元暗殺者、転生して貴族の令嬢になりました。
2023年09月09日(Sat)
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読書記録: ■元暗殺者、転生して貴族の令嬢になりました。 https://ncode.syosetu.com/n6845hg/
スラムで生まれ育ち番号で呼ばれ、生にも死にもさほど興味がないまま、漫然と数十年間暗殺者を続けていた存在。最後に他人を命がけで守る騎士に相打ちで倒された『それ』は、よく似た別の世界へと公爵令嬢として転生した。かつては殺しのために潜入などもやっていたので、「普通の令嬢になりすます」を当面の目標と定めて生きようとするものの、根本的な価値観が相容れないため、どうにも周囲とうまくいかない。 使用人達は、襲ってきた野良犬を躊躇なくナイフで刺す子供を恐れ遠巻きにするし、優しいだけが取り柄のお花畑な母親は、庭に迷い込んできた孤児の少女をただ面倒見るだけならまだしも、正式な養女としてしまう。おかげでつけあがった元平民の義妹と、それを甘やかす母親のためにいろいろと面倒事が起きるが、巻き込まれる前にさていつ出奔しようかと計画を練っていたところで、義妹が素行の良くない第二王子の婚約者となる。しかし勢力争いその他の巻き添えになるのはごめんだと、家出を実行に移したそのタイミングで、第一王子が接触してきて……
異世界から異世界への転生もの。書籍化・コミカライズ済。本編完結済。 なんというか、主役も第一王子も、乙ゲー世界の外側の冷静な人たちという感じでした。 なお最後のSS2本は、内容が書籍に準じているようで、WEB版本編には登場していないキャラが普通に出てきています。 WEB版ではほぼ空気だった父公爵が、けっこう食わせ者だったと判明するのは面白いんですけどね。 ……しかし義娘があれだけ問題を起こしたその同じ家に、別の王子ととはいえ王家がまたも婚約を持ち込むのは……いや逆にありなのか? 妹が駄目だったから姉をというのは、家重視の政略結婚的には普通なのか、も? それよりも、妹があれなことになってるうえに血の繋がりがない義妹である以上、セレナ(主役)は唯一の実子であり跡取りなのだから、嫁に出すことはできない=この婚姻はありえないんじゃないかと思うんですが。 複数子供を作って、一人を養子に出すという形で公爵家を存続させる形にするつもりなのかなあ……
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No.3679
(読書)
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追放悪役令嬢の旦那様 1巻
2023年08月30日(Wed)
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読書記録:
個人的に、この作者さんの作品で一番好きなお話。なろうから書籍化1冊目。6冊で完結……かと思いきや、今度7巻が出るらしいです。 内容に関しては、WEB版を読んだ時に書いているので省略。 1巻にはWEBでの第一部終盤、ラナが前世についてフランにカミングアウトして、これから改めてよろしくとなる「悪役令嬢」まで収録されていました。ラストの「 side アルセジオス」は入っていませんが。 ……うーん、加筆修正がかなりあるのは嬉しいものの、ちょっと文章を整えすぎて、WEB版のノリと勢いが減っちゃった印象がしなくもないような? 特にユーフランのチャラさが、控えめになってる感じがするんですよねえ。あの独特のノリが良かったのに。同じ場面を長くかけて描いているせいで、「え、俺死ぬの」の出現度合いが減っちゃってるような気がですね。
場面の加筆としては、WEB版で途中からいきなり出てきたトラ達との出会いとか、エラーナの畑作りとか、主に二人のワクワクドキドキ新生活★ まわりが多かったかと。 あ、トラとの出会い関連が入ったことにより、密猟者との立ち回りというフランの見せ場が、前倒しで入っていました。WEB版では唐突感のあった竜の爪に関しても、ちらりとだけ匂わされています。 というか、ここのフランはめっさ格好良かった。ちょっとWEB版とはキャラ違う感じもするけど、これはこれでギャップ萌えvv
久々に気になった貨幣価値は、
銅貨=100円 銀貨=1万円 金貨=100万円
といったところでしょうか。 一番少額の貨幣が銅貨で、髪飾り(シュシュ)が最初、銅貨5枚(推定500円)の値付け。以降、100枚ごとに銀貨 → 金貨と繰り上がっていくから、こんな感覚で良いはずですよね? 金貨5枚(推定500万円)で、ボロ小屋が小さい家に改築できるという話ですし。 ……その場の流れで軽く頼んだ小型冷蔵庫に、金貨10枚=1千万円請求されたクーロウさん、さすがに可哀想かも(笑)
