2013年04月15日の読書
2013年04月15日(Mon)
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本日の初読図書: 内容紹介については、WEB版を読んだときに書いているので割愛。
え? あれ? ここまで!? というのが、読了した段階で最初に思ったことでした。 うん、いや蛇足編が入っていないのは知ってましたし、確かに区切りが良い部分であることは確かなんですけれど。 ……でもこれじゃあ壬氏さんは、妖しい美貌のちょっと意味ありげな、でもあくまで宦官としか思えないんじゃないだろうか?? そうすると猫猫との今後が、かーなーりー、不毛な予想になっちゃうんですけど。 この巻で明記(というか示唆)されているのは、実は見た目より幼い十六歳であること。阿多妃と横顔の印象が似ていること。十五年前に赤子のまま死んだという阿多妃の息子は、(ネタバレにつき中略)である『かもしれない』こと。この三点だけですよね? それだけの記述で、壬氏の正体とその立場まで読みとるのは、よっぽどライトノベルに慣れ親しんだ人じゃないと無理なのでは。 私がWEB版を読んだときは、さてどのへんで察したんだったっけ……? まあ、ライトノベラー(なんじゃそら)としては、皇帝の弟が病弱で、人前にほとんど出てこないと書かれている段階で、もう「ああ成る程」とか思っちゃうんですけどね(苦笑) さらに高順の立場も詳しく語られないままなので、苦労性の彼がますます気の毒なことに……
もともと後宮に閉じこめられている猫猫中心に描写が進むため、事件の謎解きをした結果生じる宮廷内の変遷とか、表の政治内容とかがほとんど語られてないんですよね。そう言う意味では、いささかオチがない放りっぱなし感が。 あとたまに混じる妙に現代的な視点が、古代中国的世界観に浸かりながら読んでいると、違和感を感じさせるかもしれません。
ともあれ。 続きを出さずにこの一冊で終わらせるのであれば、事件エピソードを増やすよりも、壬氏の正体まわりをもう少し補填してやった方が良かったのではないかと思ったりも。
そんな訳でWEB版を未チェックの読者は、是非続きの蛇足編と後日談SS群も読んでみられることをオススメします。 壬氏の事情だけでなく、猫猫の出生の秘密など、いろいろ意外な情報が明らかになりますので。
■薬屋番外編 http://ncode.syosetu.com/n8967bb/
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No.4715
(読書)
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プロフィール |
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。
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