よしなしことを、日々徒然に……
※ 2017年以前の記事は こちら になります ※



 おっさん、転生して天才役者になる
2022年12月02日(Fri) 
読書記録:
■おっさん、転生して天才役者になる
 https://ncode.syosetu.com/n9085gr/

才能がなく華がなく、家庭を捨てて演技の世界に全てを捧げつつも、それで得られた立場は『脇役に便利な俳優』。役者としての実力はそれなりにあるが、それはあくまで『上手いだけ』。どれだけ努力しても、主役にはなりえない。
そんな文字通りうだつの上がらない役者だった山下太郎(47歳)は、珍しく演技を褒められた仕事の帰り ―― 痴話喧嘩に巻き込まれて腹を刺されてしまう。
意識が薄れていく中で思ったのは、『刺される、とはこんな感覚なのか。次の芝居に活かせそうだ』ということ。
まるで本物の役者のようだ。そう思いながら、彼は生命を落とした。
そうして、どれほどの時間が過ぎただろう。見ることも、聞くこともできず、身体を動かすこともできない魂だけの存在となった彼は、いつしか温かな場所に浮かんでいた。
「早く生まれてきてね」
はっきりとは聞き取れないが、女性の声がする。どうやら彼は生まれ変わったらしい。
『私』という連続性を保った魂は、永遠にも等しい時間を魂の牢獄ですごし、変化していた。その魂は山下太郎と縁を持つが、既に山下太郎そのものではなくなっている。しかし新しい親の子どもとして、本来誕生するはずのまっさらな魂でもない。
呼びかけてくる声には、親としての無償の愛情が感じられる。
ならば演じてやろうと、その存在は胎児ながらに考えた。無垢であり、少しずつ成長していく魂を演技するのだ。それが牢獄から救い出してくれた、親へのお礼になるだろうと。
そうして山下マキという女の子として生まれ変わった元役者は、時に夜泣きをしたり、抱っこされても泣き続けたりと、子供特有のある種理不尽な行動を織り交ぜつつも、早熟で聡明な子どもを演じ始めた。
どうやら母は男に騙されたシングルマザーらしく、毎日遅くまで働き詰めで、いつも疲れた顔をしている。ならばなるべく負担を減らしてあげるべきだろう。
率先して家事をこなし、親の言うことは良く聞く理想的な子ども。そして時折あえてわがままを言って、申し訳程度の迷惑をかける、そんな演技を続ける。
その彼女が、再び役者としての道を歩むきっかけとなったのは、幼稚園でのお遊戯会であった。どうせ忙しい母は見に来られないだろうからと、背景で木の役をしていたのだが ―― その卓越した演技力を、たまたま会場を訪れていた芸能事務所の社員に見出されたのだ。
後に生きる伝説と呼ばれる大女優、山下マキ。彼女によって、多くの人物がその人生を変えられてゆくこととなる ――

同世界・ほぼ時間差なしのTS転生もの。コミカライズ・完結済。
後書きいわく『ガラスの仮面』的なお話が書きたかったとのことで、まさに「マキ、恐ろしい子っ(白目)」状態が続きますww
群像劇の感じが強く、全体の半分ぐらいは他視点で書かれています。まあ演技ジャンルですから、そのほうが効果的でしょうね。そして話もさくさく進みます。時系列があっちこっち行き来するのがちょっと難点ですけど、ちゃんと『将来歳をとったらこんなおばあちゃんになりたいなぁ』という年齢まで大女優であり続けると、さっさと明かされるのはある意味安心して読んでいられます。
転生後の演技力は完全にチート級。一度肉体のない魂の状態を経験したことと、生まれ変わった身体のスペックが高かったのが相まって、どんな役にでも成り切れ、動物すらも自在に巻き込むレベルです。
あまりにその演技力が高すぎて、生まれた時から『山下マキ』を演じていた結果、終盤には親を含めてちょっとゴタゴタしたりもするものの、それもあまり引っ張らずに終わってくれて、読後感は悪くなかったです。
あ、途中掲示板描写が何度か挟まるので、苦手な方は要注意です。
あと作中作にロリコンネタ(教師×小学生)のドラマがあるので、そちらもアウトな方はやめておいたほうが良いかと。
No.3384 (読書)