あとはこれ、個人的には非常に切実なのですが……WEB版と書籍版で、国の配置が違う〜〜・゜・(ノД`)・゜・ 私は文章を読みながら地図や間取りを脳内に描いていくタイプなので、WEB版で想像していた地図とごっちゃになって混乱しております。 一縷の望みでコミカライズ版の試し読みを確認したら、ちょうど地図が描かれているコマが見つかったものの……それはそれで何故か書籍版の配置を180度回転させてるし_| ̄|○ノシ<単に地図が逆に置いてある訳ではなく、脇の吹き出し説明も「南に〜」が「北に〜」になり、「北西に〜」が「南東に〜」になっている 新居の室内間取り描写も……これはWEB版とおおむね同じ記述だったんですが、やっぱり脳内図面に起こせない……え、これ私の読解力が足りないの?? ちょっと切実に、書籍版の地図と間取り図が欲しかとです〜〜( T _ T )
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No.3675
(読書)
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リスになってしまった婚約者が、毛嫌いしていたはずの私に助けを求めてきました。
2023年08月29日(Tue)
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読書記録: ■リスになってしまった婚約者が、毛嫌いしていたはずの私に助けを求めてきました。 https://ncode.syosetu.com/n6001ic/
薬学の名門、パーシバル伯爵家の長女アメリアは、婚約者から酷く嫌われていた。 医者の家系であるセスティナ公爵家の長男であるセドリックは、将来王宮医になることが約束されている。つまりは親同士が決めた政略結婚という訳だ。 しかしアメリアは父が浮気してできた庶子であり、母親が死んでパーシバル家に引き取られこそしたものの、まともな扱いはしてもらえていなかった。住む場所は庭に建てられた粗末な離れで、許された食事は夜の一食のみ。義母からは雑用を押し付けられ、弟妹達には何かと嫌がらせをされる。それだけではなく薬学の研究成果まで次々と横取りされてしまった。そして父親といえば、アメリアをまるでいない者のように扱い、その母親のことを「少し優しくしてやったら勝手にのぼせ上がった」などと口にするの。 そうして、そんな家族らにあることないこと吹き込まれたセドリックは、アメリアを高飛車で我儘で人嫌いで、社交もしなければ洒落っ気のひとつもなく、婚約者である彼のことも馬鹿にしている、どうしようもない女だと信じ込んでいたのだ。 アメリアは特に、それを訂正しようとは思わなかった。継母や妹弟から意地悪されながら暮らすよりも、離れで暮らしていた方が気楽でいいし、どうせ優秀な次代を生むためにと決められた婚約だ。品種改良のようなものなのだから、勤めさえ果たせばそれでいいだろう。 そう思いながら数年が過ぎ、アメリアが十六歳になった今でも、結婚の具体的な話は全く進んでいない。 そんなある日の晩のこと、アメリアの自室を訪れる珍客があった。 それは小さな可愛らしい野リス。何やら必死の形相でキューキューと鳴き、しきりに前足を動かして、なにやらゼスチャーをしている。 「お腹がすいているの? ええと……確かどこかにひまわりの種があったような気がするのだけれど……」 「キューッ!」 リスは意志が通じないことに焦れて、アメリアの机に飛び乗った。そうして並べてあった本の背表紙を指さし始める。 「C、E、D、R、I、C? セドリック? セドリック様? えっ、セドリック様なんですか?」 試しに古代魔術を参考にした解毒薬を舐めさせてみると、リスはセドリックの声でしゃべりだして……
家族に酷い扱いを受けている天才少女(マイペース淡々系)と、事実を知って反省し、反動でいろいろ爆発させた元俺様系のラブコメディ。 もともと第一部で完結していたものが、好評につき続編を書かれたそうです。現在二部目まで完結済。 9月に書籍版刊行予定だそうです。 んー……俺様の方はまあ、情報を操作されていた事による被害者と言えなくもないですからね……素直に反省して、行動を改められるのは評価できるということで。 元家族の方は……うん、これ完全に自業自得。というかむしろこれだけ? という感じでザマアがぬるく感じてしまいました。まあ、姉の研究成果を横取りできなくなった弟妹は、今後ちゃんとやっていけるのか謎ですし、公爵家を敵に回した伯爵家が、貴族社会でどうなっていくのかは想像に難くないですが。 第二部の方は、ちょっと雰囲気が変わります。ラブコメ要素も強くなっていくのですが、王位継承に関わる陰謀とかも絡まってきます。 ケイ第一王子が、本当にすごい人で……正直途中、アメリアちゃんこっちに乗り換えない? と、かなり本気で思っちゃいました。 思っちゃっただけに……思っちゃっただけにぃぃぃいいい・゜・(ノД`)・゜・
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No.3674
(読書)
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婚約破棄された悪役令嬢が辺境モブ貴族の俺の家に嫁いできたのだが、めちゃくちゃできる良い嫁なんだが?
