エドウィネルの異母妹。アルス公爵家公女。エドウィネルとは母が違うので、王位継承権は持っていない。
ふわふわとちぢれた長い白金髪に、翠緑色の瞳、雪白の肌のお姫様。それはもう箱入りの、保証付きお姫様。生まれつき耳が聞こえず、従って言葉も話せない。意志は筆談と指文字で伝える。身体が弱かったせいか、実年齢よりかなり幼く見える。王都内のアルス公爵家の離宮に、侍女達にかしづかれひっそりと暮らしている。
エドウィネルとアーティルトに溺愛されまくっている砂糖菓子のような姫だが、その実かなり懐が広い。アーティルトの『過去』を全て知った上で(これを知っているのは彼女とロッドのみ)、彼の『帰る場所・休息場所』を自任している。また兄の『くつろげる場所』たることも。
自分の口から情報が漏れることは絶対にないのだから、安心して愚痴って下さいませ、と微笑む少女。さしものロッドも彼女に対しては『さほど』毒舌を吐かない。