2013年10月04日の読書
2013年10月04日(Fri)
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本日の初読図書: 明治の世、銀座の赤煉瓦街に一軒の派出所があった。 周囲を瀟洒なビルに囲まれた一等地にある、木造引き戸の小さな小さな小屋だ。 そこに詰めている警官達の中でも、特に原田巡査と滝巡査は、界隈でもその名を知られた存在だった。どちらも気が短くて腕っ節が強く、目の届くところで悪さをすれば、ただではすまないと、スリやかっぱらいといった小悪党達に恐れられている。 そんな二人は何故か、不思議な事件に巻き込まれることがしばしばあった。 夜の暗がりも、アーク灯の光が退けてしまう文明開化の御代。今さら狐狸妖怪の話などしても、明治生まれの若者あたりは鼻で笑ってあきれかえる時代だ。 ……しかし元号は明治とその名を変えたが、江戸とは地続き、時続き。世の中がモダーンになったからとて、江戸の世にいたあやかし達が、はたしてたった二十年できれいさっぱり消えてしまうものだろうか? いいや、不思議は明治の世にも、ひっそりと息づいているのだ。 原田と滝の二人の巡査は、今日も行きつけの牛鍋屋の主人やその常連達と、様々な怪異を解決してゆくのである ――
今回は「アイスクリン強し」や「若様組まいる」と同じ時代のお話です。 ……って言うか作中で出てくる「某家のパーティー用に西洋菓子(ワッフルス)を作る、若い菓子職人」って、アイスクリン〜の皆川さんなんじゃ?? もしかしたら原田さんや滝さんも、若様組〜の方に出てたりとか、したかも?<もはや覚えていない
しかし内容はミステリー調だった前述の二冊と異なり、非常にファンタジックです。同じ時代背景で同じように巡査達が主役なのにこの違い。しゃばけシリーズ好きな人は、こちらの方がオススメなんじゃないですかね。ただあんまりほのぼの感はなく、あやかしの理不尽さ、怖さなどが前面に出されている感じです。
……そして私は正直なところ、読んでいてただ振りまわされるばかりと言うか、誰にどう感情移入していけばいいのか、さっぱり判りませんでした。 特に原田さんショックには、もう呆然。え、え、えーーーー!? と言う感じで、もうびっくりするやらなんやら。原田さんのキャラクターがやけに掴みにくいと思ったら、まさかよもやそうきた揚げ句にそこまでやるとは(愕然) そして百賢さんが、お高さんが、赤手さんに滝さんまで……
とりあえず一読した感じは、もう「はあ、そうなんですか」としか言いようがありませんでした。 これは内容をちゃんと最後まで把握した上で、もう一度読まないとうまく飲み込めないような気がします。ううう、積読いっぱいあるのに(泣)
そして百賢さんの上の妹は本当に……だったのか。それとも姿を消しただけなのか。どっちなんだろう?? あと表紙の二人は、どっちがどっちなのやらわかりませんです。顔がきれいな方が滝さんだというから、左がそうなのか。けど言動からすると原田さんの方が先輩っぽく見えるから、右の方は若く見えすぎるような。裏表紙のキャラ達は、どれもイメージぴったりでよく判るんですけどねえ。
それぞれの背景に謎が残りまくっているのは、今後のシリーズ化を視野に入れているのでしょうか。あるいは彼等はそういうモノなのだとして、判らないことは判らないままにただ受け入れる方が、この話には相応しいのかもしれません。
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No.5168
(読書)
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プロフィール |
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。
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