2023年08月27日(Sun)
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読書記録: ■婚約破棄された悪役令嬢が辺境モブ貴族の俺の家に嫁いできたのだが、めちゃくちゃできる良い嫁なんだが? 〜105 https://kakuyomu.jp/works/16817330654777423081
異世界にモブ転生した元日本人青年(記憶はおぼろで知識のみ)。 隣国と魔物が攻めて来まくる辺境の伯爵家しかも三男。家督を継げるでもなし、将来は冒険者にでもなろうと高をくくっていたところ、15の年に父と兄二人が相次いで戦死。家を継ぐことに。 さらには慣れない領地経営で頭を抱えているところへ、押し付けられた縁談相手が、訳アリ令嬢。 前世でプレイした乙ゲーで悪役令嬢であった彼女は、追放された辺境で悪魔と契約。王都のヒロイン達へ復讐を果たそうとし、そのまま破滅する。そしてこの領地はその際のとばっちりで壊滅してしまうのだ。 ああもう面倒くさい。いっそどこかで死んでもらうのが手っ取り早いかと思いつつ迎えた令嬢だったが、そんな彼女もまた、乙ゲー世界のご都合主義に振り回された被害者とも思えてきて……
乙ゲーモブキャラ転生で、悪役令嬢救済……からの、途中からなんか予想外な方向に二転三転する感じで、どういったものか(苦笑) かなり重要そうな情報が語られ始めたところで、二ヶ月以上更新が止まってます(´・ω・`) とにかく脳筋。すべてが「ブレイブ家」だからで片付けられてしまう、戦闘特化な家で英才教育を受けた、一見普通に見えて実は狂犬な主役と、元々は第一王子の婚約者ということでめっちゃ努力したハイスペック令嬢が、なんだかんだでお互いを認め受け入れ初々しいラブコメを繰り広げているその周りでは、いろいろ権謀術策ドロドロ渦巻いているのを、二人して力技で破壊していってます。 36話あたりで、推定転生者のヒロイン枠が、ただの脳みそお花畑ではなく、なにやら思惑と信念を持って動いていると判明したあたりから特に面白くなってきます。 さらにザマア……というか、第一王子が一度アレなことになってから一皮むけて(物理)、別の意味で面白くなってきたりww 本来なら、隣国や魔物から国を守る辺境伯という一目置かれるはずな家系の主役が、辺境の猿と呼ばれ、王都の貴族から差別されまくっているのも、後にちゃんと理由がでてきます。 乙ゲーという歪(いびつ)で狂った世界を成立させるために、舞台の外で皺寄せを食っていた者達のあれこれという感じで、かなりエグい内容も多く。 特に主役は、記憶を取り戻した理由が3歳で魔物退治中にオークに殴り殺されかけたからという、めっちゃ過酷な人生を生きてます。最初は普通の少年っぽいですが、じょじょに倫理観とか戦闘能力とかいろいろぶっ壊れていることが判明していくので、要注意。 ムカついた敵をオーバーキル気味にヤッちゃうのはまだともかくとして、ほぼ売り言葉に買い言葉で「命をかけて決闘を申し込む!」とやらかした学園編での同級生(※攻略対象者)を、「決闘は決闘なので」とさっくりヤッちゃったりとかですね。 自分が狂っていることに自覚と諦念を持ちつつも、認め合える強敵との戦いには心が躍るバトルジャンキーの面もあるしで、ほんとに読む人を選びそうです。 私は楽しく一気に読んじゃったんですけどね(笑)
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No.3672
(読書)
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もふもふとむくむくと異世界漂流生活
2023年08月20日(Sun)
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読書記録: ■もふもふとむくむくと異世界漂流生活 〜1525過ぎる日々と旅立ちの予感 https://ncode.syosetu.com/n2245fj/
書籍化・コミカライズ済、連載中。 超絶長いです。コミカライズ始まってしばらくしてから読み(聴き)始めて、最新話まで追いつくのに5ヶ月ぐらいかかりましたよ。現状、整形済みテキストファイルでも8MB超えてます<通常2〜300KBで文庫1冊分
