【読み切り版】婚約破棄された先で助けたお爺さんが、実はエルフの国の王子様で死ぬほど溺愛される
2023年05月11日(Thr)
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読書記録: ■【読み切り版】婚約破棄された先で助けたお爺さんが、実はエルフの国の王子様で死ぬほど溺愛される https://ncode.syosetu.com/n6829gs/
タイトルがすべてを物語っている系、読み切り。 現地主人公で、「種の保護」という謎スキルのせいで婚約破棄 → 家族や使用人からも冷たい目で見られて領地にほぼ幽閉状態だった少女が、たまたま助けた老人が実は……的な。 そして役立たずと思われていた謎スキルも、実は……というパターン。 連載版もあるようですが、途中でエタっているので、ひとまずこれだけ。
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No.3543
(読書)
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おひとり様には慣れましたので。
2023年05月07日(Sun)
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読書記録: ■おひとり様には慣れましたので。 https://www.alphapolis.co.jp/novel/903921909/38597568
伯爵令嬢ニコル・ポートレットには婚約者がいる。 伯爵家以上の高位貴族となると、学園入学前には婚約が整っているのが普通だ。そこに不満はない。むしろ婚約者がいてくれないと、体面的にはとても困る。 しかしニコルの婚約者であるケイオスは、美しく聡明な王女キャロラインに心酔していた。学園では生徒会に所属して会長であるキャロラインを支え、将来は騎士となって王女を守ると公言している。 社交の場でも彼はニコルを放置してキャロラインのそばに侍っているし、最近は手紙の返事も来ない。お茶の時間はすっぽかされるし、共に出かければ「この髪飾り、キャロライン様に似合いそうだ」「この本、前にキャロライン様が読んでいた」と王女の話題ばかり。さすがにたまりかねて抗議すると、「わざわざ来てやったのにそれぐらいで怒るな。本当はキャロライン様のために剣の修行をしたかったのに」と帰ってしまう始末。 いつも壁の花である彼女を、周囲の者達は嘲笑していたが、ケイオスはそんなことにも気づいていない。 そんな彼女は、ある日ふと気がついた。 「別に、ひとりで行動しても良いんだわ」 向こうが好きにしているのだから、こちらも好きにすれば良い。今から婚約を解消されれば、もう良縁は望めないだろうから、できれば白い結婚をしてもらえるとありがたいが。そうしてケイオスはキャロラインと幸せになれば良いのだ。自分は二人の邪魔をする気などこれっぽっちもない。 そう思うと心が軽くなった。気が合わない相手に別の女性の話をされながら過ごすよりも、ひとりで買い物を楽しみ、おしゃれなカフェで美味しいものを食べるほうがずっと楽しい。 そうやってお一人様の気楽さを満喫し始めた彼女だったが、なにやら周囲の目が変わってきて……
転生・乙ゲー要素なしの現地主人公。2万字ちょっとでさくっと完結。 どうも感想欄で婚約者がボコボコに叩かれてるみたいですが……正直言って、私も便乗したいぐらいの阿呆でした。王女様に恋慕していて婚約に不服があるという、自覚しての放置ならばまだしも、婚約者はもう将来結婚が決まってるから構わなくて良い。女の子なんてどう扱っていいか判らないし、気心の知れた幼馴染の王女と楽しくワイワイやってる方が楽しーーZE★ という、おこちゃま思考。 そして人伝に白い結婚希望を聞かされた、最初の感想が「え? 出来ないの?」とか、いくら年齢が年齢と言ってもないわー 主役はもう完全に婚約者への関心を失っているのに、婚約者の方は今さらながら必死に関係改善を求めてきたり、独占欲発揮するのとかがさらにもうね。