よしなしことを、日々徒然に……
※ 2018年以降の記事は、別ブログの方へUPしています ※
新しいブログへは こちら からどうぞ。



 2012年11月01日の読書
2012年11月01日(Thr) 
本日の初読図書:
4072831042竜殺しの過ごす日々 2 (ヒーロー文庫)
赤雪 トナ 碧 風羽
主婦の友社 2012-10-31

by G-Tools
WEBから書籍化2巻目刊行、第二段。
今度の表紙はウィアーレでした。カラーで見るとオッドアイ属性がますます可愛いですね。
カラー口絵ではメリイールとセレナのメイドコンビはもちろんのこと、幻をまとった幸助@女性バージョンのユイスも描かれておりました。こちらも黒と青のオッドアイ装備。かなり可愛かったですけど、そもそもの幸助本体が予想していたより華奢だったので、あんまり違和感なくって拍子抜け。
メリイールとセレナがイラスト化されたのは、今後を考えるとイメージしやすくてありがたいですけど。
……しかし白黒イラストは、そこは、リンよりむしろヴァンテス入れるべきでないかい? もしくはボルドスを。
特にヴァンテスは、よっぽどホルンとのあれこれが問題だったのか、せっせとエピソード書き足されているぐらいなのだから、ツーショットぐらい入れれば良かったのに。
いっそ潔いぐらい、幸助以外の男性キャラのイラストがないと思います。
内容的には、前述の通りヴァンテス関係と、あと『歪み』についての事前説明が増やされている感じでしょうか。あとリッカートの教会についてエピソードが増えていたのは、今後に関わってくるのかどうなのか。

そして、念願の地図が収録された訳ですが。
……なんだかなあ。
微妙に違和感を拭えないその出来に、これを描いた人は本当に本文と照らし合わせたのか、校正はしたのかと問いつめたく。 町の南にあるはずの台地が逆側しかもエリスの森のむこうに描かれていたり、西の窪地が北にあったり、あと吹き出しの位置が明らかにおかしいとかさ(ぶつぶつ)
違和感といえば、カラー口絵の最後に書いてある文章も微妙です。そもそも幸助は世界に名前なんて轟かせてないだろうに。
せっかく面白い作品なのに、見た目と内容が合ってない気がして、書籍から入ったお客様を取りこぼしてしまわないかと心配になります。
売れ行きが悪かったら、最悪続刊が打ち切られてしまうじゃないの……
No.4283 (読書)


 そろそろ寿命か
2012年11月01日(Thr) 
シグ3のキーボードが壊れました(−ー;)
正確には、キートップが取れてしまったのです。「X(さ)」のボタンの。
ローマ字打ちでは使うようで使わないXのキー。しかし私はアプリケーションを閉じるショートカットキーに設定したり、 Ctrl+X で切り取ってみたりと、ちょこちょこ押す機会があります。
……なによりも、はずれているキーがあるなど、すわりが悪くてなりません。

しかし SigmarionIII は、既にメーカーサポートが終了しております。
次に壊れた時は、アンドロイド端末を買うしかないのか。いやいっそのこと、モバイルノートの方が使い勝手が良いだろうか。でも起動のスピードを考えると、 Windows 機はやはり却下か、などとだいぶ前から考えてはいたのですが。

だがそもそも絶賛緊縮財政のこの折り、そう簡単に万単位のものは購入できない。買ってからの使い方を覚えたり各種設定及びカスタマイズも、普段ならむしろ楽しめるんですが、ちょっと今はしんどいです。

うーわー、どうすんべと思いながら、呆然と取れたキートップを眺めていたのですが。
よくよく見ると、キートップ&パンタグラフ&ゴムのからなる各パーツに、どうやら欠けはないようです。これは、もしかしたら直せるかもしれない?
そう言えば以前、ネットでシグ3のキートップを、全部はずして前機種のものと取り替えたという記事を見つけたような……

検索していたら、参考になる記事をいくつか見つけられました。それから四苦八苦。
三十分ぐらい悪戦苦闘した結果、なんとか直りましたーー( T ▽ T )
ポイントは、キートップの裏についているパンタグラフを片方はずし、先に本体側につけること。それからクッションゴムを真ん中に置いて、もうひとつのパンタグラフをキートップにつけたまま本体の差込口に入れ、真上からそっと押さえてやる訳ですが……言うは易く、行うは難し。迂闊にパーツを折ったりしたら取り返しがつきませんから、手探りで恐る恐るの作業です。
ともあれ、今回はなんとかなってくれて本当に良かったです。
どれだけ焦っていたかは、記録写真を撮っていないところからもお判りでしょう(苦笑)

……ああでもほんと、そろそろ本気で次のマシンを視野に入れないと駄目ですかねえ。
条件としては、

 1.ブラインドタッチができるキーボード必須
 2.起動が早いこと
 3.外部メモリスロット搭載
 4.テキストエディタが使える
 5.青空形式テキストを縦書き表示できるビューワがある
 6.パソコンと任意フォルダのファイルを同期できる
 7.zip 画像を表示できるビューワが欲しい
 8.家計簿ソフトがあるとなお良い
 9.無線LAN経由でPCのファイルを開けたら最高

といったところでしょうか。
アンドロイドOSなら、全部条件を満たす機械もあるとは思うんですが……問題はやっぱりキーボードとファイル同期かなあ。
おそらく液晶の美しさとか処理能力速度は、現行マシンの方がはるか上を行っているのでしょう。しかし正直な話、現状シグ3で不満はまったくないのが複雑なところ。
ひとまず LifeTouch NOTE とやらが気になってはいます。というか、他はよく知りません。ただ、その機械も安定が悪くてすぐに倒れるという情報も見かけたような。あとキーボードが使いにくいとも。

……なにしろシグ3を使い続けて、かれこれ十年近くになりますからねえ。
今さら他の機械に移ろうにも、すっかり定着してしまったライフスタイルってものがありますから、なかなか変化は受け入れにくいところです。

そもそもモバイル機でやりたいメイン目的が、ネサフでもメールでも動画鑑賞でもなく、小説や日記などのテキスト入力と、PCで保存したオンライン小説&自炊した書籍の読書ってあたりが、メーカーの想定してるニーズからはずれてるっぽいんですよねえ……(ため息)
No.4284 (電脳)


 更新情報(2012年11月02日)
2012年11月02日(Fri) 
閲覧室の「その他書架」に、黒岩涙香の著作権切れテキスト「白髪鬼」一〇〇話目をUPしました。
ついに100話めかあ……
全話UPし終えたら、テキストファイルの他に、青空形式の一括 XHTML ファイルも用意しようかなあとか思ってるんですが、はたして需要はあるのでしょうか。
まあそれを言ったら、このテキスト自体に需要があるかどうかも謎なんですがね……
No.4289 (更新)


 2012年11月02日の読書
2012年11月02日(Fri) 
本日の初読図書:
「異世界で婚活はじめました(小説家になろう)」
 http://ncode.syosetu.com/n1206bh/

会社の後輩に婚約者を寝取られた榛名結花。最悪な一日の最後は、階段落ちでしめくくられた。
そして気がついたときには、盗賊とやらに拐かされた女性達の一団に混ざっており、あと数日もすれば奴隷に売られるという、訳の判らない最悪の状況。おののきつつも、いっしょに捕まっている女性達から情報を集めてみると、ここは魔法大国として大陸を支配する、グラン王国の一画だという。あきらかに日本では、いや地球ですらない。
幸いにも売られる寸前に騎士団が突入してきたことで、彼女達は盗賊の手から救い出された。しかし結花には帰るところがない。この世界には故郷も親族も知人も存在しないのだから。
どうにかして日本に帰りたい。そうして自分を捨てた元婚約者と、裏切り者の後輩を見返してやるのだ! ……しかしまずは、遠い未来より一週間後の我が身。
そう考えた結花は、ひとまず騎士団の隊長に掛け合い、今後の身の振り方を整えた。なかなかハンサムで好人物だった隊長は、あいにくの既婚者。しかし奥さんともども人が良く、こころよく結花を屋敷に置いてくれる。そこでメイドの手伝いなどしつつ、彼女は今度こそいい男を捕まえようと、あれこれ物色を始めた。しかし屋敷に籠もっていては、出会いそのものがほとんど起こらない。
そこで結花は、王宮のメイド募集に応募した。王宮で勤めたとなれば箔もつくし、うまくいけば好物件の騎士などに見初めてもらえるかもしれない。
そうして結花の婚活@異世界は始まったのだが、何故か気がついてみたら、誰もが怖れて近づかない、魔術師長付きのメイドに任命されていた。厭世家で毒舌家、人嫌いにして、驚くべき程の短気と評される彼の口癖は、『無能はいらん』。三日どころか最短1時間15分でメイドが逃げ出すという、恐怖の職場。それが魔術師長付きメイドである。そんなますます『出会い』から遠ざかっていく結花の生活だったが、慣れてくるとこれが意外と楽しくもなくて……?

だから好きなんだってば、コンチクショウ!<性格悪い有能俺様が、限定一人に対してのみ特別扱い
……というわけで、異世界でイケメン捕まえました、ええと第何弾かな? 完結済。
師長さんの髪の色が何色なのか最後まで謎なんですが、多分瞳と同じグレイ系だと思って脳内展開しています。
主役の対人関係のアンバランスさが際だってますが……っていうか、師長も充分悪い方の範疇に含まれてそうですが、最終的にはラブラブに収まってるので良し!
個人的に別視点・モブ視点が好きなので、完結後時系列の番外編も楽しかったです。
ただ師長さん以外の異世界関係者に、もう少し書き込みがあるともっとおもしろかったかもです。読んでいてメイド仲間とかとの交流を期待してしまったので。
あと、ファーストコンタクトした魔術師さんが、なぜ結花のことを申告しなかったのか、謎が残る……
No.4293 (読書)


 調査中
2012年11月02日(Fri) 
■121ware.com > 製品情報 > LifeTouch NOTE
 http://121ware.com/psp/PA121/LEARN/ENTP/h/?tab=LRN_Z_PC_LTOUCH_ST

B004NWFYT8日本電気 LifeTouch NOTE NA75W/1AC チョコレートブラウン LT-NA75W1AC
NEC 2011-03-10

by G-Tools

……この手のものをネットで買うのは、故障したときの修理とかもあって正直ためらわれるんですが、普通に量販店で取り寄せてもらうと、倍近く値段が違いそうですね(汗)<確実に店頭には存在しない
アンドロイドOSの使用は今後スマホなどでも避けては通れないようなので、それを否む訳ではありませんし、ATOKがプリインストールされているのも嬉しいところ。
……しかし画面が5インチのシグ3に比べて7インチとかなり広くなっている割に、解像度自体は 800×480 と変わらないわけですから、これは必然的に表示が粗く感じられる結果になるのではないかと懸念してみたり。
別売りUSBケーブルで、PCとのデータやりとりは可能……しかし同期ソフトは微妙……青空ビューワと zip ビューワは、有料だけどあったような。

そしてキーボードが打ちにくいという意見は、どうやらPCに比べての感想らしく、そもそもシグ3でちっちゃい&変則キー配列(右 Shift がないとか)に慣れている身には、あんまり問題はなさそうです。ただそれこそ「 Ctrl+X 」みたいなショートカット操作はできないのかな??

ううむ……悩む。
しかしいっそのこと、本格的に壊れてから慌てるよりも、まだ余裕があるうちに入手した方が良いのか。っていうか、既に次機種はキーボードがなくなってるっぽい=今のうちに購入しておかないと、これも淘汰されて消えていってしまいかねないのか(ぐーるぐーる)
キーボード付きPDA(タブレット)って、そんなに茨道なんですかねえ……
No.4294 (電脳)


 ルパン三世TVスペシャル
2012年11月02日(Fri) 
ルパン三世TVスペシャル「東方見聞録・アナザーページ」を見ました。
ディスクに焼いたらまた積んじゃうこと確定なので、放送開始三十分ほどしてから追っかけ再生(CMを飛ばすため)。
うん、けっこうおもしろかったんじゃないかな?
ルパンは一時期どうにも好みに合わない話が続いて見ずにいたのですけれど、最近また楽しめるようになってきました。
今回はアクションも盛り込みつつ、ストーリーがちゃんとあって、随所に思わず吹き出す部分もありと、なかなかでした。流血人死にを無理苦理に隠そうとしないのも好印象。
ただ個人的に絵柄がちょっと……上手い下手とかは正直よく判らんのですが、なんか今回の作画って妙にコ●ンっぽくなかったですか?? ゲストキャラとか特にそんな感じで、ルパン一味が画面上にいなくてBGMも流れてないと、自分が何を見てるんだか混乱しそうになりました。
ルパンが最初に使ってた眼鏡とかも、明らかにE戸川少年のアイテムですし。

五エ門と次元が女性キャラと絡むのは、まあ個人的にはアリです。ちょっとギャグテイスト高めでしたが、あれぐらいなら許容範囲。五エ門がほとんど剣を使わない代わりに、次元のマグナムが光りました★
……しかしエンディング後の五エ門は、また無茶をしたもので(笑)
中華マフィアの親分さんも良い味出していたし、とっつぁんもそれなりに有能さを見せて活躍。ルパン投獄→脱獄シーンとかおもしろい場面もありました。
あと宝の剣の実物には笑ったなあ。そしてそれだけでは終わらせないところもなかなかだったかと。
うん、これはディスクに焼いて保存決定ですな。
No.4295 (映像)


 2012年11月03日の読書
2012年11月03日(Sat) 
本日の初読図書:
「メニューをどうぞ(小説家になろう)」〜大迷宮きのこ狩りツアー(11)
 http://ncode.syosetu.com/n7072bd/