内容としては、愛猫と愛犬と一緒に交通事故にあって、そのまま神さま転生。 神さまいわく、マナ不足で滅亡の危機にあった世界が、彼がやってきたことにより救われたので、あとはもう何もしなくて良い。自由に好きに生きてくれとのことで、肉体は元の世界を参考にこちらの世界向けに再構成。柴犬だったマックスはヘルハウンドの亜種に、長毛雑種三毛だったニニはリンクスという魔物のやはり亜種になっていて、これがもうトラやライオンどころか、小さめのアジア象ぐらいあるんじゃなかろうという大きさ<普通に立った状態で、180cmオーバーの主役と頭の位置が同じかむしろ高いぐらい
でも外見や性格は元のままかつ、主役にテイムされた状態になったことで、大幅に知能UP。 念話で言葉も通じるようになっていて、ご主人大好き! これからは私達が養いますね! といった具合。 その後もどんどん魔獣やモンスターをテイムしていく訳ですが、基本的にみな食料調達など自分の面倒は自分で見られるし、モンスターは身体のサイズをある程度変えられるため、何匹テイムしても普段は小さくなっていてもらえば、スペースに困ることもなし。 そしてみんな狩り大好きで、幻の高級肉になる獲物とか、超貴重な素材をガンガン獲ってきてくれるし、浄化と収納持ちのスライムのおかげで、衛生面でも経済面でも全く困らず破綻しない。
とまあ要するに、犬好き猫好き、動物好きの夢を具現化したお話です(笑) 主役は基本的に平穏を愛するごく普通の青年で、仲間たちと一緒にのんびり世界を見て回れたら良いなあと思っているタイプ。 なのに何故か行く先々で、トラブルを引き寄せる厄介体質ww しかし料理好きな為か実直でお人好しなためか、チュートリアルとしてしばらくは面倒見てあげるよと、リス型になって同行していた創造主さまを皮切りに、世界を密かに支えている戦神の化身(壮年の筋肉男)とか、調停の神の化身(色違いの以下同文)とかをどんどん籠絡していき、さらには賢者の精霊ケンタウロス(男)までパーティーに入るわ、期間限定で助力に来た神様仲間連中(老若男女混成)まで根こそぎ鷲掴みにして、もはや人間の仲間のほうが少ないよww という状態。 あ、この世界の神様たちは、いわゆる全知全能系ではなく、ギリシャ神話や日本神話のそれのように、すごく人間臭くて好き嫌いがはっきりしていて、ポカもやるし強引だしできないことも多いタイプです。
そんな彼らに押し付けられた収納の中身は、既に国家予算を超えているレベル。途中からもう買い物時にまったく値段を確認しなくなっています。むしろ塩漬けにしてるといろいろ経済とかまずいだろうからと、なんとかして他人に寄付という名の押しつけをしようとしているような、とにかく鬱展開のほとんどないお話です。 ……まあ、たまにトリケラトプスに突っ込まれて死にかけたり、危険な地下迷宮のセーフティーゾーンで何故か地面が崩落、地下水路に落ちて仲間からはぐれて危機一髪なんてことになってますが(苦笑)
要注意点としては、文章? 文体? に慣れるのにしばらくかかりました。なんというか、毎日のルーティーンを省略せずに、ほぼ毎回書かれてるんですよね。慣れてくると、微妙ーーーに少しずつ変化してきているのが判って、「お、今日はここが違う」とか楽しめるようになるんですが。 あと「分からないことは全部まとめてぶん投げておいた」とか「これって間違ってないよな?」といった言い回しが頻繁に出てくるんですけど、水戸黄門の印籠みたいに狙ってやっているのだと理解するまで、ちょっとうっとおしく感じちゃいました^^;;ゞ そして話の進むスピードがめちゃめちゃ遅いです(笑) なにしろ51話で決めた目的地にようやっとたどり着いたのが、840話ですからね。予定は未定で迷走しまくり。ものすごーーーく前にちょろっと言及されていた伏線が拾われるのに、平気で数百話あきます。っていうか658話末尾で語られていた「この時の理由を深く考えなかった事を、後になって俺達は死ぬほど後悔する」という伏線が、1525話現在まだ拾われてないと思うんですけど、作者様覚えていらっしゃるのかな……(苦笑)
個人的には、筋肉質系おっさん(外見年齢30〜60代ぐらい)多めで、女性キャラとも安易にどうこうならないのが好ポイント。 実年齢いくつ? っていうおっさん連中が、子供みたいにわちゃわちゃしているのが楽しいです。女性キャラも不自然ではない程度に登場しますしね。 正直、ベリーが妙齢の美女になったりとかしてたら萎えたと思う……女性キャラの中では、バイゼンの発明王さんが好きかなあ。主役が主夫になって、裏でその発明を支えてあげられたら楽しそうとか思いますが……なんか主役の身体、寿命がアレなことになってる疑惑があるし、恋愛方面は今後も出てこないかもですねえ。
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No.3666
(読書)
