ■花の聖女と胡蝶の騎士 〜ないない尽くしの令嬢ですが、実は奇跡を起こす青薔薇の聖女だったようです〜 https://ncode.syosetu.com/n5935hk/
貴族令嬢のほとんどが、花の聖女となり、様々な祝福の力を持つブルームガルテン王国。 ソワレ侯爵家はその中でも至高とされ、生涯に一度しかその祝福を使うことがない、紫薔薇の聖女を排出する家として名高かった。 令嬢達は16歳の誕生日に神殿で儀式を受ける。ソワレ家の長女であるサティーナは、3年前の儀式で、期待通り紫薔薇の聖女となっていた。そんな彼女は美貌も品格も教養も兼ね備えた完璧な淑女と讃えられ ―― そして妹であるリリアーナは、【ないない尽くしの令嬢】と呼ばれていた。美貌も品格も教養もなく、教育など受けさせるだけ無駄。立派な姉の機嫌を損ねぬよう、決して物音を立てず、決して部屋から出ぬよう言い聞かされて育った彼女も、ついに16歳を迎えた。 もしも聖女に選ばれれば、両親や姉も少しは自分を認めてくれるかもしれない。そう願って儀式を受けたリリアーナだったが、彼女が咲かせた花は、黒い薔薇だった。 黒薔薇の花言葉は、恨み、憎しみ、あなたはあくまで私のもの。その祝福は、相手を意のままに操る邪悪な力。故に黒薔薇の聖女は時に黒薔薇の魔女と呼ばれ、問答無用で辺境の地にある茨の城へ送られることとなっていた。 絶望に打ちひしがれる彼女へと、カレンデュラの聖女ルアネが手を差し伸べてくれた。追放のための馬車が用意されるまでのわずかな間だったが、彼女はリリアーナに優しい言葉をかけてくれ、そうしてひとつの提案を持ちかけてきた。 黒薔薇の聖女は、茨の砦へ行く際、一人だけ同行者を選ぶことができる。その同行者として、推薦したい人物がいるのだと。そもそも同行してくれる人物に心当たりなどないリリアーナに、断る理由もなく。 そうして告げられた相手は、近衛騎士団第二小隊副隊長ハリー・エドランド。今は隣町で演習中のため、道中で合流することになるという。 その名は、家から出たことのない彼女の耳にも、使用人達の噂話で届いていた。大柄な体格に固くて癖のある髪のせいで、【毛虫の騎士】などと呼ばれている人物である。 美しい容姿と剣舞で有名な流浪の民【胡蝶一族】の美姫と宰相であるエドランド侯爵の末息子なのだが、容姿端麗な両親とは似ても似つかぬ、醜い容姿をしているらしい。しかし努力の才能に恵まれた彼は、貴族男性に必須な剣や経営はもちろんのこと、料理や掃除など家事全般、さらに女性の必須教養である刺繍なども会得しているとも聞く。 はたしてそんな人物と打ち解けることができるのかと心配していた彼女だったが、隣町についてすぐ、道端でうずくまる近衛騎士団の制服を着た人物を見つけて ――
虐待されてて自己評価底辺聖女と、家族からは溺愛されつつも周囲からは容姿で差別されまくってきたハイスペック騎士の、追放から始まるもだもだ恋愛。ザマアあり。書籍化、完結済。 えー……書籍版の表紙絵でがっつりネタバレされてますが、ハリーさんはかなり初期の方で細マッチョの絶世イケメンになります。正直「えー」と思いもしましたけど、イケメン化の理由が聖女の力ではなかったことと、イケメン化後もリリアーナは、「元のほうが良かったかも」とか思っているので、まあそれなら……という感じ。 あと「追放」と言われて、本人も周囲もひどい環境を想像していたけれど、蓋を開けてみたらけっこう快適な暮らしになっています。王家が聖女を保護する責務を持っているので、たとえ黒薔薇であろうとも、住む場所と生活費は支給している……のかな? むしろ王家の方の認識としてはこれ、黒薔薇の聖女には辺境の守りを固める任を与えてる的な? とも思ったり。それが長い年月の間にいろいろ変容して、現場から遠い王都の人間も邪推して……みたいな流れなのではないかと。 そんな訳で追放先の町では、むしろ黒薔薇の聖女に対する印象も良くって、そんな人々と接するうちにリリアーナの自己評価も徐々に改善されていき、と。 そんな彼女が元家族へと最終的に向ける感情が、過剰すぎなくて、そのあたりは良かったなあと思いました。 惜しむらくはハリーの家族が、ハリーの変化についてどうこう言うシーンがなかったのが残念です。書籍版では追加されてるのかな? ……って、この記事UPするために念のため確認に行ったら、いつの間にかSSが追加されてるww そっかあ、そういう理由で体質のことを黙っていたんですね……でももうちょっと、リリアーナに対して感謝する場面とか読んでみたかったです。
そして紫薔薇の姉は、いったいなんでまたあんなに妹を疎んじていたのやら……?
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No.3552
(読書)
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詰め物(じゃがバター)
2023年05月13日(Sat)
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読書記録: ■詰め物(じゃがバター) https://kakuyomu.jp/works/16816700428780322647
本編あとがきで初めて存在を知りました。 書籍化・コミカライズ済長編「転移したら山の中だった。反動で強さよりも快適さを選びました。」の、本文に入れづらい季節ものなどのSSとのこと。 ……タイトルに転移したら〜の文字入れとこうよ、作者さま^^;; 現在5話ほどで、3月にあったフォロワー用のメール配信SSも含まれています。 でも一番嬉しかったのは、最初のレッツェ視点! 森の奥に調査に行った直後らへんの、まだ打ち解けきってない頃になに考えてたかのレッツェ!! いやもうほんと兄貴っすww 自分は平凡だと信じて、地に足つけて身の程をわきまえる、でも実際はクッソ有能で面倒見の良いおっさん最高ですww
……本編の方は553話目現在、神様たちの中で一押しなのに、パタッと登場しなくなって不穏だったヴァンさんが再登場&実はそこまで不穏でもなかった……ような、よく考えるとやっぱり洒落にならないような現状が発覚。 とりあえず消滅とか記憶改竄でジーンのこと忘れてるとか、光の玉みたいに存在自体が入れ替わっちゃってるとか、そんなことにはなってなくて本当に良かった……
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No.3545
(読書)
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プロフィール |
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
最近は小物作り(主にタティングレース)などにも没頭しています。
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