よしなしことを、日々徒然に……
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 レディ・ムラサキのティーパーティ らせん訳「源氏物語」
2025年04月30日(Wed) 
読書記録:


ウェイリーの戻し翻訳の翻訳者さん姉妹が、作業時の思い出やウェイリーの意図などを熱く語っている解説本。
んー……ウェイリーの源氏物語だけでなく、古今東西の様々な文学作品も取り上げて、この部分はこの作品を彷彿とさせるようにしてあるよね! うん、そうに違いない!! という部分が多く、基礎知識のない私にはちょっと難しかった^^;;

前にも書きましたが、末摘花ことサフラン姫が、今の美的感覚で見るとすらりとした背の高いロシア系色白美人さんだったのでは? 紫式部は大陸などの異文化も絡めた、まさに世界文学たりえるお話を書いていたのでは? という部分が面白かったです。
あと派生作品の紹介で、アメリカ人作家の「驚くような挿話も書かれている。紫式部自身の恋愛ストーリー、しかも唐から来た青年との恋物語である」ってのがあってww
越前で唐人の若者と恋に落ちる……って。作者さーん、これ刊行された数カ月後には、天下の大河ドラマでその驚き展開、思い切りやらかしてますよーーーって、ニヤニヤしちゃいましたww

ウェイリー版ではページ数が足りないためか省略されているという「鈴虫」を、他の部分と合わせた感じで創作補填しているのも、楽しい試みだと思います。
そして私は読んでいない宇治十帖について、貴公子カオルとプリンス・ニオウが俗世の男として色恋(エロス)にうつつを抜かして右往左往している間に、元は無学な女性であったウキフネが比叡山の麓というサンクチュアリで、僧都や尼君達と新たな生活を始め、自らの内面に向き合い、祈りとも呼べる見事な歌を読むようになる。それはエロスを越えた無償の愛アガペーであるだろうとかいった解説なども、あれちょっと宇治十帖もめくってみようかな? という気持ちにさせられたりとかしたのでした。
No.4344 (読書)

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神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
最近は小物作り(主にタティングレース)などにも没頭しています。

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