2012年06月30日の読書
2012年06月30日(Sat)
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本日の初読図書: 野玉警察署刑事課巡査 神保裕貴は、聞き込み捜査の途中不審な人物を見かけて尋問した。顔半分をマスクで隠し地面に這いつくばっていたその男は、匂いによって猫を追っていたのだと主張する。ペット・失せ物・人捜しを生業とする探偵事務所NEZの所長兼調査員 松下操 ―― 奇しくも彼は神保と高校時代にクラスメートだった青年だった。当時から人並み外れて嗅覚が鋭いと噂されていた彼は、それを生かした仕事に就いたらしい。 折りしも連続傷害事件が起きているただ中、警察犬では臭跡を追いきれず捜査は行き詰まっていた。神保の上司である芳谷巡査部長は、「しゃべれる警察犬ならちょうど良い。ちょっと言って聞いてこい」と神保を送り出す。だが松下は捜査に非協力的だった。なにしろ、そのあやしげな風体と行動から、これまでに職務質問を受けたこと実に32回。善意で事件を通報すれば、何故そんなことを知り得たのかと根ほり葉ほり聞かれたあげく、容疑者扱いされることすらあった。おまけに警察は金を払ってくれない。なんでそんな相手に協力しなければならないのか、と。 もっともな言い分に、神保は引き下がるしかなかった。 「悪かった。上司には人間には警察犬と同じ事はできなかったと報告しておくよ」 その言葉を聞いた途端、松下は急激に態度をひるがえす。 彼は自分の嗅覚を馬鹿にされることと、犬と比較されることが大嫌いな、負けず嫌いだったのだ。 超人的な嗅覚を持つ探偵“鼻”と、彼を取りまく事件の顛末は……
前々から興味を引かれつつ、ずっと底値になるのを待ち続け。先日ようやく熱帯雨林で1円出品を見つけて、即行ポチりました。届いたのは帯付きほぼ新品同様。良い買い物をしましたvv デビルイヤーとデビルアイがあって、なぜデビルノーズがないのか。003の鼻が良くないのはどうしてか! 主役の魂からの叫びが笑わせてくれます。なまじイケメンだけに、切実なんだろうなあ(苦笑) っていうか、このたとえは最近の若人にピンとくるのか? エキセントリックな探偵と常識人な刑事のコンビ。はっきり言って、仲は良くありません。全四話ですが、最終話でようやく多少は歩みよれたかな、みたいな。上司の命令で松下を利用しようと、嫌々ながら通う神保の姿は、潔癖な方にはちょっと受け入れがたいかもしれません。もっと友情を前面に押し出してくれれば微笑ましいのに、と。最後も結局「金」で解決つけてますしね……でもまあそれも、彼らが築いてきた人脈ゆえではあるんですがね。それにある意味とってもリアルです。人間関係って、そう簡単には深まらないし、打算や建前、裏表がどうしても絡まってきちゃいますよね。それでもなお、というところがポイントなのです。 ストーリー的には、これでようやくスタート地点っぽい所で終わっているのがちょっと残念。ここからの活躍が見たかったのになぁ。
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No.3861
(読書)
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プロフィール |
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。
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