よしなしことを、日々徒然に……
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 伯爵令嬢はヤンデレ旦那様と当て馬シナリオを回避する!!
2020年05月07日(Thr) 
読書記録:
■伯爵令嬢はヤンデレ旦那様と当て馬シナリオを回避する!!
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ブラック企業勤務のOLから居眠りトラックに轢かれ、乙ゲー世界の伯爵家令嬢へ転生を果たしたシエラ・ジキタリスは、テンプレきたーっ!! と思ったその直後に頭を抱えることとなった。
現在は8歳。9歳の王太子殿下との初顔合わせの真っ最中である。
どうやら彼女は将来の攻略対象者と顔を合わせたことがきっかけで、記憶を取り戻したようだ。
そのゲーム《精霊と乙女と愛のワルツ》は、いわゆる十八禁であった。そして彼女シエラ・ジキタリスは、ヒロインかつ異母姉妹であるアイラ・ジキタリスのライバル令嬢である。あくまでライバルであって、悪役令嬢は別にいる。シエラはただ妹と同じ相手に恋をし、ことごとく破れ、その後はサポートキャラとして二人を手助けしていくという、当て馬的存在なのだ。
病弱とかで転地療養しており、ろくに会ったことすらない妹をサポートなどするために、自分の学園生活を犠牲にするのは嫌だ! そもそも自分の知り合いと妹のR18な濡れ場なんぞ目撃したくない!!
そう思った彼女は、ふと思いついた。もうさっさと、シナリオに関係ない人と婚約しておけば良いんじゃね?
妹と恋敵になるのが嫌なら、最初から攻略対象なんか無視すれば良いのだ。いま目の前にいる王太子など、以ての外である。
そうして彼女は、周囲に居る精霊達にお願いをした。
世界を管理する存在であり、精霊力 ―― 要は魔力 ―― を捧げることにより、その力を貸してくれる偉大なる存在。それが精霊である。この世界では、強い精霊力を持ち、そして精霊に好かれていれば好かれているほど、強力な精霊術を行使することができる。
シエラは ―― そしてヒロインである妹も ―― 非常に強い精霊力と、精霊に好かれる体質を持っていた。だからこそ伯爵令嬢という微妙な身分でありながら、こうして王太子の婚約者候補として引き合わされる結果となっているのだが。
……強い力の持ち主として、王家に囲い込まれるのもゴメンだわー、などと思いつつ、シエラは自分好みのイケメンを見つけてほしいと精霊に願ったのである。
そうして数分後、精霊の声が耳に届く。
『シエラ〜。シエラ好みなの、死にかけてる〜』
「王妃様っ!!申し訳ありませんっ!! 精霊達が人が死にかけていると騒いでいるので、治してきます!!」
「えっ!?」
不敬罪だろうとなんだろうと、まずは人命が優先だ。そもそもこんな穏やかな昼下がりに、城の敷地内で人が死にかけているとは何事なのか。
精霊術で空を飛び、王宮の裏にある森の中へ降り立ったシエラは、艶やかな黒髪に白皙の美貌を持つ青年を見つける。わずかに尖った耳はエルフのもの。臙脂色の軍服がよく似合っている彼は ―― 痛々しい火傷を負って意識を失っている。
大急ぎで傷を治すと、ゆっくり開いた瞳は燃えるような真紅だった。
……十八禁乙女ゲームもびっくりな、まさにシエラ好みの爽やかイケメンである。
「……天使、様?」
そんなことを言ってくれる相手へと、シエラはダイレクトに告げた。
「一目惚れしました! 私の旦那様になって下さいませ!!」
ハーフエルフという出自故に同胞のエルフ達から疎まれ、命に関わるほどの陰湿ないじめを受けていた彼 ―― ルイン・エクリュ二等兵は、突如現れた美しくも幼い少女に瀕死のところを救われ、しかもプロポーズされるというその事態に、困惑していた。
しかし精霊達からルインの現状を聞かされた少女は、まるで我がことのように心を痛め涙まで流してくれる。生まれて初めて他人に『好き』と言われ、泣くほど心配してもらえたルインは、急速にシエラへとその心を傾けていった。
そこへダメ押しのように四大精霊達が降臨。二人に対していきなり盛大なネタバレをブチかましてくれる。
精霊達経由でシエラの前世を知った彼らは、その乙ゲーに登場するラスボス《穢れの王》こそが、未来のルインその人だろうと告げる。
確か公式設定によれば、小さい頃から差別をされて、酷い目にあって……最終的に生贄としてエルフに殺されたハーフエルフ……間違いなくルインである。
つまりルインもまた、盛大にシナリオに関係する存在ではないか。しかし今さら彼と離れることなど、シエラは考えられない。
しかもこの手のゲームでは、IFシナリオがあったり、二巡目ではラスボスが攻略対象になるパターンも多く存在している。そして前世でシエラが死ぬ寸前には、続編の発売が間近となっていたのだ。
「……つまり……俺はその何人もの男を股にかける女に、手を出される可能性があると……?」
「……はい……」
シナリオの強制力があるというテンプレも拭いきれない。不安に思うシエラへと、ルインは輝くような笑顔を向ける。
「でも、俺が好きなのは貴方です。他の女なんかどうでもいい」
その目からは、ハイライトが……消えていた。
「さすがに尻軽とは付き合えませんから……そんなことになったら、シエラ様に殺されてもいいですよ? あぁ、監禁でも大丈夫です」
……あれ、もしかしてこれ、ヤバイ奴を覚醒させたんじゃね?