高名なシェフだった父を持つ前島栞は、そのとき天中殺と大殺界を足してもまだ及ばないと思えるほどの、人生のどん底にいた。闘病の末に父はあえなく死亡し、億単位の借金ゆえに父の店も家もなけなしの貯金もすべて手放さざるを得なかった。料理人の職はセクハラを受けた末クビになり、婚約者にも逃げられて、何もかもがないない尽くし。
親の七光りがなくなったからだと陰口を叩かれるのにも疲れ果て、誰も自分を知らない所に行きたい……そう思っていた彼女の目に、求人の張り紙が止まった。
『急募 あなたも風光明媚なリゾート地で料理人として働いてみませんか?』
職場は聞いたこともない国にある、国営リゾートホテルのレストラン。調理のいっさいを任せてくれるし、基本給の他に成果次第では上乗せもありえる。ただし休日は不定期なうえ、一度行ったら三年間は何があっても帰国できないと言う。
怪しさ爆発の求人だったが、疲労で判断能力の鈍っていた栞は、現実から逃げ出したいこともあり、その条件に応じてしまう。
そうして彼女の、異世界での生活が始まった。
フィルダニア王国とは、けして聞いたことのない『外国』などではなく、異世界にある国だったのだ。三年に一度だけ二つの世界を繋ぐ門が開き、行き来することができるのだという。
中世ヨーロッパ風、しかしさまざまな魔物や魔法などが存在するフィルダニアでは、異世界(地球)人も、珍しくはあるけれど皆無な存在ではなかった。
見知らぬ様々な食材と個性溢れる人々に囲まれて、彼女はその地には存在しなかった様々な料理を生み出してゆく ――

異世界でお料理をしよう。ほのぼの連作、連載中。
実は異世界(地球)人には常識はずれの魔力があるため、普通の人間では切ることすらできない魔物の肉をさくさくスライスしたり、火をつけるのさえ難しい魔法コンロで長時間煮込みをやったりと、本人まったく無自覚なままいろいろやらかしてます。勘違い系万歳vv
四章目のキノコ狩りツアーは丸々弟子視点なので、栞の自覚ないすごさがあますところなく語られていて、特に楽しかったですvv
No.4298 (読書)


 2012年11月04日の読書
2012年11月04日(Sun) 
本日の初読図書:
「ケダモノと生贄(小説家になろう)」
 http://ncode.syosetu.com/n4032bf/

妖精と呼ばれる可憐な姫君は、野獣と称される公爵との婚姻が決まっていた。
戦が起これば前線に立って剣を振るう男は、顔面に醜く引きつれた傷を持ち、2mを超える巨体でもって敵を威圧する。元は妾の子であった彼が爵位を継いだのは、父と兄を殺したからだと、そんな話すらまことしやかに囁かれていた。
此度もまた、武勲をたてに国王を脅迫し、たおやかな姫君を手中に収めようとしているのだと、宮中ではもっぱらの噂である。
これは婚約者の無体に涙にくれる、悲しい日々の物語。
……けして間違っては、いない。

だいぶ前に読んでましたが、メモし忘れていたので改めて。
ビバ、勘違い系(笑)
短編ですが、続編というか出会い編「ケダモノは生贄を見つける」もあります。
もうねー、かっわいいんだvv どんなふうにかわいいかは、読んでみてのお楽しみです。

「おとなな少女と子供な男(小説家になろう)」
 http://ncode.syosetu.com/n7826bj/

12才というその年に似合わぬ大人びた内面と、裏腹に幼い容姿を持つ「人形姫」レイス。
男爵令嬢の彼女の元へ持ち込まれたのは、格上の侯爵家からの縁談だった。
お相手は既に28才。23才を越せば行き遅れと言われる世間常識からすれば、かなりの問題を持つだろうことが予想できた。よほどの暴君か、あるいは幼女趣味か衆道か。
懸念する父を余所に、レインは格下から断ることはできない見合いを受けるのだが……

全五話完結済。
なんというかまあ、タイトルが全てを語っているお話です。
ほのぼのでさらりと読める感じ? 長編の箸休めに良いんじゃないかと。
No.4301 (読書)


 神話博しまねに行ってきた その1
2012年11月05日(Mon) 
開催時期も今週いっぱいとなった「神話博しまね」。
母と二人、始まる前から行こう行こうと話はしていたのですけれど。始まったばかりの頃は「人が多い」、しばらく経つと「暑い」とかなんとか言いつつ腰が上がらず。
先月になってようやく「そろそろ行かないと」となったのですが。
どうせ行くならば、万全を期して楽しみたいところ。
事前情報を仕入れて、日替わりの舞台内容や体験ワークショップのスケジュールを調べた結果、満足のいく日はもう今日のこの日、一択しか残っていないことが判明しました。
あ、危なかった……本当にギリギリだった……(汗)
もちろん目玉となっている神話映像館も楽しみたいし、ついでだから最近整備されたという、周辺の土産物屋さんも見てまわりたいところ。もちろんかかる経費と時間は最小限に。

そんなわけで、電車の時刻表を調べたり切符を手配したりと事前準備は怠りなく。
満を持して、行って参りました!

……ちなみに電車、一時間に一本しかありやがりません。しかも駅の半分以上が無人駅のワンマン電車、二両編成。
いらっしゃる方(もうほとんどいないとは思いますが)は、ほんっきで事前準備が必要ですよ? 駅で一時間待ちぼうけとかなったら、たまりませんからね。
これが映画にもなった路線の実状かと思うと……いや映画は実を言うと見てないんですけど。いったいどんな描かれかたしてたんだろう……?

まあ、それはさておき。
出雲に着いたならば、なにはさて置きまず大社にご挨拶です。



……この大鳥居の前に立つのも、かれこれ中学の時以来でしょうか。
地元民はついうっかり、もっと奥にある駐車場に車を止めて、横合いからショートカットして拝殿に直行しちゃうんですよね。真面目に正面から入ったのは本当に久しぶりでした。
石畳やお店が綺麗に整備されていてびっくりです。
現在は大遷宮中でお仮殿にいらっしゃる神様を拝んできたら、次はいよいよ神話博の会場へ。
最初に向かったのは、メイン目的の石見銀山丁銀ストラップのワークショップです。
……メイン目的がそれかよ! とはつっこまないのがお約束★
500円で金属製ストラップの作成体験ができるなんて、すごい楽しそうじゃないですかvv
月曜日にしかやっていないので、その段階で候補日が七分の一に絞られちゃったんですよねえ……
で、作ってきました。
まずは火傷をしないよう、軍手を二枚重ねで厳重に装備します。
そしてホットプレート(?)で鋳溶かされている金属を、カップごとわしっと掴みます。ここで熱いとか怖いとか騒いではいけません。下手に手を震わせた挙げ句こぼしでもしたら大惨事です。



ちなみにこの金属は錫とビスマスの合金と説明されました。要するにハンダってことでしょうか??
ちょっとグズグズしているとすぐに表面が膜のように固まってくるので、手早く木型に流し込みます。



突っ立ってる爪楊枝は、あとでストラップ金具を通すための穴開け用。
うっかり入れすぎたら、今度はあふれたりしてうまく固まらないので、やり直しです。そして流し込んだ金属が固まりきらないうちに、金属製のハンコでイニシャルを刻印するのですけれど、これがまた難しくて……もたもたしているとあっという間に表面に皺が寄ってしまうし、そのくせ中はまだ液体状だから、力を入れすぎるとへこみすぎて潰れてしまうし。
結局、私は二回、母は一回やり直しました(−ー;) 誰だ、「私達ならすぐに出来るわよね〜」とか言ってた親子は。
五分ぐらい待って、完全に固まり温度も冷えたら、あとは余計なバリ部分をヤスリで削って、金具をつけたら完成。



右の雫型(因幡の白兎モチーフ)が私の、左の小判型(石見丁銀モチーフ)が母のです。
けっこうずっしりとした重さがあって、いかにもインゴットという感じが手に心地よいです。
材料費と体験する楽しみも合わせて、これで1個500円って安くないですか??
とても気に入ったので、これもまたかんざしパーツに作りかえようと思ってますvv

でもって、ワークショップが(それでも)思ったより早く終わったので、お次は第三目的の日替わり無料ステージへ。
こちらは日に7回、さまざまな出し物を公開していまして。これもどうせなら伝統芸能を見てみたいところでした。
で、選択したのが「石見神楽」の「大蛇(おろち)」です。そして月曜日で石見神楽をやっているのが、もう今日しか残ってなかったんですよね……ふふふ……
ストーリーは出雲人ならお馴染みの、高天原を追放されたスサノオが、クシナダヒメを助けてヤマタノオロチ退治をするというシンプルなものです。まともに見たことがなかったので非常に楽しみにしていたのですよ。
……が、観光客のバイタリティを舐めてました。
なんで平日なのに、こんなに人が……っていうか、おそらく近辺にあるのだろう幼稚園だか保育園だかの子供達が、2クラス分もごっそり席を取っていて、ずーーっと後ろで立ち見する羽目になりました。前の人の頭が邪魔で、ステージ1/3ぐらいしか見えなかったよ_| ̄|○ ちなみに子供達は途中で飽きたらしく、先生に連れられて半ばで席を立ってました。次のスケジュールだったゆるキャラのダンスショーを見せてあげた方が、子供にも神楽を見たい大人達にとっても、どっちにもよっぽど優しかったろうに……
で、見てみた感想としては……うん、狭い特設ステージでよくがんばってたね、みたいな。
あの広さのステージで、大蛇が四匹這い回るのは厳しいと思うんだ(苦笑)
しかしおろちの動きは、さすがでした。一匹群を抜いて上手い人がいると思ったら、最初も最後もそのおろちが始めて締めてました。スサノオ役の扇や剣の扱いも、なめらかで格好良かったです。 最後の挨拶でめっちゃ息切れしてたけど(笑)
ただちょっと、場面場面が長すぎて、興味ない人はダレ気味でした。ラストのバトルは盛り上がってましたが、そこにいたるまでのストーリーなんかは、ナレーションも台詞もほとんど聞き取れない古語(?)や方言だから、神話の基礎知識ないと意味不明だと思います。
ああ、やっぱり視界に邪魔が入らない状態で、広い舞台を存分に使った演舞を、脚本片手に見てみたいなあ。

その後は屋台で適当に昼食をとったあと、第二目的の「神話映像館」へ。
これは高さ3m×幅15mという大型ワイドスクリーンに映し出される実写&CGによるヤマタノオロチ伝説の前で、実際に剣を持ったスサノオが映像に合わせて大立ち回りを見せるという趣向の代物。
こちらもストーリー的にはさっきの神楽とほぼ同じなんですが、いやあ、迫力でした。
会場は完全に閉ざされた真っ暗闇。そこに唯一の光源であるスクリーンが客席を囲むようにゆるく弧を描いて設置されており、さらに四方八方から、全身に響く重低音が襲いかかってきます。
スサノオ役の人は、きっとすっごい練習したんだろうなあ(笑)と思うぐらい、映像と殺陣が見事にハマっていて、確かに興奮させられました。
……っていうか、会場のどこかで子供が泣いてた(苦笑)
なんかヤマタノオロチ退治というより、ドラゴンスレイヤーっぽかったですけどvv
良く考えたら、スサノオって紛れもなくドラゴンスレイヤーですよね。しかも特別な剣とか鎧とか装備してない、身ひとつ(お酒は使ったけど)で相手を倒したんだぜ。すげえや。

先日読んだばかりの「ぼおるぺん古事記」とも合わさって、どっぷり神話に浸かった一日でした。

映像館を出たら帰りの電車までちょうど一時間ぐらいだったので、あとは土産物屋で吉田くんTシャツとか手拭いや勾玉、天然石など冷やかしつつ、駅までのんびりぶらぶらと。

  ...続く
No.4302 (日常)


 神話博しまねに行ってきた その2
2012年11月05日(Mon) 
写真が入りきらないので、記事を分けました。

帰りの電車を待つ間、駅舎では映画『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』の撮影で使われたという、デハニ50形・52号車輌とやらが展示されていたので、ついでに記念写真をば。

 

……ちなみに映画は見てません(きっぱり)
でもせっかくですから、ね?
あと電車に乗っていて途中の駅に止まったとき、たまたま地元のゆるきゃら「しまねっこ」の一式飾りを見つけたので、こちらもパチリ。



平田一式飾りというのは、陶器や仏具といった物を針金とかで組み合わせて、人形や物語の一場面などを作成するものです。雰囲気を知りたければこちらあたりでいろいろ見られます。
この「しまねっこ」は、細かいところまではよく見えませんでしたけど、良くまあ器用に作るものだと感心しました。

ラスト、
ついでだから、今日使った1日フリー乗車券。



始発駅から終点まで往復すると、普通に券を買うよりこちらの方が、80円ほど安く上がるのですvv
そして今なら神話映像館+古代歴史博物館(常設展)+1日フリー乗車がセットで1800円というさらにお得な切符もあるそうです。これだと、たとえ歴史博物館を計算に入れなくても280円安くなるのですが、幸いというか、今回はいただき物の神話映像館チケットがあったので、フリー乗車券を買うだけですみました。あとワークショップはさすがに自前でしたが。

いやあ、しかし疲れた……もちろんしっかり楽しかったんですけど!
ああでもこんなに歩いたのって、どれぐらいぶりだろう(苦笑)
明日はきっと筋肉痛。っていうか既に腰とか足首とかが痛い……大丈夫か自分……
No.4303 (日常)


