よしなしことを、日々徒然に……
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 2015年05月21日の読書
2015年05月21日(Thr) 
本日の初読図書:
「明日は廃墟でふたりきり(ムーンライトノベルス)」〜狂言 What the fuck !?
 http://novel18.syosetu.com/n4735cr/

ゴシックファッションを扱うショップで店員を務めている須川香澄には、普通の人間には見えないものが見えていた。まるでCGで描かれた異形のモンスターのようにくっきりと見える彼らは、殺人者の背後に浮かんでおり、大きな鎌や刃が湾曲した剣といった凶器を持っている。顔や手は死人のように干からびており、時に剥がれかけた鱗や爪を備え、ぼろぼろの服やベルトを身にまとう。
まるでモノクロ写真や廃墟のように、鮮やかな色彩とは無縁の ―― しかし時にかすかなきらめきを見せる退廃的なその存在に、香澄は心を惹かれていた。
たとえ幼い頃から彼らを目にしてきたことで、周囲から孤立しがちだったとしても。
あれは、〈死神〉。
彼らが見えるのは世界でたったひとり、この自分だけなのだ、と。
廃墟巡りが趣味になったのも、廃墟の持つ印象が、〈死神〉のそれと似ていたからだった。最初は有名な廃墟を外から眺めるだけであったが、じょじょにその趣味はエスカレートしてゆき、今では立入禁止になっている内部へと踏み込み、自身の手で写真を撮るようになっている。
その休日も、彼女はネットで知った郊外の廃墟を訪れていた。人里離れた山の中にある、元はホテルだったと思しき建物。雑草に埋もれた中へ入り込んだ香澄は、そこで一人の男に出会った。
明らかにこんな場所で遭遇するべきではない、暴力の世界に身を置く男だ。しかも今時こんなチンピラなど、ヤクザもののVシネの中にしかいないだろうと思えるくらいに、絵に描いたようなチンピラである。
だがその背後には、〈死神〉が浮いていた。今まで見たことがないような、すさまじくおぞましくて……美しい、〈死神〉。
これほどの〈死神〉を連れているのであれば、この男は絶対に人殺しだ。しかも殺したのは一人や二人ではないだろう。この場でレイプされるかもしれない、売り飛ばされるかもしれない、殺されるかもしれない。弾け飛びそうに脈打つ心臓は、しかしそんな恐怖からくるものではなかった。
そう、その瞬間に彼女は一目惚れしたのだ。
男にではなく、彼の背後に浮かぶ〈死神〉に ――


諸口さんの新作が連載始まりました。いつもは完結してから一気に読むのですが、今回は待ちきれずに速攻で手を付けてしまいましたことよ。
メインキャラは先日公開された「ヤクザな退魔外伝 神無沼」で御登場なさった、一見チンピラにしか見えないけれど実は凄腕ヒットマンな第四支部の武闘派ヤクザ、ヤスこと深谷 靖ふかたに おさむさん(32歳)。主役で語り手なのは、その年下のイロとなる須川香澄ちゃんです。年齢はまだはっきり出てきていませんが、高卒の社会人。諸口さんのツイッターによれば、ぎりぎり未成年、なのかな?

ヤス ―― にではなく、その背後にいる〈死神〉に一目惚れしてしまった香澄ちゃん。
武闘派ヤクザの事務所に一人で会いに行ったりと、無茶苦茶やらかしてくれます。しかもそれが命や貞操に関わる無謀だと、判ってやっているから始末が悪い(苦笑)
かなり最初の方からヤスさんが香澄ちゃんに振りまわされ気味なのが、予想外で面白かったです。もっとこう、毎メリの灯子ちゃんみたいに、最初はヤクザに対して怯えたりとかするんじゃないかと思ったら、さすが諸口さん、予想の斜め上vv ←褒め言葉

〈死神〉の造形も独特で素晴らしいです。
諸口さんご本人が描かれたイラストは↓こちら。

■新作連載開始: スタンスフィールドに花束を。
 http://mmolockchi.sblo.jp/article/132533918.html

この、判りやすい格好良さに走らず、グロテスクでありながら、しかしどこか美しさを感じさせるデザインが見事ですよねえ……(しみじみ)

今までのところはほのぼのギャグパート多めなるも、そこは「エロよりグロで18禁な感じ」との予告がありますし、またも諸口さん一流の猟奇で鬱な展開が待っているのでしょう。
今回はリアルタイムで、他の読者様といっしょに一喜一憂していきたいと思います。
No.6827 (読書)


 考え出すとにっちもさっちも
2015年05月21日(Thr) 
先日、例のごとくリア友に下読みをしてもらおうと、書きかけ小説のファイルをメールで送りつけたのですが。
そのあとでふと思い立って、Wordでテキストを読み込み、「スペルチェックと文章校正」とやら言うものをかけてみたのですよ。

思い返してみれば、サイトを開設した当初の数ヶ月ほどは、Wordで小説を書いていました。
そしてその際に、やたらめったら「修飾語が連続しています」「言いまわしが古いです」「送り仮名が間違っています」とかいったツッコミをされて、「やかましいわ!」とか思っていたのですが。
今回は案外、そういう指摘は少なかったです。

目立って多かったのは、「砕けた表現」と「い抜き」でした。
たとえば、

 「〜なんだろう?」 → 「なのだろう?」(砕けた表現)
 「〜って言ってた」 → 「言っていた」(い抜き)

みたいな感じです。
でもそういう表記をしているのは、ほぼ会話文の部分。砕けてるのも、い抜きなのも当然というか、自然体を心がけたが故の、判った上で選択した言いまわしなので、それは無問題。

ただひとつ、これは本気で気付かずに使っていたのが「一番最初」という言葉でした。
……これって「頭痛が痛い」とか「後で後悔する」とかと同様の、重複表現にあたるんですね。
日常生活では普通に口にしてるし、今まで全然気にも止めていませんでした。しかし言われてみれば確かに、会話文ならともかく地の文で使うには、ちょっと気にかかるところです。

あー……いま試しにサイト内の小説ファイル検索してみたら、15箇所ほど使ってますね、「一番最初」って。
……今さら直せねえ _| ̄|○

意識してことさら強調するために、あえて「とてもとても」とか「いま現在、この時に」とかって、ここぞという場面で使うのはありだと思うんですけどね。

ううむ、今更ながらに思い知る。文章を書くって難しい……(−ー;)
No.6828 (創作)



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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。

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