布製ブックカバーの作り方 外ベルト式


布製ブックカバーの作り方、その2。
ブログからの再録+加筆です。



↓ 完成品↓
完成品
装着したところ


完成品
外したところ


完成品
開いてみたところ


完成品
装着部分細部


リバーシブルとして使用可能(ベルト部分に飾りを付けると、その限りではありません)。
そしてベルトのついた折り返し部分をスライドさせることで、さまざまな厚さの本に対応できます。
また上下の布を内側に縫い込んでいるので、丈夫で本にぴったりした作りになります。
他にも折り返しを留めるベルトが外側に位置するため、少しぐらい布が厚くても表紙と本体の間でゴロゴロしません。さらにベルトを布の端っこギリギリにつけているので、厚い本に装着したら折り返した布がベルトに届かなかったとか、逆に薄い本に装着したら布の先が余ってページにつっかえるといった事態が減ります。
カバーを装着した状態でも、本の表がどっちなのか判りやすいことも特長です。

では、以下より作り方。
ほぼまっすぐ縫うだけなので、手縫いでもそこそこきれいにできます。


まずは、簡単な設計図(クリックすると拡大します)。

 

クリックすると拡大します


上記の図ではちょっと判りにくいかもしれませんが、縫う時に右側をM字型に折り込みます。
なので本体布の横幅は、「縫い代+裏見返し幅+(本の横幅×2)+背表紙の厚さ+表見返し幅+縫い代」となります。裏表の見返し幅は5〜6センチ見ればいいでしょう。
また本の大きさ高さについては、文庫や新書といった版形の違いだけでなく、同じ文庫や新書でも出版社やレーベルによって微妙にサイズが異なっているので、これと言った正確な大きさは明記できません。
自分が実際に入れて使いたい本を、直接計って大きさを決めましょう。

※判りにくければ、見本の書籍からカバーを外し、広げて布の上に置きます。上下に3〜4ミリ(布の厚さによっては7ミリぐらい必要な場合も)ほど余裕を取って印をつけて、さらにその周囲を縫いしろ分の5ミリぐらい余裕をもって切ってゆけば良いです。


では、実際に本体の布とベルトの布を裁断します。



必要な布は四枚。
本体の表と裏、同じくベルトの表と裏です。
リバーシブル仕様なので、それぞれお好みの布を選んで下さい。また、裁断する前に必ず布は洗濯し、アイロンをかけておきます(縮むのを防ぐため)。
ベルト用の布は、左右の縫い代をプラスして、 3.5cm 程度の幅に切りましょう。

まずはベルトにする布を縫います。
内側を表にして二枚を重ね、左右5ミリほどの位置でまっすぐに縫い合わせます。
縫い目の位置で折ってアイロンで押さえたら、布の表が出るようにひっくり返して、再度アイロンで形を整えておきます。

本体の布も同様に表を内側にして重ね、右側の短い辺を縫い合わせます。一度布を開いて、縫い目がきれいに開くようにアイロンをかけたら、設計図の「上から見た図」のように、見返しにする幅5〜6センチを内側へM型に折り込みます。

※ここまでは スライド式 とほぼ同じなので、そちらの写真を見た方が判りやすいです。

しっかりアイロンであとをつけ、ずれないようにまち針かしつけ糸で留めておきましょう。



左側の短い辺も縫い合わせます。
そして左側の縫い目にそって、ベルトの布を挟みます。この時、ベルトと本体はそれぞれ同じ布が向き合うように置きましょう。
また使用時に表紙や折り返した布を通す分、ベルトは3〜5ミリ程度たるませておきます。



こんな感じです。
後でひっくり返すための空き口を5センチぐらい残して、上下を横にまっすぐ縫います。
全体にアイロンをかけてから縫い代を縫い目の部分で折り、アイロンで押さえたあと、開いている口部分から全体をひっくり返します。
角の部分など細かい部分は、針先を使って丁寧に引っぱり出しましょう。
最後にもう一度全体にアイロンをかけ形を整えたら、開いている口部分の縫い代を内側に折り込み、手縫いでかがってやれば完成。
こちらも気分次第でリバーシブルできる仕様です。



使い方は、以下の通り。
まず端のベルトに、反対側の端をくぐらせます。



そのままずるずると引っぱって、ベルトまで五センチぐらい残したところで全体をひっくり返すと、あら不思議、ブックカバーの形になっています。




本に装着するとこうなります。




使用する布は、あまり厚くない柔らかなもの(木綿とか)の方が使い心地が良いと思います。
ベルトにレースやチロリアンテープなどを使ってみるのも面白いでしょう。
それから何度も書いていますが、作業中こまめにアイロンをかけることが、きれいに仕上げるコツです。特に布をひっくり返す部分は、事前に縫い代を縫い目で折ってアイロンで押さえていくことが大切です。


以上、外ベルト式の布製ブックカバーの作り方でした。

別タイプ、スライド式の作り方はこちらで説明しています。


なお、外ベルト部分については、こちらを参考にさせていただきました。

■KIRI☆式布製ブックカバーの作り方 - 幸詰草のある道
 http://plaza.rakuten.co.jp/yukitsume/7000

注:こちらの方式で作成したブックカバーの商用利用については、規約があるようです。ないとは思いますが、もしも私用以外で参考にされたいかたは、↑のサイトで御一読下さい。
どうやら、閉鎖されたようです。

自作なんかできねえよ、という方は、こちらで似たようなタイプのものが販売されています。

■本が好きな方へのプレゼント | ナチュリブ
 http://shop.kinki-living.com/shopbrand/ct525/




本を閉じる