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かたりと、立て切った戸を動かす音が耳に入る。 振り返ると、土間の暗がりに、人の姿が見えた。 見慣れない人影だ。このあたりではまず見ることのない洋装に、わずかに丸められた背中。 (・・・・老人か?) そう思ったのは、ほの白く浮かび上がる、淡い色の頭髪からだった。 だがよく見れば、己とそう変わらない年頃の男だとわかる。 「・・・・誰だ。この家は今取り込み中だが」 問いかけに、男は口にくわえていた煙草を、ゆっくりと右手に取った。そうして嗅ぎなれない、一風変わった香りのする煙を、静かに吐き出す。 「失礼。邪魔をするつもりじゃあ、ありません。ただ話を聞いて、これは『こっち』の仕事なんじゃないかと、そう思ったもんですから」 低くかすれた、穏やかな声がそう告げる。 その声が、どこか闇の底から聞こえてきたもののように感じられたのは、なにかの錯覚だろうか。 「こっち、だと」 「ええ・・・・」 男はうなずくと、うつむいていた面をあげ、化野を見上げてきた。 長い白髪の間からのぞくその瞳は、はっとするほど深い碧色をたたえている。
「ああ、名乗り遅れました。・・・・蟲師の、ギンコと申します」
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・・・・ってな感じの妄想が、午前中脳内をぐーるぐーるとしているのですが、どうしたものでしょうか(汗) 感じとしては原因不明の病人を診ている化野のところへやってきた怪しい蟲師。医家としてのプライドと、患者の命を秤にかけて得体の知れない相手に頭を下げる化野と、それを認めるギンコ、みたいな〜〜〜 く、くそう、書きたいけどあの世界観を表現するには筆力がたら〜ぬ(涙)
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No.683
(創作)
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プロフィール |
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
ちなみに当覚え書きでは、
ゼロさん= W-ZERO3(WS004)
スマホ= 003P(Android端末)
シグ3= SigmarionIII です。
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