しかもよく読んだら、自分の過去の行状について、きちんとした説明も謝罪もしていないし。これで許して受け入れてくれってのはなあ。 でもこれ、最終的には主役が折れないと、「若い頃のちょっとした行き違いをいつまでも根に持つ、冷たい妻」とか言われて、また非難されるようになるんじゃないかと想像すると、留学先で新たな良縁を見つけるか手に職つけて独り立ちして、さっさと婚約解消してしまえーというのが正直なところでした。 婚約者の方だって、若気の至りの結果で冷え切った政略結婚に人生を費やすよりも、手痛いけれど貴重な経験だったとすっぱりあきらめて、新しい縁を探したほうが建設的だと思うんですよね……
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No.3537
(読書)
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八つ裂きループ令嬢は累計人生百年目に、初めての恋をした。
2023年05月02日(Tue)
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読書記録: ■八つ裂きループ令嬢は累計人生百年目に、初めての恋をした。 https://ncode.syosetu.com/n0147gi/
幼い頃、父によって『女狂いの遊び人』と呼ばれる子爵家の中年男と婚約させられた男爵令嬢リディアは、二十歳となって迎えた独身最後の日を、ぼんやりと過ごしていた。 自分は明日、妻という名の都合の良い玩具となりに行く。けして幸せな未来とは言えない。 けれどそんなことはどうでもいい。だってそんな未来は来ないのだから。 リディアはすでに、同じ経験を五回繰り返していた。 女狂いの遊び人は、顔だけは良いらしく。まるで子供が新しい玩具を欲しがるように、次から次へと女を手に入れは捨てていくという。結果、泣いた女は数知れず、その歪んだ恋心やら嫉妬心やらが『悪魔』を生み出してしまうのだ。 そうしてその悪魔は、婚姻直前のリディアを狙ってくる。 一度目の人生では、何も知らないまま庭へと散策に出て、そこで悪魔に襲われた。最後に見た景色は、真っ赤に染まった中庭と、巻き込まれて八つ裂きにされた庭師の姿だった気がする。 そんな人生に神が憐れみでもくれたのか。記憶を引き継いだまま赤子に戻った彼女は、混乱しながらも二度目の人生を開始し、なんとか死を回避しようとする。しかしあと一歩のところでまた、周囲を巻き込みながら八つ裂きにされてしまう。そうして三度目も、四度目も。 そんなことを繰り返して、もう五回目の人生。 ついに心が折れた。 どれだけ足掻いたところで、結果は決まっている。 しかも仮に悪魔を倒せたところで、待っている未来はろくでもない男の玩具だ。そう思えば頑張る気力も失せた。 何も知らなかった一回目の人生をなぞるように、淡々と日々を過ごし、そして最後の日の今日、庭へと出た。 そういえば、最初の死の時は衝撃が大きすぎて前後の記憶が曖昧だったが、死ぬ寸前に庭師から、何かを言われたような気がする。なにか、とてもくすぐったいようなことを。 そう思いながら件の庭師の青年を見つけると、彼は静かな会釈をよこして立ち上がり ――
氷魔法のアイス屋さん〜の天ノ瀬さんの作品。 同世界内での巻戻りループ系です。死亡フラグを折ろうと必死にあがくもことごとく失敗。あきらめてしまった令嬢と……? 四回分の人生の回想を読んでいるうちに、だんだんニヤニヤしてこれるやつでした。 っていうか最後ww 植木バサミってwww 改行多めで文庫換算60ページぐらいの読切短編ですが、長編に焼き直して書籍化済とのこと。 コメント返しにあった裏設定(ネタバレにつき要反転:庭師は光魔法を極めるために、四度目の人生を長く生きて、神に祈りながら自刃した)も、たぶん書籍では入ってるんでしょうね。 ただまあ、この短さで完成しているし、この話は挿絵ないのがキモともいえるので、この短編版でも充分楽しめると思います。
