よしなしことを、日々徒然に……
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 更新情報(2013年09月20日)
2013年09月20日(Fri) 
閲覧室の「その他書架」で、押川春浪の著作権切れテキスト、「ホシナ大探偵」の公開を始めました。
まずは一章目をUP。久しぶりのフリーテキスト公開です♪
……実はずいぶん前から手を付けてはいたのですが、なかなか先に進めなくって(てへ)
ようやく目処が付いたので、UPを始めました。

「ホシナ大探偵」は、以前にも読書記録で紹介しましたが、大正時代に書かれたシャーロック・ホームズの翻案小説です。元になったのは、「フランシス・カーファクス姫の失踪」。
舞台がイギリスから京都や名古屋などの日本に変更されており、各登場人物の名前も日本名になっています。文章は旧字旧仮名表記なので、慣れないとちょっと読みにくいかもしれません。しかしよく読んでみるとその内容は、意外なほどホームズさんらしさを感じるのですよ、これが。
ホームズ好きな人は是非、一度読んでみられることをオススメします。

なお本文中には、ちょっと見慣れぬ記号のようなものが混じっています。

←こんなの

これは変体仮名と呼ばれる昔のひらがなの一種で、この字は「江」という漢字を崩したものとのこと。読みはそのまま「え」です。
入力する際にどう処理するべきか迷ったのですが、できるだけ原文の雰囲気に近いものを味わってほしかったので、画像をそのまま埋め込んでみました。だって本文には他にも「え」「エ」「ゑ」が、それぞれ使い分けられているんですもの。
なのでこれは「え」と発音する『こういう文字』と思って読んでいただければ幸いです。
No.5129 (更新)


 ネットで読めるホームズ翻案
2013年09月20日(Fri) 
ネットで読めるシャーロック・ホームズの昔の翻訳と言えば、一番お手軽なのは、青空文庫にある三上於菟吉さんのものでしょう。
けっこうな本数が公開されているし、HTMLやTXT形式かつ新字新仮名の文章は、現在の感覚でも比較的普通に読むことができます。

……しかしそれでは満足しきれなくなってくるのが、ファン心というもの。
明治や大正時代に発表された、翻訳ではなく『翻案』と言われる、ちょっといっぷう変わった代物が、慣れてくるとたまらん面白いのですよ(苦笑)

今回はそんな理由から『ホシナ大探偵』の公開を始めた訳ですが、他にもそういった作品はないものかと探してみたら、こんなものを見つけてしまいました。

■近代デジタルライブラリー - 探偵王蛇石博士
 http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/915534

おおおおお、これが噂の蛇石博士!!<ムック本で存在だけは知っていた
なんでも大正四年に発行された、本邦初の『シャーロック・ホームズの冒険』の完訳なのだそうで。
こちらもホシナ〜と同じように登場人物が日本名になっています。

これもやっぱりテキスト化して、ぜひ皆に知らしめねば! と思ったら……残念、著作権が切れてない_| ̄|○
正確には著作権者が不明か連絡が取れないため、切ろうにも切れない状態なようです。こうなると、文化庁に許可を取って使用料を払うとかしなくちゃいけない(著作権法第67条第1項)らしくって、さすがに私では手が出せません……(しくしくしく)

他にも、九皐散史さんの翻案で、

■近代デジタルライブラリー - 壁上の血書 : 附・池底の王冠
 http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/915076

これは「緋色の研究」と、たぶん「マスグレーブ家の議定書」なんでしょう。
ホームズさんが穂水で、ワトソンは和田となっているようです。

以前に読んだ、黒岩涙香にインスパイアされて、別の作者が同じ登場人物名で翻案した巖窟王の続編「後の巖窟王」なんかも、同じ事になってるんですよね……ううう、こういうマイナーな名作こそ! 消えてゆくのを防ぎ、多くの人にその面白さを知って貰いたいのに〜〜(><)


……とか悶々としていたら、ちゃんと著作権が切れているものも発見できました(喜)

まずは手塚雄さん翻案の作品。
ホームズさんが本田宗六、ワトソンさんが和津さんです。

■近代デジタルライブラリー - 紳士か乞食か
 http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/903039

コマ番号70から99迄に「唇の捻れた男」が収録されています。

■近代デジタルライブラリー - 死刑か無罪か
 http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/903024

同じくコマ番号57〜93に「ボスコム谷の謎」。


そして三津木春影さん翻案の呉田博士シリーズ。

■近代デジタルライブラリー - 呉田博士 : 探偵奇譚. 3編
 http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/914195

「銀星号事件」が『名馬の犯罪』としてコマ番号57〜96に収録。


■近代デジタルライブラリー - 呉田博士 : 探偵奇譚. 4編
 http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/914196

こちらは「四つの署名」が丸々1冊『河底の寶玉』に。


■近代デジタルライブラリー - 呉田博士 : 探偵奇譚. 6編
 http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/914197

「金縁の鼻眼鏡」が『巻煙草の灰』に(コマ番号68〜101)
「瀕死の探偵」が『博士臨終の奇探偵』に(コマ番号101〜129)