 ミスリル令嬢と笑わない魔法使い
2022年11月30日(Wed) 
読書記録:
■ミスリル令嬢と笑わない魔法使い
 https://ncode.syosetu.com/n5681hh/

華やかな美女を引き連れたハロルド=イルンストン伯爵令息は、街中の公衆の面前で、堂々と言い放った。
「お前のように気が強くて馬鹿で女らしさが欠片もないような奴と結婚するなんて絶対に嫌だ。それに俺には愛するドロテアがいる。だからお前との婚約は破棄する」
仲が良かった親同士の口約束により、ミスリルことミスタリア=リルファーデ子爵令嬢は、幼い頃から彼と婚約していた。数年前に領地を襲った不作と流行病のため、イルンストン伯爵家からはかなりの援助を受けているが、それでも生活は困窮しているし、両親もその時に命を落としている。いまここで婚約を破棄され、つまり援助を打ち切られると、経済的にはかなり苦しいこととなるだろう。
「分かりました。でも婚約破棄に関しては叔父様の許可を得てください。わたしだけではどうしようもないので」
「ああ、分かっている。今日は前もって伝えに来ただけだ。後日改めて書類は送る」
清々したというように去っていく元婚約者を見送りながら、さて就職先を探さねばとミスリルは考えていた。
正直に言えば、婚約破棄自体はどうでも良かった。ショックではあるが、恋愛的な意味で好きになるには、これまでの相手の態度が悪すぎた。他人に書かせたのが丸分かりの、形ばかりの手紙の他は、婚約者としての義務など何ひとつ果たしてくれなかったのだから。
「よし! 働こう!」
生まれた時から別の世界で生まれ育った記憶を持っていたミスリルは、一般的な貴族令嬢が持つだろう、働くことに対する忌避感などない。幼い頃は領民に混じって、農作業や狩りなどもやったし、使用人を多く雇う余裕がない現在では、家の中の掃除などもミスリルが手伝っている。
これまでは元婚約者に「恥ずかしいからやめてくれ」と言われていたが、もう気にする必要もない。
そうして職業斡旋所に向かった彼女は、宮廷魔法士団の清掃係という募集に飛びついた。住み込みで三食つきで、おまけに給金が高い! これを逃す手はなかった。
掃除はかなりの力仕事ではあるが、身体強化魔法を使えるミスリルにとって、重いものを運ぶなどは得意中の得意である。
来年には弟が十六歳となり成人する。少なくともそれまでの間、家族を養うために頑張ろう。
そうして彼女は、あまりの汚さに『魔窟』と名高い宮廷魔法士団『紫水』の清掃係として、無事採用された。
「折れない欠けないへこまない、打たれ強さは世界一! このミスリルに何でもお任せください!」
そんな決め台詞とともに、彼女は『魔窟』の攻略にかかるのであった ――


異世界物で転生女主人公。書籍化・完結済でダイジェスト化なし。
「寝取られ令嬢は英雄を愛でることにした」や「悪役の王女に転生したけど、隠しキャラが隠れてない」の早瀬黒絵さん作品です。
婚約破棄からのシンデレラ・ストーリーはテンプレですが、なんかこう……ミスリルちゃんのメンタルがチタンもといミスリルすぎて、読んでいて不安が一切ないというか(笑)
嫌がらせで虫を送りつけられようが、自室のドアを開かなくされようが、水ぶっかけられようが、本人まったく気にしてないんですもん。「こんなのに負けない!」っていうんじゃなくて、「あー、なんか頑張ってるなあ」という感じで、嫌がらせということは理解していても「ま、実害ないし」とスルー状態で、逆に相手が哀れというか。
そして改めて親しくなったお相手の方にはかなり深刻な秘密があって、当人はすごーーーくそれを気に病んでいるのですけれど、読者視線で見ていると「いや早く打ち明けたほうが良いって」「彼女なら絶対気にしないよ」「むしろたぶん歓声上げて喜ぶww」というもどかしさがですね。