 行いが
2012年11月06日(Tue) 
良かったのか、悪かったのか。
降水確率が60%だった昨日は、お出かけ中もまったく降ってくることなく、最初は濡れていた地面も昼頃にはすっかり乾いており、非常に助かったのですけれど。
昨日よりは確率が低かったはずの本日は、冷たい雨が降り注いでくれました。
それも朝はまだ降っていなかったので、図書館へ出かけるのに「……傘を持って徒歩で行くべきか、自転車でちゃちゃっと往復するか(悩)」と思案したあげく、念のために歩いたのですが。
行きは良かったのに、図書館から出ようとしたら、見事な氷雨が(−ー;)
みぞれ混じってましたよ。しかも四方八方からの風が強いせいで、傘の骨があっちこっち曲がっちゃって。必死に両手で支えながらの帰宅とあいなりました。
ジーンズはじっとり重く湿ってるわ、太ももから下は冷え切ってるわで、大変でございました。
……車に乗って行けば良かっただけの話なんですけどね……ふふふ……
No.4304 (日常)


 2012年11月08日の読書
2012年11月08日(Thr) 
本日の初読図書:
4488411010パーフェクト・ブルー (創元推理文庫)
宮部 みゆき
東京創元社 1992-12

by G-Tools
短大を出てまだ間のない蓮見加代子は、蓮見探偵事務所の調査員にして、所長の娘の一人である。母親を早くに亡くした彼女は、父 浩一郎と高校生の妹 糸子の三人で暮らしている。元警察犬のマサも忘れてはいけない。捜査中の負傷により引退せざるを得なかった彼は、数年前から蓮見家で家族として寝食を共にし、加代子が調査に赴くときはボディーガードとして片時もそばを離れないでいる。
今回の加代子とマサの仕事は、家出した男子高校生をひそかに連れ戻すことだった。なんでもその少年 ―― 諸岡進也は家出の常習者らしい。彼の不行状が他に知れたなら、野球の名門校でエースピッチャーを務める兄の名に傷がつくと、両親はそんな体面ばかりを気にしているようだった。
しかし実際に会ってみた進也は、そう悪い人間ではなかった。スナック「ラ・シーナ」で住み込みのバイトをしていた彼は、酔漢に絡まれた加代子を救ってくれ、家に戻ることも渋々ながら承知した。
しかし……進也を自宅へと送る道すがら、ふとしたことから立ち寄った倉庫街で、彼らは燃え広がる炎を目撃する。その中心には、ガソリンをかけられた人間の死体が存在した。そして転がっていた靴に書かれていた名前は、諸岡克彦 ――
高校野球界のスーパースターであり、進也の兄であった少年は、その夜、無惨にも命を奪われていたのだった。
まもなく、克彦に恨みを持っていた元野球部の少年 山瀬が、自宅で死んでいるのが発見される。睡眠薬とアルコールを飲み、バスタブで溺死していた彼は、すべては自分のやったことだと遺書を残していた。
一見事件は終わったかに見えたが、しかし進也や蓮見探偵事務所が暴漢に襲われたことで、それまで明らかになっていなかった事実が判明する。もしかしたら、山瀬もまた無実の罪を着せられて、真犯人に殺されたのではないか。そんな疑惑が生じるなかで、事件の背後に見え隠れする、謎の人物の正体と目的は?
そして事態は、彼らの予想もしなかった方向へと急速に展開してゆく ――

昨夜日付が変わってから読了。
ドラマを見て、「あれ? こんな話だったっけ」と思って読み返そうとしたら、手元になく。改めて図書館で借りてみたら、覚えてないどころか全くの初見でした。おや?? どうやら同シリーズの短編集「心とろかすような」の方だけ読んで、それで読了した気になっていたようです(苦笑)
しかし実写ドラマのイメージって怖いですね。もはやマサの語りは完全に船越さんの声で脳内再生されるし、ラ・シーナのマスターは寺脇さん以外の何者でもありません。店内の内装もあんな感じで脳内展開。ただドラマの一話目を見ていないので、いまひとつドラマ版でのマスターと進也(ですよね、バイトの青年)の立ち位置がよう判らんのですが。
ストーリー自体、ドラマと本作では全く違いますし。ドラマの方は、以前に放送された同作者の「ステップファザー・ステップ」と同じように、キャラ設定と人間関係の要素だけを微妙に拝借した、完全別物二次創作と思った方が、原作ファン的には心安らかなんじゃないかと。
しかし宮部さん、これが初長編って、すごいですね……(しみじみ)
犬が語り手という突飛な手法だけに頼らない、しっかりした物語が素晴らしいです。
確かにマサは渋いしここぞと言うところで格好良く役に立つ、見事なヒーローです。進也もちょっと悪ぶりながらもまっすぐな気性が好感度大ですし、ヒロイン加代ちゃんも、聡明でちゃんと活躍する、読んでいて気持ちのいいキャラクター。ラ・シーナのマスターにいたっては言うまでもなく、幕間の語り手を務める木原さんさえ、味のある深い人物造形です。
しかし今回は、そんなキャラ達の魅力だけでなく、物語そのものに引き込まれました。
最初は些細なイタズラから始まった事件が、やがて殺人事件や違法投薬実験に発展してゆき、一時は味方があわや一網打尽の大ピンチに陥ったかと思えば、最後には驚天動地の真相が。
実を言うと、加代ちゃんが階段を踏み外しかけた時、ちょっとひっかかるものは感じてたんですよ。しかしその後の二転三転する展開ですっかり忘れかけていたところにもってきて、ああくるとは……
疑心暗鬼になった大同製薬側との、意見の食い違いとかも面白かったですね。実際、リアルではああいう行き違いって多いんだろうなあ。誰もが少ない情報から真相を言い当てられる、名探偵って訳じゃあないんですから。
さて、これはすっかり内容を忘れている短編集の方も読み返さないと。
……って、もうスキャナで取り込んじゃったんですよね。画面で読むのはちときついし、図書館にあるみたいだから、そっちも借りてこようかなあ。
No.4310 (読書)


 更新情報(2012年11月09日)
2012年11月09日(Fri) 
閲覧室の「その他書架」に、黒岩涙香の著作権切れテキスト「白髪鬼」一〇一話目をUPしました。
No.4311 (更新)


 2012年11月09日の読書
2012年11月09日(Fri) 
本日の初読図書:
4022131675眠れぬ夜の奇妙な話コミックス 綺譚倶楽部【帰之章】 その壱 (ソノラマコミックス)
JET
朝日新聞出版 2011-07-07

by G-Tools
大正時代の末期、日本国は猥雑な空気に満ちあふれていた。外国から流入する新しい文化と、古くから伝わる固有のそれが入り混じり、光と闇が混在したなんとも不安定な時代である。
新聞社『綺譚倶楽部』は、そんな帝都・東京で起こる様々な事件を取り扱っていた。もっぱら扇情的エロ猟奇的グロ事件を好んで掲載する、いわゆる三流紙だ。
所属する新聞記者の一人 金大中小介は、お人好しなその人柄もあってか、どうもやっかいごとや人ならぬ不可思議なモノを引き寄せやすかった。そして頻繁に奇怪な事件へと巻き込まれる彼に、やはりつきまとうのは、同僚のカメラマン久我雅夢だ。この男は洋行帰りの貴族出身と称しているが、どうにも得体が知れない。首が取れても平気で動きまわり、死んでもすぐに生き返ってくる。傷を負ってもすぐに直るし、体内を流れる血は毒だとうそぶく。その言動は常に冷徹で、誰に対してもナニに対しても容赦がなかった。明らかに人間ではない、異形の存在だ。
なんでも彼は『誰か』を探しているのだそうで、小介のやっかいごとを引き寄せる体質が、その役に立つのではないかと期待しているらしい。
一度は前触れもなくふらりと姿を消した雅夢だったが、とある事件をきっかけに、何事もなかったかのように戻ってきた。
そうして彼らは再び、時におぞましく時に切なく、そして時にはどこか心温まる、様々な怪事件へと関わってゆくこととなる……
収録作は「ワタシノカワイイオトモダチ」、「咲クヤ蟲ノハナ」、「ま々ならぬもの」、「おすそわけ」、「物影の隣人」、「お世話になりまして」の六作。

まさか本当に帰ってくるとは夢にも思わなかった、綺譚倶楽部の新シリーズです! レビューによれば11年ぶりだとか? 不覚にも一年以上も出ていることを知りませんでした。
今は亡きメディウムに載っていた頃から追いかけているこのシリーズは、これまで何度レーベルを変えて出版され直してきたことか。そのたびに話の収録順序も内容もてんでバラバラになっており、追いかける方は苦労したものです。結局、文庫版を除けば全部持ってるはずなんですが……むしろ最後に出た文庫版全4巻さえそろえれば、簡単リーズナブルに全作品網羅できたのかもしれません<文庫版最終巻に「単行本初収録」という作品があるらしい。いったいどんな話で何ページなんだ( T _ T )

ともあれ、装いも新たに新作の始まりなのですが。
……うーん(苦笑)
後書きでも触れておられましたが、時節柄、過度な猟奇描写ができなかったらしいのですね。あと最近ハーレクインを描いておられたせいでしょうか、絵柄が妙にスタイリッシュになっている感じで、大正時代の猥雑さというか、良い意味での泥臭さ感がなくなってきているのがちと物足りなかったです。
特に今回は旧作をぶっ通しで読み返してから手をつけたので、余計に違和感が…… このシリーズは良いのかこれってぐらい容赦のない残酷描写が、際立った特色でしたから(−ー;)
ま、ストーリーはあいかわらず面白かったんですけどね。
しかし雅夢さんは一話目、いったいどういう経緯でトランクに詰められる次第になってたんだろう(笑) 彼の体質と発言を鑑みるだに、首だけになって道に落ちてたとかっぽいですが、何がどうしてそうなったvv
あと旧作からのファンとしては、源爺がちょっと悲しかったです。でもまあ、読む前にうっかりそれを知ってしまった時には「ど、どんな酷い目に遭うんだ!?」とハラハラしてしまった分、ほっこり心温まる展開でホッとしました。 しかし小介、あんた旧作で源爺の家に行ったことあるじゃんよ??
そして新シリーズでは雅夢さんが、微妙に優しい気が。いやこの人、もともとけっこう面倒見が良いとは思うんですけどね。危険なシーンではいつも必ず、とっさに小介を(ぞんざいに)庇ってるしvv なんだかんだ言って協力もしてくれるし。自殺しようとした女の子に『手を貸して』あげた話は、ひどく心打たれたっけ……
しかし今シリーズの彼は、もうちょっと人間味が出てきたというか。花蝶姐さんとのやりとりが、これまでの彼らしからぬ感じです。抱きつかれて振り払いもしないって! 花蝶さん自体、女性キャラで再登場したのって、英(はなぶさ)さん以来まだ二人目だと思うので、今後に期待です。
さて、二巻目も既に購入済みなので、そちらもじっくりしっかり楽しまなければ。ふふふふふvv
No.4314 (読書)


 2012年11月10日の読書
2012年11月10日(Sat) 
本日の初読図書:
「タケルの異世界冒険記(小説家になろう)」〜第六十話殴り込み
 http://ncode.syosetu.com/n7913l/

私怨から人身売買組織を壊滅させたタケルは、目的を果たしたその直後、一発の流れ弾によりその命を失った。
そして次に気がついたのは、真っ白な空間の中。目の前には白髪の老人。
創造神だと名乗ったその老人によれば、かのマフィアは放置しておけば後に核戦争の引き金となり、世界人口の三分の一を死なせることになるはずだったと言う。その組織を潰してくれたタケルに老人 ―― 神は、礼として第二の人生をくれるとのことだった。
しかもそもそもタケルは、神側の不手際で『運』というものをまったく備えずに生まれてきていたらしい。その為に舐めてきた過去の辛酸は、とても言い尽くせなかった。
それらのことも含めた謝罪として、タケルには神の能力の一部が与えられる。
その内容は創造魔法。脳内でイメージした現象・物体を、魔力を介して現実化するというデタラメな能力である。
ちなみにタケルの持つ魔力は、数値にして198万。
タケルが送り込まれることとなった異世界では、平均が200〜300、一流の術者で500、過去の英雄に1000がいたというほどで、完全に桁が違う代物である。
ちなみになぜわざわざ異世界に移動するのかというと、潰した組織からのお礼参りから逃れるためであった。
そうして新たな世界へとやってきたタケルは、これまで不運体質に巻き込むことを怖れて作ることのできなかった、仲間や友人達と心を通わせてゆく。孤児院を経営したり魔法を開発したり命を狙われたりと、時に慌ただしくも、のんびり楽しい生活。王女レイアや同じく地球から落ちてきたリンらに求愛されたりもしつつ、タケルは異世界で第二の人生を満喫する ――

異世界落ちモノ系。連載中。
魔力チートだわそもそもの戦闘能力が高すぎるわ、おまけにハーレムだわで完全にお約束ですが、ある意味ブレがなく安定していて、気楽に楽しめます。
主役の過去がヘヴィすぎて、齡二十歳にして未だ恋愛感情というものを理解できていないため、美女達からの求愛にはしばし待ってもらっております。そんな訳でHな方向にはほとんどいかず、ほのぼの傾向。
……まあたまにアレだ、下ネタは入りますが(苦笑)
過去のヘヴィさの割に、主役の性格造形はライトかつ紳士。しかし身内に手を出されると、見事に容赦がなくなります。そのあたりの豹変ぶりがまたツボなんですよねvv
No.4315 (読書)


 意味が無くなったというかさ……
2012年11月10日(Sat) 
ここ数日、微妙に無線LANの電波状況がよろしくなかったのですよ。
アンテナが1〜2本の間を行ったり来たり。具体的に言うと50%前後をウロウロしている感じ。
もともとケーブル回線とはいえそこまで早いコースを選んでいるわけではないので、下り回線速度を測定してみた結果、 4.0Mbps ぐらいになっているようでした。

ちなみに無線ルーターの後ろには、有線ケーブルの差込口が四つほどついております。なので父と母と次兄は、有線で繋いでいます。
……はい、一個口が開いてるわけですね。
その差込口は居間へ繋がるケーブルを刺してあり、母があまりにも暑かったり寒かったりするときなど、冷暖房設備のある居間へノートPCを持ち込む際、使用される程度。
試しにケーブルを差し替えて、MYパソ@有線で回線速度を計ってみたら、下りが 7.7Mbps でした。
ちなみに現在私のノートは、周辺機器の付けすぎでほぼ移動できなくなっております。

……てへ?