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No.3532
(読書)
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無石の宝玉治癒師〜後宮の病は私にお任せください〜
2023年04月30日(Sun)
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読書記録: ■無石の宝玉治癒師〜後宮の病は私にお任せください〜 https://kakuyomu.jp/works/16817330654089795558
嘉巽国の人間は、額に“額玉”と呼ばれる宝石を持って生まれるのが通常である。皇族にだけ受け継がれる金剛石を筆頭に、硬度が高く大きく、鮮やかであればあるほど位が高いとされており、顔の美醜よりも額玉の美しさが重要視されるのがこの国の価値観である。 そんな国で鋼玉を持つ父と紫水晶を持つ母の間に産まれた紫遥は、額玉を持たない“石無し”であった。豪商の父は娘を後宮の妃嬪にしようと目論んでいたらしく、ひどく落胆していたものだ。なにしろこの国で額玉が無いということは、妃嬪どころか嫁の貰い手自体がない、最底辺の人間と見なされるのだから。 それでも両親から疎まれることはなく、好きな勉学を好きなだけさせてもらい、彼女は科挙にも並ぶと称される最難関“宝玉治癒師”の試験に、わずか十七歳で合格した。 そうして皇帝の妃嬪が集う後宮で、数少ない女宝玉治癒師として働き始める。 宦官である他の治癒士などからは、その有能さと女であることを妬まれ、『玉無し』などと揶揄されることもあるが、彼女はまったく気にしていなかった。 むしろ官服を着たその姿は、整った顔立ちとすらりとした長身により、さながら男装の麗人のごとく。妃嬪達からは『無石の君子』と呼ばれて黄色い声を浴び、次から次へと往診を頼まれる日々だ。 自身に石がなかった反動なのか、彼女はとにかく人の額玉を見ることが好きだった。そしてこの国でも最上級の額玉が揃い、見放題触り放題となるこの環境は、まさに極楽としか言いようがない。 そうしてその日も、同じ女性治癒士である桂蓮とともに、後宮の様々な室房を回っていた彼女は、蒼玉宮の主である汀淑妃から3日連続で門前払いを受けてしまった。 穏やかかつ控えめな気性で、いつもは手のかからない汀淑妃だというのに、今は宮全体がなにやら静まり返っており、何かあったとしか思えない。 もし体調に関わることならば、治癒士として放っておく訳にはいかない。そう思い上司に報告した二人だったが、上司である治癒頭には「大した事じゃないだろう」と、突っぱねられてしまい ――
中華風後宮ファンタジー。現地主人公で転生要素もチートもなし。ただし努力で身につけた技能持ち。 文庫換算100ページぐらい(改行を削ると7〜80くらいかも)で完結済。 ファンタジー要素は、人が額に宝石を持って生まれてくることと、その額玉が美醜の一番の判断基準で体調や精神状態によって変化するため、専用の治癒師が存在するというぐらいです。 後宮モノにしては陰湿さがほとんどなく、事件のオチもこれ実際にありそうだなあという感じで面白かったです。あと人名とか固有名詞に振り仮名ちゃんとつけてあって、すごくありがたかった(笑)<中華モノは人名とか覚えられなくて苦労する 主役はなんかヅカっぽい感じというか、性別がバレてる綺羅中将(byざ・ちぇんじ)みたいな立ち位置。額玉がないことで、妃嬪達からは皇帝を巡るライバルにはなり得ないと思われつつ、顔立ちは中性的な美形なので、疑似恋愛の対象としてキャーキャー言われている状態。そして本人はそれを充分理解していてしっかり活用、綺麗で可愛い子たちの額玉を間近で鑑賞し放題★ と役得に思ってますww そして額玉には精神状態や感情が如実に反映されるので、きちんと学んだ宝玉治癒師が観察すると、かなり内面が読み取られてしまうことから、自分は額玉なくて本当に良かったなあと思っているドライなタイプです。強い。 ……物語は事件をひとつ解決して終わっている訳ですが。これ続きが充分期待できる内容ですよねえ。 っていうか前述の額玉には精神状態が〜〜とか、いっそ変装して〜〜意外とバレないといった描写があった直後に皇太子さんがご登場なさって、その描写を深読みすると、もしかして皇太子さんの額玉って……? とか思っちゃうんですよ。ラノベ脳としては。 そうなると彼が紫瑶にあれこれ構いたがるのにも納得がいきますし。 ああこれ、本当に続き書かれる予定はないんですか、作者さま〜〜〜〜《o(><)o》
