よしなしことを、日々徒然に……
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 2017年08月10日の読書
2017年08月10日(Thr) 
本日の初読図書:
■ある魔術師の手慰み迷宮行
 http://ncode.syosetu.com/n6159cl/

他者の追随を許さない膨大な魔力をもって、半不死となった偉大なる魔術師。フォウト=タイムキーパーは、暇を持て余していた。
魔術師ギルドの創設者にして現役のギルドマスター。〈魔神〉と称されるほどの膨大な魔力を背景とした、一国に匹敵する実力。数々の発明品によって人々の暮らしの向上に貢献した、賢者としての功績。世界最高峰の魔術師の名声などなど……他者から見ればもはや、羨むことすら通り越して崇拝するしかないだろう存在だ。
しかし気がつけば、彼の周りには誰もいなかった。
フォウトの他にも、老化を止めることができた者は存在する。フォウトが育てた弟子である彼らは、しかし時を止められるようになった頃にはすでに老齢に達しており、二十代半ばを保っているフォウト以外はみな老人ばかりである。しかも寿命まで伸びたわけではないので、せいぜい百数十年で死んでしまう。
かつてはいたはずの仲間たちはみな、長い年月のうちに失われたり、またひたすら魔術の研鑽に邁進するフォウトについてこれず、一人また一人と消えていっていた。後に残ったのはフォウトにとって大した意味の無い、きらびやかな賛辞の言葉ばかり。
「あぁ……退屈だ。退屈で死ねるなら今すぐに死ねる自信があるよ……」
今日もそうぼやいていたフォウトだったが、それは何かのフラグになったのかもしれない。
突如発生した風変わりなダンジョンについて報告を聞いていた彼の元へと、侵入者が現われたのだ。目に見えるものから見えないものまで、各種トラップや警報、結界のたぐいを張り巡らされた、魔術師ギルドの最奥部へと。そしてその手にした剣は、いかなる魔術も……フォウトの防壁をも無効化し、彼の肉体を貫いた。
魔神などと呼ばれていても、死ぬ時はあっさりと死ぬものなのだな。
それが魔神と呼ばれた魔術師の、最後の思考で……


「二度目の人生を異世界で」の まいん さんの作で、全200話完結済。たぶん紙書籍だと10巻ぐらいになる量でしょうか。
いったん死んで、別に用意してあったスペアの肉体へ若返り転生。ちょっと弱体化したけどやっぱりチートな魔術師が、暇潰しにイレギュラーなダンジョンを探索してゆくお話です。最初は完全に暇潰しだったのが、いろいろ仲間やら柵なんかもできて、いつしか退屈などとは言えなくなってきて……というパターン。
すごく優秀な魔術師のフォウトですが、ほぼ不老不死とはいっても脳味噌は人間のまま。記憶できる容量に限りがあるので、当面必要な記憶以外は外部媒体に移して忘れちゃってるというあたりが、この話のポイントですね。
……ただ面白いは面白いんですが、主役が娯楽目的で自主的に縛りプレイをやっているので、話が進むにつれどんどん縛り解除していく様が文字通り「できるなら最初からやっとけよ」「思い出せるなら最初から思い出しとけ」状態で。もはやラスボス戦では「今までの苦労はいったい……」と言う感じ。どうにも尻すぼみな印象が……
あと、デヴァイス姉妹があんなに強いのに何故一度敗退したのかとか、その時にどうやってユマだけが助かったのかとかも、何か仕掛けがあるのだろうと思っていたらそんなことなかったのも拍子抜けしてしまいました。もしかしたらアイヴィが黒幕だろうか……とまで勘ぐったのに(苦笑)
それにこの終わり方だと、数十年してユマ達がいなくなったら、またエンドレスで同じことが繰り返されるんじゃ……という懸念も。
とまあそういう感じで、消化不良な部分は残りつつも、それなりに楽しかったです。
さて次は何を読もうかな……
No.8373 (読書)



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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。

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