ずたぼろ令嬢は姉の元婚約者に溺愛される
2025年10月26日(Sun)
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読書記録: ■ずたぼろ令嬢は姉の元婚約者に溺愛される 〜人気投票結果発表〜あとがきに変えて。 https://ncode.syosetu.com/n1860fv/
貧しい男爵家で、お前は女らしさの欠片もない可愛くない存在だからと家の仕事を全部押し付けられていた自己肯定感マイナスの妹令嬢が、婚約に向かう途中に馬車の事故で亡くなった姉の身代わりとして公爵家へ送り込まれたら、溺愛され系。 もともと婚約の打診も、妹のお披露目パーティーで、主役のごとく着飾っている姉を遠目で確認した公爵令息(既に伯爵位持ち)が、「じゃあさっき会ったのは主役ではない姉の方か。いくらなんでも差別がすぎる」と憤慨しながら、名前を取り違えて申し込んだ結果だったので、いろいろなことが行き違ってのすったもんだ。 それでも包容力MAXな公爵令息(凄腕商人で、なんなら王家よりも金持ち……だけどちょいヘタレ)と、元は異国の踊り子な公爵夫人、癖が強すぎる使用人達や、飄々とした遊び人風な第三王子などに少しずついろいろ解きほぐされて、自分が虐待されていたことや父親の思惑などを理解し飲み込み、しっかり自分というものを確立していく元ずたぼろ、実際には男装もよく似合うヅカ系ヒロインの物語。
書籍化・コミカライズ・アニメ化済。 本編も一応完結済で、おまけや後日談的な話がまだ同じぐらいの長さで続いています。とりあえず当初の本編終了までたどり着いたので、いったん書き留め。 この時点でずたぼろヒロインのお話(おそらくアニメはここまで)のあとに、第三王子と職人見習いのお話も入っています。 ただこの第二部の方は、導入部が辛すぎるというか、反撃に入るまで延々と正論でサンドバックにされ続ける第三王子がしんどすぎて、途中で何度も読むのをやめそうになりました。 実のところは、政略結婚なんて当たり前の強大な軍事国家ではなく、変わっていく世界に乗り遅れつつあり、傾き始めたところを商業や産業振興で乗り切ろうとしている、近代国家への過渡期なのだと気がついたあたりでようやく胸を撫で下ろした次第です。 軍事力や血の伝統よりも、技術や文化で国を動かす時代が来ていることに気づいている第三王子が、その波に乗れるまでの繋ぎにと、ノブレス・オブリージュで我が身を犠牲にしようとして壊れかけまで行ったところを、その親友の大商人な公爵令息兼伯爵様、有能すぎるサポートができるその嫁(予定)と使用人達、腕一本で居場所を確立した職人親子などがどんでん返すさまは、正に正当なおとぎ話という感じでした。 っていうか、この期に及んで戦争起こそうとしている、時代の見えていない王太子が一人でヘイトをかっさらっていきましたね(苦笑) なんだかんだで、いろいろ放り出していた国王様も大概だったと思うんですが……実は後継者達の様子見をしていたのかもしれませんけど、あそこまでいろんな人間が追い詰められる前に、できることがあったんじゃないですかねえ。 ともあれ、劣悪な環境から救われた令嬢達が、ただ「こんなに言ってもらえるのなら、もうちょっと自分を信じてみよう」程度のレベルではなく、ちゃんと己の能力を自覚しさらに磨き上げ、きっちりしっかり自立して立ち回れるまでに成長しているのが良い感じでした。
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No.4543
(読書)
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| プロフィール |
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神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
最近は小物作り(主にタティングレース)などにも没頭しています。
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