2014年01月06日の読書
2014年01月06日(Mon)
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本日の初読図書: 高柳バレエ団の事務所に正体不明の男が押し入り、たまたま居合わせたバレリーナの一人 葉瑠子が男を殴り殺してしまった。正当防衛を証明するために警察たちは捜査を始めるが、男が何故バレエ団などに忍び込んだのか、その理由が分からない。男の身許が判明した後も、その知人たちは声を揃えて彼は正義感に満ちた性格であり、強盗など働く人間ではないと主張する。物取りでなければ、男の動機は何なのか。あるいは葉瑠子がなんらかの怨恨から男を殺害し、正当防衛に偽装しようとしているのではないかという疑いすら生じてきた。 捜査が遅々として進まない一方で、今度はバレエ団の公演開始直前に演出家が殺害される。上着に仕込まれた毒針によって殺されたその様子は、まさしく紡ぎ針で指を刺されて眠りにつく「眠りの森」のオーロラ姫のようだった。 同じバレエ団内で、短期間に起きた二人の男の死。はたしてこれに関連性はあるのか。 たとえ殺人が起きようと、なによりも踊りを優先する団員たちに、捜査員たちは振り回される。 しかし本庁の刑事 加賀恭一郎は、団員の一人であり、正当防衛の容疑で勾留中の葉瑠子の幼なじみ未緒に、心惹かれるものを感じていた。未緒もまた加賀にはどこか心を開いているようで、二人は少しずつ交流を重ねてゆく。 しかし真相はどこまでも残酷だった。 バレエを踊る者は、全てを犠牲にしてでも踊ることを選ぶ。 未緒が、葉瑠子が、そしてバレエ団の人々が胸の内に抱いていた秘密が明らかになる時、加賀がたどり着いた真相は……
ドラマ「新参者」の原作で、シリーズ物としては2作目に当たるのかな? 「新参者」自体は「加賀恭一郎シリーズ」の8作目にあたるそうです。そして1作目「卒業」は大学時代の話らしいので、刑事ものとしては、実質これが一作目だと思って間違いないのでは。 「黒いスーツ」「長身で肩幅が広くがっしりとした体型。彫りの深い顔立ち」「捜査が忙しくなると無精髭」、どこか独特のしゃべり方と包容力を感じさせる雰囲気は、まさに阿部寛のイメージそのまんまで、完全に彼の姿で脳内展開されました(笑) まあ、ドラマ「新参者」の方はまったく見てないんですけどね。 そして先日放送していたドラマSP「眠りの森」は最後だけちら見したので、事件の内容は知らないまま動機と犯人だけ知っているという状態で読んでしまいました。でもそれはそれで、散りばめられた伏線とか、犯人の細かい心理状態が拾えておもしろかったです。それに二つの事件が複雑に絡み合っているうち、一方しか真相は知らなかったので、謎解きとしてもそれなりに楽しめました。 ドラマと違いラストがずいぶん踏み込んだ状態で終わっていたので、今後 加賀と未緒の二人はどうなるのかなあと気になりつつ、シリーズが続いていく以上はなかったことになるんだろうとも思ってみたり。 未緒に心惹かれ、彼女をどこまでも守ろうとしながらも、でも真相は見逃さない。そんな加賀さんの有りようと、それでも最後の舞台は踊らせてあげる包容力が、しみじみと心にしみい入りました。
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No.5456
(読書)
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はまり役だったかと
2014年01月06日(Mon)
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加賀恭一郎シリーズの「眠りの森」を読み終わったので、改めてテレビSPの方も見てみました。 うむ……原作よりちょっと恋愛要素が薄いですかね? しかし阿部さんはほんとにイメージぴったりでした。 そして実際のバレエシーンは圧巻。 ちょっと残念だったのは、青木の描いた絵が実は靖子ではなく亜希子だと気づく切欠が、数年前には体型が違ったはずという点ではなくスピンの方向に変えられていたことですかね。 左スピンが得意なバレリーナは少ないなんて、そんなマニアックな知識を根底にした推理は、視聴者に対してフェアじゃないと思うんだ……
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No.5457
(映像)
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プロフィール |
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。
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