ちょっと気になったのは、ミスリルちゃんが次男とはいえ高位貴族の嫁に入るには、さすがに天真爛漫がすぎるかなあというあたり。なんというかお花畑ヒロインに近い部分を少々感じてしまって、駄目な方は駄目かも、と。いや本人は、いちおう最低限のマナーは把握しているし、現在進行形で努力して勉強しているので、電波系ヒドインという訳ではないんですけど。
あとこれ、転生要素いったか? という点。
まあ確かにそのおかげで、彼女は貴族令嬢でも働くことの大変さ大事さを知っていたし、若くして両親を亡くしても、弟を支えて立ち続けていられたのでしょうが……でもそれってミスリルちゃんがミスリルちゃんってだけで充分説得力出せたんじゃないかなあって。
唐突に現れる、前世知識による便利道具も、いまいち活用されきれてない感がちらりほらり。
なお個人的には、主役の親友アリエラ嬢が幸せになれたかどうかが気になりますね……年齢と髪と目の色からすると、紫水のもう一人の副士団長かもとか思うんですが。このかた、結婚してるかどうかの言及、あったっけ……?
No.3380 (読書)


 悲劇のヒロインぶる妹のせいで婚約破棄したのですが、何故か正義感の強い王太子に絡まれるようになりました
2022年11月26日(Sat) 
読書記録:
■【WEB版】悲劇のヒロインぶる妹のせいで婚約破棄したのですが、何故か正義感の強い王太子に絡まれるようになりました
 https://ncode.syosetu.com/n3694gt/

妹ばかりを溺愛する両親に、悲劇のヒロインぶる妹、妹の言葉を信じて婚約破棄を突きつけてきた公爵家の令息。そんななにもかもに腹を立てることさえ面倒になった伯爵令嬢レイアは、その日も聖女としての務めを果たすべく、森で結界を張っていた。
エルシャイド王国における聖女とは、魔法に長けた女性が教会により任命され、国のため働く存在だ。その定員は3名。欠員が出た際、妹とレイアは同時に試験を受けたが、選ばれたのはレイアの方だった。それも妹には気に入らなかったようで、彼女は事あるごとにレイアが自分を虐めている、聖女としての己を鼻にかけ、優秀さをひけらかしているなどと吹聴しているらしいのだ。
信頼関係が築けぬ相手と婚姻しても良いことなどないし、公爵家との縁談は妹がそのまま引き継ぐだろう。もうどうでもいい。
そんなことを考えつつ、魔物の多くいる森で祈りを捧げようとしたレイアだったが……そんな彼女に、不意に声をかける存在があった。
「君が妹を虐めているという、不届きな聖女なのかい?」
その声の持ち主は、年若き王太子、エリック・エルシャイドだった。
なんでも友人であるフィリップ、つまりレイアの元婚約者から話を聞いて、そんな人格の人間に聖女は任せられないと考えたらしい。
「何と言われようと、私はジルを貶めるようなことを口にしたことはありません。それに私の人間性を全くご存知ないにも関わらず、一方的に虐めたと決めつけるのは失礼だと思いますが」
つい棘のある言葉で言い返してしまったのは、それでもやはりストレスが溜まっていたからか。これでは、王太子殿下に喧嘩を売ったも同然。
自分が妹を虐めた聖女だという話は、王室の中でも認知されることになるだろう。聖女を辞めることになるかもしれない。そう思った彼女だったが、王太子の反応は ――

転生要素なしの現地主人公。毒家族に嫌気が差している真面目で有能な聖女様と、正義感が強すぎて日に何度も暗殺されかける王太子殿下の、仕事から始まるもだもだな関係。書籍化、コミカライズ、完結済。ダイジェスト化なし。
両親と元婚約者もアレですが、妹が気持ち悪いです。自分の嘘を自分で信じ込んで、辻褄が合わなくなると「私そんなこと言ってません! お姉さま、そんなに私のことが……」と相手を悪者に仕立て上げるタイプ。 あ、こう書いて判った。この妹、うちの父と同じタイプなんだわ……^^;;
護衛二人、ちょっと和を思わせる剣術の使い手ヨハンと、中国的な雰囲気を感じるリンシャに関しても、もうちょっとエピソードが欲しかったなあと思ったり。
No.3375 (読書)


