2012年11月25日の読書
2012年11月25日(Sun)
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本日の再読図書: 帰宅が遅くなった糸子とバイクで迎えに行った進也が、丸一晩帰ってこなかった。心配して探し回った加代子が見つけたのは、ラブホテルから出てくる二人の姿。驚く加代子に彼らが説明したのは、車のトランクに隠れようとする子供に注意をした途端に意識を失い、気がつくとホテルにいたという荒唐無稽な話で……「心とろかすような」 マサと加代子は毎朝、近所の公園へ散歩に行っていた。そこでは様々な常連さん達と顔を合わせ、挨拶を交わす。その朝もいつものように歩きながら顔見知りとしゃべっていると、人が倒れているのを発見した。頭部は真っ赤に染まり、手首の脈はない。慌てて警察を呼びに行った加代子達だったが、一匹残ったマサの目の前で、男はいきなり起き上がり逃げ出した。消えた『死体』に騒然となる警察に、事情を説明できないマサは歯がみするが……「てのひらの森の下で」 会社社長が殺害され、現金1200万円と共に一人の社員が消えた。社員は金に困っており、社長から叱責されていたことを同僚達が証言する。しかし何故か彼は悲壮感を見せず、『幸せそうに困っていた』という。彼は本当に社長を殺したのか。そしてどうしてそこまで大金を必要としていたのか……「白い騎士は歌う」 蓮見探偵事務所の面々が、三泊四日の社員旅行に出かけた。当然マサは留守番である。エサと散歩の世話は、近所の翻訳家が引き受けてくれた。ただ一匹事務所で寝起きするマサだったが、一日目の早朝、その玄関先で子供の足音がした。くぐり戸から外に出てみると、そこには段ボールに入った五羽の仔ウサギが放置されている。いったいこれはどういう訳なのか。マサが近所の動物達相手に聞き込みを開始すると、浮かび上がってきたのは、小学校で起きている動物虐待事件で……「マサ、留守番する」 小説家 宮部みゆきから依頼があった。このところ数日、深夜になるとつっかけの足音が近づいてくるという。それは扉のすぐ前で止まるのだが、ドアを開けてみても誰もいないらしい。さっそく張り込みを行ったマサと加代子は、すぐに原因を突き止めた。ごく他愛のない真相だったと思われたそれは、しかしとても語りにくい背景を持っていて……「マサの弁明」
元警察犬マサ視点のミステリー「パーフェクト・ブルー」の続編、短編集。 むかーし昔に読んだことがあるはずなのに、きれいさっぱり内容を忘れていました。やはり一巻から続けて読んでいなかったから、微妙に印象が薄かったんでしょうか。 全五話収録のうち、今のところ三話がドラマに使われています。 残り二話は構成的にドラマ化は難しそうなので、ドラマの今後はオリジナル展開となっていくのでしょう。もっとも、ときどき混じるフラッシュバックを見ると、進也のお兄さんの話も「パーフェクト・ブルー」が絡まない形で起きていたことになるのか、あるいはこれから別の形で何かが起こるのか。 マスターのただ者でなさとか、実は離婚歴があって子供もいるとか、この巻でも興味深げなネタが出てきていたあたり、続編が出ていないのがもったいないです。やはり犬視点というのは厳しいのか。 それにしても、携帯ではなく自動車電話とかが出てきてるあたり、時代ですねえ……
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No.4353
(読書)
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プロフィール |
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。
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