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捨てられ聖女の異世界ごはん旅 隠れスキルでキャンピングカーを召喚しました 5巻
2023年08月19日(Sat)
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読書記録:
WEBから書籍化、第5巻。 今回からは完全書き下ろしです。表紙やあらすじを見たら海が舞台とのことだったので、これまでに削られてしまっていた潮溜まりでの素潜りエピソードが入るのかなあと予想していたら、それも全くありませんでした。 ……っていうか、ラストにまだページ残ってると思ったら、同作者さんの別作品の試し読みが20ページちょい入ってました。 WEBでも読めるんだろう別シリーズの試し読み入れるぐらいなら、描き下ろしSSか、ピクシブで公開しているミニSS群でも良いし、なんならページ自体を減らして価格を下げて欲しかったと思うのは贅沢な話なのか(´・ω・`)
内容的には、王都でのあれこれが一段落ついて、拠点の港町へ戻ってきた時点から。なにやら海に異変が起きていて、このまま放置していては港町の存続どころか国そのものの物流や経済すら怪しくなってくるので、ひとまず調査をというギルドからの指名依頼。さっそく海辺へ行ってみると、以前の海の見回りで助けた、神の使いと呼ばれるシャチがいて……というところからの、ダンジョン化した海底神殿での冒険です。 相変わらず、食い倒れ万歳なところはお約束★ ただフィールドの特殊性もあってか、今回はちょっと皆さんおとなしめだったかな? ごまみそは大活躍してましたが。 海の女神様(挿絵有)がめっちゃ可愛かったのと、なんかセノンさんがどんどんリンちゃんに優しくなってきている感じなのが印象に残りました。 ヴィルさん、いつまでも「食いしん坊仲間」とか言われてると、そこの肉食エルフに持っていかれちゃうぞ……ww あ、聖女サイドに関しては全く出てきてませんでした。そういう意味では4巻目と打って変わって、ほとんどお話進まなかったです。
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No.3665
(読書)
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この度、コワモテ将軍の教育係(妻)を拝命いたしました
2023年08月15日(Tue)
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読書記録: ■この度、コワモテ将軍の教育係(妻)を拝命いたしました https://novel18.syosetu.com/n0789fp/
戦争を終結に導き、また国王暗殺を防いだ英雄として、平民の一軍人から伯爵へと任じられたディオン・バルバストル中将。 まだ28歳という若さで出世の階段を駆け上がった彼を、しかし貴族社会の者達はみな見下しあざ笑うばかりであった。 「まぁ、ごらんになって。まるで草食動物の群れに入り込んだ凶悪な獣のよう」 「爵位を得たというだけで、我らと同列だと勘違いしているのではないか?」 煌びやかでスマートであることが美徳とされている彼らは、戦場上がりの勇ましくもマナーに疎い彼をそう評し、国王主催の舞踏会でも遠巻きにしている。 マニフィカ子爵家の三女レティシアは、そんな様子を見てモヤモヤとしたやるせなさに苛まれていた。 子爵家の領地は戦場から近い場所にあり、争いはけして他人事ではなかった。兄や叔父など、身近な人達も戦に参加させられていたのだ。だからこそこの国の民や国王を守るために戦い、平和をもたらしてくれた人物を、立ち居振る舞いが粗野だからという理由で蔑んだりはしたくなかった。 そうして水が引くように人々が退いていく中で、一人避けずに立っていた彼女へと、ディオン将軍が近づいてきた。 大柄な体躯に、猛禽を思わせる鋭い目、頬に傷のある強面の偉丈夫に見下されると、さすがに身がすくんでしまう。 「すまないが、俺と踊ってくれないか?」 「……はい、よろこんでお受けいたします。閣下」 噂を鵜呑みにする気はないが、それでも初対面の人物には警戒するし、正直恐ろしくも思う。しかしここで誘いを断れば、格下の子爵家が格上の伯爵をないがしろにしたことになるし、またディオンのほうへも「子爵令嬢にすら馬鹿にされた男」という悪評が立ってしまう。 そうして踊り始めた二人だったが、ディオンのダンスはとても上手いとは言えなかった。踊りながら言葉をかわしてみると、どうやら国王直々にダンスをせよと命じられたらしい。 