2011年02月05日の読書
2011年02月05日(Sat)
|
|
|
本日の初読図書: 女子高生 倉西美波は、日々せっせとバイトに励んでいる。何故なら彼女の父は五年前にスペインで行方不明になっており、自分で探しに行こうとその資金を貯めているからだ。 ところがバイト先で難癖をつけられた結果、彼女は高額の借金を背負う羽目になってしまう。困っていたところに、知人から「寝ているだけで一晩五千円」という割の良いバイトを紹介される。だがそれは、必要があった際に深夜の病院に呼び出されては、死体を運ぶというとんでもない代物だった。背に腹は変えられず引き受けた美波だったが、とんだところから殺人事件に巻き込まれ……
「怖がりだけど、一途で健気な美波が奮闘する、ライトな本格ミステリ」と銘打たれた本作ですが……うーん(悩) 確かに一途だし健気だし正直者で良い子なんだろうけど……でもなんかこの主人公、無性にイラッとくる…… 位置的にはワトソン役にあたるのでしょうか。それにしても役に立ってなさすぎというか……いやいやいや、彼女の持つ無私の善良さこそが、この事件のキーポイントとなったのだから、良い主人公ではあるんでしょうけれど。 あと登場人物の誰も彼もが悪意やキツさに満ちていて、読んでてちょっと辛かったです。あくまでも個人的な感想ですが。
でもまあ、最後まで読んだ後の感触は、そう悪くなかったです。 特にプロローグの文章は味わい深かったですね。真相を知ったあとに読み返すと、じんわりその内容が染みこんできて、なるほどそう言うことだったのかとうなずかされます。 個人的には、後ろに収録されていた短編の方が好みでした。こういう殺人とか絡まない、日常的な謎解きの方がやっぱり好きだなあ。
シリーズ二冊目。 前回のバイトが早々に終わってしまった美波は、またも怪しいバイトを紹介され、そしてその先でうっかり飲酒した結果、目を覚ませばはるか遠き京都。そして連れて行かれた先「龍の館」でまたもや殺人事件発生。しかも前作に引き続き、今回も殺人犯扱いされるというパターン。 ……そこで泣いていたら、友人達がよってたかって助けてくれちゃうあたりが、どうにももやっとくる所なんですよね…… トリックは面白かったです。前作は挿絵がなかったのに、今回は二枚、しかも庭の風景とか彫刻のアップなんて背景ばかりを描いてあったのは、こういう理由かと納得しました。 それにしても前作でも思いましたが、このシリーズ事件起こるまでが長いよ。死体のできるのが全ページの半分以上が過ぎてからって。まあその分、解決までは早いんですけど。 下手すると開始一分で死体が登場する、某「相棒」と足して二で割るとちょうど良いかも(笑)
|
No.3049
(読書)
|
|
|
|
この記事のトラックバックURL
|
https://plant.mints.ne.jp/sfs6_diary/sfs6_diary_tb.cgi/201102053049
|
|
|
|
プロフィール |
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。
|
|
|