よしなしことを、日々徒然に……
※ 2018年以降の記事は、別ブログの方へUPしています ※
新しいブログへは こちら からどうぞ。



 2012年05月26日の読書
2012年05月26日(Sat) 
本日の初読図書:
4334740316セント・メリーのリボン (光文社文庫)
稲見 一良
光文社 2006-03-14

by G-Tools
女と共に逃げた男は、途中その女も殺され、銃を手にひとり森の中をさまよっていた。そこで出会った老人とのひとときを綴る「焚火」。
カメラマンの松村が見つけたのは、花見川沿いの茂みに埋もれた古いトーチカ。そこには陸軍工兵軍曹を名乗る少年と、担ぎ売りの老婆がいた。少年は軍用鉄道を守っているのだと言い、実弾の籠められた本物の九九式小銃と旧帝国陸軍の階級章を身に着けていた。二人の話によれば、鉄道は今も夜ごとトーチカのそばを走っているという。いつしか二人の話に引き込まれた彼は、トーチカへと足しげく通い、松村二等兵として共に見張りをするようになった。そうしていつしか、彼の耳にも汽笛が届くようになり……「花見川の要塞」。
ドイツを攻撃するイギリスのB17爆撃機ジーン・ハーロー。その機長であるジェイムズが、機体を撃たれ胴体着陸を余儀なくされたとき、部下の命を救うために取った行動「麦畑のミッション」。
東京駅で働く赤帽たち。その最古参である老人と、もっとも年若とはいえ四十を越えるその甥。赤帽は彼らの代で消えるだろう。老後をどう過ごすか、見果てぬ夢を抱いていた彼らの前に現れたのは……「終着駅」。
竜門卓は探偵だ。それも犬、しかも「猟犬」しか探さない。猟のさなかに見失ったり、あるいは盗まれたりした猟犬を探し出すのが仕事である。相棒の黒犬ジョーと共に山中に分け入り、あるいは伝手を頼りに情報を拾う。だが今回の依頼はいっぷう変わっていた。探して欲しいのは盲導犬だという。竜門は猟犬とはまた異なった人と犬との関わり方に、興味を覚え依頼を引き受ける「セント・メリーのリボン」。

先日読んだ「犬はどこだ」の解説で紹介されていたので読んでみました。
最初は長編か同シリーズの短編集かと思っていたら、目的だった猟犬探偵のお話は表題作一編のみでした。とはいえ全体の半分近くを占めているので、充分満足できましたが。
その他のお話も、それぞれに味わい深かったです。なんというか、一昔前の翻訳ハードボイルドを読んでいるような感じ。そのくせ、ちょっぴりファンタジックな要素を秘めているお話もあったりして、予断を許しません。
個人的にはやはり表題作と、あと「焚火」が面白かったかな。「焚火」なんて、登場人物の名前が一個も出てこないんですよ。「おれ」「女」「老人」「犬」。「おれ」によって描写される過去は、具体的な固有名詞を出さないまま、淡々と、しかし心抉る悲哀を漂わせています。そして最初はちょっと呆けた農夫にしか見えなかった老人が見せる格好良さときたら……!
あと「花見川の要塞」は、なんとなく「銀河鉄道の夜」を思い出させられました。ちょっと不思議な大人の童話という感じで、これもなかなか素敵です。
表題作はもう……ひたすら格好いいの一言です。私有地の山中で、猟銃と犬だけを傍らに暮らす竜門の男前なこと。無口で強面、ぶっきらぼう。でも心の底には不器用な優しさを隠しているのがたまりません。
気に入らない相手への容赦なさとか、事情持ちの犯人への処置の甘さとか、良いのかそれでと突っ込むのは野暮でしょう(笑)
今回は相棒犬ジョーの活躍が少なかったので、そちらは続編に期待したいです。
No.3786 (読書)


 盲点
2012年05月26日(Sat) 
おおう、母へのメール、 BCC で送ってこられるものが何割か含まれてました_| ̄|○
To に母のメルアドが含まれる場合を設定していたので、これではフィルタに引っかかってくれません。
……うん、全国レベルで顔も知らないメンバー推定数十人単位とやりとりしてるメールだから、情報管理上正しい事ではあるんですけど。これはまた面倒な(−ー;)
とりあえず送信元メルアド(一箇所ではない)に含まれそうな単語とか、本文に高い確率で書かれるだろう名詞を推定して条件追加しましたが、まだすり抜けるものがありそうです。
いっそタイトルに【 】を含むものとか入れたくなるけど、それってむしろスパムメールだよな……

それはさておき。
葉月しのぶの「幻羽」外伝が出てるのを発見しました。
……電子書籍のみで_| ̄|○

■光と闇の聖戦 幻羽 外伝:少女コミック:葉月しのぶ - eBookJapan
 http://www.ebookjapan.jp/ebj/book/60033835.html

このシリーズ、ウィングスで出た旧版から持ってるめっさ好きな作品なのに、良いところで切れたっきりめっきり続きが出ないんですよね。 小説版出るとかいう話はどうなったんだか……
ううう、この外伝、ファイル形式はなんなんだろう? 拡張子が ebev ? ebdl ?
PDFだったら即買い、 .book なら悩むところですが、それ以外だとちょっとなあ。 って、ちょっと調べたら最近の電子書籍はPDFでも、変にロックがかかってる KeyringPDF とかいうものなんですね。PDAどころか、最初に開いたPCでしか読めない。しかも要専用プラグイン。駄ー目ーじゃーんーー( T _ T )
なんで紙書籍では出してくれないのか……(しくしくしく)
葉月さんといえば、「妖魔の封印」も全巻+イラスト集まで揃えたのに、友人に貸したまま没交渉になっちゃったしなあ……(しょぼん)

あとしばらく見ていない間に、公式サイトで「むかしの吉田くん」が最終話まで行ってました。島根をPRする、割とまともな五分アニメ。全九話で、最後は「国譲りの巻」でした。なるほど、そうきましたか。
地元民としては、どの話もなかなかポイントを押さえていて、実におもしろかったです。
それにしても、和夫青年が……(汗)
No.3787 (日常)



<< 2012年05月 >>
Sun Mon Tue Wed Thr Fri Sat
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。

サーチ :


 最新の記事
 2012年05月26日の読書
 盲点

 リンク
 神崎へメール
 私立杜守図書館
 蔵書リスト

 

   

 ブログ内記事検索:
 
 AND OR  


Back to Home...

[管理用] [TOP]
shiromuku(fs6)DIARY version 2.41