爵位を与えられたばかりの彼が、早く貴族社会に馴染めるようにとの配慮なのだろう。しかしそれは彼にとって、迷惑以外の何物でもなかったようだ。 それでも自分のような男と踊るのは嫌だろうと、精一杯レティシアを気遣おうとするディオンへと、彼女は微笑みかけた。少しでも緊張をほぐせるようにと、そう思ったのだ。 しかしそれは、逆効果だったらしい。動揺して真っ赤になった彼はついにステップを間違え、その巨体でレティシアの足を思い切り踏んでしまったのだ。 幸い骨に異常はなかったが、早々に舞踏会を辞することとなった彼女に、翌日、予想外の知らせが2つ届いた。 ひとつはディオン将軍からの、まるで軍用通信のような用件のみかつ悪筆な手紙と、お詫びの品と思しき鹿一頭。 そしてもうひとつは国王陛下からの、至急宮廷に来るようにとのお達しで ――
美女と野獣的な、王命による結婚から始まる溺愛系。ムーンライト掲載でR18注意。 書籍化、コミカライズ済、ダイジェスト化なしで完結済。 主役は、戦争のせいでちょっと行き遅れ気味になってしまった、21歳の落ち着きも常識も判断力もそれなりに備えた女性。閨事に関しても、書物や既婚友人との会話からある程度の知識は得ているものの、あくまで耳年増かつフィクションに憧れるレベル。 一方で平民上がりの強面将軍28歳は、初夜の時点で童貞だと判明。 国王夫妻より、彼を立派な貴族の紳士に教育せよと命じられていた主役は、己の身の安全を確保するためにも、夜の教育までする羽目になって……という流れ。R18がかなりお仕事してるので要注意。 ディオン将軍はしょっぱなでレティシアに一目惚れしており、それをてらいもなくぺろっと口にする上に、レティシアを女神と崇め奉る愚直っぷりなので、両者のすれ違い的な鬱展開はほとんどないです。 それに彼はけして地頭が悪い訳でなく、軍人としてはすごく優秀だし適材適所という言葉も知っているし、己が隣国への抑止力として国に囲い込まれるための叙爵だということもちゃんと理解しています。 ただ、徹底的に貴族としての生活が性に合わないだけなんですよね……そんな彼を、レティシアが理解し歩み寄って、無理に型にはめるのではなく落とし所を見つけていくあたりが良かったです。
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No.3662
(読書)
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婚約者が高貴なご令嬢と愛し合ってるようなので、私は身を引きます。…どうして困っているんですか?
2023年08月01日(Tue)
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読書記録: ■婚約者が高貴なご令嬢と愛し合ってるようなので、私は身を引きます。…どうして困っているんですか? https://kakuyomu.jp/works/16817330650698047830
タイトルそのままな読み切り短編。 なんというかもう、「そうなるわなーーww」という、至極真っ当な流れですべてが終わります(笑) 婚約破棄の元となった真実の愛(笑)のお相手令嬢が、わりと面白いキャラ付けでした。そして男ってどうしてああもサプライズをやりたがるのかと小一時間。 的外れで空回るサプライズって、心底迷惑極まりないですよね……まあ主人公は、楽観的すぎて現実見えてない馬鹿と結婚せずに済んで幸いだったということで★
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No.3647
(読書)
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奪われ聖女と呪われ騎士団の聖域引き篭もりスローライフ
2023年07月30日(Sun)
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読書記録: ■奪われ聖女と呪われ騎士団の聖域引き篭もりスローライフ 〜第2章−1 https://kakuyomu.jp/works/1177354054886593212