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No.3528
(読書)
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断罪されたい悪役令嬢は、自分の罪を盛りに盛る
2023年04月16日(Sun)
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読書記録: ■断罪されたい悪役令嬢は、自分の罪を盛りに盛る https://ncode.syosetu.com/n5804hr/
小さな子爵家の令嬢であるセルマは、学院卒業と同時に継母によって、色好みの金持ち老人のもとへ売り飛ばされ ―― もとい嫁がされることが決まっていた。逃れるには在学中に自分でまともな縁談を見つける他ない。幸いこの中央貴族高等学院では、良い成績を収めれば、たとえ身分が低くても良縁に恵まれると言われていた。そこで入学早々勉学に励み、上位の成績を維持しながら婚活にもいそしみ。そうして彼女は三年目にしてついに縁を手に入れた。セルマの家よりも高位の伯爵家の子息、ジョナスと婚約を結んだのだ。 (これで未来は安泰だわ。お相手は伯爵家のご子息だから、実家からの口出しもなし! 第二の人生は心安く過ごせるはず) そう安堵していたのだが……卒業パーティーの真っ只中で、婚約者であるはずのジョナスは、高らかに言い放った。 「セルマよ! お前との婚約は破棄させてもらう!」 その片腕に絡みついているのは、彼と同じ伯爵家の令嬢ドロシーである。入学当初からなぜかセルマに目をつけ、ちくちくと嫌がらせをしてきた彼女だったが、ついに婚約者まで奪われてしまったらしい。 ジョナスはドロシーの嘘を真に受けて、事実とは逆にセルマがドロシーにいじめを行なっていたと信じて糾弾してくる。 こんな阿呆と婚約を結んでしまった自分の愚かさも、四年間の努力が無駄になってしまったこの状況にも、卒業後に訪れるだろう未来の暗さにも嫌気が差してしまったセルマは、もう人生に疲れ果ててしまった。 いっそのこと、婚約の消滅と同時に、自分という存在も消え去ってしまいたい。 そう思った彼女は、ふと思い出した。 この世界には、滅却刑というものが存在する。死刑よりもさらに上、魔法により魂そのものまで消し飛ばし、輪廻転生すら許さぬ最上の刑罰である。 主に人間を殺害した魔族に対して適用されるものだが、人間族であっても、情状酌量の余地がない非道な罪を犯した者には執行される。 (――そうね、いいじゃない。悪役の令嬢らしく、断罪されてやろうじゃないの……。わたくしの人生、もうどうにでもなってしまいなさい……!) 完全に自棄を起こしたセルマは、二人が言い立てるさまざまな捏造の嫌がらせに対し、さらに自分で罪を盛っていく。 そうこうするうちに、周囲からは困惑の声が上がり始めて……
転生要素なし、現地主人公の読み切り短編。 「氷魔法のアイス屋さん〜」や「呪いの毛玉令嬢は〜」と同作者さんです。 なんというか、ノリと勢いのジェットコースターって感じでしたww とりあえず、婚約破棄男はただの馬鹿。寝取り女は考えなし。主役は行動力あるけど、ちょっと視野が狭い、かな。そしてヒーローは自称・日陰のぼっち男子ww いやうん、読んでるうちに彼で〆るんだろうなとは思ったんですけど、まさかそういう立場にある人で、しかも主役もそれ把握したうえでなおモブ(身分が高すぎて婚活対象外)認識してたって(苦笑) まあ割れ鍋綴蓋カップルでめでたしめでたしなのは良いことです。 ……婚約破棄男は、どうなったのかなあ……?
