よしなしことを、日々徒然に……
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 2014年09月16日の読書
2014年09月16日(Tue) 
本日の初読図書:
「403 シングル・ルーム(小説家になろう)」〜卒業の季節9
 http://ncode.syosetu.com/n6684bj/

ルクトは十歳の時、父親から捨てられた。闇社会から借りた、莫大な借金とともに。
母親は既におらず、子供の身で返せるはずもないその金の足しにと奴隷に売られようとしていた彼を助けてくれたのは、黒鉄屋のメリアージュだった。八千万シクの大金をその場で肩代わりしルクトを引き取った彼女は、「踏み倒しや返済不履行は決して許さない」をモットーとする金貸しである。「黒鉄屋の借金を踏み倒そうとした者は、死よりも恐ろしい目にあう」「借金の返済を拒否したある都市国家が一夜にして滅ぼされた」などといった数々の伝説を持つ彼女は、都市国家ヴェミスにおいて、いや都市国家連盟アーベンシュタット全体の裏社会でおおいに恐れられていた。
そんなメリアージュに救われて数年。
十五になったルクトは、ある日唐突に「都市国家カーラルヒスにあるノートルベル学園へ留学しろ」と命じられた。そこの武芸科で学び、迷宮攻略を生業とする〈ハンター〉になれと言うのだ。
迷宮とは都市国家を支える重要な存在である。内部はひどく入り組みモンスターが出没するが、それを倒せば魔石やさまざまなアイテムを入手することができる。それらの資源を元に都市国家が運営されているため、ハンターは確かに高給取りであった。命懸けの、たいへん危険な職業ではあったが。
呆然としながらもメリアージュの命令には逆らえない。
言われるままになんとか学園へ入学したルクトに、メリアージュからの手紙が届いた。
『おぬしの借金は総額で1億6000万シク、ただし利息なし、ということにした。お金が足りなくなったらいくらか用立てても良いが、その分は借金に加算するのでそのつもりで』
メリアージュが肩代わりしてくれた父親の借金は、八千万シクだったはずだ。それがいつの間にか倍になっている。利息なしとは言うが、これではむしろ利息十割と言うべきだろう。
『なんじゃこりゃあぁぁぁああああ!!?』
絶叫したところで、なんら事態は変わらない。
かくしてルクトは学生として、一人前のハンターを目指し学び始めたのだが……そこで大きな誤算が生じた。ルクトが持つ個人能力パーソナル・アビリティが、迷宮攻略においてあまりにも便利すぎたのだ。迷宮に潜る者なら誰もが持つ個人能力だが、その種類は千差万別。そしてルクトの能力〈プライベート・ルーム〉は、便利すぎて他の学生の成長を妨げると見なされた。その結果、彼は在学中に他の学生とパーティーを組むことを学園から禁じられてしまったのである。
通常であれば六人パーティーで何日も掛けて行う迷宮遠征を、ルクトはソロで行わざるを得なくなった。
しかし彼は入学時に既に免許皆伝を得ていたカストレイア刀術と〈プライベート・ルーム〉を駆使し、せっせと迷宮へ潜り続ける。その目標は、在学中の借金完済!
そうして過ごす日々や関わる人々は、少しずつ彼にさまざまな影響をもたらしてくれて……

かの完結済長編FT「乱世を往く!」の新月乙夜さんの作品。
乱世〜も長かったけれど、このお話も長いです。既に2MBを超えて、未だ連載中。だいたいライトノベルの文庫が1冊 200KB 前後と考えれば、軽く十冊は行く計算です。
……道理で読むのに10日かかった訳だよ……<そんな訳でここずっと読書記録が止まってたんです

話の雰囲気は、程よくシリアスでありながら、程よくライト。
億単位(シクはほぼ円と同じ換算)もの大借金を抱えながら、しかしルクトは悲観的になることもなく、実に地に足をつけた冷静さと前向きさを持っています。そして債権者であるメリアージュとの関係も、一見ドライに見せかけて、実際にはとても深い親愛と信頼によって結ばれています。
最初にあらすじを読んだときは、てっきり「さっさと金返せ」とせっつく守銭奴な金貸しに振り回される、苦労性な貧乏学生を想像していたのですが、きっぱりさっぱり裏切られました。
ルクトは才能ととたゆまぬ努力と前向きな精神を持って、着々と落ち着いて金を稼ぎ、借金を減らしていきます。そしてメリアージュは膨大な利息こそ最初に定額で決めたものの、その後は「必ず返せ。ただし急がなくても良い」と、ゆったりその生活を見守っています。
そもそもルクトを他都市に留学に出した事自体、彼を借金返済のために馬車馬のように働かせるのではなく、若い時にしか味わえない学生生活を経験させてやろうという、優しい親心なんですもの。
ああ、擬似親子って良いですね!!

