よしなしことを、日々徒然に……
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 塔の上の悪役令嬢
2019年09月28日(Sat) 
読書記録:
■塔の上の悪役令嬢
 https://ncode.syosetu.com/n7107dc/

乙ゲー世界に転生した悪役令嬢が、シナリオ通りに断罪エンドされ、塔の中へ幽閉された挙げ句に食事すら運ばれなくなって餓死。幽霊化したところから始まる中編物語。完結済。
悪役令嬢さんが前世持ちなことに、ほとんど意味はありません。冒頭でちらっと語られるだけで、以降の彼女は憑き物が落ちたように、俯瞰的な視線で周囲を眺めていく存在となります。そんな自分の状況を的確に把握できるというという部分で、必要な設定だったというぐらいでしょうか。
そしてその他の攻略対象面子は、時が過ぎ大人になり、自分達も親や国の上に立つ者という立場になってゆくにつれ、若さの勢いに任せてやったことの罪深さに気付いていきます。
悪役令嬢さん本人は、もうなんの恨みも持たず、むしろ神々しさすら感じさせる包容力で眺めているだけ。しかし攻略対象者達は、ざまあと言うよりもむしろ自明の理といった流れで、櫛の歯が欠けるように次々と脱落していきます。
最後の寂寥感が、なんとも言えませんね……諸行無常とはこういうことを言うのでしょうか。
一部に勢い任せっぽい意味不明な台詞とか、流れの矛盾的な部分も見られますけど、おおむね面白かったです。
No.1497 (読書)



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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
最近は小物作り(主にタティングレース)などにも没頭しています。

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