2012年11月17日の読書
2012年11月17日(Sat)
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本日の初読図書: 「老人が転生で、異世界で、エルフで、男の娘で(小説家になろう)」〜23:老人と姉弟子 http://ncode.syosetu.com/n0338bc/
武を求め、強さを追い求めた老人は、戦いの末にその命を散らした。達人などと呼ばれても、長い武の歴史から見れば所詮はひよこ。あの世というものがあるならば、そこでも木の棒を振っているのかもしれぬ。 そう思いながら、屠った相手と己の血だまりの中で、眠るように息を引き取った。 そして ―― 「来世というものがあるとは、世界は広いということか、摩訶不思議というべきか……」 そうひとりごちるのは、黒い髪黒い瞳に白い肌を持つ、灰色エルフの少年だった。 敵対する二つの種族、ライトエルフとダークエルフとの間に産まれた、不義の混血児。齡三十とは言っても、人間年齢に換算すれば十歳程度とまだまだ子供だ。しかも普通のエルフ ―― いや、人的種族なら量の差はあれみなが備えている魔力を、いっさい使えないという、いわば一種の障害者。 そんな存在でありながら、少年 ―― コアは、けして誰にも負けてはいなかった。不義の子、魔力を持たぬゼロよと魔法まで使ってからかってくる悪ガキ共を、棒きれ一本で難なくいなすその態度は、老成しているとさえ言えた。 同年代の男はおろか、平均して男の倍の魔力を持つ大の『女』でさえ、あっさりと下してみせるその伎倆。 魔法が技術として存在し、身に持つ魔力の高さから女性が強者として君臨する世界で、武術の達人だった老人の記憶を持つ美少年は、新たな人生を歩んでゆく……
転生チート(?)、連載中。 ……タイトルでもお判りの通り、老人(爺) → 男の娘です。 いや別にじーさんが妙な性癖に目覚めたわけではなくてですね? 生まれ変わった先の世界では、女が社会的強者で、魔法を学び剣を取り、家督を継いで社会を回しているわけですよ。当然、動き安さを重視して、パンツルックが主流です。女らしさとは、強く猛々しく、敵を倒し弱者を守ること。 ならば男らしさはと言うと……はい、お判りですね(苦笑) ちなみに女がスカートをはいても「中性的ファッション」ですまされますが、男がズボンを着用すると、奇異の目を集める、そんな世界です。はははvv 主人公はまだ年若なうえに絶世の美少年ですから、あんまり違和感を覚えませんが、筋骨隆々たる髭もじゃドワーフ(♂)のサマードレスは、脳内映像に起こしたくなかった……(遠い目) まあ、あれだ。「ようこそ女たちの王国へ」を面白いと思えた方なら、楽しめるんじゃないでしょうか。
……ただ話の方向性が、いまひとつブレ気味、かな。 最弱と見せかけて実は最強系かと思えば、かなり早々に拮抗する相手が登場。ハーレム系かと思えばあっさり相手が出なくなり、技術チートにしてはさらりと流され、ほのぼの日常系とするには自ら乱を求めすぎ。 そもそも主役の性格がいまひとつ掴みきれないと言うか……悟りきったジジイかと思えば、前世で武術に死んだだけあって内面に狂気も孕み、無用な人殺しを好まない穏やかさもあれば、目的のために孤児院の幼子達を洗脳していくことも厭わない。 ある意味、リアルと言えばリアルかもしれませんが。とりあえずその時その時で楽しいと思うことをやっているという感じです。 あと爺さんがいつの時代の人間だったのかも不明。武に生きて結果的に何人も殺しまくってたっぽいのに、現代日本の知識も持ってるようだし……むう。
ひとまず前話でいきなり衝撃の事実が判明したりしているので、この先の展開に期待と言うところでしょうか。
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No.4335
(読書)
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プロフィール |
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。
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