 ようこそ『追放者ギルド』へ 〜無能なSランクパーティがどんどん有能な冒険者を追放するので、最弱を集めて最強ギルドを創ります〜
2022年11月24日(Thr) 
読書記録:
■ようこそ『追放者ギルド』へ 〜無能なSランクパーティがどんどん有能な冒険者を追放するので、最弱を集めて最強ギルドを創ります〜 第3章
 https://ncode.syosetu.com/n1105gk/

1年ほど前、ステータスを数値化するアイテムが売り出されたことで、高ランク冒険者のパーティを中心に、ステータスが低い仲間を追放するのが流行となっている昨今。
ギルドマスター養成学校を卒業したばかりの青年アイゼン・テスラーは、冒険者ギルドの採用面接に、十回目連続で不採用となっていた。
理由は彼の信念、『冒険者の価値は、数値(ステータス)では決まらない』というものだ。
これを口にすると、試験官達は決まって怪訝な顔をし、そうしてアイゼンを頭がおかしいと判断して、不採用を言い渡すのだ。
しかしアイゼンには昔から、不思議な能力があった。それは『隠しスキルを見抜くスキル』とでも言うべきか。その人物の潜在的な能力(スキル)を鑑定することができるもので、ステータスが低いものほど、この隠しスキルは強かったり特殊だったりする傾向にあるのだ。
無能と呼ばれ追放されるような冒険者達も、彼の目で見ればその多くが有用なスキルを持っており、ただそれを自覚していなかったり、うまく活用できていないだけ。
そして今日も、Sランクパーティーから追放されようとする少女を目の当たりにした彼は、思わずそこへ割って入っていた。
「その子を追放するんですか? じゃあウチが貰いますね」
どこのギルドにも採用されないのなら、いっそ自分で作ってしまおう。追放された者達を集め、その才能をいかんなく発揮できる環境を提供する、ホワイトなギルドを。
それが後に世へその名を轟かせる、『追放者ギルド』の始まりで ――


コミカライズ済、ダイジェスト化なし。ただし中途半端なところで連載が止まってます。
昨今のステータス表示系、追放系に一石を投じる感じではありますが、要は隠しステータスを見ている訳ですから、結局はステータスで判断しているんですよね。ただ途中、隠しスキルさえ持たない入団希望者が現れたあたりから、どう言う展開にするのかなあというワクワク感が。
展開といえば、コミカライズとはだいぶ異なるっぽいですね。問題となるステータスを数値化するアイテムの開発者とか、少なくとも第三章まででは全く出てきてませんし。
あと意外なキャラが意外な形で再登場してまして……なんかもうね。良いよねこう言うのもと思いました。
単純なザマアで消えていくのではなく、ちゃんと己を見つめ直し、できることを精一杯やって、でもやってきたことを許されるとは思わず、そして……と。
感想欄でも賛否両論だったようですけど、私はありだなあと思いました。
No.3372 (読書)


 失格王子の成り上がり冒険譚〜出来損ないはいらないと王家を追い出された俺、規格外の『器』で世界最強の冒険者になる〜
2022年11月23日(Wed) 
読書記録:
■失格王子の成り上がり冒険譚〜出来損ないはいらないと王家を追い出された俺、規格外の『器』で世界最強の冒険者になる〜 66
 https://ncode.syosetu.com/n5645gj/