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No.3514
(読書)
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ヒロイン本人から「いじめ」をするよう脅迫されている悪役令嬢は、今日もしょんぼりと猫を愛でる
2023年04月09日(Sun)
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読書記録: ■ヒロイン本人から「いじめ」をするよう脅迫されている悪役令嬢は、今日もしょんぼりと猫を愛でる https://ncode.syosetu.com/n3853gh/
伯爵家の令嬢メルーシャは、今日も婚約者に怒鳴りつけられていた。理由は男爵令嬢であるルルナに対していじめを行なったからである。 ルルナに対して暴言を吐き、食事のトレイをぶちまけ、池に突き落とす……等々。 そうして婚約者はメルーシャを疎んじ、ルルナをかばって二人で立ち去ってゆく。 そんな二人を高笑いしつつ見送ったメルーシャは、すぐに学院の敷地内にある小さな神殿へと向かった。生徒達などほとんど訪れないそこで、彼女は女神像の前にひざまずく。 「私は今日、ルルナ様の制服を『臭い』などと言ってしまいました……本人の指示とはいえ、暴言には変わりありません。人を貶す言葉を口に出してしまい、申し訳ございませんでした」 懺悔を終えると、横に来ていたぶち猫がにゃーと鳴く。 学院に住み着いているこの野良猫が、今の彼女には唯一の癒やしであった。 もともと猫好きであった彼女は、この黒ぶち猫を可愛がっていた。しかしその様子を見た男爵令嬢ルルナが、おかしなことを言い出したのだ。 いわく「婚約者を譲れ」「婚約破棄の理由を作るために、悪役令嬢として自分をいじめろ」「もし失敗したら、可愛い猫ちゃんの無残な姿を拝むことになりますよ、いいんですか?」と。 彼女は本気で猫一匹などどうでもいいと思っているようだった。そして誰かに相談しようにも、たかが野良猫一匹のことを、誰もまともに取り合ってくれるとは思えなかった。 そうして仕方なく、彼女の指示通りに『いじめ』の芝居を続けているうちに、彼女はすっかり学院で孤立してしまった。こうして人目のない場所で猫を撫でながら、辛い思いを口にするのが精一杯である。 そうして迎えた卒業パーティーの夜。当日になってエスコートできないと言い出した婚約者は、案の定、男爵令嬢をパートナーとして現れた。そうしてメルーシャへの婚約破棄と、ルルナとの結婚を宣言したのだが ――
現地主人公の婚約破棄モノ。自称ヒロインは転生者っぽいですが、そのあたりはさらっとスルーされています。全6話でさくっと完結。 自称ヒロインが電波かつサイコパス系で、猫に対する残虐行為をいろいろ告げたり実行しようとしたりするので、苦手な方は要注意。なお全て未遂で終わりますので、その点はご安心を。
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No.3509
(読書)
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そんな俺は、廃太子。《 転生王子の逃避、あるいは 安寧への力業 》 他二編
2023年04月08日(Sat)
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読書記録: ■そんな俺は、廃太子。《 転生王子の逃避、あるいは 安寧への力業 》 他二編 https://ncode.syosetu.com/s0526g/
ブラック企業で酷使されてた中間管理職が、推定過労死したのち、異世界の王子(17歳)に憑依転生。 第一王子だけれども、愛のない政略結婚で産まれた側妃の子、かつ側妃がいろいろやらかしまくった結果、スペックは高いけれど環境が最悪。幼い頃からの矛盾に満ちた洗脳教育と過酷すぎる王太子教育もろもろで心身ともぼろぼろになり、生きる意思を失っていた本人と話し合った結果、大本の魂は憑依した人格の奥で眠り、暖かな夢を見続ける。憑依した方は王族、貴族としての知識・教養を受け取り、代わりにこの先を生きていくということで合意。 目を覚ましたところで、周囲は監視の目だらけの四面楚歌。生活が荒んで無能の振りをしていたこともあり、味方は誰ひとりいない。 それでも第二王子に王位を継がせるために、早世させられるのはごめんだと、なんとか平穏な飼い殺しもしくは幽閉あたりに持っていくべく、いろいろ奮闘していくお話。
憑依系異世界転生。短編といっても薄めの文庫半分ぐらいある本編と、それよりは少し短い別視点プラスアルファ×2本で、トータルすると1冊分ぐらいあります。 うーん……ちょっと辛口になるので、以下は記事を畳む&要スクロールで。
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No.3508
(読書)
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未亡人アンネの閨の手ほどき
