よしなしことを、日々徒然に……
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 あさきゆめみし 4巻
2024年10月10日(Thr) 
読書記録:

あさきゆめみし 4: 源氏物語 (講談社コミックスミミ 963) コミック - 1983/5/1

源氏物語のコミカライズ。
4巻目は須磨で謹慎することにした光源氏の旅立ちから始まって、嵐の中での先帝の導き。明石の入道との出会いから明石の姫君との結婚。眼病を患った朱雀帝が京へ呼び戻すまでの3年と、戻ってからのあれやこれや。すっかり成長した春宮を元服させたら朱雀帝(異母兄)が譲位し、冷泉帝として即位した異母弟(実は自分の息子)の補佐として内大臣に就任したりとどたばたしつつ、代替わりによって京へ帰ってきた六条の御息所を看取ったあとに、遺言に従ってその娘の元斎宮(秋好中宮)を冷泉帝に入内させたり、住吉の神にお礼参りに行って明石の君とニアミスしたり。花散里にも挨拶をして、ほっと一息ついたところで、牛車の中から「おや見覚えのある家が……?」というところで以下続く。
……いやうん、やっぱり末摘花の扱いひどいな(苦笑)

しかし実際に読んでみないと判らないもので、少なくともこのコミカライズによって、また源氏物語の印象が変わりました。
明石の姫君について、私は解説本とか人物紹介を読んで「蟄居してるとか言いながら、なんだかんだで現地妻かよ」と思っていたんですよ。でもこのコミカライズによると、源氏は2年ほどちゃんと身を慎んでいたところへ、まず父親が夢枕に立って明石へ行き住吉の神に従うことを命じ、さらに明石の入道が住吉の神から受けた啓示を聞くことによって、かつて自分が受けた夢占(三人の子供のうち、一人は帝に、一人は皇后に、一人は太政大臣になる)との一致を見たことによって、結婚を決意したと。
これって、要は神と先帝から命じられた、正式な政略結婚ってことですよね。
大河ドラマ「光る君へ」でも、男の結婚は出世のために行うと語られているように、この時代における結婚は政治の道具であり恋愛とは別と考えられていたのであれば、むしろそうやって上位者の命により子を作るためにと結びつけられた明石の君へも、事務的でなく優しく対応している源氏って、実はめっちゃいい人……? と思っちゃった訳ですよ。

遊び女は好かないし興味もない。愛は心から自然に流れ出るもので、作ったり装ったり売り買いするものじゃないとか言うのも、昨今多い「遊びは後腐れない玄人と」といったスタンスのキャラクターとは真逆で、一周回ってむしろ誠実なのかなあって気がですね、してきちゃったりとか。
元服と同時に有無を言わさず結婚させられて、夕霧を産んでもらった葵の上とだって、ツンがあまりに強すぎたにも関わらず、最終的には和解してますし。
まあその反動か、恋愛に突っ走った藤壺とのあれこれは、なんというかうん……まさにこれ「光る君へ」のまひろと道長よな……<女はすでに割り切っているのに、男がいつまでも引きずりまくり

なお次回続くとなった末摘花についてはいろいろあれですが、これも100分de名著の、英訳版を戻し翻訳したものの紹介で、面白い説が語られてましたね。

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いわく末摘花は海外(渤海国・ロシア方面)にルーツのある姫、つまりハーフとかクォーターだったのでは? というもの。

一度英語に翻案されたことで見えてくるその容姿は、鼻筋が通って色白で、細身の身体はすらりと背が高く、そこに異国の高価な毛皮をまとった長く美しい髪の姫。そんな彼女が雪景色を見ながら、高い鼻の先をほんのりピンク色に染めている、と。あれ、けっこう美人じゃね?? みたいなww
しかも当時の黒貂の毛皮はミンクよりも高級な、中国からロシアのあたりで使用されていた舶来物なのだそうで……東北の方とかに、むかーしロシアの血が入ったため、現代では美人に部類される女性が多いって俗説があるじゃないですか? あんな感じなのではという説が、ものすごく興味深くて。
越前で過ごし、海外のことにもある程度の知識があっただろう紫式部が、どこまで意図して書いていたのかを考えると妄想が止まらないという解説に、見ているこちらもすごくわくわくしちゃいました。

っていうかそう考えると、昨今のラノベの美醜逆転モノとかにも通じますよね。源氏物語って、ほんとにあらゆる作品の源流が詰まってるなあと改めて思ったりしたのでした。
No.4107 (読書)

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神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
最近は小物作り(主にタティングレース)などにも没頭しています。

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