第三王子として生まれるも、さんざん出来損ないと呼ばれて育ったスレイ・グラマンド。
彼は幼い頃に家出して出会った冒険者の話で、『アウター』というものに憧れを持っていた。遺跡で発見された門をくぐることで行ける、こことは異なる世界。『魔法』という特殊な力を使う事ができ、モンスターと呼ばれる、この世界にはいない生物がおり。この世界では見られない、壮大な景色を見ることもできる、そんな場所。そこを旅する者が、冒険者なのだという。
己も冒険者になりたいと強く思ったスレイだったが、城に戻ると大騒ぎになっており、しかもアウターに行った者の八割がこの世界に戻ってこないということで、監視や教育はさらに厳しいものとなった。成長するにつれスレイも現実を知り、冒険者になるなど、王族として生まれた時点で無理だったのだと、諦めかけていた。
そんなある日のこと、彼は第一王子である兄に呼び出しを受けた。
「スレイ、貴様みたいな出来損ないは、グラマンド家にはいらない」
「わざわざ俺を罵倒するために呼んだんですか? そうとうストレスが溜まってんですかね」
「違う。昨日家臣たちと、出来損ないの貴様を今後どうするか話し合っていた。その結果、追放するべきだと結論が出た」
「は?」
父王の許可も取ってあると、書状が突きつけられた。確かにスレイを追放することに対して、賛同する内容が書かれている。
追放……つまり自分は、グラマンド家の人間ではなくなる。
それって、冒険者になってもいいってことか? そんなラッキーなことがあっていいのか!?
兄の行動には何かしらの政治的思惑があるのだろう。権力者が一番恐れるのは身内だとは、どこかで聞いたことがある。
ともあれ、もう自分が王族じゃなくなったということは理解した。ならばすることはひとつ!
実は間違いでしたと言われる前に、スレイは大急ぎで荷物をまとめ、遺跡のある町を目指して城を飛び出したのだった ――


書籍化・コミカライズ済、ダイジェスト化なしで1年以上更新なし。
コミカライズのほうが既にWEB版の内容を追い越しているっぽいので、今後の更新はなさそうですね……<書籍の後追い更新は、削除案件になるらしい
冒頭の展開はまあ、タイトル見れば分かる通りのお約束。スレイを出来損ないと蔑んでいたのは一部の人間で、実際には戦闘能力とかかなり高く、特に父王は『優秀だからこそ厳しく育てる』系の人だったのを、本人は知らずに第一王子は知っていたがゆえの追放劇で、文書偽造した第一王子は国王からばっちりザマアされてます。結果として王位が転がり込んできた第二王子は第二王子で、けっこう性格ひねくれてそうですが……でもなんかあらすじや第二章のラスト時点を読む限り、この人もあんまり良い目は見られないようですね。
念願の冒険者となりアウターに飛び込んだスレイは、しっかり冒険者満喫してます。残り物で組んだ凸凹パーティーが、徐々に噛み合って規格外になっていくのがお約束。
アウターの世界観は、基本的にRPG。人はそれぞれに『器』というものを2〜3個から多い者だと10個程度持っており、そこへ経験値的な『魂力』を溜めていくことができて、その量が多いほど身体能力が上がり魔法なども多く使えるようになる、と。器1個分の魂力があれば、死んでも生き返ることさえできる。ただし魂力は使えば消費するので、生き返っても弱体化してるし、モンスターを倒していかなければやはりどんどん弱くなっていくという感じ。
スレイはこの『器』が1個しかないといういわばクソ雑魚で、誰にもパーティを組んでもらえなかった訳ですが、実際にはその1個が膨大な容量を持っていて……という流れ。
WEB版最新話段階では、まだ容量がどれほどかまで判ってないです。残念。
No.3371 (読書)


 隣国で婚約破棄された娘を嫁にもらったのだが、可愛すぎてどうしよう
2022年11月13日(Sun) 
読書記録:
■隣国で婚約破棄された娘を嫁にもらったのだが、可愛すぎてどうしよう〜第38話
 https://kakuyomu.jp/works/16817139556989533044