こっそり居間の分の差込口拝借しちゃった★

っていうか、無線LANを設置した意味、これでほぼなくなりましたね(遠い目)
もはやPDA使って布団の中でネサフするときにしか役に立ってないよ……しかもシグ3ったらブラウザのバージョンが低いから、表示できないページが多いし。 なろう! ですら3割ぐらいは表示されないからな……

まあ、今後 Android 端末を導入したときとかに、また役に立つかな。ははは(乾笑)
無線ルーター、高かったよなあ……
No.4316 (電脳)


 自室が寒いんです
2012年11月10日(Sat) 
先日ハーフケットを購入したため、ほぼお役後免となった1/4サイズの膝掛けですが。
捨てるのは言語道断。しまい込むのもなんだかもったいなく。っていうかこの先どんどん気温が下がっていったら、ハーフケットだけではとてもしのいでいけなくなるのは目に見えています。
そんなわけで。

これが、

こうなりましたvv

膝掛け改め、室内専用厚手のケープ(?)です。
腕は動きやすいし、思った以上に肩と背中があったかくて、良い感じです。
……って言うか、ここ数日、目玉クリップで襟元を留めて使ってみてたんですが、あごに金属が当たると冷たくって(^ー^;;)
あと油断してくるとクリップがずれてくるし。
そんな訳でこうなったのでした。
ちなみに裏処理もバッチリ。



ロープの端はほつれてこないようにフェルト@ブランケットステッチで保護し、ボタンはそう簡単に千切れたりしないよう、反対側にちからボタンをつけてあります。さらに縫いつけるのにはタコ糸を使用したので、かなり頑丈になってると思います。
難を言えばカラーロープの色がちとアレですが……これでも手持ちの色の中では一番大人しい色だったんです。赤とかどピンク、真っ黄色よりはマシと思うんだ……

ふふふ、タンクトップ+長袖Tシャツ+ニットセーター+ポンチョの上から羽織れば、かなりあったかいんじゃないかと<どんだけ着ぶくれる気だ
No.4317 (創作)


 2012年11月11日の読書
2012年11月11日(Sun) 
本日の初読図書:
4063584070CD付き 妖怪アパートの幽雅な日常(3)特装版 (講談社キャラクターズA)
深山 和香 香月 日輪
講談社 2012-11-09

by G-Tools
たっか! と思いながらも出ると知った瞬間、即座に新刊購入を決めました。ドラマCD付きの特装版です。
まあ、ドラマCDなんてぶち上げても、せいぜい十五分程度のシングルが、不織布の袋に入って挟まってるんだろうなあ。それでも彼らの声が聞けるなら良いか、とか思ってたんですが。
ごめんなさい、舐めてました <( _ _ )>



ナニコレ(汗)
右が厚紙製の外箱で、その中にB6版の単行本とDVD並のケースに収まったCDと、書き下ろしブックレットまでついてきてるんですけど!? って言うか、CDの収録時間68分て!!
それって普通に単体で売ってるドラマCDですよネ。2500円とかしますよね。まだそっちの内容は聞いてないんですけど、630円の単行本とセットでイチキュッパって、ものすごいお得な買い物だったんじゃ……(汗)
ちなみに四巻目も特装版が出るそうです。これはもう、買うしかないじゃないか _| ̄|○
しかも通常版は表紙が違いやがる。そっちは古本屋なんですよ!?
4063763706妖怪アパートの幽雅な日常(3) (シリウスKC)
深山 和香 香月 日輪
講談社 2012-11-09

by G-Tools
その表紙のためだけに、そちらまでもポチりたい誘惑が……っっ
くそう、うまい商売しやがって(泣)

でもって、マンガのほうの内容ですが。
今回は長谷にプチの存在がバレる〜夕士の修行開始〜長谷のアパート訪問までを収録。
なんかね、もうね、読んでいてクスクス笑いが止まりませんでしたvv
流れはおおむね原作に忠実で、さほど大きな改変もない代わりにボーナスもほぼなかったんですが、なんだこの絵で見ると紙面上からあふれ出んばかりの萌えはvv
今回はとにかく長谷! そして古本屋!! でした。
本気で怒った長谷の無双(これは改変だったか??)、アパートに訪れた際のソツなき対応、クリと夕士との三本川の字パパとママ。もうたまらんですな。るりるりにハンドクリームをプレゼントする、そのエセ貴公子ぶりが……っ(爆笑)
そしてそして夕士を姫だっこしてスキップで風呂に入る古本屋は、魔道書セブンセイジを使いこなすブックマスターぶりがまた格好良く。ってか今後の展開をよくよく考えると、この人かなりの重要キャラですよね……? ああくそ、通常版の表紙イラ、挟み込みチラシとかで入れてくれないものか!

個人的にアパートにやってきた長谷が、一見平気なように見せかけてその実は内心でびびりまくっていたという所を、ちゃんと描いてくれたのが嬉しかったです。なにも感じないというのではなく、怖いと思いながらそれでも認め受け入れる、そういったリアルな心情展開がすごく好きだったので。
互いに弱みをさらせるようになり、本当の意味で支えあえるようになった、そんな二人の関係が素敵だと思います。
次回は三浦先生のターンっぽいですが……千晶先生のご登場までにはまだまだ長そうだなあ。
……千晶先生の歌声は、半端な声優じゃ務まらないぜ?<ドラマCD
No.4320 (読書)


 2012年11月13日の読書
2012年11月13日(Tue) 
本日の初読図書:
4022131810綺譚倶楽部 【帰之章】その弐 (眠れぬ夜の奇妙な話コミックス)
JET
朝日新聞出版 2012-08-07

by G-Tools
新章2巻目の収録作は「神在月」、「ななつの子」、「太公望」、「ゆびきり」、「滲み」、「飴買い(前後編)」の六話七編。個人的には「神在月」がゲストキャラも活躍しつつ、一番「らしく」ておもしろかったかな。
帰の巻になってから、話同士の繋がりが強くなりましたね。
これまでは基本的に読切連作。どこから読んでも大丈夫、と言う感じで、実際に再刊行されるたびに収録順序がバラバラになっていて、追いかける方は苦労したものでしたが。
しかしこの新シリーズはちゃんと最初から読んでいかないと、展開がよく判らないと思います。特に今までほとんどいなかった準レギュラーキャラがどんどん増えていっていて、その人間関係とかも入ってきますから。
現在のところサブキャラとしてキャラが立たされているっぽいのは、花蝶姐さん、おばあさん&百黒さん、源さんの息子うーさん、久我家の顧問弁護士 躯伊さん、あと地味に古本屋の店主さんがちょこちょこ出てきてます(笑)
特に花蝶さんはなんだか雅夢さんと良い感じで、ニヤニヤしつつも微妙に複雑だなあ。うーさんは……この人出したいために源さん**したんじゃないかと、思わず邪推してしまう渋格好いいアニィさん。
百黒さん達は普通に素敵ですvv 普段はほっこりほのぼのしてるクセに、視界の外で見せるその黒さがたまらないvv
ただなあ、躯伊さんの存在は、ちょっともやつくものが。こんなチートキャラが久我家の周辺に存在したのなら、雅夢が産まれる前後とかにもうちょっといろいろできたんじゃないの?? あからさまに後から思いついた感がひしひしとして微妙です。そりゃ痛がる雅夢なんて、レアなものを見せてくれたのは嬉しいですけど……
あと今回は、義理も含めて親子ネタが多かったように思います。まあ雅夢の地雷を踏もうとすると、母親ネタ持ってくるのが一番なんでしょうが。そろそろ雅夢の過去よりも、小介の過去をもうちょっと出して欲しいなあ。帝大時代に友人のお姉さんに憧れてたとか、駆け落ちしそこねたあげく恋人をその兄に殺されたなんて極端な部分じゃなくてさ。どういう経緯でヤンチャして阿片中毒になり、そしてどういうふうに更正して今の職場に入ったのかとか、そこらへん。 ……もしか単に金田一耕助へのオマージュだけで、阿片中毒つっこんだとか言いますか?>JETさん

それにしても、今回も雅夢はさりげなーくむぞうさーに小介を助けてますねvv
バケモノに穢された傷を焼いてやったりとかさ♪
花蝶姐さんだって、他の人にされたら瞬殺しそうなことを許してる感じですし。
そして逆に躯伊さんにはあからさまなマイナス感情を向けているところといい、あの野良バケがずいぶんとヒトらしくなったものですねえ……
No.4322 (読書)


 2012年11月14日の読書
2012年11月14日(Wed) 
本日の初読図書:
4041201179僕とおじいちゃんと魔法の塔 (1) (単行本コミックス・怪)
亜円 堂 香月 日輪
角川書店(角川グループパブリッシング) 2012-02-24

by G-Tools
4041204747僕とおじいちゃんと魔法の塔 (2) (単行本コミックス)
亜円 堂 香月 日輪
角川書店(角川グループパブリッシング) 2012-11-05

by G-Tools
香月さんの児童文学コミカライズ第二弾。
買おうかどうしようか迷ってたんですが、イラスト化された秀ジイの格好良さに痺れてポチッてしまいました(苦笑)
長髪緋ダスキ袴に裸足、頭には赤いバンダナ〜〜vv
そして見た目は若いのに口調がジジイ。しかも超さばけてる。絵で見たらものっそいイカす!
ギルバルスも、ボクサー犬みたいなの(おそらく「笑う大天使」のダミアンの影響)をイメージしていたら、狼系でこれまたかっこいい。秀ジイに化けてタバコくわえてるシーンとかもうvv
内容的には、だいぶ大人サイドが書き足されてた感じですね。秀ジイと江角のやりとりとか、同じく秀ジイと龍神の父親の和解とか。
特に龍神の父親は、原作に比べてだいぶ物分かりが良くなっていたというか、柔軟さが増した「良い人」になっていたと思います。……最終的には。
いやもう、途中経過は読んでてすっごい辛かったッス。
実は発売直後に購入していたにもかかわらず、1巻のラストがあまりに痛いところ(周囲には苛められ家族には押し潰され)で区切られているようだったので、塔での生活が始まるだろう2巻が出るまで、手をつけられずにいたんです。
家族を含めた周囲すべてから己を否定されるって、私だったらとても耐えられん(怖)。もし秀ジイがいなかったら龍神はどうなっていったのか、考えるとやるせないですね。
しかし原作読んでる時もずっと思ってますが、龍神のスペック半端ないな……いくらおじいちゃんが見守ってくれてるからって、小学生にして一人暮らしを敢行。あのクソ広い塔を一人で掃除して洗濯して、食事の準備片づけをこなしつつ、学業は成績優秀。本もしっかり読みながら、食材のかなりを畑仕事や釣りで自給自足。そのうえ絵の腕も磨いて絵画展で最年少入賞を果たすって、あんたいったいいつ寝てるの……(汗)

ちなみに忘れてはいけない秀ジイと江角のやりとりは、原作最新巻の話を知っていると、思わず腐腐腐腐腐という笑いがvv
だってこの二人って、旧制高校で、ねえ?(にやにや)
江角は人間超越して不老化してるっぽいし、秀ジイは幽霊になって若返ってるし。おまけに江角はやけに美形だし。これはもう物語の展開上「ナイ」と判っていても、二人の再会を思い描けと言わんばかりやろ《o(>▽<)o》
つうかじいちゃん、江角からもらった指輪コマによって左手の薬指にしてるよ。契約の指輪なんだから、間違っちゃいないのかもしれないけどさvv
さて三巻の展開は……エスペロスで埋め尽くされるのかな? 原作だとエスペロスに嫉妬して潰れていく勉強しか能のない人間と、一色先輩のご登場でしたっけ。一色先輩のビジュアルがどうなるか、ちょっと楽しみですvv あと鬼軍曹なお父様とかもvv
No.4323 (読書)


 妖怪アパートCD聞きました
2012年11月14日(Wed) 
妖アパのドラマCDを聞きました。
68分のうち20分以上がフリートークに割かれていたのが、ちょっと残念だったかな。個人的に、ドラマでもマンガでも小説でも、作り手や中の人の性格とか私生活にはあんまり興味がないので。
とは言え配役は豪華でしたね……正直最近の声優さんはあんまり良く知らないんですけど、石田彰@詩人とか森川智之@龍さんとかはなんとなく名前に見覚えが。あと群を抜いてイメージハマリ過ぎと思ったら、速水奨@骨董屋とか! 超絶美声で超絶胡散臭くて最高でした(笑)
子安武人@フールも非常に豪華でしたが……このかたはあまりにも声が特徴的すぎるせいか、どうも子安さん=低くて甘い美声というイメージが先行してしまって、「いつもと違う声を演技して出してる子安さん」という印象が消せませんでした(−ー;)<私の中の子安さんは、ドラマCD「レンズマン」のヘルマス役
あと超豪華と言えば、鳥ですね(爆笑)
夕士の部屋の外で鳴いてる三羽の小鳥が、それぞれ龍さん&古本屋&フールのダブルキャストってvv 森川・杉田・子安って、それどんな豪華な「チュンチュチュン」。

