2010年06月06日の読書
2010年06月06日(Sun)
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本日の初読図書: 「白髪鬼(トシのベランダ晴耕雨読)」黒岩涙香、トシ訳 http://www.tosi-w.com/index.php?
ナポリ在住の伯爵ロウマナイ家の当主ハピョは、美しい妻ナイナと誠実な親友ギドウ、愛しい娘 星子に囲まれ幸せな日々を過ごしていた。が、ある日のこと、突然の伝染病で命を落としてしまう。 しかし神は彼を見捨てていなかった。再び目覚めたとき、彼は自家の納骨堂におさめられた棺の中に横たわっていたのだ。どうにか棺から出て、閉ざされた暗い納骨堂の中をはいずり回る内に、彼は海賊カルメロネリが隠した財宝を発見する。 そしてどうにか納骨堂から脱出し、自らの生存を告げるべく屋敷へと舞い戻った彼が目にしたのは、妻と親友が自身の生前から己を裏切り、不倫の関係を築いていたという事実だった。己の死後二日と立たない内に、笑いさざめき喜び合う二人に復讐を誓ったハピョは、カルメロネリの財宝を元手に復讐計画を練り上げる ――
一夜の苦しみで、一気に三十も年をとったようになり、すべての毛髪が白髪化した青年の復讐譚。 口語訳されたもののため、人名地名がすべてカタカナ表記になっていたのが残念至極です。せっかくだから、DLしたテキストに検索置換かけて、主要人物名はウィキで調べた涙香版漢字表記に書き替えて読みました(ハピョ→波漂、ギドウ→魏堂てな具合に)。 内容的には原作「ヴェンデッタ ― 復讐」とほぼ同じ道筋を辿りつつも、感情面の描写や、裏切られっぷりの酷さがいや増していて面白かったです。 主役の一人称で書かれているので、厳窟王に比べるとちょっと主役感情的すぎやろとか、病死したこと自体は本人の責任なんだよなあ(苦笑)とか思わなくもないですが、まあそこはそれ。楽しく読ませていただきました。 ……あとはやはり、ぜひ涙香の名文調で読みたいなあ……もしも原作が入手できたなら、きっとフリーテキスト化してネットにUPしてやるのに〜〜
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No.2740
(読書)
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プロフィール |
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。
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