骨董品店
|
|
店内には骨董品という物にありがちなイメージである、古ぼけた埃臭い感じはなかった。あるのはもっと別の……たとえて言うならば、使いこまれて飴色になったマドロスパイプのような、とでも言おうか。長い年月を経てきたものだけが持つ、とろりと甘く、全身にまとわりつくような濃密な空気。深く色濃い重厚さ。床に敷かれた絨緞には落ち着いた色合いで植物をデザインしたとおぼしき模様が織りこまれている。壁にはタペストリーや数種の時計、ワードローブや飾り棚などがあり、室内にいくつも並べられた卓や出窓などには、様々な小物が飾られていた。 窓からは陽光が降りそそぎ、壁のあちらこちらにある燭台を模した電灯の光が、明るく室内を照らしだしている。それにもかかわらず、そこはさながら時が止まったかのような、黄昏のごとき気配に満たされていた。 ―― 第二話 「不帰永眠」より抜粋 |
『
今日もかの店では、店主が穏やかに微笑んでいる。彼がそれらの品を求める、その理由は…… 作者からの補足: アンティークショップを舞台に、曰くつきの品々が織りなす摩訶不思議な物語……だったはずが、実体はサイキックアクションだったり、天然店主と周囲の人間・人外との微笑ましいのだか抜けてるのだかよく判らないやりとりだったりと、まとまりのないことになっております。日月堂以外が舞台の方が多かったりするし。 そしてこれは当サイトでもっとも古くに書き始めた話であり、愛着もあるけれど、いささか恥ずかしくもあったりします。なにしろこの話を書き始めた当時は、よもや『安倍晴明』がここまでメジャーになるとは思いもしていなかったもので……(汗) |
||||||
■最終更新 2021/12/12UP 番外編 に 拍手お礼SS・11 を再録。 |
||||||
■本編直通 ↑旧 新↓ (読切連作/トータル原稿用紙約1239枚) ※このページへはブラウザバックで戻ってください。 |
||||||
鏡裏捕影 口絵 / 序 / 1 / 2 / 3 / 4 / 終 不帰永眠 口絵 / 序 / 1 / 2 / 3 / 終 It is daily, too. 口絵 / 本文 静夜 口絵 / 本文 まじわりのことわり 口絵 / 本文 ロンリィ・ナイト(外伝) 刻迷路(外伝) 硝子の瞳(外伝) 影見影待 口絵 / 序 / 1 / 2 / 3 / 終 紅玉残夢 口絵 / 1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 終 魔鏡遊戯 口絵 / 序 / 1 / 2 / 3 / 終 刻輪廻(外伝) 前編 / 後編 未必故意 同族相喰 雨月露宿 口絵 / 序 / 1 / 2 / 3 / 4 / 終 挿絵協力:尼野豆太様 |
||||||
■番外編(下記のDL版には含まれていません) ※このページへはブラウザバックで戻ってください。 |
||||||
レトロ 携帯電話 ※これらは【 モノカキさんに30のお題 】で使用したものです。 ソラノナミダ 口絵 / 本文 夏の光の残像 口絵 / 本文 神秘の国 拍手お礼SS再録 1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7 / 8 / 9 / 10 / 11 |
||||||
■DL版テキスト(TEXTファイルをZIP形式で圧縮) 第一話:鏡裏捕影 (74.5KB) 全話一括:鏡裏捕影〜雨月露宿 (413KB) ■DL版HTML(HTMLファイルをZIP形式で圧縮) 全話一括:鏡裏捕影〜雨月露宿 (473KB) |
||||||
■設定資料(※以下一部ネタバレあり) |
||||||
人物紹介 店内間取り |
||||||
■ご意見・ご感想
|
||||||
|
Copyright (C) 2004- Makoto.Kanzaki, All rights reserved.