2012年11月18日の読書
2012年11月18日(Sun)
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本日の初読図書: 山井善治郎二十四歳は、ブラック企業に勤めるサラリーマン。日付が変わってからの帰宅は当たり前、土曜日ってそれなに? 日曜日も月に三回は出勤さという、残業月150時間の超過勤務形態だ。 そんな彼が、半年ぶりに手に入れた二連休。せっかくだから休みを満喫しようと、いつも通りの時間に目を覚まし、朝食を仕入れるべくコンビニへと向かった ―― はずだった。 それが気がついてみれば、自転車にまたがったまま、いるのは見知らぬ暗い石室。目の前には、赤い髪と瞳に豊満な肢体を持つふるいつきたくなるような美女。 まったく状況が判らない善治郎に、彼女は艶然とした微笑みと共に告げた。 「ようこそ、婿殿」 小麦色の肌をした好みドストライクの女性から、突然の求婚であった。 なんでもここは、地球とは異なる世界なのだという。馬の代わりに竜が走り、科学の代わりに魔法の発達した世界だ。彼女はその一国、カープァ王国の女王であり、王家最後の生き残り。時空を操る魔法を使えるカープァの王族には、いまやその血を少しでも濃く、多く残す義務があった。そこで婿として選ばれたのが善治郎なのだと。なんでも彼の五代前の先祖は、カープァの王子であったらしい。許されぬ恋に落ちたその王子は、時空魔法によって異世界 ―― 地球へと駆け落ちし、そこで子孫を残していた。身を落ち着けたのが閉鎖的な農村であったがゆえに、善治郎には予想以上に濃く異世界の血が受け継がれており、王族に準ずる魔力を備えているのだという。 女王アウラが善治郎に求めているのは、彼女と婚姻して子を為し、時空魔法を使える王族の数を増やすこと。ただそれだけだ。他には義務などなにもない。好きに暮らしてくれれば、それで良いと告げる。 超絶好みな美人の嫁に、国家の最高水準クラスで遊んで暮らせる生活。 あまりに美味しすぎるその話には、当然裏があった。 男性上位の国であるカープァにおいて、女王の立場は非常に微妙なものである。下手な貴族から婿を取れば、確実にその夫は政治に口を出し、国の主たる女王の権力を脅かすはずだった。権力闘争、内紛が容易に想像される以上、うかつな相手を娶るわけにはいかないのだ。 故に女王が配偶者に望むのは、文字通り『何もしない』ことだった。 余計な野望を秘めた実家を持たず、政治的権力にも興味を示さない。できればやっかいな貴族連中とも接触せず、ただただ後宮に引きこもって子作りに精を出してくれるのが最善。そのためならば、多少の贅沢 ―― 金や女、酒食などには目をつぶろう。むしろ女に手を出して子を作ってくれたなら、それだけ王族に親い血筋の人間が増えてくれる。 そんな相手側の思惑をおおむね正確に読みとった善治郎は、迷うことなく言い切った。 「結婚しましょう! アウラさん!」 山井善治郎の男としての矜持は、『へ』のようなものだった。 現代日本であくせくと命をすり減らして働くよりも、目指すは理想のヒモ生活! かくして善治郎は、文化も気候も異なる世界で、女王の配偶者として暮らすこととなった……
一部で有名なオンライン小説が(以下略) やあ、改めておもしろかったです。まだ「なろう!」に原文が残っているのでそちらでも無料で読めますが、挿し絵の他に本文にもけっこう書き足しがあって、お金を払った甲斐は充分にありました。 特にいったん善治郎が日本に戻って、一ヶ月間あれこれと事前準備するくだりが、だいぶ詳しくなっています。たとえば親戚へ別れの挨拶をしたり、発電器入手に試行錯誤したりとか。 そして↑上記の紹介からすると、愛のない政略結婚のようですが、実際裏事情はしっかり存在するのですが、なんだかんだでしょっぱなから夫婦円満ラブラブ新婚です(笑) 初夜で一人になった途端、照れまくる女王がギャップ萌えvv さながらお見合いから始まって着々と愛をはぐくむように、お互い誠実に相手に接し、生まれたときから人の上に立つ王族と、無意識に他人をサポートすることに慣れきった日本人の営業サラリーマンとが、ぴったり息の合った夫婦生活を送っております。 