お話の内容も、リアルさとファンタジーがいい感じにバランス良く混ざっていると思います。
迷宮や個人能力パーソナル・アビリティ、闘術や烈(気功みたいなの)といったファンタジックな要素がたっぷり入っていつつも、たとえば傷が一瞬で治るポーションとか、ダンジョンの階層ごとにあるワープポータル、荷物がいくらでも入るアイテムボックスといった便利なものは一切存在しません。
迷宮を攻略するパーティーは、必要な物資(主に食料)をトロッコに乗せて運び、ドロップしたアイテムもトロッコで持ち帰ります。故に攻略には何日も時間がかかるし、引き際を見誤ったり荷物をモンスターに破壊されれば、即座にパーティー全滅の危機となります。ちょっとした怪我でも、膿んで感染症を起こして死ぬ場合もあったりと、かなり色々とシビア。
そこがまた面白いのです。

物語の本編はルクト三年生(18歳)の始めから始まり、現在は最終学年の六年生(21歳)半ば。
一年一年を丁寧に描かれていて、ルクトは少年から青年になり、男になってゆきます。
卒業を目前にし、借金返済の終わりも見えてきて、これからの未来を否応なく考えさせられる時期。
ついにルクトが選んだ“メトセラ”を目指すという決断が、今後にどう関わってくるのか、気になってくるところですねえ。個人的にルクトは“ラテン”を貫いて欲しいところでもあったんですが、しかしヒロインはできればメリアージュの方が嬉しいし……いや、けしてラキアが悪いとは言わないけど!

それにしてもこの方の作品は、これほどの長丁場で、しかも最初の頃にちょっとだけ出たキャラがずいぶん経ってから再登場とかもしょっちゅうなのに、読んでいてほとんど混乱しないのが素晴らしいと思います。
それだけキャラが立っているというのもあるのですが、やはり再登場時にさり気なく「○○の時に××だった▲▲」というふうに説明を入れてくれているのがありがたいんですよね(しみじみ)
あと今回は比較的、キャラクターの外見説明も多いと思います。特に髪と目の色と、だいたいの年齢と体格が書かれていると、文章を脳内で映像展開して読む身としては、すっごく助かるのです。しかも初登場時だけじゃなく、ちょこちょこ思い出したように挟んでくれるので、なおよし。

現在連載中の章タイトルが「卒業の季節」だったので、これで最終章かと思っていたら、エクスカリバーの坊ちゃんとか夜色の木の実とか、まだまだ気になる伏線がいっぱい残っていて、先は長そうです。
むう、これは喜ぶべきなのか、悲しむべきなのか。
……まあ、この作者さんなら、きっとエタることなく、最後まで書いてくださると信じられるから、これからはリアルタイムで追いかけて行こうと思いますけどねvv
No.6201 (読書)


 いつの間に(((( ;゜Д゜)))) ガクガクブルブル
2014年09月16日(Tue) 
今日も今日とて、図書館経由で病院に行って、薬局で薬を受け取り、一度家に寄ってから今度は市役所に行って、スーパーで買い物して、そののち自宅で一息ついたのですが。
……トイレに行って気が付きました。

ズボンの限りなくお尻に近い太腿部分に、でっかい穴が開いてるΣ(゜ロ゜ノ)ノ

十センチ以上、バックリ生地が裂けてました。
どこだ、どこにいた段階で穴が空いたんだ!?

朝着替えた時に破れていたなら、いくらなんでも気がつくはず。
考えられるのは、車を乗り降りしたとき。しかも自宅の駐車場でか!?<駐車スペースの関係上、自宅での乗り降りは助手席からせざるを得ない

まさか市役所とスーパーを、この状態で……!!??!!

想像すると悲しすぎるので、帰宅した時に破れたものだと信じます。
ううううう……(涙)
No.6202 (日常)



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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。

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