2023年04月04日(Tue)
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読書記録: ■未亡人アンネの閨の手ほどき https://novel18.syosetu.com/n2150fy/
前世では、女手一つで子供を育てきって天寿を全うし、貧乏貴族の末娘として転生したアンネ。 借金の形として、16歳で30も年上の侯爵の後添えとなるも、9年後に侯爵は落馬で亡くなってしまい、葬儀の場で初めて前妻が残した子供達と顔を合わせる。 夫よりもはるかに年齢が近い義理の息子二人は、やはり彼女に対していい印象を持っていないらしく。貴族らしい回りくどい言い方で、「遺言の通り領地内の別荘一つと、寂れた工業地帯にある倉庫、最低限の使用人はくれてやる。それ以上はせびってくるな」と釘を差してきた。 とはいえ、変に構われても距離感が掴めないし、今後の生活が保障されているのであれば特段不満はない。そう思って穏やかに引きこもって暮らしていたアンネだったが、葬儀から一年あまりが経った頃、とんでもない用事で王都の本邸へと呼び出されることとなった。 その内容というのが、「今年15歳になる第一王子とその側近達に、閨の手ほどきをしろ」「これを断れば、グランドール侯爵家は王家に対して謀反の意ありとみなされかねない」というもので。 この世界における「閨の手ほどき」とは、要するに筆下ろしの相手となることだ。つまり年長者として年頃の青少年を、実践混じりで導く役目である。 身元が保証され、すでに喪が明けている元侯爵夫人。かつ年齢はまだ26の未亡人。王家としては適任だと判断したのだろう。 しかしアンネと前侯爵の間には、公にできない秘密が存在していた。彼はアンネと結婚した頃にはもう男として機能しない状態、いわゆる不能だったのである。 なので夫婦の営みはただの一度もなく……そして実家では貧乏故にまともな家庭教師もつけられていなかった彼女は、この世界におけるその手の知識も経験も、まったく持っていなかったのである。 その状態で、閨の指導などできるはずがない。しかし前侯爵が不能だったなどとも口にはできず、困り果てたアンネが選んだ方法は……
書籍化・コミカライズ済。完結済。ムーンライトで女性向けR18注意。 前世で子育て経験済みの現在アラサー未亡人(処女)が、男尊女卑の傾向がある国で高位貴族の子息達(前世感覚では孫世代)に閨の指導をする羽目になり、仕方なく前世知識で保健体育+体位や女性への気遣いについての座学をやってみたところ、暗喩・比喩表現を多用する貴族達にとっては、裏モノ官能小説を大声で朗読してるも同然なとんでもない内容になっていて……という、基本コメディ話です(笑) なお年齢がほぼ変わらない20代後半な年子の義理息子達(イケメン)は、多感な時期の閨指導の相手が最悪だったことと、顔や爵位目当てで群がってくる令嬢達とのあれこれなどにより、女性嫌い……というか、半ば恐怖症になっていて、アンネに対しても最初はかなり態度が悪いです。特に弟。 そして実家が貧乏すぎて貴族としての教育をほとんど受けていなかったアンネは、彼らが使う神話を引用した慣用表現的なものがまったく理解できていなくて、意思疎通が事故りまくり。 兄弟は彼女を頭が悪い女だと見なす一方で、閨指導を受けたりその噂を聞いた貴族子息などから「好みの体位は?(比喩表現)」とか「愛人になってくれ(比喩表現)」とか言われても、笑顔で斜め上の答えを返すので、もうてんやわんやww そもそも彼女が教育係に抜擢されたのは、支援している救済院で孤児達に施している教育が飛び抜けて高度で、そこを出た子供達は貴族とまでは行かずとも豪商の子レベルには読み書き計算、マナーなどの教養が高いという実績があってですね。作っている教科書の中身も実に素晴らしいし、王家としては是非囲い込みたいという意図もあったんですが。 しかしそもそもの彼女はあんまり地頭が良い訳でもなく、読み書き計算とか客観的な視点など聡明っぽく見えるものは、あくまで前世での教育や情報社会がもたらしてくれているだけ。日本人らしく、宗教にはほとんど興味が持てず、神話なんか読んでる途中で飽きるし、教会通いもサボりまくり。こちらの世界での常識はほとんどないが故に、何度注意されてもなんだかんだとやらかします(苦笑) 義理息子兄は、かなり早いうちに苦労症ポジに……ww 前侯爵については、最初の方と義理息子達に秘密を明かすあたりでだいぶ描写に温度差があって、ちょっと戸惑いました。これ最初はもうちょっと違う感じに設定してたのかも? とか思ってしまったり。
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No.3505
(読書)
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濡れ衣で国外追放された元聖女は、辺境の地で新たな幸せを守ることにしました。〜私を罪人にした他の聖女が困っているそうですが、もうどうすることもできません〜
2023年04月02日(Sun)
