よしなしことを、日々徒然に……
※ 2017年以前の記事は こちら になります ※



 悪役令嬢転生モノの、逆転ざまぁされる悪役ヒロインに転生した。平民(孤児)のままでいいんですけど不自由ないですし…
2022年12月29日(Thr) 
読書記録:
■悪役令嬢転生モノの、逆転ざまぁされる悪役ヒロインに転生した。平民(孤児)のままでいいんですけど不自由ないですし…
 https://kakuyomu.jp/works/16817139557337191062

タイトル通りの悪役令嬢アンチ系。一話でさくっと終わってます。
こちらの悪役令嬢も転生者ですが、性根は悪くないです。ただ馬鹿様王子をそのまま即位させると国の今後が怪しくなる&王家自体がそもそもアレだから力を削ぐ目的もあって、失脚させるために原作通りに進めたいと思っていたところに、記憶持ちヒロインの破滅回避行動で予定が狂って頭を抱える系。
悪役令嬢とヒロインが良い感じの友人?になってます。
ただ主役とお相手の年の差12歳はまあ別に良いんですが、主役が14〜5歳かつ直接的ではないけれどその手の場面があるので、苦手な方は要注意……
No.3413 (読書)


 鏡花あやかし秘帖 夜叉の恋路
2022年12月22日(Thr) 
読書記録:


明治33年。世紀末の帝都東京で新米編集者として働いている香月真澄は、このたび憧れの泉鏡花の担当となることが決まり、有頂天になっていた。この春に帝大を卒業したばかりの彼は、当時「鏡花教の信者」と揶揄されていた、熱心な泉鏡花ファンの一人だったのだ。
しかし先輩編集者などには、難しい相手で奇行が多く、二度と担当したくはない相手だと脅される。
それでも期待に心躍らせながら鏡花宅を訪れた香月は、そこで不思議な光景を目にすることとなった。
一方、その頃の帝都では、連続猟奇殺人が世を賑わせていた。犠牲者は見目麗しい美少年ばかりで、しかもその遺体は獣に食い散らかされたような有り様だという。
そして鏡花に渡すための資料を求め、母校の図書室を訪れた香月は、在学時代に親しくしていた先輩と再会した。爽やかな好青年だった彼は、まるで病に冒されたかのようにやつれていて……

書かれた順番・作中時系列ともにシリーズ1作目。
嶋田純子名義で小学館キャンパス文庫から発売された当時すぐに買い、その後まんだらけで再出版された分も購入・読了済だったんですが……巻末短編がさらに1本増えているとあって、ついに学研もえぎ文庫版も買ってしまいました(苦笑)<3冊コンプリート
こちらには表題作の他に、まんだらけ版の「水晶の夢」に加えて「白菊の露」が収録されています。
……もえぎ文庫ってレーベルがBL系らしく、「白菊の露」はなんかちょっと怪しい雰囲気が(苦笑)
いやまあ、表題作自体も完全にそっちネタではあったんですが、それでも主役二人の方ではなかったのになあと<それっぽそうだけど、一線は越えない微妙な関係が好き

内容的には、表題作など特にすぐ犯人が判明する訳ですが、この話の肝はそこじゃないんですよね。
なんというか、泉鏡花のあの特徴的な、透明感のある清しい文章の雰囲気や理不尽な怪奇を、いかに絡めてくるかが面白どころだと個人的に思ってます。
まあ私は、鏡花作品はほぼほぼ、「天守物語」「夜叉ケ池」「海神別荘」の3作ぐらいしか読んでないというか、その三大戯曲を最初に読んでしまったがゆえに他のはちょっと物足りなく感じてしまっているにわかなんですが^^;;
それでも、最初にキャンパス文庫版を読んだ時は、泉鏡花自体をまだ読んだことがなかったので、今になって改めて読み返すとまた違った部分が見えてきて面白いです。
No.3405 (読書)


 幼馴染のS級パーティーから追放された聖獣使い。万能支援魔法と仲間を増やして最強へ!
2022年12月21日(Wed) 
読書記録:
■幼馴染のS級パーティーから追放された聖獣使い。万能支援魔法と仲間を増やして最強へ! 〜箱庭の中でまったり
 https://ncode.syosetu.com/n3961gd/