召喚聖女が利用され、後輩の地元民聖女に婚約者と功績を奪われた挙げ句、濡れ衣着せられて国から飼い殺しされそうになった所を、なんとか逃走。聖女だけが入れるという“聖域”へ逃げ込んだら、そこにはかつて呪いによって魔物に変えられた騎士達が暮らしていて……というところから始まる、呪いが解けたらタイプいろいろなイケメン達とののんびり森暮らし。 そして彼らが森の中で楽しくいろいろやっている頃、森の外では彼女を陥れた偽聖女と、それにたぶらかされて婚約破棄してきた第二王子の立場がいろいろ怪しくなって……という、国に利用される系拉致召喚・婚約破棄・追放(?)・もふもふ・呪いを解いたら美形揃いで逆ハーレム状態からの、目指せスローライフのちザマアという、なかなか詰め込まれたお話でした。 ってかこれ、作中時間が1〜2週間ぐらいしかないんじゃ……(笑)
書籍化・コミカライズ済。 コミカライズの冒頭読んだら、続きが気になったので原作探しちゃいました。そちらは第一章でいったん完結していたようですが、現在第二章の連載が始まっています。 ↑で逆ハーと書きましたが、実際には仲間としてみんなでわちゃわちゃしている感じ。団長さんとは、まだ友情以上恋愛未満ってところですかねえ。お互い意識はしているけれど……というあたりです。 女子高生(未成年)時に召喚されて、丸三年使われてきた聖女ことコハネちゃんは、元の世界に戻ることができない中でも一生懸命頑張って、「私は正直この国が嫌いです」ときっぱり言っちゃいながらも、それでも無辜の民のためにできることはやっちゃう、平和ボケでお人好しな、典型的日本人な感じ。 でも腐らず曲がらず悲嘆せず、時おりどうしても抱いてしまう負の感情にも飲み込まれることなく、まっとうにまっすぐに生きているところがすごいと思います。 普通、濡れ衣着せられてたった1人必死に逃げている真っ只中で、出会った魔物をちゃんと観察して「あ、言葉通じてる?」「態度が紳士的!」とか、冷静に見抜いたりできないですよ。 それができるあたり、コハルちゃんは本当の意味で聖女だったんじゃないかなあと。 なお聖女(笑)の方は、自分は幸せになれるのが当たり前と信じてる、言葉通じない系のかなり痛いタイプのキャラです。苦手な方は要注意。 そして最初にコハルちゃんの逃亡に力を貸してくれたセインさんの正体が、今ひとつぼやかされたままなんですが……これは固有魔法による分体とかドッベルゲンガー的なものなんですかね。 そう思って最初から思い返してみると、王太子は最初の最初からちゃんと仕事してたんだなあと、ちょっとは王族を見直しました。第二王子も、最後の方はそれなりに改心めいたことをしていましたし。 とはいえ、異世界召喚は拉致なんですけどね! このまま慣例として聖女召喚を今後も続けていったら、この国はそのうち滅びるんじゃないかと思いました。 ……むしろ初回で致命的なことになっていたのに、何故に続けた……ああそうか、真相が一部で握りつぶされてたからか(遠い目) 絶望の果てに失われた生命とその苦しみを思うと、なんか良い感じにまとまっているのは複雑な気もするのですが……でも初代聖女は紛れもなく被害者で、救われたいと願って行動するのは当たり前なんだよなあ。 そういう意味で、なんだかんだ悲しみもがきつつも、からっと前を向いて現実的に幸せを目指していけるコハネちゃんが、騎士団員にとってはにとってはいろいろな意味で本当に救いだったんだなあとしみじみ実感する次第でした。
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No.3645
(読書)
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神の庭付き楠木邸
2023年07月28日(Fri)
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読書記録: ■神の庭付き楠木邸 〜157 夜も働く陰陽師 https://ncode.syosetu.com/n3290gx/
幼い頃から温泉宿の仕事に従事し、嫁は愚か恋人もいない次男坊である楠木湊、二十四歳。 とある田舎の山間に建つ家に、管理人として一人暮らしすることになったのは、そんな青年であった。 建設会社社長だった独身の親戚が定年後に住むため、建材、釘一本に至るまで厳選し、こだわりにこだわり抜いて建てた、こぶりながらも立派な日本家屋。しかしその人物は家に住み始めて一ヶ月と経たぬうちに急逝。そのまま売りに出されたものの、皆一様に内見しただけで断って、はや二年。少しばかりいわくつきの物件である。 人が住まねば、家は荒れる。この立派な家をこのまま放置して朽ちさせるのはあまりに忍びないと、そういった次第で買い手がつくまでの間、湊がその管理を任されたのである。 いい機会だから一度くらいは実家を出るべきだろうという理由もあったが、別に家族仲は悪くない。決してこれ幸いと厄介払いされたわけではなかった。 