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読書記録: ■濡れ衣で国外追放された元聖女は、辺境の地で新たな幸せを守ることにしました。〜私を罪人にした他の聖女が困っているそうですが、もうどうすることもできません〜 https://ncode.syosetu.com/n7643hc/
読み切り短編。現地主人公で転生要素なしの、タイトル通りな追放ものなんですが……読んでみたら、導入部だけの続きなし! というタイプでした。 そういうことは最初に書いておいてほしかった……_| ̄|○
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No.3504
(読書)
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呪いの毛玉令嬢は王子様のキスを望む
2023年04月01日(Sat)
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読書記録: ■呪いの毛玉令嬢は王子様のキスを望む https://ncode.syosetu.com/n9526hj/
上質な宝石を産出することで成り立つその小国は、宝石の美しさを尊び、好んできた。いつしかその思想は宝石以外にも及び、人の容姿にも適用されていって。 ルミアスは、その整った容姿から、幼くして王城へと召し上げられた身だった。父母を早くに亡くしたので、育ててくれた王家には感謝している。王子コルビーとの婚約が決められた現在では、見た目だけで成り上がった無能の妃などと笑われぬよう、日々勉学に励み、執務をこなし、王家と国に忠心を捧げている。 そんな彼女を王子も深く愛してくれ、優しく甘やかしてくれた。執務に根を詰めるルミアスを労い、毎晩肩を抱いて部屋まで送り届けてくれる。 そういった次第でルミアスも王子を慕うようになり、王家と未来の王たる彼を支え、尽くすことに何の疑問も抱いていなかったのだが。 そんな日々は、突然終わりを迎えた。 城の庭に侵入してきた悪魔から王子をかばった彼女は、その呪いを受けて ―― 毛玉になってしまったのだ。 ずんぐりむっくりとした体に、全身を覆うもふもふの毛。手足はあり、もふもふの腕の先に生えている大きくて丸っこい爪は、意外と器用に使えるようではある。お尻にはふさふさの長い尻尾が生えていて、毛色は地毛と同じ、白銀色。 「どっ、どうしましょう! わたくし、体がおかしくなってしまいました……! コルビー様、お助けくださ――」 「うわぁっ!! 寄るな!! 気色悪いっ!!」 つい先ほどまで彼女を「宝石の君」と呼び寄り添ってくれていた王子は、そう叫んでルミアスを拒んだ。 美しいものを尊ぶこの国において、彼女の姿は到底受け入れられるものではなかったのである。国王からも、呪いの姿を晒して歩くなと命ぜられ、執務は自室にこもって続けることとなった。使用人達でさえ、書類と食事を持ってくるほかは寄り付きもしなくなる。 ルミアスの慰めは、たまたま城に迷い込んできて、その汚さから叩き出されようとしていた黒猫のみとなった。 それでも執務の傍ら、なんとか悪魔の呪いを解く方法を探したルミアスは、やがていくつかの文献を見つける。共通していたのは「愛ある口づけ」によって、変えられた姿が元に戻るという記述で。 さっそく婚約者であるコルビー王子へと事情を説明しに行ったルミアスだったが、彼の隣には鮮やかな若草色の髪と瞳をした、美しくも人ならざる雰囲気をまとった娘が寄り添っていて ――
転生要素なしの読み切り短編。 「氷魔法のアイス屋さん〜」と同作者さんです。 イソップとかアンデルセンとか、そういった雰囲気を感じるお話でした。 美しいからと城に召し上げ、美しくなくなったからと婚約破棄するだけならまだしも、暴力ふるって謝りもしないわ、助けてくれた礼も言わないわ、あげくほぼほぼ軟禁状態で執務はやらせる飼い殺しってのがもうね。むしろ国王も王子もその他大勢も、執務してる描写がまったくないので、結末はまあ自業自得というか。むしろルミアスがいたからこそ、これまでこの国保ってたんじゃね? というレベルですし。 それにしても、黒猫の正体は予定調和的に予測がつきましたが、「人ならざる雰囲気を纏う美少女」の正体が、まさかそうくるとはww これはまったく予測できなかったww ヒデエww<褒め言葉 ……っていうかつまり、本っ当に一言も喋らず、ただただ神秘的な美しさがあるというだけで次期王妃を選んだとか、この国の王族は、本当に『王族』の意味が判ってなかったんだなあという、因果応報な寓話だったのでした。
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No.3503
(読書)
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プロフィール |
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
最近は小物作り(主にタティングレース)などにも没頭しています。
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