役に立たない職業の代わりに雑務や支援魔法で仲間達をサポートしていたけれど、理解されずに足手まといだと切り捨てられてすぐ職業を活かせる環境が手に入り、そのまま無双系。
書籍化・コミカライズ済、連載中ですが一年近く更新がないようです。
んー……なんというか、お話的には面白いんですけど、文章がちょっと私には合わなかった、かな。
かなり流し読みに近くなってしまったせいもあるかもですけど、第一従魔のフェンリルが、オスなのかメスなのかがまず判りません。個人的にはオスであってほしいんですけど。
そして第二従魔のオレンジアントにいたっては、外見すら謎。ずっと普通の昆虫型モンスターをイメージして読んでたんですが、どうにも途中で辻褄が合わなくなって、コミカライズを確認したら触覚あるだけの幼女っぽく。でもいくら登場箇所を読み返してみても、そんな描写が見つからない……
その他のモンスターなどもほとんど外見描写がないので、コミカライズの絵柄でなんとか補完して最新話まで読み切りました。
主役が超有能だけど自覚なし(その割にめちゃくちゃやらかす)&難聴系鈍感なのも、苦手な方は要注意かもです。
No.3404 (読書)


 奇人百景 冥土ノ道先案内
2022年12月16日(Fri) 
読書記録:
■奇人百景 冥土ノ道先案内 〜第三景 煉獄に彷徨う
 https://kakuyomu.jp/works/16816700428914793160

新米の学芸員 高村秋。専門は刀剣。
職場の博物館は、見学に来た霊感の強い友人が「ここの博物館…、一杯居るよ…。気分が悪くなったりしたら絶対相談して!」と告げるような場所だが、秋も同僚達も、霊には未だお目にかかった試しがない。
さあ、早く出てこい! と意気込んでみたり、出るのか出ないのかはっきりしろと思いつつ、その日も閉館後の後始末に追われていた彼女は、刀剣や甲冑が陳列されている部屋へと足を踏み入れた。例の友人はもっとも嫌な部屋だと言っていたが、彼女にとっては宝箱のようなものだ。
特に平安期の作である太刀「友成」は大のお気に入りで、この部屋に入るたび、ついつい目をやってしまうぐらいである。
いつものようにそちらを見ると、甲冑なども陳列してある硝子の向こうに、やたらと背の高い男がいた。
「誰だ!? お前っ!!」
指を突きつけてから気が付く。男が甲冑を着込んでいるということに。
「文化財を盗もうとは、いい度胸だ。このやろう」
そう思って展示スペースの鍵を見ると、何故かかかったままである。え、と思ったところで、鎧武者は硝子をすり抜け、こちら側へと出てきた。
「ゆ、幽霊……?」
念願の心霊現象を前に、秋が取った行動は ――


まだネットを始めて数年にしかならない頃にリンクさせていただいていた、個人サイト「ひすばと。」さん。
いつしかネットの海に消えてしまわれたのを、本当に残念に思っていたのですが……なんとなーく、本当になんとなく巴屋伝助さんのお名前で検索してみたら、カクヨムで再掲載されてるじゃないですか!
なんか手直ししておられる間に、あちこちが気になって更新がストップしておられるようですが……ここはぜひ! サイトで公開されていた第十二景、そしてさらにその続きまで拝読させていただきたいところです!!

そんな思い入れたっぷりな現代FTというか、オカルトというか。
現代日本で学芸員をやっている成人女性(たいていの相手が初見で男と勘違いする)と、その周辺に集まる愉快な幽霊達とのわちゃわちゃ同居生活です。↑で書いた通り、連載中かつ更新停滞気味なので、みんなで応援しましょうww