収録内容については、5トラックのうち、トラック1が原作1巻目の内容をほぼ夕士語りでダイジェストに説明。龍さん他各キャラは、おのおのの名台詞を言うぐらいです。
トラック2はもうちょっとドラマっぽくなって、高二の春、夕士と古本屋がアパートに帰ってきて、みんなで飯喰ったり風呂入ったりしながらいろいろ言葉を交わしてます。このとき原作ではいなかった骨董屋や佐藤さんも、ちょろっと登場。
3でプチを入手する夢 → 長谷に目撃され、嫌われたらどうしようと葛藤したのち杞憂に終わる。
4は書き下ろし脚本で夕士と長谷がしみじみ語り合っているところへ、フールが乱入してギャグ落ちフェードアウト的な感じ。
5は声優さん達のフリートーク。

んー、話の中でも触れられていますが、やっぱり表現媒体としては原作の活字が一番、想像の余地があるという点で面白いかなあ。
これはこれで楽しかったですけどね! 4巻も特装版買いますけどね!!
とりあえず骨董屋のノリノリな美声だけで、お腹いっぱいなのでした(笑)
No.4324 (その他)


 2012年11月15日の読書
2012年11月15日(Thr) 
本日の初読図書:
「魔生(小説家になろう)」〜腕前
 http://ncode.syosetu.com/n1831bj/

先天的に体が弱くろくに学校も通えなかった少年は、人生の半分を病院で過ごしていた。読書やゲームを楽しみにしつつ、それでもなんとか高校に合格。週に何度かは通うことができていた。体育には参加できなかったし、出席率も悪かったけれど、幸い勉強だけはできたから、試験前にはヒーローにだってなれた。
しかし卒業まであとわずかというところで、インフルエンザにかかってしまった。そして肺炎を併発。
気がついた時には、転生の扉とやらの前にいた。
次は病気や怪我なんかに負けない強い体が欲しい。そして大切だった様々な思い出もなくしたくない。そう思った。
転生への道で、強く願われたモノは実現する。
故に彼は前世での記憶を持ったまま、強い体に生まれ変わった。
そこではケンタウロスの使用人が面倒を見てくれて、氷魔と呼ばれる母と炎魔と呼ばれる父がいる。
魔族が統治する国デルド国で、有力魔族の子として生まれ変わった少年 ―― クイン・シェルは、前世の記憶ゆえに人並み外れた聡明さをかいま見せながらも、ごく普通に穏やかな日々を過ごしてゆく……

異世界転生、のんびり日常モノ。連載中。
シェル少年、現在八歳。我が侭だった魔王の娘に算術を教えて気に入られたり、周囲からは聡明だと驚かれつつも、本人はいたって暢気に過ごしています。
三章目でこれまで国交のなかった「人間」の国から侵攻を受けるも、人間側の軍はデルド国にたどり着く前に山中で壊滅。ただ一人生き残った女性兵士を保護してみたら、言葉が通じない……はずが、何故か人間の国が使っているのは日本語でした。シェル君だけ会話ができるという方向で進展が少々見られます。
できればあんまり戦争とかにはならず、このままほのぼの方向で行って欲しいものですが……

「手袋を買いに(青空文庫)」新美南吉
 http://www.aozora.gr.jp/cards/000121/files/637_13341.html

うっかり読み返し(笑)
小学校の国語の教科書で読んだんでしたっけ……?
子狐が雪の照り返しを見て「目に何か刺さった」と騒ぐ場面や、帽子屋さんが白銅貨を指先に乗せてチンチン鳴らすところとか、ものすごーく懐かしいですvv
No.4325 (読書)


 てぶくろをかいに
2012年11月15日(Thr) 
……行ってきました。
いえね、何度も言ってますが、部屋が寒いんです。
暖房器具がないので、現状ひたすら着ぶくれるしかないんです。
しかし読書やPCなど手を使う作業をする以上、少なくとも指は出しておかざるを得ません。これがかなり辛い。
市販の指なし手袋でしのごうにも、あれはだいぶ薄いし、第二関節から先がまるっと露出しているのもしんどいです。
そんな訳で、



フリース製の手袋を購入。
今回ばかりはちょっと奮発して、百均ではなく量販店とはいえそれなりのものを選びました。
で、こう。



ぱっと見ただけではほとんど判りませんが、それぞれ親指と人差し指と中指の第一関節部分に、ハサミで切れ目を入れてあります。
もちろん、こうして使うためですね。



いつもは普通の手袋として使いつつ、細かい作業が必要なときだけ、指先を出す仕様。
フリース素材を選んだのはこのためです。暖かいというのももちろんポイント高いですが、切りっぱなしで端を始末する必要がないので、気軽にハサミが入れられるんですよね♪
これで寒い部屋で過ごすのも、少しは楽になるんじゃないかと。

……暖房器具買えよってつっこみは勘弁してください(苦笑)

関係ないですが、 Opera が 12.10 にバージョンアップしてから、なんか動きが止まる頻度が高くなってるような。気のせいかもしれないけど。
No.4326 (日常)


 更新情報(2012年11月16日)
2012年11月16日(Fri) 
閲覧室の「その他書架」に、黒岩涙香の著作権切れテキスト「白髪鬼」一〇二話目をUPしました。
No.4327 (更新)


 2012年11月16日の読書
2012年11月16日(Fri) 
本日の初読図書:
4864231885SILVER DIAMOND(27) 〈完結〉 (冬水社・いち*ラキコミックス)
杉浦 志保
冬水社 2012-10-20

by G-Tools
ついに来ました、最終巻。
もうね、前の巻のヒキから「来る」ことは判りきっていたので、手元にハンカチを用意して読み始めました。
し、紙面が……涙で紙面が……( T _ T )
羅漢と千艸の、皇子と金隷のそれぞれの織りなす思いが、切なくて切なくて。
これまでさりげなく、むしろギャグとして扱われていた無差別抱きしめ行為や、あれ? なんで灯二が主匪のブレスレットつけてるの、なんて細かい部分に、そんなにも深い心が込められていたなんて……っっっ(号泣)
誇張でなく鼻をグズグズ言わせながら読んでいました。
しかし、よもやそこでサノメの人がこう関わってくるとは(驚)
まだ実の中にいた時たった一言呟いた「ラカン」という言葉が、まさかここに繋がってくるとは思いもしませんでした。本当に、いったいどこから伏線を張り続けているんですか杉浦先生(感嘆)
正直を言うと、いきなり出てきた「もっと上の世界の存在」に微妙にもやっとしたりしたんですけど、母の愛がそれをも超えてくれた! ビバ、ハッピーエンド万歳!!
皇子もなんだか可愛くなっちゃってたし(笑) ただ四人が眠ってた場所って、真珠の水で湖になったんじゃないの? 数ヶ月もそのままだったんでしょ??
まあ、あの四人の今後の寿命はどうなってるのかとか、羅漢に能力残ったまんまだよとか千艸の体質とかとか、気になる部分は微妙にあるんですが……皇子と金隷は超長生きしてくれてもというかむしろそうでないと困りそうだけど、羅漢と千艸は下手うつとまずいですよねえ、いろいろと。
っていうか、ここにきてじーさんの友だち連中大活躍(笑) いいのかそれでvv いいのさ幸せだから(をい)
あと三重ちゃんは、まさかの展開でしたねえ。親衛隊のアイドルになるだろうなあとか思っていたら、そうきたか一本釣りvv 姑×2が怖すぎるvv
親衛隊達が「沢」姓を名乗るのも嬉しかったです。
ふふふ、のちに語られるかもしれない伝説。「片目の弟 三つ目の兄 灯の花の兄弟と」ってのがすごい格好いいッスvv

そしてそして、外伝が1冊出るんですね! 予告を見るだに、親衛隊年長組の若かりし頃と、本編より少し後の時系列の二本立てなのかな??
氷の魔物〜の時もそうでしたが、本編終了後も読者を離しませんな!

ともあれ、笑顔で本を閉じられて、本当に本当に良かったです。
素敵な物語をご馳走様でした( ̄人 ̄)
No.4330 (読書)


 悪夢
2012年11月16日(Fri) 
昨夜は比較的早めに寝つけたのですが、どうにも眠りが浅くって。頻繁に目が覚めつつ、そのたびに見る夢がまたなんというか

1.信号で発車しようとアクセルを踏んだら、ギアがバックに入っていて、後ろから走ってきた車にまっこうから激突寸前で目が覚める。

2.通学で使っていたのと同じバスに乗ったら経由路線を間違え、見知らぬ場所に下ろされ途方に暮れる。

3.制服を着ようとしたら、太ったせいでどうしてもウエストが止まらないまま、せまり来る集合時間。

……なんだか微妙にリアルでとってもイヤン(泣)
他にも「学校に行くも下駄箱(もしくは教室)の位置が判らなくて右往左往」、「中学校の校門前で『ハッ、自分もう高校生だ!』と我に返るが、既に遅刻確定」、「授業の内容がまったく理解できなくて泣きそう」といったバージョンがあります。学校ネタが多いのは、なんかトラウマでもあるのか……_| ̄|○

とりあえず、悪い夢は人に話すと良いと聞いたので、ここで吐き出しておきます。
ほんとにね、見てるときはしんどいんだ……(ため息)
No.4331 (日常)


 2012年11月17日の読書
2012年11月17日(Sat) 
本日の初読図書:
「老人が転生で、異世界で、エルフで、男の娘で(小説家になろう)」〜23:老人と姉弟子
 http://ncode.syosetu.com/n0338bc/

武を求め、強さを追い求めた老人は、戦いの末にその命を散らした。達人などと呼ばれても、長い武の歴史から見れば所詮はひよこ。あの世というものがあるならば、そこでも木の棒を振っているのかもしれぬ。
そう思いながら、屠った相手と己の血だまりの中で、眠るように息を引き取った。
そして ――
「来世というものがあるとは、世界は広いということか、摩訶不思議というべきか……」
そうひとりごちるのは、黒い髪黒い瞳に白い肌を持つ、灰色エルフの少年だった。
敵対する二つの種族、ライトエルフとダークエルフとの間に産まれた、不義の混血児。齡三十とは言っても、人間年齢に換算すれば十歳程度とまだまだ子供だ。しかも普通のエルフ ―― いや、人的種族なら量の差はあれみなが備えている魔力を、いっさい使えないという、いわば一種の障害者。
そんな存在でありながら、少年 ―― コアは、けして誰にも負けてはいなかった。不義の子、魔力を持たぬゼロよと魔法まで使ってからかってくる悪ガキ共を、棒きれ一本で難なくいなすその態度は、老成しているとさえ言えた。
同年代の男はおろか、平均して男の倍の魔力を持つ大の『女』でさえ、あっさりと下してみせるその伎倆。
魔法が技術として存在し、身に持つ魔力の高さから女性が強者として君臨する世界で、武術の達人だった老人の記憶を持つ美少年は、新たな人生を歩んでゆく……

転生チート(?)、連載中。
……タイトルでもお判りの通り、老人(爺) → 男のです。
いや別にじーさんが妙な性癖に目覚めたわけではなくてですね?
生まれ変わった先の世界では、女が社会的強者で、魔法を学び剣を取り、家督を継いで社会を回しているわけですよ。当然、動き安さを重視して、パンツルックが主流です。女らしさとは、強く猛々しく、敵を倒し弱者を守ること。
ならば男らしさはと言うと……はい、お判りですね(苦笑)
ちなみに女がスカートをはいても「中性的ファッション」ですまされますが、男がズボンを着用すると、奇異の目を集める、そんな世界です。はははvv
主人公はまだ年若なうえに絶世の美少年ですから、あんまり違和感を覚えませんが、筋骨隆々たる髭もじゃドワーフ(♂)のサマードレスは、脳内映像に起こしたくなかった……(遠い目)
まあ、あれだ。「ようこそ女たちの王国へ」を面白いと思えた方なら、楽しめるんじゃないでしょうか。

……ただ話の方向性が、いまひとつブレ気味、かな。
最弱と見せかけて実は最強系かと思えば、かなり早々に拮抗する相手が登場。ハーレム系かと思えばあっさり相手が出なくなり、技術チートにしてはさらりと流され、ほのぼの日常系とするには自ら乱を求めすぎ。
そもそも主役の性格がいまひとつ掴みきれないと言うか……悟りきったジジイかと思えば、前世で武術に死んだだけあって内面に狂気も孕み、無用な人殺しを好まない穏やかさもあれば、目的のために孤児院の幼子達を洗脳していくことも厭わない。
ある意味、リアルと言えばリアルかもしれませんが。とりあえずその時その時で楽しいと思うことをやっているという感じです。
あと爺さんがいつの時代の人間だったのかも不明。武に生きて結果的に何人も殺しまくってたっぽいのに、現代日本の知識も持ってるようだし……むう。

ひとまず前話でいきなり衝撃の事実が判明したりしているので、この先の展開に期待と言うところでしょうか。
No.4335 (読書)