兄は立派に王太子を務めているし、次兄は他国の王配として婿入りしていった。次の王太子となるだろう甥っ子も産まれたことだし、自分の父性はあの子に注げば良い。
ティドロス王家の第三王子サリュは、そんなことを思っていた。25歳にもなって未婚の上に、婚約者もいないなど、王族としてはかなり問題がある。だが、母に似て中性的な美形だった兄達とは異なり、父に似た彼は、いわゆる男臭いというか、とにかくデカくてゴツかった。おまけに騎士団を率いて盗賊だの反乱分子だのを蹴散らしていたら、ついたあだ名が『ティドロスの冬熊』だ。
そんな男を、蝶よ花よと育てられた淑女が、相手になどしてくれるはずがない。
見合いは片っ端から断られ、業を煮やした王妃は隣国の王太子の婚約式へと、護衛代わりにサリュを同行させた。参列する各国の淑女達を引き合わせ、『うちの息子、どう?』とやりたいらしい。
式典後に繰り広げられるだろう女達の品評会に戦々恐々としていたサリュだったが、それどころではない事態が目の前で繰り広げられ始めた。
あろうことか、婚約式で王太子アリオスが「婚約破棄」を口にし始めたのだ。
相手の令嬢は、頭からすっぽりとベールを被っており、顔形は愚か体型すらもよく判らない。それでも国と国の架け橋となるべく他国からやってきて、2年にわたり王太子妃教育も受けてきた、れっきとした婚約者候補だ。それなのに王太子は、式典の真っ只中、煌びやかな衣装をまとった男爵令嬢を伴いながら、やれ彼女のことを無視しただの、挨拶をしたのに返事をしなかっただのと糾弾している。周囲の冷ややかな目にも気づかず、むしろそれらが令嬢の方に向けられていると勘違いすらしているようだ。
「お前のような容姿の者が、わたしの婚約者など」
その言葉が投げつけられたとき、初めて令嬢がわずかに身動ぎした。それを見て、サリュは立ち上がっていた。
「その発言、改められよ」
公衆の面前で女性の容姿をけなすとは、なにごとだ。
騎士道精神に基づき撤回を求めるが、王太子は応じない。そして令嬢の父であるバリモア卿は、娘を連れて祖国に帰ると言い出した。慌てて国王が謝罪するも、聞き入れようとしない。
そこへ割って入ったのが、サリュの母であるティドロス王妃だった。
「どうでしょうか、バリモア卿。わたくし、現在 愚息の嫁を探しておりましてね。不躾で申し訳ないですが、こちらの令嬢を愚息の伴侶としてお迎えするわけにはいきませんか」
それが彼と、竜紋を持つ令嬢シトエン・バリモアの初対面で ――

婚約破棄の場に居合わせた別国の王子と、破棄された令嬢との政略婚約から始まるじれじれ恋物語。
令嬢側には転生・前世知識要素あり。
当初予定分の話は終わったけれど、続編希望が多いので考え中とのこと。
普段、男所帯で荒っぽいことをしている王子様兼騎士団長さんは、女性の扱いをご存知ないので、令嬢の素顔を見た途端に語彙力(ryになってますww
とにかく可愛い。可愛いが大渋滞の状態で……でも敵が現れると一気にバーサークするのがギャップ萌え。
そもそも王子様はごつい武人系で朴念仁ではあるものの、王族としての務めやマナーはちゃんと理解してますし、場に即した態度を取ることができて、他国の文化や伝統も尊重できる……普通に「なんでこの人、今まで婚約者いなかったの??」ってぐらいの良物件。
途中でお約束のすれ違い的な展開もあるんですけど、そこでの対応がまた男前というか。
もう章タイトルになってるのでネタばらししますが、「最終的にシトエン嬢がおれに惚れればいい」。これですよ! 嫉妬に狂って暴走する世の溺愛系どもよ! この健全な前向きさを見よ!
……いや、ヤンデレとか束縛は、それはそれで大好物なんですけどねww
なお視点はあくまで熊王子の方なんですけど、令嬢の方には転生要素とか前世知識であれこれ要素もあるので、苦手な方は要注意。
個人的に、「アツヒト」の件を安易に結び付けず、もしかして? という可能性を残しながらもどちらとも確定させないまま終わらせたのが好印象でした。
生まれ変わって運命の恋というのも良いですが、前世は前世、今生は今生というのも味わい深いです。