3話ぐらいでいっきにヤンデレ覚醒して、上位精霊達にこのまま闇堕ちされると世界が滅ぶかもしれないから、末永くイチャイチャしていてくれと懇願されるという、いきなりクライマックスから始まるテンプレ乙ゲー転生系。本編と続編完結済。
ルインが一方的に迫害されていた理由に、エルフのくせに精霊術が使えないから抵抗ができなかったというのがあるのですが、それもシエラの前世知識で解消された結果、一気にチートキャラへと進化。そして覚醒したチートなヤンデレと、こちらもけっこうな能力と前世知識持ちの微ヤンデレがタッグを組んだら、太刀打ちできるものなんていないよね? なお話です(笑)
というかこの世界、親世代が無自覚にひどすぎてシエラ世代にしわ寄せが行きまくってます(−ー;)
いや親世代にもいい人はたくさんいて、その人達が一部のろくでなし連中のフォローをしまくってたおかげで、かろうじてシエラ世代まで保っていたというべきでしょうか。
なのでシエラ達は、自分達の幸せのためにいっさいの躊躇がないです。自分達がずるくて汚いのは百も承知なので良し。
そもそもルインの母親は論外として、父親は仕事だけが取り柄のダメ親父で完全ネグレクト。シエラの両親も、まあ被害者ではあるんでしょうが、それを子供に向けちゃいかんだろうと。異母妹産んだ第二夫人はこれまた論外だし……ヒロインである異母妹は、毒親のせいできちんとした情報に接せられなかったという点では同情できるけれど、あまりに考えなしすぎてドン引くレベル(汗)
あと国王が恋愛絡むと手に負えないポンコツ……親世代にもうちょっと何か報復が欲しかったです。特にシエラの父親とかね。迫害エルフどもへの報復もさらっと終わったけど、あれ一年後にはどうなったのやら……?
続編の「悪役令嬢とハイエナの物語」は、好きな脇カップルのお話だったので、楽しく読めました。
一見平凡に見えるけれど、実は有能な腹黒キャラも大好物なのです。こちらは肉食獣気質持ち同士の強気カップル。
ルインとシエラの年の差ばっかり取り沙汰されてますけど、こっちもけっこう年齢離れてますよね? 出会った段階で推定二十二歳と十四歳……いくら成人が十五歳の世界でも犯罪臭が(苦笑)
しかもこっちのカップルは前世持ちとかじゃないから、精神年齢は普通なはずですし^^;;
……そしてメノウさんのその後に触れられていないのが、ちょっと気になりますね。けっこう濃いキャラだったので、あのままフェードアウトは惜しい。
別ページに今度は次世代(?)のお話があるっぽいので、そちらでの登場を期待したいです。

あとちょっとよく判らなかったのが……シエラの入学した時期前後の時系列なんですが。
この世界観では、十五歳が成人で、学園への入学はその後。
シエラは31話でデビュタント(成人・十五歳)を迎え、39話で入学前の結婚をしているのに、17話ですでに学園(教室)の場面があるんですよね……悪役令嬢(未然)と知り合ったのも、入学以前のはずなのに25話目。
読んでいてちょっと混乱しました。これ中等部と高等部みたいに、学園が何段階かあるってことなんでしょうか??
まあ、そもそも学園での場面はほとんどないので、枝葉末節ではあるんですけど……うーん……
No.1955 (読書)



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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
最近は小物作り(主にタティングレース)などにも没頭しています。

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