そうして声の届く距離にはご近所さんもない、ぽつんとした一軒家に住むこととなった湊だが、初日からいろいろと不思議なことが連続した。 まず、家の周囲に黒いもやが見えた。すぐに消えたが。中に入ろうとドアノブを掴んだ瞬間、静電気のような衝撃が走った。一回だけだったが。 極めつけには、書いた字が消える。湊はスマホを持っておらず、基本的に手書きでメモを取るのが癖になっている。それなのに冷蔵庫に貼った付箋も、ポケットに入れた買い物メモも、気がつくと字が薄れて消えている。これには非常に困った。 その理由を教えてくれたのは、ある日いきなり庭に現れた、巨大な白い狼。当人いわく、隣の山の神さまで ――
書籍化・コミカライズ済、ダイジェスト化なし。連載中。 なにげなく書いた文字に祓いの能力を無自覚で込め、さながら無差別テロのごとく周囲の悪霊を爆散させまくっていた一青年が、引っ越し先の隣神(りんじん)との出会いをきっかけに、その眷属や、通りすがりに悪霊が吹っ飛ぶさまを目撃した陰陽師やら、たまたま救っちゃった瑞獣やら、興味を持って突撃してくるはた迷惑な神さま(バトルジャンキーとか)と、ほのぼのだったり物騒だったり、客観的には非日常的な、でも本人達にとっては基本的に日常な暮らしを続けてゆくお話。 なおこのお話における陰陽師は、国家公務員ですww 資格を取れ(ら)なかった在野の能力者達は、退魔師と呼称されており、両者の間にはいろいろ確執があるようです。 ……が、山の神やら四瑞獣(霊亀・応龍・鳳凰・麒麟)などなどから加護を与えられている湊は、基本的に良縁に恵まれ悪縁はとことん避けていくため、そういった俗世の揉め事とは一切無縁に過ごしています。 なんというか、感性が独特なんですよね。座敷わらしのいる温泉旅館で育ち、祖父も妖怪を見る目を持っていたため家族からの理解があり、悪霊を祓う能力を持ちながら、霊障はまったく受けないというその生い立ちもあるんでしょうが。とにかく動じない。そして個人的な欲が薄い。 神域と化した御庭で神や瑞獣達となんの違和感もなく過ごしていられるあたり、なんというか世捨て人……というより、仙人っぽい印象があるんですよね。浮世離れしていて、人間ではあるのだけれど、半分向こう側に踏み入れてしまっているというか。 なにしろ山神さまをして、日々の生活全てが修行になってると言わしめる状態ですしね……まあ本人も、人間を止めたくはないなとは思ってるんですが、読者目線で見ると今さら感がですね(苦笑) 特に第1章あたりは、その印象が強いです。 2章あたりから少し雰囲気が変わってきて、おせっかいな神さまや押し付けがましい神さまが増えてくる感じ。別に本人が望んでもいないのに一方的に力を与えて、それでいて使いこなせと試練を押し付けてくるあたり、さすが神さま。理不尽。 それでも「神さまってそういうものだし」と受け入れて、普通にもてなしたり手土産を持っていったりと、律儀なお付き合いを続ける湊は、やっぱり常人とはちょっと異なる感じ。 むしろ山神さんのほうが、なんだかんだ酷使し過ぎだからって休養を促すあたり、本当に山神さん、良い神さまや…… なお、元建設業界にいた身としては、5章入ったあたりで「いや定職もない二十代が個人で山の整備とか、経済的に大丈夫なのか(汗)」と思ってたんですが。なんか本人の知らないところでいろいろお金が溜まってそう&作ってるものがとんでもない値で売れちゃいそうという気配がちらりほらり。 せっかくの希少素材、1回で使い切っちゃうのはもったいないですけど、結果的に見る人が見たらそれだけで橋代ぐらい賄えちゃいそうな代物が……ww そして播磨さんが好きです(きっぱり) 礼儀正しく生真面目なところも、それでいて順応性が高いところも、一見頭脳派に見えて実際知性的なんだけど、同時にストレス発散を兼ねて悪霊殴る蹴るで除霊しちゃうところも、常に努力を怠らないところも、全てがツボだーーー! 細身でブランドスーツにメガネの陰陽師とか、最高かよ!!
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No.3641
(読書)
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プロフィール |
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
最近は小物作り(主にタティングレース)などにも没頭しています。
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