偽物の精霊姫は愛されない……はずだった。
2022年02月08日(Tue)
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読書記録: ■偽物の精霊姫は愛されない……はずだった。 https://ncode.syosetu.com/n1682hj/
十歳になったある日、精霊を見る能力が覚醒したエミイルダ公爵令嬢は、無邪気な彼らの言葉により、自分が赤子の頃に入れ替えられた平民の娘であるということを知った。その衝撃で前世の記憶も思い出してしまい、ここが『精霊姫の恋』という小説の世界であることにも気がつく。 小説の中のエミイルダは、自分が偽物であると知って周囲から距離をおき、不安と恐怖からどんどんわがままになっていった。そして家族を含め周囲がそんな彼女を持て余していた十四歳の頃に、平民として暮らしていた、本物のエミイルダが現れる。 あいにく途中までしか読んでいなかったが、覚えている限り偽物だった彼女は公爵家から姿を消してしまい、その後の登場はなかった。 絶望する彼女だったが、しかし小説内のようにわがままを言うことは愚か ―― 自分が偽物であることを、隠しておくこともできなかった。彼女の様子がおかしいと気づいた兄……いや、兄だと思っていた人に事情を打ち明けると、彼は驚いたり偽物だったのかと罵倒するどころか、優しい笑みを浮かべた。そして「大丈夫、俺に任せてね?」と言ってくれて……
前世要素はほとんど出てこない転生モノ。恋愛メイン。中編完結済。 かなりふんわりほんわりとした総愛され系。あ、逆ハーではなく、家族愛とか友情とかそう言うのが壊れないという意味です。血の繋がっていない家族や元従兄弟(王子・王女)はもちろん、本物のエミイルダとかとも、ちゃんと仲良くなっているので。 終盤のけっこうな大事件も、女の子の一人称説明なせいか、あまり緊迫感がないぐらいです(苦笑) まあお兄さんは一歩間違うとヤンデレ堕ちしそうですが、彼女が普通に受け入れているので、ラブラブカップルに収まっているような? 途中、モブ転生した前世持ちキャラが出てきて、主人公が知らなかった、小説のその後の展開なども教えてくれます。でもそれはそれで、この世界の現実とは違うと、ちゃんと理解してそれぞれの道を進んでいるのがよき。 不幸になる人が、メインキャラ中にはほぼいない、そういう意味ではノンストレスなお話でした。
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No.2956
(読書)
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プロフィール |
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
最近は小物作り(主にタティングレース)などにも没頭しています。
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