 2012年11月18日の読書
2012年11月18日(Sun) 
本日の初読図書:
4072840785理想のヒモ生活 1 (ヒーロー文庫)
渡辺 恒彦 文倉 十
主婦の友社 2012-09-28

by G-Tools
山井善治郎二十四歳は、ブラック企業に勤めるサラリーマン。日付が変わってからの帰宅は当たり前、土曜日ってそれなに? 日曜日も月に三回は出勤さという、残業月150時間の超過勤務形態だ。
そんな彼が、半年ぶりに手に入れた二連休。せっかくだから休みを満喫しようと、いつも通りの時間に目を覚まし、朝食を仕入れるべくコンビニへと向かった ―― はずだった。
それが気がついてみれば、自転車にまたがったまま、いるのは見知らぬ暗い石室。目の前には、赤い髪と瞳に豊満な肢体を持つふるいつきたくなるような美女。
まったく状況が判らない善治郎に、彼女は艶然とした微笑みと共に告げた。
「ようこそ、婿殿」
小麦色の肌をした好みドストライクの女性から、突然の求婚であった。
なんでもここは、地球とは異なる世界なのだという。馬の代わりに竜が走り、科学の代わりに魔法の発達した世界だ。彼女はその一国、カープァ王国の女王であり、王家最後の生き残り。時空を操る魔法を使えるカープァの王族には、いまやその血を少しでも濃く、多く残す義務があった。そこで婿として選ばれたのが善治郎なのだと。なんでも彼の五代前の先祖は、カープァの王子であったらしい。許されぬ恋に落ちたその王子は、時空魔法によって異世界 ―― 地球へと駆け落ちし、そこで子孫を残していた。身を落ち着けたのが閉鎖的な農村であったがゆえに、善治郎には予想以上に濃く異世界の血が受け継がれており、王族に準ずる魔力を備えているのだという。
女王アウラが善治郎に求めているのは、彼女と婚姻して子を為し、時空魔法を使える王族の数を増やすこと。ただそれだけだ。他には義務などなにもない。好きに暮らしてくれれば、それで良いと告げる。
超絶好みな美人の嫁に、国家の最高水準クラスで遊んで暮らせる生活。
あまりに美味しすぎるその話には、当然裏があった。
男性上位の国であるカープァにおいて、女王の立場は非常に微妙なものである。下手な貴族から婿を取れば、確実にその夫は政治に口を出し、国の主たる女王の権力を脅かすはずだった。権力闘争、内紛が容易に想像される以上、うかつな相手を娶るわけにはいかないのだ。
故に女王が配偶者に望むのは、文字通り『何もしない』ことだった。
余計な野望を秘めた実家を持たず、政治的権力にも興味を示さない。できればやっかいな貴族連中とも接触せず、ただただ後宮に引きこもって子作りに精を出してくれるのが最善。そのためならば、多少の贅沢 ―― 金や女、酒食などには目をつぶろう。むしろ女に手を出して子を作ってくれたなら、それだけ王族に親い血筋の人間が増えてくれる。
そんな相手側の思惑をおおむね正確に読みとった善治郎は、迷うことなく言い切った。
「結婚しましょう! アウラさん!」
山井善治郎の男としての矜持は、『へ』のようなものだった。
現代日本であくせくと命をすり減らして働くよりも、目指すは理想のヒモ生活!
かくして善治郎は、文化も気候も異なる世界で、女王の配偶者として暮らすこととなった……

一部で有名なオンライン小説が(以下略)
やあ、改めておもしろかったです。まだ「なろう!」に原文が残っているのでそちらでも無料で読めますが、挿し絵の他に本文にもけっこう書き足しがあって、お金を払った甲斐は充分にありました。
特にいったん善治郎が日本に戻って、一ヶ月間あれこれと事前準備するくだりが、だいぶ詳しくなっています。たとえば親戚へ別れの挨拶をしたり、発電器入手に試行錯誤したりとか。
そして↑上記の紹介からすると、愛のない政略結婚のようですが、実際裏事情はしっかり存在するのですが、なんだかんだでしょっぱなから夫婦円満ラブラブ新婚です(笑) 初夜で一人になった途端、照れまくる女王がギャップ萌えvv
さながらお見合いから始まって着々と愛をはぐくむように、お互い誠実に相手に接し、生まれたときから人の上に立つ王族と、無意識に他人をサポートすることに慣れきった日本人の営業サラリーマンとが、ぴったり息の合った夫婦生活を送っております。
そして善治郎が水力発電器を含めた大量の電化製品を持ち込んでいるので、いまのところはそこそこ快適な生活を女王も享受していたり。
亜熱帯地方のカープァ王国では、それこそ『おとぎ話の王子でも食べられない』かき氷とか、冷たい飲み物とか、氷塊を前に置いた扇風機とか。
もっとも善治郎自身、『電化製品は保って数年』、『異世界に慣れるまでの補助輪』と認識していますが……かえって一度贅沢に慣れると、アウラ達の方が大変かも(苦笑)
現代日本人の教養とか勤勉さとかで、周囲から誤解を含めた感嘆を受けるのも、お約束ながら楽しいところ。
WEB版の方では、持ち込んだ某DA●H村(推定)の録画などを元にガラスの作成、水車の改造などにも手をつけ始めているので、今後が楽しみです<開発系大好き

……ただなあ、今度二巻目が出るのですけれど、それでWEB版のストックがほぼ尽きそうなペースなんですよね。三巻以降、ちゃんと出てくれるのかなあ(心配)
No.4337 (読書)


 朝の嵐
2012年11月18日(Sun) 
いまひとつ寝付きがよろしくない今日この頃。
昨夜最後に時計を見たのは三時過ぎでした。
そして、今朝。
いきなり荒々しいノックと同時に、母、乱入。

「制服のベルトがないの! あんたでしょ!!」

……ナニゴトですか……(−ー;)
せっかく熟睡できていた、貴重なひとときが台無しです。
ちなみにうちの兄弟は、幼い頃にヒステリックな母の怒声にさらされてきたせいで、年上女性の感情的な声を聞くと、条件反射で萎縮する傾向にあったりします。
いつもならこんな剣幕の母に怒鳴り込まれたら、無条件で震え上がってしまうのですが、今回ばかりは眠気が勝ちました。

「知らないよ……」
「テーブルの上の持っていったんでしょ! あんたしか居ないんだから!! どこよ!?」

大騒ぎしながらタンスを開けたり、好き勝手に室内を物色する母。
唸りながら布団に潜り込む私。

「もう! 出かけるまでに出しなさいよ!!」

捨て台詞と共に叩きつけられるドア。
……なんなんだよ、もう(泣)
重い頭を抱えながらのろのろとベッドから這い出し、部屋の隅に置いていたズボンを手に階下へ。

「いま使ってるベルト」
「あら……」

装着されているのは、当然私の自前のベルトです。
部屋に戻って電気をつけてみれば、戸口に下げていた暖簾は引きずり落とされ、机の上には兄の物とおぼしき見知らぬベルトが放置。
ほんとになんなんだよもう……

そして数分後。

「ごめん、あったーー」との気軽な声が階下から。
ははははは……(乾笑)<鞄の中から出てきたらしい
ちなみに眠りは再訪してくれませんでした。

その後、出かける前の母は、コタツの上で盛大にお茶をひっくり返すなど、もうグダグダ。これを母以外の人間がやっていたら、激烈な雷が落ちていたことは疑いありません。ああ、理不尽……

……っていうか、いまシグ3のキータッチが微妙におかしいんですが( Del 〜ファンクションキー周辺が、反応しなかったり挙動が入れ替わったり、ひとつしか押していないのに二つのキーが反応したり)、これお茶がかかったせいじゃないだろうな(滝汗)
もしそうだったら、そして時間が経っても(水分が乾燥しても)直らなかったら、どうしてくれるんだ母( T _ T )

追記:
なんとか挙動は戻った模様。
良かった……砂糖とかミルクとか入ったコーヒー紅茶じゃなく、単なる出がらし緑茶で……(ため息)
No.4338 (日常)


 2012年11月19日の読書
2012年11月19日(Mon) 
本日の初読図書:
4048704699ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち (メディアワークス文庫)
三上 延
アスキーメディアワークス 2011-03-25

by G-Tools
五浦大輔は本が読めない。
嫌いなのではない。むしろ本自体は好きだ。小学生に上がる前には児童文学まで手を出していたし、図書委員として棚に並ぶ背表紙を眺め、整理することも楽しく思う。
しかし彼は幼い頃のある出来事がきっかけで、活字を読むことができなくなってしまっていた。無理をして読み続ければ、鼓動が早まり冷や汗がにじみ、果ては気持ちが悪くなってくる。もはや恐怖症の域だ。おかげで学校の勉強は大変だった。授業を聞いてノートを取るのは良いのだが、教科書を読むのが苦痛きわまりない。
しかし母親も教師も、それを理解してはくれなかった。人並みはずれて体格の良い大輔を見て、本が嫌いでも仕方がないと気軽に言うだけだった。いつしか大輔も無理に読書するのをあきらめ、大学では柔道などして過ごしていた。
そして大学を卒業して数ヶ月 ―― 大輔は就職に失敗し、プータローとなっていた。父と祖父は生まれる前に亡くなっており、今は会社勤めの母と二人、母の実家で暮らしている。大輔が本を読めなくなった原因である祖母もまた、一年ほど前に亡くなっていた。
本が好きで好きで、蔵書を誰にも触らせようとしなかった祖母だったが、一周忌も過ぎたことだし、遺品を老人ホームにでも寄付しようかという話になる。
しかしその蔵書を調べていたところ、夏目漱石全集の1冊に、著者のサインが入っているのが見つかった。もしも本物ならば、価値ある品かもしれない。母に尻を叩かれた大輔は、古本屋へとその真贋を鑑定してもらいに行くことにした。
北鎌倉駅のそばにひっそりと佇む古書店、「ビブリア古書堂」。
鑑定のできる店主は、あいにく怪我で入院中とのことで。なりゆきで病室まで押しかけた大輔が出会ったのは、古本屋というイメージにはそぐわない、若く美しい女性だった。古本をこよなく愛し、古書への情熱と知識はどこまでも広く深い。しかし ―― 残念なことに極端な人見知りだった。これで接客業がつとまるのかと、他人事ながら心配になるくらいである。
そんな彼女は、サインを贋物と断定した上で、そこに秘められた過去を見事に解いてくれた。それは数十年にわたって祖母が隠し続けてきた、重大な秘め事で……
古書に関してはすばらしい洞察力をみせるが、人付き合いが非常に苦手な上に、本について語り始めると止まらない店長、篠川栞子。
本を読みたいのだけれど、自分では読むことができないため、その詳しい話を聞くのが楽しい大輔。ふたりは、そうして出会った。
栞子はアルバイトが居着かないビブリア古書店へと、職を探している大輔を誘う。
入院中で病室から動けない栞子のもとへと、大輔は買い取りを頼まれた本の査定をしてもらうために足を運び、そして本にまつわるさまざまな不思議を語ると、栞子はまるで見てきたかのようにそれらの謎を解いてゆく。
古本には、そこに書かれたストーリーとは別に、人の手から手に渡ってきたそのもの自体の物語が存在すると、栞子はそう語る。
やがて様々な事件を解いてゆく中で、栞子はなぜ自分がこのような怪我を負う羽目になったのかを大輔に打ち明け、その事件を解決することへの協力を願ってくる。
それもまた、1冊の古本が深く関わってくることで ――

最初に新聞のコラムで見かけて興味を引かれるも、図書館になかったので一度はあきらめ。しかしさらに熱帯雨林でオススメとして紹介されてしまったので、逆方向にあきらめて入手しました。これもひとつの『物語』なのか<もちろん古本購入
なんというか、ちょっとフェチ入った本好きにはたまらない物語ですねvv
……短編それぞれのキーとなっていた本は、どれも読んだことないものでしたけど<文学系は弱い
でもそれらの本の内容は知らなくても、必要な部分はちゃんと本文内で触れられていますし、なんら問題はありません。
頭脳担当のクセあり安楽椅子探偵と、足で情報を運ぶ肉体派の助手という点ではお約束。ただ推理物を求めている方にはちょっと弱いかもしれません。ミステリ風ライトノベル的な感じ?
ちなみに微妙に助手→探偵です。ラストは助手→→←探偵、ぐらいにはなったかな?
助手側も脳筋ではなくそこそこ聡明なので、読んでいてイライラすることはありません。読者と同じぐらいのレベルの推理はするので、感情移入しやすかったです。そしてそのさらに上を行く、どんでん返しを栞子さんが語ってくれるところがおもしろいですね。
私が事前に予測できたのは、せいぜい文字が欄外にはみ出す理由と、復刊本の冊数ぐらいだったかな……
そうそう、ゲストキャラが使い捨てにされず、ちゃんと他の話で再登場……どころか驚くような役割をこなしているあたりも意表をつかれました。
一話目のさりげない世間話が最終話のあそこに繋がるとか、さすがの伏線だなあ(ため息)
ほのぼのと心温まる……とまでは行かず、時に心の闇をのぞくような部分もあるものの、鬱になるほど暗い展開はありません。いや、どうかな……もし語りが大輔の一人称じゃなかったら、かなりアレな結末なのか? うん??

