よしなしことを、日々徒然に……
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 2016年03月09日の読書
2016年03月09日(Wed) 
本日の初読図書:
「どうやら俺は育つ世界を間違えたらしい。あと性別も(小説家になろう)」
 http://ncode.syosetu.com/n7850cg/

四季野青蓮(しきのせいれん)は、孤児として施設で育ってきた。なんでも赤子の頃に施設の前に捨てられていて、その産着にローマ字のような文字でセイレンという縫い取りがあったため、四季野冬也院長の息子、青蓮として育てられたのだ。指にはめられていた青い石のベビーリングを、手製のお守り袋に入れ肌身離さず持ち歩いてこそいたものの、今さら親に会えるなどとは思っていなかった。高校卒業後はバイト先でもあった近くの工場でそのまま働いて、お金を貯めて。実の子のようにかわいがってくれた院長先生に、恩返ししようと思っていた。
それなのに。
高校の卒業式を終え、祝いの準備をしてくれている施設へと戻ろうとしたその瞬間、玄関の取っ手がするりと幻のように手をすり抜けた。遠くで呼ぶ院長先生の声を最後に、青蓮はそのまま見知らぬ場所へと飛ばされてしまう。
気が付いた時にいたのは、どこかの大広間であった。そうして呆然とする青蓮に抱きついてきたのは、見ず知らずのおばさん。そしてオロオロとそれを見守る口ひげのおっさんと ―― いかにも魔法使いといった風情の、木の杖を持った老人。
「やっと会えたのですね! おお、私のかわいい娘!」
泣きながら嬉しそうに抱きしめてくる女性の横から、魔法使いの爺さんはにっこり笑って告げる。
「セイレン様、ご安心めされよ。奥様は間違いなく、あなたのお母様ですじゃ」
「は?」
詳しく話を聞いてみるに、なんでもこの地域一帯の領主シーヤ家の当主夫妻には、なかなか子供ができなかったらしい。そうして遅くになってようやく授かった一人娘セイレンを、それは可愛がっていた。しかし生まれて一月ほどたったある晩のこと、ほんの僅か人目が離れたその隙に、赤子は忽然と姿を消してしまったのだという。おそらくは、何者かによる拉致だと思われたが、犯人は愚か手がかりさえも杳として掴めず。優秀な魔法使いを雇って18年。ようやく異世界に飛ばされていた青蓮を見つけたとのことだった。
もしかしてと思ってお守りのベビーリングを見せると、確かに赤子のセイレンが身につけていたものだという。これで青蓮も自分がセイレンなのだと納得ができた。
しかしひとつ、大きな問題があった。
セイレンは、彼らの愛娘。そう、18年間男だったはずの身体が、なぜか女性のものに変わっているのだ。
魔法使いの爺さん ―― カサイ・ジゲンによれば、世界を渡るときに、性転換の魔術をかけられたものと思われる。それが戻ってくる際に解けた。つまりセイレンはもともと女性だったのだと。
確かに女顔でこそあったが、今はそれどころの話ではない。制服はぶかぶかになっており、背も小さくなっている。髪も伸びているようだ。そしてしっかりとある胸と、跡形もなくなっているアレ。どこからどう見ても女の子である。
18年ぶりに戻ってきた娘に、両親は過剰なまでに愛情を注ごうとしてくれるが、問題は山積みであった。
そもそも一人娘がいなくなり見つからないという段階で、シーヤ家を絶やさぬために親族から養子を迎えていた。14歳になるその少年サリュウと彼を取り巻く面々は、当然のこといきなり戻ってきた実子の存在に複雑な感情を向けてくる。
そもそもさらわれた理由も犯人も判らないため、いつまた同じことが起きるかもしれない。さらに年頃の娘でありかつ後継者問題に関わりたくない以上、いつかはどこかへ嫁がなければならない訳で。
18年間、異世界で男として生きてきたセイレンにしてみれば、一杯一杯としか言いようがなく ――


異世界トリップTS恋愛もの。完結済。
家族を含めた周囲から溺愛されっぱなし系。敵方はなんというかかなり気持ち悪かったり、随所で容赦はないんですが、基本ほのぼの系です。
本来が女性だったせいか、いきなり性別変わっても、なんだかんだでかなりあっさり適応してますしね。心内語の一人称はずっと「俺」ですが、思考はもう完全に女性?
男だったが故の「女性を守るぜ」的な思考も特になく、むしろ戦闘派メイドさんに守られっぱなし。
いきなり異世界に放り出されて、見知らぬ人たちに「娘よ!」って言われて命まで狙われてるその割に、あまり取り乱さないその適応力はすごいと思いますが……

あ、彼女が異世界に行く羽目になった理由とか、なんでTSしてたのかとか、そこらへんの事情はかなり早くに判明するし、予想もできます。むしろその後がけっこう長い。

個人的には強烈キャラたるレオさん(どうもイメージがミッツ・●ングローブww)と、そのお付きたるアヤトさんとマイトさんの番外編が読んでみたいです。
No.7451 (読書)

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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。

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