……とか思いつつ、番外編の副官ラウルさん話の方も読んだんですが。

■副官ラウルの多忙なる嫁とり
 https://kakuyomu.jp/works/16817139558571920622

いや熊王子、あんたそんな一面があったの!? ってなりましたww
そりゃまあ確かに、嫁は嫁として、友人は友人として大事でしょうが……
そして婚約者侮辱されてブチ切れる、普段は止め役のラウルさんが格好良かった。
こちらも安易に「じゃあ兼任で」とかせずに、ゆっくりとでもちゃんと前を向いて進んでいく感があって、頑張れ〜〜という気持ちになれましたです。

ああでも、本編側で、婚約破棄した王太子と元凶の男爵令嬢に、ほとんど制裁がなかったのがちょっと消化不良ですかね……あとで王太子を非難する宰相(国)も、やってることは最低ですし……続編を書かれるのであれば、そのあたりをもうちょっとスッキリさせて欲しいところでした。
No.3350 (読書)


 うちの魔王様が過保護すぎる
2022年11月11日(Fri) 
読書記録:
■うちの魔王様が過保護すぎる
 https://www.alphapolis.co.jp/novel/84296488/694679860

幼馴染を庇って車にはねられ死亡。神様の過失だったとお詫びトリップ(もとの年齢のまま転生)したは良いものの、「異世界で言葉が分かるようにしてくれ」と願ったら、理解はできるけれどしゃべれない。「平和な国に転生したい」という要望は叶えられたけれど、そこは犯罪奴隷を人間の国から買い上げ、おやつ兼ペットとする魔族の国。
着いて早々、ビザもなければ奴隷としての登録印もない人間=非合法の逃亡奴隷とみなされ、あっという間に捕まり奴隷商行きに。ああ、おれ詰んだ……と落ち込んでいた彼を購入したのは、この国の王、すなわち魔王だという、紅の髪と角を持つ男で ――

「異世界でのおれへの評価がおかしいんだが」の秋山龍央さんのお話。BLでR18注意。全9話でさくっと完結。
高校生で死亡した主役と、彼に庇われたのち47歳まで生きて病死してから赤子転生した幼馴染との、再会から始まるすれ違い両片思いです。
元幼馴染なだけあってか、ちゃんと話し合って収まるところに収まるのが良いですね。
……いやまあ、この方のお話ではいつものことですが、受け側は同意なくそっちの行為をされても、ほとんど精神的ダメージを引きずらないからこそ成り立つ展開なんですが。

そういえば秋山さん、お月さまの方へもアカウント作ったと言うので見に行ったら、活動報告のタイトルが「秋山龍央は あきやまたつし とよみます」となっていて、そうなんだ!? ってなった、オメガバース作品以外は全部読んでるにわかファンです^^;;
っていうかアルファポリスさん、作者プロフィール欄に読み仮名も加えてほしいと切に願う今日この頃……
No.3348 (読書)


 売られた令嬢
2022年11月07日(Mon) 
読書記録:
■売られた令嬢
 https://kakuyomu.jp/works/16817139556434842146

「ほっといて下さい 従魔とチートライフ楽しみたい!」の三園七詩さんのお話。
双子なのに妹のほうが溺愛されて、姉の方はほったらかし。妹が姉のものを欲しがりまくり、最終的に婚約者である王太子も横取り。その後、国を傾けるほどの散財を続けた結果、他国に借金を申し込んだら「王太子の婚約者をよこせ」と言われたので、身代わりに「元婚約者」の姉が送り込まれ……というテンプレ系。転生要素なしの現地主人公で、完結済。

要求した他国のほうの第二王子は、女にだらしがなくて、食っちゃ飽き食っちゃ飽きのロクでなしだったんですが、それでもいちおう王族としての勤めは果たして……いたのかな?
で、王子をたらしこんだ傾国の悪女も、弄んでポイするつもりで要求を出したら、やってきたのは純真なご令嬢で、あれ? と。
で、すぐにこれはおかしいと気付いて調査を始めるあたりは、やっぱりちゃんと有能です。
……いやまあ、元の国の王族が、あまりにもひどすぎるだけかもしれませんが(苦笑)
ザマアに至るまでの流れが、さらっと流されてるけど、実際には一般国民にものすごい被害出す規模なのがちょっとアレですが……まあいちおうはめでたしめでたしとなっています。
No.3344 (読書)