ともあれ続刊がかなり出ているようなので、これもまた要チェック。
探偵と助手は、できれば決定的にくっつくことはなく、友人以上恋人未満で、性別を越えた絆を見せてくれると嬉しいかなあ。
No.4339 (読書)


 2012年11月20日の読書
2012年11月20日(Tue) 
本日の初読図書:
4592883144笑う大天使(ミカエル) (第1巻) (白泉社文庫)
川原 泉
白泉社 1996-09

by G-Tools
名門お嬢さま学校 聖ミカエル学園。そこは明治三十六年の創立以来、良家の子女を対象に「良き妻、良き母たれ」という教育を施す、綺羅の空間である。少女達は見苦しい俗世間から遠ざけられ、大天使ミカエルの翼のもと、清らかに和やかに品の良い「大天使アーク・エンジェルの乙女達」として育ってゆく。
しかしいずこの世にも例外は存在する。どんな集団にも、そこになじめないマイノリティはいた。
母子家庭で育ち、母を病気で亡くすと同時に、生き別れの兄に引き取られた司城史緒。彼女が産まれる前に死んだという父親は、伯爵家の血をくむ名家の出だったのだ。姑との折り合いが悪く、父が死ぬとすぐに追い出された母と貧しく、しかしたくましく生活してきた史緒は、骨の髄から庶民だった。祖母の死後初めて彼女の存在を知ったという兄が、純然たる好意から史緒を引き取ってくれたのは判るが、どうしても兄とのハイソな生活になじめず、朝から晩まで胃の痛むような思いを強いられている。
また斎木和音は、成金の父と華族出身の母を両親として持っている。父親は何人も妾を囲いつつそれを家族に隠そうともせず、母親は顔色ひとつ変えることなくすべてを黙殺。家事も育児も放棄して、趣味の世界だけに生きていた。破綻した家族の代わりに和音を育てたのは、父親の右腕で教育係の青年だったが、これがまた口うるさい。そんな環境で成長した彼女は、どうにもお嬢さまらしからぬ、がさつな性格になっていた。
そして更科柚子は、正真正銘成金の娘。数年前までは大衆食堂にすぎなかった家業が、外食ブームに乗って一大レストランチェーンになってしまったという経緯である。柚子を含めた家族は皆、心の底から庶民のまま。広々としたダイニングルームを持て余し、すみっこに愛用のちゃぶ台を置いて食卓を囲むような貧乏性だ。そんな彼女が聖ミカエルに通うことになったのは、単に家から一番近かったからでしかない。ところがいざ登校してみたならば、周囲はみな筋金入りのお嬢さまばかり。ごきげんよう柚子様、お茶会をいたしましょう。なまじ上級生に可愛がられてしまうだけに、庶民の彼女には身の置き所がない。
しかしそんな彼女たちにも、空気を読むぐらいの気配りはあった。
エサのいらない猫を何匹も肩や頭に乗せまくり、周囲に合わせて良家の子女らしく日々を送る。結果、ストレスはどんどん蓄積されてゆく。
あー、ガッコに行きたくない……
内心で毎日そう呟いていた彼女達は、ある日のこと、運命的な出会いをとげる。
お嬢さまになりそこなった三人の少女達は、新たに得た友人と共に、学園生活を楽しみ始めた。が、やがて彼女達は、良家の子女を狙った連続誘拐事件に巻き込まれてしまい……

先日「パーフェクト・ブルー」の感想で黒犬ダミアンについて触れたら、懐かしさがつのってしまい、思わずポチリ。
知る人は知っているだろう、昭和終わり頃の名作です。この方のこの時期の作品は、どれも深く印象に残っているからすごいと思います。だって持ってないただの少女マンガなのに、二十年以上たっても内容覚えてるって……(ため息)
なんというか、話の展開とか表現方法などが独特なんですよね。予想の斜め上を行くというか。少年マンガだと、あろひろしさんとか近いかもしれません。
それに私は知識うんちくが好きなので、随所にちりばめられた、ちょっと斜めから見た雑学がすごくおもしろいのですね。キリスト教のあれこれに始まり、源氏物語やら原始人や元素の周期表などなど、川原先生はいったいどれだけの引き出しを持っておられるのでしょう? ……このあたりは加藤元浩さんに共通するかもです。

性格的に周囲となじめない主人公達が、共通する感性を持つ仲間を見つけて友情を深めていくのも、個人的に大いに感情移入できるところ。

文庫版だと全2巻。1巻目は、同級生達に続いて主役三人までがさらわれ、マリーニ神父が偽物だったと判明するところまで収録されています。284ページは、コミック文庫にしてはちょっとページが少なめかな。2巻目はさらに薄そうです。まあ、半額以下で古本購入したので、なにも文句は言えませんがね。
……ああ、他にも持ってない作品けっこうあるんだよなあ。うっかりポッチりしちゃいそうだ……(懐)
No.4340 (読書)


 マナーは守りましょう
2012年11月20日(Tue) 
プロ作家 諸口正巳さんがデビュー前からサイトで公開されている、あの『ヤクザな退魔』が書籍化される、かも? しれないそうです。
まだ微妙に不確定なるも、商業化の際にはWEB上から削除されるので、欲しいかたは今のうちにと告知が出ていました。今までWEB未公開だった短編も含めて、DL版まで用意されています。
……思えば超絶渋系狂気都市さんに足を踏み入れたのは、某所で紹介されていたこの「ヤク退」がきっかけでした。
このものぐさな私が、基本WEB再録にすぎない同人誌まで購入しちゃったぐらいには好きな作品です。
最近、鬱展開はちょっと辛いので諸口作品から離れ気味でしたが、この作品だけは商業誌になっても買うと思います。キャラとか増えて、かなり再構成されるそうですしvv
……どうかどうか、鬱エンドにはなりませんように(パンパン)

そして恒例火曜日にて、図書館へ本の入れ替えに行って来ました。
神話博行きで駄目になったので買い替えた、2WAYリュックサックを使い初め♪ 背負い心地は悪くなかったです。ただ思ったより量が入らなかったかも。
……ハードカバー×3冊と折り畳み傘及び雑貨もろもろというのは、平均的な基準として多いのか少ないのか?

図書館では、以前から気になっていた児童文学の、置いていない巻を収蔵リクエスト。
あらすじを見るとおもしろそうなのに、何故か3〜4巻しか収蔵されてなかったんですよ。
カウンターで聞いてみると、なんでも1〜2巻を借りた人間が、いくら催促しても返却せず、とうとう欠本になってしまったのだそうで。
……おのれ、マナーの悪い利用者、許すまじ(怒)
以前にも、データ上は館内にあるはずの本がどうしても見つからず、作者読みしていたのにその本だけ読めなかったことがあります。果たして元の場所に戻さなかったのか、黙って持っていったのか。
他にも書き込みする人やページを折る人、母に頼まれて三銃士を借りたときは、途中のページが一枚取れて紛失していたなんてことも。

図書館の本は公共物なんだぞーー、無料で貸してくれるからって、むしろそれだからこそ、なんでもしていいって訳じゃないんだぞーーーー!!>どっかの誰か

ともあれ。
カウンターの人と相談した結果、県内の他の図書館から又借りすることもできるけれど、欠本というのは図書館としても望ましくないので、改めて入れてくれることになりました。
前に別の本をリクエストしたときは、何度か館内会議で却下されたので、むこうから入れると言ってもらえて一安心です。
ちょっとやそっと時間がかかるぐらいは、無問題〜♪<積読が大量に待機中
No.4341 (日常)


 2012年11月21日の読書
2012年11月21日(Wed) 
本日の初読図書:
4592883152笑う大天使(ミカエル) (第2巻) (白泉社文庫)
川原 泉
白泉社 1996-09

by G-Tools
2巻目は誘拐団の壊滅にて本編終了。そして三年生になった三人のそれぞれと将来を語る続編、『空色の革命』『オペラ座の怪人』『夢だっていいじゃない』の三作を収録。
柚子さんとロレンス先生をメインに据え、ぼんやりさんだけど人の良いオペラ歌手&しゃべるテディベアというファンタジックな要素を持ってきた『オペラ座の怪人』は、もう切なくて切なくて……ううう、おハルさん〜〜(涙)
川原先生の作品は、時に本当に良い人が失われていくので、非常に切ないです。
和音さんの御両親は、二十年もの時を無駄にしてしまったけれど、それでも和解できてめでたしめでたし。まだまだ若いんだから、人生楽しんで下さい。
……しかし客観的に見ると俊介さんは、三人が1巻でボロクソにけなしていた、紫の上計画を実行したことになるんじゃ……(^ー^;;)
あと史緒さんの将来については、学生時代に読んだときは正直『いいのかそれで……』と思ったものでしたけど、この年になると『あー、それもありかなあ』と感じるようになりました。なんたってお金あるしね。子供いなくても、いざとなったら介護の人は雇い放題だし。老後の心配さえなければ、なにも無理に恋愛・結婚しなくても良いんじゃないかとか。
それにしても、さほど偏差値の良くなさそうなあのお嬢様学校に通って、東大からエリート官僚コースをたどれる史緒さんってすごすぎる……しかも三年生の三学期に、これといってガリ勉もせず、徹夜で兄の口述筆記とかやってるのに(汗)

そしてうっかり、白泉社文庫の川原泉ラインナップを確認し、持っていなかった二冊が1円出品なのを見て、クリックしてしまう自分がここに……
No.4346 (読書)


 読めるようになっていたらしい
2012年11月22日(Thr) 
yorimoba とかいう携帯サイト(有料なうえPCでもスマホでも閲覧不可能)で限定公開だった、茅田砂胡さんの「トゥルークの海賊」前日談が、いつの間にか中央公論社のHPでも公開されていました。

■大いなる闇が来た トゥルークの海賊序章 - C★NOVELSドットコム
 http://www.c-novels.com/kayata/

このいわば「プロローグを書籍に収録しない」と言うやり方は、一部の読者層から超絶不評を買ったらしく。ネット上でも相当に叩かれまくったのが、よっぽど効いたのでしょう(苦笑) どうやら9月から公開されていた模様<気付くの遅い
前回同じように yorimoba で公開された「お師匠さんが来た」の方は、まだ読み切りの色合いが濃かったし、本編内でその内容に触れた時は既に同じ巻に収録されていたから良かったものの、この作品は読んでいないと、該当巻にかなり意味不明なところがありましたからね……

ともあれ、続刊に収録は予定されているとのことで、その本が刊行されるまで暫定公開され続けるみたいです。
……この期に及んでDLできないうえに読み辛い、しかも最新プラグインが必要な Frash 使ってるあたりが微妙にもにょりますが、まあ読めるだけでありがたいってことで。

追記:
中央公論社のHPからも消されたようですね。
現在、「トゥルークの海賊」3巻に収録されています。
No.4347 (読書)


 更新情報(2012年11月23日)
2012年11月23日(Fri) 
閲覧室の「その他書架」に、黒岩涙香の著作権切れテキスト「白髪鬼」一〇三話目をUPしました。
No.4348 (更新)


 2012年11月23日の読書
2012年11月23日(Fri) 
本日の初読図書:
4344022173空飛ぶ広報室
有川 浩
幻冬舎 2012-07-27

by G-Tools
横断歩道で信号待ちしていた空井大祐(28歳)は、飲酒運転でつっこんできた大型トラックに跳ね飛ばされ、右足を骨折した。全治三ヶ月。リハビリの末に下った診断は、日常生活に支障なし。趣味の範囲ならスポーツだって楽しめる、とのこと。
幸運な事故だった。総勢十数名が巻き込まれた大規模ひき逃げ事件でありながら、死者は一人もなく、一番の重傷者であった空井でさえ、その程度ですんだのだから。
空井が、自衛隊の戦闘機パイロットでさえなかったなら。
幼い頃からパイロットになるのだと努力し続け、その数日前には夢見ていたブルーインパルスへの異動を内示されていた、そんな空井でさえなかったならば。
激しい運動はできない? 戦闘機パイロット以上の激しい運動など、探す方が難しいぐらいだろう。
そうして空井はP免、パイロット資格剥奪処置となった。
突然降りかかった運命に呆然としながら地上勤務をこなし、一年。空井は今でもまだ、呆然としていた。
そんな彼がこの春の転属で配属されたのは、航空幕僚監部広報課。
自衛隊の中で、唯一外部との渉外を行う部署だ。自衛隊の実体を世間へと周知するべく、様々な企画を立案しあるいは受け入れ、外部と内部の連携を取りながら実行してゆくのがその仕事。
新人の空井が命じられたのは、帝都テレビから長期密着取材に訪れている女性を担当することだった。稲葉リカという彼女は、事件記者あがりの新人ディレクターで、自衛隊にマイナス感情を持っているを隠そうともしなかった。スクープを狙ってガツガツしている若手マスコミ、しかも自衛隊嫌い。攻撃的な態度で突き刺さるような言葉を吐く彼女に、広報課の面々は穏やかな笑顔で受け流しながらも辟易としていた。
しかし彼女にも彼女なりの事情があった。
ずっと事件記者になることを目標としていた彼女は、しかし配属数年で伸び悩み、はずされてしまった。閑職に回されたと感じ、なんとしてもスクープを取ろうとしては、さらに空回る。そんなリカを見た上司が、いっそ粉砕してやってくれと、広報課に預けたのだった。
共に夢を断たれた二人の男女は、時に激しくぶつかり時にすれ違いながらも、やがて打ち解けあい新たな未来を模索し始める……

いったい有川さんは、どれだけ自衛隊がお好きなんだろう。
デビュー作からして自衛隊三部作。その他にもちらほらと書かれていますが、どれも読んでいて目から鱗がボロボロ落ちていきます。
今回は恋愛色は控えめで、いつもの有川的軽妙な明るく楽しい物語ではあるものの、ところどころで背筋を伸ばさせられるような、そんなお話でした。
「自衛官も人間なんです。 ―― あなたと同じように」
全体を貫くメッセージは、これにつきるでしょう。言われたリカの気持ちと、完全に同調してました。横っ面を張られたような、とは言い得て妙。
このお話は、いわゆる「なんかすごい兵器を使いこなしたり、現場で人命救助してる格好良い(別世界の)人たち」とは違う立ち位置にある自衛官、広報課隊員がメインです。それなのに、自衛隊に対する世間からの非難を一身に受け、仲間達を守りつつその存在意義を周知するという、いわば自衛隊を代表する、とても大変で地味な部署。
ひるがえって、事件記者として先輩に言われるままにスタートダッシュを切って、走って走って壁にぶつかり、苦悩する稲葉さん。
どちらも身に沁みました。

