よしなしことを、日々徒然に……
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 2011年08月17日の読書
2011年08月17日(Wed) 
本日の初読図書:
4562034084アーサー王最後の戦い―サトクリフ・オリジナル〈3〉 (サトクリフ・オリジナル (3))
ローズマリ サトクリフ Rosemary Sutcliff
原書房 2001-04

by G-Tools
三部作完結編。
若き日のアーサー王とその異父姉モルゴースとの間に生まれた子供モルドレッドが、父から王位を奪うべく策動を始める。グウィネヴィアとランスロットの禁断の恋を利用して円卓の騎士団と王国を二つに割り、ランスロットとアーサー王の間に内戦を起こさせる。そして自分はその隙にアーサー戦死の噂を流し、玉座はもちろん王妃グウィネヴィアまでも手に入れようと……
いやもう悲しいまでに、これまで英雄であり固い友情で結ばれていた騎士達が、互いに剣を切り結んで死んでゆきます。アーサーと王妃とランスロットは、三者ともに互いを大切に思いながらも、その立場ゆえに戦うことを余儀なくされ、血で血を洗う悲劇に。
個人的にお気に入りだった台所の騎士ことガレスが、それと気付かないままあっさりランスロットに殺されちゃった時なんて、思わず茫然としちゃいましたよ。ランスロットもそれであとから苦悩するんですけどね。結果的に弟の仇としてガウェインと対立する羽目になったりとかして、もう救いようがない(泣)
アーサーの死(?)後、ランスロットとグウィネヴィアの関係が最終的にどうなるのかが気になって、いっきに最後まで読み通してしまいました。ううう、こう収まるのなら、どうしてもっと早く……と思ってしまうのは他人事ゆえか。でも切ないです(しくしくしく)

結局、このサトクリフ版の主役は、アーサー王ではなくランスロットだったのではないでしょうか。最高の騎士と呼ばれる英雄でありながら、あまりに人間らしく苦悩に満ちたその生涯には、深く感情移入させられました。
その他の「アーサー王もの」とどう違うかは、これしか読んでいないのでなんとも言えませんが、予備知識のない人間が入門編として読むのにはちょうどいいバージョンだったと思います。
No.3316 (読書)

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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
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