主人公の秋ちゃんは、関西出身なので、普段は標準語喋ってるけど気が抜けたりツッコミの時は関西弁になります。そして短気で言葉より先に手が出るタイプなんですが。
でも、たとえ幽霊であれ、考えたり笑ったり、悩んだりしている相手は人間となんら変わらないような気がする。だから助けたって良いだろうと、どこか愚直なところがすごく良いんですよ。しかも理由が、見捨てたら後味が悪いみたいな、そういうちゃんと自分のエゴだって判っているところがまたね。
そしてこれは↑のカクヨム版ではまださほど触れられてないんですけど、同僚の寺の息子で霊感持ちな藤野さんによると、登場してる霊達はどれも只者じゃないらしいです。
平安時代の鎧武者な教方(のりかた)さんは、怨霊通り越して御霊レベルだとか、上野戦争で死んだ彰義隊隊士な冬悟も相当なもの。他にも江戸時代の元切支丹とか大正時代の詐欺師とか、普通なら近づくのも恐ろしい存在のはずなのに、これがなぜか秋ちゃんのそばにいると、普通の人間と区別がつかないような言動と見た目になっている不思議。
藤野さんは首を傾げてますが、秋ちゃんはこれが初霊体験なので、そういうものかと思いつつ、言葉の通じない怨霊や通り魔(※人間)などには容赦なく対処していたりとか。
ともあれ、
個人的に第四景から登場するお方が大好きなので、続きを心から切望する次第です。
No.3397 (読書)


 悪役令嬢が活躍する乙女ゲーム逆転小説のざまぁされるヒロインに転生したんだけど。
2022年12月11日(Sun) 
読書記録:
■悪役令嬢が活躍する乙女ゲーム逆転小説のざまぁされるヒロインに転生したんだけど。
 https://ncode.syosetu.com/n7812gt/

読み切り短編。
悪役令嬢が魅了持ちのお馬鹿ヒロインをざまぁする小説の、ヒロイン側に転生してしまったというアンチ悪役令嬢モノ。
悪役令嬢も転生者ですが、原作通り王子とヒロインをザマアしてイケメン幼馴染とくっつくつもりでいたら、ヒロインの行動が原作と異なった結果、自滅する系です。
ヒロインは別に特別なことしなかったんですけどね。せずに普通に生きていたからこその勝利という感じです。
No.3392 (読書)


 うちの捕虜だった聖騎士様の執着が怖いんですが自業自得ですか?
2022年12月10日(Sat) 
読書記録:
■うちの捕虜だった聖騎士様の執着が怖いんですが自業自得ですか?
 https://www.alphapolis.co.jp/novel/84296488/696642566

異世界転生したら、貧しい農村生まれで早々に戦奴として売り飛ばされ、前線近くの砦で拷問吏の助手 ―― という名目で身の回りの世話をしていた青年。本職の拷問吏が別の砦へ出かけている間に、敵国の聖騎士が捕虜となったので、情報を聞き出せと命じられるも、元日本人の彼は人を傷つけるのも傷つけられるのも精神的に無理。しかし命令に背けば奴隷の自分などあっという間に首が飛ぶ。仕方なくエロい方向での尋問で時間を稼いでいたところ、敵国が砦に攻め込んできて逆に捕虜となってしまい……という流れのイケメン聖騎士×平凡尋問吏。R18・BL注意。ほどほどの長さで完結済。
「異世界でのおれへの評価がおかしいんだが」の秋山龍央のお話で、この方のいつもの感じ。世界観や状況がけっこうエグいのに、なんだかんだで主役まわりはどこかのほほんとしているというか、あんまり凄惨な方向にいかないのがありがたいです。
と言うか主役の前世の部長、あなた何を狙ってたんですかってぐらいに、部下を連れて行っていた風俗店のチョイスが特殊すぎてもうね……
聖騎士の方は、聖騎士とは名ばかりの、宗教的に忌避される被差別的な容姿と能力を持って産まれ育ったがゆえに、対人関係がマイナスをぶっちぎっていて、主役に執着している自分の感情をよく理解できていないヤンデレ。
「ちがうそうじゃない」と画面のこちらで思ったのは、私だけではないはず(苦笑)
No.3391 (読書)


 VRMMOの錯覚
2022年12月09日(Fri) 
読書記録:
■VRMMOの錯覚
 https://ncode.syosetu.com/n4515cl/

神代ふみあきさんの、VRMMO斜め上系。ネタ的一話短編です。
完全初心者で、見た目絶世の美女かつ内面も女子力高い系の男子大学生が、弟に誘われて初めてVRMMOをプレイ。
初心者故に、他の人が取らないようなスキルを最初に選んでいたのがきっかけで、初日からいきなり隠しシステムクエストをクリア。その後もなんだかんだで周囲から祭り上げられ、「どうしてこうなった?」という流れに。
後書きの『何処にでもある、それっぽい話を神代風にしました』という文章を『神話風にしました』と空目しちゃいました(笑)
No.3390 (読書)


