2008年03月02日の読書
2008年03月02日(Sun)
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本日の再読図書: 1985 年、ハレー彗星の接近によって一時的に地獄と現世を隔てる三途の川が干上がるという現象が起きた。その際、地獄から逃げ出した大量の亡者達は、一見すると普通の人間となんら変わりのない姿をしているが、実際には呼吸も食事も睡眠も必要とせず、すべての新陳代謝を失った身体は老いることすらなくなっている。 幼い頃、交通事故によって父を失い自身も瀕死の重傷を負った栖軽桃子は、十五才のある朝目が覚めると、髪の毛が鮮やかな緋色に変わっていた。その緋色は、亡者を狩る鬼の力が宿る印 ―― 桃子は事故で死にかけた際、同じ事故で死亡しながら地獄を脱して亡者と化した母を狩るため、閻羅王の命を受けこの世に戻った人鬼なのだった。 しかしあまりにも幼かった彼女は、十六になるまで記憶と力の封印を受け、人鬼として目覚めることはないはずだった。不完全な覚醒をしてしまった原因となったのは、偶然に出会ってしまった一人の男 ―― 懸衣翁と名乗る鬼との接触であった。 人鬼としての記憶が戻らぬまま、母への想いと鬼としての使命に挟まれ苦悩する桃子だったが、亡者達はそんな彼女の思いをよそに、東京を亡者の国とするべく大規模な破壊活動を始める。
先日買ったヴェルヌの上下巻を読むつもりでいたのですが、今日のノルマの書籍電子化をこなしていて、うっかり再読の罠にはまってしまい、ゼロさんのちっちゃい画面で全三巻一気読み(苦笑) リアルタイムで読んでたときには、桃子の選んだ道がいまひとつ納得できなかったんですが、いまならまあ、これもありかなあと思えます。……でも正直言えば彼女には、ちゃんと人間としての天命を全うして欲しかったなあ。たかが百年やそこらぐらい、懸衣翁さんだって待ってくれただろうに……
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No.1842
(読書)
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プロフィール |
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。
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