異形の王様に愛されたけど私も愛してるから問題なかった
2021年10月14日(Thr)
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読書記録: ■異形の王様に愛されたけど私も愛してるから問題なかった https://ncode.syosetu.com/n6838ec/
インドっぽい大国の後宮を舞台に、中華っぽい国出身の宦官さんや、平安時代の日本っぽい国などから来たお妃候補達と共に、皇帝との集団お見合いをする3日間のお話。 主役のニーナは、幼い頃に見世物小屋に“生き人形”として売られ、ここ一年は娼館で客を取れる十六歳を待ちながら客寄せをしている十五歳の少女。その美貌はあまりにも整いすぎているが故に「人とは思えない」と評されるほど。 一方で二十七歳の皇帝陛下は、真っ白い肌と髪に血のように赤い眼球と金色の虹彩を持つという異形故に、人々から「化け物」と恐れられる存在だった。 これは正と負、正反対の方向でありながら、同じ「異端」を持って生まれた二人の、運命の恋 ――
とか書いちゃうと、ドロドロした人の心の闇とか権謀術数渦巻く傾国のあれこれとか想像しちゃいますが、基本的にはコメディですww 現地主人公、転生なし、完結済。 ところどころメタ発言とか混じりますし、アジア風の世界観なのに横文字とかも飛び出しまくりますが、さほど違和感はなかったです。 主役カップルを含め、登場キャラ達のほとんどが洒落にならなかったり壮絶な過去を持っているのですが、皇帝とその近習達は不敬罪スレスレのノリでわちゃわちゃやってますし、主役のニーナちゃんは前向きというより前のめり的な、空気読めない天然さん……と見せかけて、一本筋の通った独特の倫理観で行動していて、鬱展開に行かないんですよ。普通なら、初日に心が折れて闇落ちまっしぐらでもおかしくない仕打ちを受けても、笑顔で「傷を作っても怒られないって楽しーーーっっ」とか「自由に息も瞬きもできる。私の人生、右肩上がりで今が最高ーーー!!」とか、全力で後宮生活をエンジョイしています^^;; でも、友達を傷つけられたら激怒して、いわゆるお約束的な身分をかさに着る陰険な妃候補とことを構えちゃったりもするから目が離せない。 個人的に一推しキャラは、宦官の九天さん。子供の頃に父親の罪の連座で処刑されかけているところを皇帝陛下に救ってもらえたので、忠義心MAX。でも普段は遠慮なくズケズケ言い合っちゃう年齢不詳のお人。基本文官なのに、他国の凄腕隠密とも渡り合えるぐらいの腕があり、皇帝陛下に好意的な人は身内扱いしますが、そうじゃない人にはまったく容赦なし。そして身内扱いしていても、結局は皇帝陛下最優先なので利用もする、でもやっぱり罪悪感を抱いちゃったり……と、いろいろ盛りだくさんで非常に私好みww いろいろ突っ込みどころは多いですけど、つい笑わせられちゃうお話でした。
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No.2801
(読書)
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プロフィール |
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
最近は小物作り(主にタティングレース)などにも没頭しています。
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