ベル・プペーのスパダリ婚約〜「好みじゃない」と言われた人形姫、我慢をやめたら皇子がデレデレになった。実に愛い!〜【WEB短編版】
2025年10月02日(Thr)
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読書記録: ■ベル・プペーのスパダリ婚約〜「好みじゃない」と言われた人形姫、我慢をやめたら皇子がデレデレになった。実に愛い!〜【WEB短編版】 https://ncode.syosetu.com/n9331hz/
オルレシアン公爵家の人形姫とあだ名される美貌の令嬢レティシアは、建国記念のパーティーで、初めて顔を合わせた婚約者である第二皇子ジルベールから、暴言を浴びせられた。 「俺はもっと大人の綺麗な女性が好きなんだ。いくらお前がベル・プペー……人形の如き美しさだったとしても、まったくもって好みじゃない」 十六歳でありながら150センチもない小柄な身長に、絹の如き銀の髪。サファイアを埋め込んだかのような深い青の瞳と、血が通っているのかと不安に駆られるほど白い肌。滅多なことでは口を開かず、表情も変わらない彼女は、しかしその言葉にうっすらと笑みを浮かべ、静かに一礼する。 「お前には感情というものがないのか? 俺は、美術品として妻が欲しいわけじゃない。契約の破棄を申し出てくれればすぐにでもサインをする。よく覚えておくんだな」 着崩した衣装に、皇子らしからぬ奔放な物言い。女癖が悪いと評判で、王家の血筋に時おり現れるという『呪われた紅い瞳』を持つ彼を、レティシアは内心で評価する。 (おおむね前評判通り。このような場で軽率な発言をすればどうなるかなど分かりきっているだろうに。少々わざとらしさを覚えるが、何も考えていないとすればただの阿呆だぞ) 彼女は、その儚げな見た目とは裏腹に、どこまでも豪胆で強靭な精神を持っていた。 (いや、マイナス部分ばかり挙げ連ねても仕方あるまい。顔は及第点だ。よかろうよかろう。美術品として愛でればよし! 私は夫が美術品だろうと一向に構わんからな!) 美しいものはそれだけで価値がある、が彼女の信条のひとつだ。夫婦仲が良くなるに越したことはないし、相手のことをもっと知って、ぐいぐい押していけばいいだろうなどと考えていると、気分を害したらしい皇子は、これから『女性には決して楽しめぬところ』へ行くと言い出して……
現地主人公で転生、トリップ要素なし。書籍化、コミカライズ済、完結済。 ヒロインがとにかくスパダリです。中身も外見(は、魔法を使って一時的にですが)も、ひたすらにイケメンww 優秀な代わりに感情表現が下手なことで、呪われた存在と呼ばれこじらせ気味だった王子様の方は、それでも根っこの部分は非常に面倒見が良く善良。こじらせきる前に包容力抜群なレティシアと出会ったお陰で、愛される自信を身に着け、その優秀さを遺憾なく発揮しつつ、破れ鍋綴じ蓋愛が重すぎる系バカップルに。 レティシアが鋼の精神を持っている上に、話がさくさくと進んですれ違いなどが生じないため、予定調和的ノンストレスで読めました。逆に言うと、竜帝の正体とか王子様の事情も初期の初期でさくっとバラしているため、どんでん返し的な爽快感は少ないかもです。 そういう意味では後日談の方が、竜帝様もしっかり活躍して、ワクワク感が強かったかな。 個人的には密偵さんの話ももうちょっと読みたいです。
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No.4518
(読書)
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| プロフィール |
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神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
最近は小物作り(主にタティングレース)などにも没頭しています。
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