 転生したようなので婚約破棄物をみんなで常識的に対処してもらおうとした結果〜おまけ集〜
2022年12月04日(Sun) 
読書記録:
■転生したようなので婚約破棄物をみんなで常識的に対処してもらおうとした結果〜おまけ集〜
 https://ncode.syosetu.com/n1312gc/

以前読んだ悪役令嬢婚約破棄の脇役転生系、一話完結のおまけ集が公開されていたので、読んでみました。
おまけのほうがはるかに長い(ほぼ文庫一冊レベル)というのがなんともはや(苦笑)
最初の方の、悪役令嬢の兄及び悪役令嬢視点は、会話とかがかなり本編とかぶっているので、一気に読むとちょっとくどいかもしれません。でもリーリア嬢がちゃんといろいろ『判った』うえで、あの選択をしたというのが語られていて、そういう意味ではすごく面白かったです。
あと活動報告で現地人だとされていた、お花畑ヒロイン視点もあったんですけど、そっち読んだら印象ががらっと変わったのも興味深く。
つまりこれって、最初に秩序を無視したあげく、ろくに責任も果たさず独りよがりに上辺のことだけやっていた父男爵が、諸悪の根源ってことなんじゃないですかね。彼女は平民のままで不満もなかったし、そのまま暮らしていれば何ら問題も起こさず普通に、むしろしっかり地に足つけた現実主義者として生きていけてたっぽいですし。駄目王子は……うーん、これで更生できると良いんですけどね。離婚が許されないヒロインちゃんのためにも。
あと、本編の感想で『主役が自分でお爺ちゃん感覚だと言ってる割に、一人称の文章が普通のあんちゃんなのがちょっと違和感』と書いていた主役の思考ですが、そこらへんは『本編その後』の部分でちゃんと回収されたし、安易に来世でも〜的な展開にいかなかったのも好感が持てました。
なんだかんだで現代日本人の感覚が抜けず、高位貴族としてはいささか甘い主人公と、それを全力でフォロー(ただし本人には気付かせない)する、本来なら悪役令嬢となる要素を持っていた愛が激重令嬢との、良い感じの今後が期待できる終わり方だったかと。
No.3386 (読書)


 ふれんず〜逸般人の自称普通プレイの日々
2022年12月03日(Sat) 
読書記録:
■ふれんず〜逸般人の自称普通プレイの日々
 https://ncode.syosetu.com/n4236bx/

リアルの人間関係がきちんとしていないと、ゲームに参加するIDが入手できないという、SNSやリアルの人間関係が大きく影響してくる妙なVRMMO「ふれんず」。なかなかの人気を誇るそれに、何故か友人知人親兄弟から「お前はプレイするな」とハブられてしまっている男子高校生リュウジ。
彼は昔から抜け道とか裏技とか、「正規に用意されてはいるがみな知らないこと」を見つけ出すのが異様に得意だった。チートではない。規約には何も違反していないし、少々……いささか……かなり、リアルラックが高くて引きが強いぐらいだ。
ただ本人に自覚はないが、基本スタンダード以外から攻めているらしく、「邪道」と言われ続けているプレイスタイルなのである。
そんな彼へと、従姉妹が「ふれんず」のIDを譲ってくれた。誰かの紹介 ―― 特定の氏族に入るためのいわゆる子IDではなく、優待券発行によるもので、つまりは氏族の最初の一人、長となれる親IDである。
つまり多少おかしなことをやっても、親筋に迷惑をかけることはない。
そんな訳で、さっそく本体を入手。ログインした彼を、まずはチュートリアルが迎える。
「短剣で、敵を倒してスキルを手に入れよう!」
そうして目の前に現れた、小さなうさぎ。可愛い顔でふるふると震えているそれを……彼はダッシュして蹴り上げ、そして殴りつけた。
そこから始まる3日にも及ぶチュートリアルの内容に、制作陣は愕然とするしかなく ――

神代ふみあきさんの、VRMMOを斜め上……ならぬ斜め下にプレイしていく系。
終わったのか終わっていないのか微妙な感じで「未完結のまま約7年以上」の状態です。
正直、ちょっと内容判りにくかったかな……とにかく、人間関係はどこまでもつきまとってくるけど、それをゲームまで持ち込むなよという、ゲームで好き勝手する系アンチのさらにアンチ? でしょうか。でも他人に迷惑かけるのダメ絶対というスタンスは崩されてないです。
No.3385 (読書)


