2012年01月31日の読書
2012年01月31日(Tue)
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本日の初読図書: 明治時代の絵師と新聞記者の探偵譚、三作目。現段階での最新巻です。 今回は五話収録で、表題作が全体の三分の一以上を占め、残りは掌編という感じでした。 一話目はモブの芸妓さん視点。……脇キャラとして登場する「時流に容れられなくて逼塞している小説家」さん、どうもイメージが泉鏡花を思わせるのですが、時代合ってますっけ? 眼鏡をかけた端正なたたずまいで、芸妓さんに声をかけてるとかね。しかもその芸妓さんが餌をつけてない竿で池の底の『びいだま』を釣ろうとしてるとか……どうも天守物語を彷彿とさせられます。有村礼が泉鏡花の挿絵描くとかあったら、それどんな美麗な作品になるんだろうvv 挿絵といえば、今回はシドニー・パジェットの名も登場。最初は誰かと思いましたよ。なんとなく聞き覚えはあるけど、なんかあの時代の著名人だったけ? と思って辞書引いちゃいました。載ってねえっての(笑) しかしホームズ作品に礼さんの挿絵は、ちょっと似合わない気がするよ。……あくまでイメージだけど。 そして表題作。てっきりもっとロータスよりの番外編かと思っていたら、がっつり本編でしたね。しかしなにやらロータスと安西さんとの間に過去の因縁めいたものが匂わされていたりとかして、ますます今後への楽しみをかき立ててくれております。 影を消したトリックはすぐに予想がついたものの、その他舞台上の演出などは適当に濁された感じがしたり。今回はトリックよりも、動機重視のお話だということでしょうか。そしてラストの構成は、一巻目でロータスが登場した話にも似て。こういう後の世を語る書かれ方は、なんか好きです。
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No.3593
(読書)
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プロフィール |
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。
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