……残念ながら、もうひとつ翻案されているという『機関士の拇指』は、国会図書館には収蔵されていないようでした(しょぼん)


それから同じ三津木春影ですが別シリーズ(大探偵 保村俊郎)で、

■近代デジタルライブラリー - 函中の密書
 http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/906274

「二つの汚点」が『函中の密書』に(コマ番号7〜68)


■近代デジタルライブラリー - 不思議の鈴
 http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/905339

「海軍条約文書」が『不思議の鈴』に(コマ番号5〜77)


さらにホームズさんが上泉博士、ワトソンさんが中尾君で、

■近代デジタルライブラリー - 密封の鉄凾 : 怪奇小説
 http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/906900

「赤毛連盟」が『禿頭組合』に(コマ番号121〜143)

※三津木さんの翻案では『若禿組合』という作品が「呉田博士」シリーズに含まれているという情報もあったのですが、この本の『禿頭組合』では主役達の名前が違っていました(呉田→上泉、中沢→中尾)。若禿〜の内容までは確認できなかったので他の差異は解りませんが、同じ訳者さんが2パターン翻案されたんですかね??


……うわあ、いっぱいある〜〜(笑)
おそらくこれだけでは全然なくて、探せばもっと一杯出てくるのかもしれないと思うと……テキスト化するどころか、目を通すだけでもできるかどうか難しいですなvv ←顔が笑み崩れている
ふふふふふ、まずは個人的に好きな「赤毛同盟」あたりから行ってみるかな〜♪


なおこれらの情報は、こちらのブログで知ることができました。

■ホームズ・ドイル・古本 片々録 by ひろ坊
 http://blog.livedoor.jp/bsi2211/archives/51525371.html

↑上記の記事から以降しばらく、明治大正時代のコナン・ドイルの翻案について、実に詳しくまとめて下さっています。
こういう情報って、本当にありがたいですね……(しみじみ)

あ、忘れちゃいけない情報。
近代デジタルライブラリーでは、「印刷する」のボタンを使用すると、ページを指定してPDFファイルでDLする事ができます。一度にできるのは20コマ(40ページ)までですが。
しかし多少の手間と根気さえ費やせば、いちいちネット上で表示させるよりも、ずっと手軽に読みやすく扱えるようになります♪

2013/10/28 追記:
さらに追加で探してみました。
「ネットで読めるホームズ翻案その2」はこちらです。
No.5130 (読書)


 阿呆と言って下さるな(苦笑)
2013年09月20日(Fri) 
本と言っても、まったく系統が違うので記事を分けました。
先日、文庫版でマンガ「妖魔の封印」を全巻買い直した話を書きました。
ところがいざ読んでみると、案外に番外編が収録されていなかったんですよ。なので、やっちまいました……

外伝・妖魔の封印 (Paper comics)
葉月 しのぶ
日本エディターズ 1998-10

by G-Tools

左側が当初刊行された単行本版で、本編終了後に出た外伝集です。
右の文庫版と比べると、かなり大きいのがお判りでしょう。文庫版は全8巻ですが、単行本版はこのサイズで12冊+外伝1冊あるんですよ。場所取りすぎるわ! ってことで、今回は古本底値でも倍近く高かった、文庫版を買い直しに選んだんです。

しかし収録内容(詳しくはこちら)を調べてみると、文庫版にはこの「外伝・妖魔の封印」で書き下ろされたお話が、一個も載っていないのです。
なので大きさが揃わないのは気になるものの、やっぱりこちらも買い直すことにしたのでした。

やー……読んでみたら、見事に内容忘れてましたわ(苦笑)
ちゃんと覚えていたのは、ローゼンがドリアスの配下になる話だけ。まあ、それだけでも251円払う価値はあったんですがvv しかも予想以上に状態がよくって、帯付きほぼ新刊同様。おまけに内容もほとんど初読と変わらない気分で読めたので、非常にお得でした♪

なおこの巻の収録内容は、

 「誕生」:4P
 「ONLY ONE」:35P
 「彼の地にて」:10P
 「大地を愛せし者」:41P
 「あなたの白い首筋に」:63P

です。

「誕生」は、テュトが誕生した場面
「ONLY〜」は、ローゼンがドリアスに一目惚れして配下になるまでの経緯
「彼の地〜」は、本編終了直後、シバとドリアスが妖魔界に行った時の様子
「大地を〜」は、本編終了からしばらく後の、人間界でのリザド達の生活ぶり
「あなたの〜」は、まったく関係ない読切で、吸血鬼の嫁取りにまつわるコメディ

番外編は他にも、イラスト集(A4ワイド版)に収録されていたものが、ちょこちょことあるんですよねえ……側近達が「なんであの花耳妖魔は側近並に強いんだ!?」って愚痴ってる話とか、テュトが「シバに近付いて良いのは私(とドリアスの君)だけだーー!」って他の妖魔(ガブリオレだったか?)をぶっ飛ばす話とか、読み返したいよ〜〜《o(><)o》
……だけどたかが数ページのために、イラスト集まではさすがに買い直せない……買わない、よ? 買わないんだったら!!

 狼少年が来るぞ〜〜(苦笑)
No.5131 (読書)



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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。

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