 おっさん、転生して天才役者になる
2022年12月02日(Fri) 
読書記録:
■おっさん、転生して天才役者になる
 https://ncode.syosetu.com/n9085gr/

才能がなく華がなく、家庭を捨てて演技の世界に全てを捧げつつも、それで得られた立場は『脇役に便利な俳優』。役者としての実力はそれなりにあるが、それはあくまで『上手いだけ』。どれだけ努力しても、主役にはなりえない。
そんな文字通りうだつの上がらない役者だった山下太郎(47歳)は、珍しく演技を褒められた仕事の帰り ―― 痴話喧嘩に巻き込まれて腹を刺されてしまう。
意識が薄れていく中で思ったのは、『刺される、とはこんな感覚なのか。次の芝居に活かせそうだ』ということ。
まるで本物の役者のようだ。そう思いながら、彼は生命を落とした。
そうして、どれほどの時間が過ぎただろう。見ることも、聞くこともできず、身体を動かすこともできない魂だけの存在となった彼は、いつしか温かな場所に浮かんでいた。
「早く生まれてきてね」
はっきりとは聞き取れないが、女性の声がする。どうやら彼は生まれ変わったらしい。
『私』という連続性を保った魂は、永遠にも等しい時間を魂の牢獄ですごし、変化していた。その魂は山下太郎と縁を持つが、既に山下太郎そのものではなくなっている。しかし新しい親の子どもとして、本来誕生するはずのまっさらな魂でもない。
呼びかけてくる声には、親としての無償の愛情が感じられる。
ならば演じてやろうと、その存在は胎児ながらに考えた。無垢であり、少しずつ成長していく魂を演技するのだ。それが牢獄から救い出してくれた、親へのお礼になるだろうと。
そうして山下マキという女の子として生まれ変わった元役者は、時に夜泣きをしたり、抱っこされても泣き続けたりと、子供特有のある種理不尽な行動を織り交ぜつつも、早熟で聡明な子どもを演じ始めた。
どうやら母は男に騙されたシングルマザーらしく、毎日遅くまで働き詰めで、いつも疲れた顔をしている。ならばなるべく負担を減らしてあげるべきだろう。
率先して家事をこなし、親の言うことは良く聞く理想的な子ども。そして時折あえてわがままを言って、申し訳程度の迷惑をかける、そんな演技を続ける。
その彼女が、再び役者としての道を歩むきっかけとなったのは、幼稚園でのお遊戯会であった。どうせ忙しい母は見に来られないだろうからと、背景で木の役をしていたのだが ―― その卓越した演技力を、たまたま会場を訪れていた芸能事務所の社員に見出されたのだ。
後に生きる伝説と呼ばれる大女優、山下マキ。彼女によって、多くの人物がその人生を変えられてゆくこととなる ――

同世界・ほぼ時間差なしのTS転生もの。コミカライズ・完結済。
後書きいわく『ガラスの仮面』的なお話が書きたかったとのことで、まさに「マキ、恐ろしい子っ(白目)」状態が続きますww
群像劇の感じが強く、全体の半分ぐらいは他視点で書かれています。まあ演技ジャンルですから、そのほうが効果的でしょうね。そして話もさくさく進みます。時系列があっちこっち行き来するのがちょっと難点ですけど、ちゃんと『将来歳をとったらこんなおばあちゃんになりたいなぁ』という年齢まで大女優であり続けると、さっさと明かされるのはある意味安心して読んでいられます。
転生後の演技力は完全にチート級。一度肉体のない魂の状態を経験したことと、生まれ変わった身体のスペックが高かったのが相まって、どんな役にでも成り切れ、動物すらも自在に巻き込むレベルです。
あまりにその演技力が高すぎて、生まれた時から『山下マキ』を演じていた結果、終盤には親を含めてちょっとゴタゴタしたりもするものの、それもあまり引っ張らずに終わってくれて、読後感は悪くなかったです。
あ、途中掲示板描写が何度か挟まるので、苦手な方は要注意です。
あと作中作にロリコンネタ(教師×小学生)のドラマがあるので、そちらもアウトな方はやめておいたほうが良いかと。
No.3384 (読書)


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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
最近は小物作り(主にタティングレース)などにも没頭しています。

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