 辺境の獅子は瑠璃色のバラを溺愛する
2022年11月03日(Thr) 
読書記録:
■辺境の獅子は瑠璃色のバラを溺愛する
 https://ncode.syosetu.com/n1017fc/

農家の娘がその美貌を買われ、王太子の妃になるべく十歳で伯爵家に養女として迎えられ、厳しい淑女教育を施されるも、王太子が選んだのは別の子爵令嬢。
その婚約発表の場で、突如王太子とその婚約者へ襲いかかった刺客から二人を守った彼女は、身を挺した結果、重傷を負った。かろうじて生命はとりとめたものの、その背には貴族女性として致命的な傷跡が残ってしまう。
王太子妃にもなれず、疵物となった彼女に義父は激怒し、代わりとなる縁談として六十過ぎの老人伯爵の後妻になるよう命じた。家の役に立つには、もうそれしかない。抵抗する意志もなく従った彼女の前に現れたのは、何故か二十代半ばの青年だった。
辺境の獅子との二つ名を持つ彼は、隣国との戦争における英雄で、侯爵家と同等の地位を持つ辺境伯の当主だった。驚き戸惑う伯爵へと、彼は疵物になった令嬢への求婚を申し入れて……

書籍化・コミカライズ済・完結済でダイジェスト化や転生要素なし。
マスケット銃や大砲が使われ始めた世界観。近接戦闘はまだ大柄な兵士が剣をふるうのが有利だけれど、ゆくゆくは小柄で敏捷な銃士なども需要が出てくるのではないか、という時代です。
王族も含めて一夫一妻制で、側室はなし。ただ王妃となれるのは貴族女性のみでも、養子に入れば出生は問われないという事情から、有力貴族達は王太子の年齢に合わせて見目の美しい少女を養女にするのを普通に行っているというお国柄。
主役は婚約者候補の中でも最有力と目されてましたけど、当人同士は恋愛感情を持っていなかったし、王太子も不誠実なことはやっていなくて普通に有能かつ誠実な人。婚約者となった子爵令嬢は、当たり前に婚約者候補の一人で、順当に選ばれており、不正とか冤罪とか断罪イベントとかは一切ないです。
……悪かったのはやっぱりお国柄、かなあ。一夫一妻制なんだから、王太子が一人を選んだら残りの婚約者候補は余りまくって大変なことになるのは目に見えているのに、それでも家長の命令には逆らえず……というのは気の毒に感じますね。
主役のサリーシャは、淑女教育頑張って、元農民なのに立派な貴族令嬢になってるのは普通にすごいです。性格や能力的にも尖ったところのない、穏やかで優しく、責任感もあるTHE貴族令嬢という感じ。
ただやはり中途半端な時期に大きく立場が変わったのと、偏った教育のお陰でいろいろと考え方が……うーん……
個人的には、新婚編の終盤らへんからという感じでした。
No.3334 (読書)


 美女が野獣
2022年11月01日(Tue) 
読書記録:
■美女が野獣
 https://kakuyomu.jp/works/16817330648205059858

開戦のきっかけとするため、殺されることを意図し、形式的な和睦文書とともに一方的に送りつけられてきたヒトの美しい姫。ケモノの国上層部は勝手なことをといきり立つが、しかし人狼の王は、独断で姫を娶ることを決めてしまう。そこには王と姫の、誰にも言えない秘密があって ――

現地主人公。中編で完結済。
なんかもう『姫』の過去がエグすぎるし、メインキャラのほとんどがイッちゃってるので、かなり読む人を選ぶと思います。あらゆる性癖をこれでもかと詰め込んでありますし^^;;
どんでん返しが多いのはすごくハラハラさせられましたけどね。いやもうほんとに、そっち!? 結局はそっちなの!? いやそれはそれでありだけど! という話運びの連続で。
……ただ、禅問答的な言葉遊びが多く、正直よく判らなかった部分も多かったです。
お砂糖は、結局のところ何の暗喩だったのか……そして王の本当の望み、老執事の意図はどこにあったのか……
No.3332 (読書)


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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
最近は小物作り(主にタティングレース)などにも没頭しています。

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