2011年07月10日の読書
2011年07月10日(Sun)
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本日の初読図書: あの「ドリトル先生」シリーズに登場する、ブタのガブガブが本を書いた。 ドリトル式ブタ・アルファベットで書かれた膨大なその著作の中から、人間がおもしろく感じるであろうエピソードをスタビンズ少年が抜粋し、英訳したのがこの本だ。さらに読みやすくするためスタビンズ少年は、ガブガブが炉端で動物仲間達に内容を語っていたときのことを思い出し、その折りのやりとりをもまじえて、十夜分の物語として構成しなおした。 これは食物と食事をこよなく愛するブタ、ガブガブ・サラダ・ドレッシング博士が記した、食に関する物語集。
ドリトル先生シリーズの番外編。 wiki でドリトル先生のことを調べていて存在を知り、図書館で即行探しました。 主役はおなじみブタのガブガブ。本編では無邪気なトラブルメーカーの彼が語り手となって、食にまつわる様々な物語を聞かせてくれます。オウムのポリネシアやアヒルのダブダブ、フクロウのトートーや犬のジップ、白ネズミに雀のチープサイド、サルのチーチーといった、いつものキャラ達が聞き手となりますが、ドリトル先生はご登場なさいません。先生が書斎でお仕事をなさっている間、それを邪魔しないよう動物たちとスタビンズ少年の間でだけ語られるお話なのです。 内容はなかなか荒唐無稽、イギリス人でないと判りづらい言い回しや引用パロディもたくさんありますが、それでもおもしろかったです。 ただやはり、井伏鱒二さんの訳でないのは悲しいですね……近づけようと努力なさっているのは判るのですけれど、時おり違和感が。 挿し絵はロフティングなので、そのあたりはすんなり受け入れられます。本編にある炉端の語りで、ガブガブのお話が嫌いでなかった方にはオススメだと思います。
大会社田添建設の社長宅に、一人のお手伝いがやってきた。彼女の名前は砂姫明日香。ちんくしゃな見た目とは裏腹にとても有能で、子供達が面白半分にいびり出そうとしても、まるでびくともしない。 実は彼女には隠された目的があった。故郷の砂神村を、実用性のないダム工事のため水没させ、村人達を皆殺しにした相手に復讐することだ。その工事は田添建設の名で行われており、彼女は動かぬ証拠を掴んだうえで、田添家の家庭を崩壊させるつもりだったのである。 だが、その田添家は明日香が手を出すまでもなく、既にバラバラに近かった。ただ母親を中心に意地っ張りな三人の子供達と、仕事人間の父親がいるだけである。 なお、その田添建設にはライバル会社 芙蓉産業があった。汚い手で乗っ取りをかけようとしてくるライバル社長 芙蓉夫人と、参謀集団四重奏。彼らは株券を手に入れるために田添家の娘をさらい、脅迫をかけてきた。長男 一也と共に彼女を救出した明日香は、ダム工事を行った本当の相手が芙蓉産業だったことを知る。 二人の活躍で、田添家の人々は絆を取り戻した。 だが自然と共に生き、自然の力を借りることで超能力を発揮する砂神一族、その最後の生き残りである明日香は、復讐のため、そして自然を破壊することで富と権力を蓄え経済界を牛耳ろうと考える芙蓉夫人を止めるため、超能力を駆使して戦いを始める。 見守るしかできない一也は、彼女が怒りのままに手を汚すことを止めようとするのだが……
収録作は「超少女明日香」、「明日香ふたたび」、「ふたりの明日香」の三作。 マーガレットコミックスで出ていた三冊分ですね。 上記で紹介したのは、とりあえず一作目。二作目以降も一也が登場し、明日香とじょじょに愛を育んでゆきます。 このシリーズのすごいのは、絵柄とか超能力とかいった細かい要素は置いておくとして、自然破壊による環境問題について既に警鐘を鳴らしていることだと思います。だってこれ、四十年近く前に書かれたお話ですよ? バブルもまだ始まったばかりの頃じゃないですか? その時代にこれだけ未来を見すえたお話を書かれたところが、和田先生のすごいところだと思います。
……とかなんとか言いつつ、いま読み返すと、怪盗アマリリスで映画化していた部分のお遊びとか、「ふたりの明日香」で「スケバン刑事」のドラマを取っているシーンがあるところとかにクスリと笑ってしまうのですが。 いやほんと、現在読んでもまったく遜色なくおもしろいです。
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No.3245
(読書)
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プロフィール |
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。
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