そして善治郎が水力発電器を含めた大量の電化製品を持ち込んでいるので、いまのところはそこそこ快適な生活を女王も享受していたり。 亜熱帯地方のカープァ王国では、それこそ『おとぎ話の王子でも食べられない』かき氷とか、冷たい飲み物とか、氷塊を前に置いた扇風機とか。 もっとも善治郎自身、『電化製品は保って数年』、『異世界に慣れるまでの補助輪』と認識していますが……かえって一度贅沢に慣れると、アウラ達の方が大変かも(苦笑) 現代日本人の教養とか勤勉さとかで、周囲から誤解を含めた感嘆を受けるのも、お約束ながら楽しいところ。 WEB版の方では、持ち込んだ某DA●H村(推定)の録画などを元にガラスの作成、水車の改造などにも手をつけ始めているので、今後が楽しみです<開発系大好き
……ただなあ、今度二巻目が出るのですけれど、それでWEB版のストックがほぼ尽きそうなペースなんですよね。三巻以降、ちゃんと出てくれるのかなあ(心配)
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No.4337
(読書)
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いまひとつ寝付きがよろしくない今日この頃。 昨夜最後に時計を見たのは三時過ぎでした。 そして、今朝。 いきなり荒々しいノックと同時に、母、乱入。
「制服のベルトがないの! あんたでしょ!!」
……ナニゴトですか……(−ー;) せっかく熟睡できていた、貴重なひとときが台無しです。 ちなみにうちの兄弟は、幼い頃にヒステリックな母の怒声にさらされてきたせいで、年上女性の感情的な声を聞くと、条件反射で萎縮する傾向にあったりします。 いつもならこんな剣幕の母に怒鳴り込まれたら、無条件で震え上がってしまうのですが、今回ばかりは眠気が勝ちました。
「知らないよ……」 「テーブルの上の持っていったんでしょ! あんたしか居ないんだから!! どこよ!?」
大騒ぎしながらタンスを開けたり、好き勝手に室内を物色する母。 唸りながら布団に潜り込む私。
「もう! 出かけるまでに出しなさいよ!!」
捨て台詞と共に叩きつけられるドア。 ……なんなんだよ、もう(泣) 重い頭を抱えながらのろのろとベッドから這い出し、部屋の隅に置いていたズボンを手に階下へ。
「いま使ってるベルト」 「あら……」
装着されているのは、当然私の自前のベルトです。 部屋に戻って電気をつけてみれば、戸口に下げていた暖簾は引きずり落とされ、机の上には兄の物とおぼしき見知らぬベルトが放置。 ほんとになんなんだよもう……
そして数分後。
「ごめん、あったーー」との気軽な声が階下から。 ははははは……(乾笑)<鞄の中から出てきたらしい ちなみに眠りは再訪してくれませんでした。
その後、出かける前の母は、コタツの上で盛大にお茶をひっくり返すなど、もうグダグダ。これを母以外の人間がやっていたら、激烈な雷が落ちていたことは疑いありません。ああ、理不尽……
……っていうか、いまシグ3のキータッチが微妙におかしいんですが( Del 〜ファンクションキー周辺が、反応しなかったり挙動が入れ替わったり、ひとつしか押していないのに二つのキーが反応したり)、これお茶がかかったせいじゃないだろうな(滝汗) もしそうだったら、そして時間が経っても(水分が乾燥しても)直らなかったら、どうしてくれるんだ母( T _ T )
追記: なんとか挙動は戻った模様。 良かった……砂糖とかミルクとか入ったコーヒー紅茶じゃなく、単なる出がらし緑茶で……(ため息)
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No.4338
(日常)
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プロフィール |
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。
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