そして。
発行を一年遅らせてまで書き加えたという、ラストエピソード。「あの日の松島」。
2011年3月11日の宮城県松島基地の様子を、十ヶ月後になってようやく取材に訪れた稲葉さんのお話。
自衛隊員だって、被災者だった。
この単純な事実を、なんで私は気付いてなかったんでしょう。
警官は、消防職員は、自分達も被災者なのに救助にがんばっていて大変だなと思っていました。でも自衛隊員だけは、後日に他の地区から支援派遣された人達が100%だと、何故か無意識に思っていました。……申し訳ないです。

この話が、どこまで事実に基づいていて、どこまでが創作なのか、そこまでは判りません。
それでも……

またひとつ、広い視野への扉を開かせてくれた有川先生に感謝です。
No.4349 (読書)


 2012年11月24日の読書
2012年11月24日(Sat) 
本日の初読図書:
「アルケニー洋裁店(小説家になろう)」
 http://ncode.syosetu.com/n5126bg/

市内の生花店で働いていたところに、トラックがつっこんできたのは覚えている。
そうしてお約束通り異世界へ生まれ変わった新倉志織(24歳)は、半人半蜘蛛の妖女アルケニーになっていた。
上半身は絶世の美女、下半身は巨大な蜘蛛というモンスターである。
しかもこのモンスター、生存競争が半端ない。同時に産まれた100匹近い姉妹が互いに共食いをし、最終的に強い数匹だけが生き残るというサバイバルな生態をしているのだ。
蜘蛛として生まれ変わった以上、様々なものを食べるのには抵抗ないが、それでもさすがに姉妹を殺して食べるのは気が引ける。しかたなく必死に逃げ回りながら、芋虫やら兎やら山鳥やらを掴まえて何とか生き延びた。
それでも限界はある。一ヶ月も経った頃には、姉妹達は母そっくりの妖艶な美女に成長していたが、栄養状態の悪かった志織は人間で言えば12〜3歳ぐらいにしかなっていなかった。
このままでは、いずれ遠からず姉妹達の餌食になってしまう。
なので彼女は森を出て、人間達の町で暮らすことにした。幸いにも蜘蛛の下半身や八つある目は、人間と同じように擬装することができる。裸ではさすがにまずいので、自分の糸を材料に布を織って、ワンピースなど作ってみた。
するとクラスに仕立屋が、スキルに裁縫、機織りがつきました。回避率上昇(大)、逃走率上昇(大)というのは、姉達から逃げ回っていたおかげだろう。おまけにアルケニーという種族の特性として、魔力を持つ生物を食べた場合、ステータスが向上したり、新たなスキルを手に入れたりできるらしい。これは便利だ。
いっそ町では仕立屋さんでも開こうか、と考えながら人里へ向かっていた彼女は、途中で盗賊に襲われていた商人を見つけ、成り行きから助けることとなった。いくら成長が悪いとは言え、そこはそこそこ高位モンスターのアルケニー。ザコ盗賊ぐらいはなんということもない。
そして。
お礼にと家に招待した商人が出してくれた夕食は、見事なゲテモノぞろいだった。
ホーンドウルフの肝焼きにレッサードラゴンのテールステーキ、鬼熊の手のスープにワイバーンと海竜のミックスハンバーグなどなど。
一通りディナーを終えた頃には、ステータスが恐ろしいことになっていて……

普通の仕立屋さんを目指していたはずが、食べれば食べるだけ強くなる種族属性と、負けず嫌いな性格のおかげで、気がつけばものすごいことになっていた少女のお話。コメディです。
短編ですが、終わり方が楽しくておもしろかったですvv
No.4352 (読書)


 2012年11月25日の読書
2012年11月25日(Sun) 
本日の再読図書:
4488411029心とろかすような―マサの事件簿 (創元推理文庫)
宮部 みゆき
東京創元社 2001-04

by G-Tools
帰宅が遅くなった糸子とバイクで迎えに行った進也が、丸一晩帰ってこなかった。心配して探し回った加代子が見つけたのは、ラブホテルから出てくる二人の姿。驚く加代子に彼らが説明したのは、車のトランクに隠れようとする子供に注意をした途端に意識を失い、気がつくとホテルにいたという荒唐無稽な話で……「心とろかすような」
マサと加代子は毎朝、近所の公園へ散歩に行っていた。そこでは様々な常連さん達と顔を合わせ、挨拶を交わす。その朝もいつものように歩きながら顔見知りとしゃべっていると、人が倒れているのを発見した。頭部は真っ赤に染まり、手首の脈はない。慌てて警察を呼びに行った加代子達だったが、一匹残ったマサの目の前で、男はいきなり起き上がり逃げ出した。消えた『死体』に騒然となる警察に、事情を説明できないマサは歯がみするが……「てのひらの森の下で」
会社社長が殺害され、現金1200万円と共に一人の社員が消えた。社員は金に困っており、社長から叱責されていたことを同僚達が証言する。しかし何故か彼は悲壮感を見せず、『幸せそうに困っていた』という。彼は本当に社長を殺したのか。そしてどうしてそこまで大金を必要としていたのか……「白い騎士は歌う」
蓮見探偵事務所の面々が、三泊四日の社員旅行に出かけた。当然マサは留守番である。エサと散歩の世話は、近所の翻訳家が引き受けてくれた。ただ一匹事務所で寝起きするマサだったが、一日目の早朝、その玄関先で子供の足音がした。くぐり戸から外に出てみると、そこには段ボールに入った五羽の仔ウサギが放置されている。いったいこれはどういう訳なのか。マサが近所の動物達相手に聞き込みを開始すると、浮かび上がってきたのは、小学校で起きている動物虐待事件で……「マサ、留守番する」
小説家 宮部みゆきから依頼があった。このところ数日、深夜になるとつっかけの足音が近づいてくるという。それは扉のすぐ前で止まるのだが、ドアを開けてみても誰もいないらしい。さっそく張り込みを行ったマサと加代子は、すぐに原因を突き止めた。ごく他愛のない真相だったと思われたそれは、しかしとても語りにくい背景を持っていて……「マサの弁明」

元警察犬マサ視点のミステリー「パーフェクト・ブルー」の続編、短編集。
むかーし昔に読んだことがあるはずなのに、きれいさっぱり内容を忘れていました。やはり一巻から続けて読んでいなかったから、微妙に印象が薄かったんでしょうか。
全五話収録のうち、今のところ三話がドラマに使われています。
残り二話は構成的にドラマ化は難しそうなので、ドラマの今後はオリジナル展開となっていくのでしょう。もっとも、ときどき混じるフラッシュバックを見ると、進也のお兄さんの話も「パーフェクト・ブルー」が絡まない形で起きていたことになるのか、あるいはこれから別の形で何かが起こるのか。
マスターのただ者でなさとか、実は離婚歴があって子供もいるとか、この巻でも興味深げなネタが出てきていたあたり、続編が出ていないのがもったいないです。やはり犬視点というのは厳しいのか。
それにしても、携帯ではなく自動車電話とかが出てきてるあたり、時代ですねえ……
No.4353 (読書)


 校正って……
2012年11月27日(Tue) 
前々から読み直したかった、某長編オンライン小説(1MB超)がありました。
何故なら以前読んだあとで、かれこれ半年ほどかけて文章校正が行われたのです。作者様曰く「十万字近く増えた」とのことで、読むのをかなり楽しみにしていたのですが。

です、が。

……これ校正とは言わん(−ー;)
確かにあちこち書き足したり、文章に手を入れているらしいのは判るのですが。
むしろかえってそれがあだになっているというか。
ぶっちゃけ、誤字脱字及び「てにおは」がしっちゃかめっちゃです。あと「〜だった」とか「○○が××した」的な、いかにも「文章を直そうとして元の字を消し忘れちゃった(てへ)」らしきミスが多すぎます。「〜した」と「〜された」がごちゃごちゃになっているところも数多く、文章を一回最後まで読んでから、改めて文頭に戻り脳内修正しなければならないことが頻繁すぎて、さっぱり内容に集中できません。

……確かに私も、人のことを偉そうに言える文章は書いていませんけどね。
それでもわざわざ半年もかけて「文章校正した」と胸を張って言うのなら、手を入れた後で二回は読み返し、更に数日おいてからもう一回見直すぐらいは必須だと思うのですよ。ついでに言うなら、その際に文章を縦書きにしたりフォントを変えるなど、字面を変えてみるのも有効です。あと音読だ音読。恥ずかしいとか言うな。声に出して読んでみてつっかかるところは、黙読してても目がひっかかるんだ。

内容的にはおもしろいし、しっかり完結している良作だけに、文章のおおざっぱさが非常にもったいないです。
ただの変換ミスや脱字程度なら、まだスルーできるんですけどね。
「俺は○○を××にを、俺が▲▲された(←ここは明らかに「した」)」みたいな文章を読まされると、かなり辛いです。
校正前は、確かこんなんじゃなかったよなあ……文庫1冊分ぐらい増えたって言われても、これじゃあなあ……(しょぼん)
No.4356 (創作)


 暖房器具が来た!
2012年11月28日(Wed) 
……いや、電気毛布なんですけどね<それすらなかったのか
何故か去年は家族全員分あったはずの電気毛布が、今年になって納戸を探したら、毛布本体は見つかるのにコードの数が足らないという不可思議現象が。

そんなわけで、次兄はあんかを使用し、私は何もないまま冷たい布団で寝ていたわけですが。
これで今夜からは快適睡眠が待っているはずだ! あと布団の中で本読んだりもできるはずだvv

ちなみに私は、落下防止用ベッドガード(固定式)つきのロフトベッドにマットレスをはめこんで使用しているので、マットからシーツをはがし毛布をセッティングするだけで大仕事です。いっそマットレスを完全にベッドから下ろし、床で作業すればまだ早いんでしょうが、私の部屋にそんな空間的余裕はありません(きっぱり)
毎回、シーツ交換のたびに四苦八苦。まあ今回は母が手伝ってくれたので、それでもだいぶましでしたけど。
ふふふふふ、今晩寝るのが楽しみですvv

……そして電気毛布を購入した店で、一万円のオイルヒーターを見かけたという、両親からの情報が。
い、一万か……それなら買っても良い、か? しかし何畳用かの確認はしなかったとのこと。む、むむむ、むむ……(悩)
No.4357 (日常)


 2012年11月29日の読書
2012年11月29日(Thr) 
本日の初読図書:
「異世界居酒屋「のぶ」(小説家になろう)」〜しのぶちゃんの特製ナポリタン(後篇)
 http://ncode.syosetu.com/n9773bj/

石造りの古都の路地裏に、一風変わった店があった。漆喰と木で作られ、屋根は帝都で流行りのスレート葺きなのか、妙に波打っていて不思議な趣がある。大きな木の一枚板に、異国の文字とやらで書かれているのは、“居酒屋ノブ”の店名。
マスターはノブ・タイショーという。黒髪をほとんど爪の先ほどの短さで刈り揃え、独特の服装をした、おそらくは辺境の民だ。
出される料理は日によって変わる。だがそれがとてつもなく旨い。
客は席についてまず最初に“トリアエズナマ”と“オトーシ”を注文する。
冷えたエールという、よそではまず見ない“トリアエズナマ”を一度口にしたならば、いままで飲んでいたものなど牛の小便にしか思えなくなる。
給仕の女性もまたただ者ではない。黒い髪に黒い瞳に肉感的な身体。しかし黒髪を後ろにまとめ、白い三角巾を被った姿は、なんともエキゾチックで、少しもいやらしさを感じさせない。働き者の彼女は、日が落ちた危険な時間帯でもためらわず“百円スーパー”とやらへ食材を仕入れに行くし、タイショーがいないときは“ナポリタン”という素晴らしいパスタも作ってくれる。
これはそんな不思議な居酒屋を巡る、小さな物語たちである。

たまたまたどり着いたら、なんか書籍化作品もお持ちの作者さんが、気分転換に書いているお話だそうです。道理でおもしろい。
……ただ最新前後編が、何故か早々に削除されてしまっているそうで残念無念。
とりあえず、熱々サクサクの鳥の唐揚げ食べたくなりましたvv もちろんレモンを絞って(笑)
まだなんで居酒屋が異世界に出店してるのかとか、そのシステムやタイショーたちの背景が明らかになっていないので、今後に期待です。
No.4358 (読書)


 更新情報(2012年11月30日)
2012年11月30日(Fri) 
閲覧室の「その他書架」に、黒岩涙香の著作権切れテキスト「白髪鬼」一〇四話目をUPしました。
No.4359 (更新)



<< 2012年11月 >>
Sun Mon Tue Wed Thr Fri Sat
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  

 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。

サーチ :


 最新の記事
 2012年11月01日の読書
 そろそろ寿命か
 更新情報(2012年11月02..
 2012年11月02日の読書
 調査中
 ルパン三世TVスペシャ..
 2012年11月03日の読書
 2012年11月04日の読書
 神話博しまねに行ってき..
 神話博しまねに行ってき..

 リンク
 神崎へメール
 私立杜守図書館
 蔵書リスト

 

   

 ブログ内記事検索:
 
 AND OR  


Back to Home...

[管理用] [TOP]
shiromuku(fs6)DIARY version 2.41