よしなしことを、日々徒然に……
※ 2017年以前の記事は こちら になります ※



 悪役令嬢様と用務員さん
2018年02月18日(Sun) 
本日の初読図書:
■悪役令嬢様と用務員さん
 https://ncode.syosetu.com/s9720d/

悪役令嬢が婚約破棄される場面を眺めていた、窓掃除中の用務員さんのお話。
あと令嬢サイドと後日談の短編3本からなっています。むしろ令嬢サイドのほうがインパクトあってww
No.171 (読書)


 異世界で、看板娘を募集したら・・・。
2018年02月17日(Sat) 
本日の初読図書:
■異世界で、看板娘を募集したら・・・。
 https://ncode.syosetu.com/n6919dz/

■オッサン専用店
 https://ncode.syosetu.com/s0901d/

10歳を全力で束縛しようとする〜の作者さんの短編二本。
……ってか、この作者さんの作品、他にもけっこう読んでたわ(苦笑)


あ、それと☆1魔法使い〜の最新話で、主役のあまりにも度を超えたネガティブ思考と言うか、俺なんかどうせ〜〜的考え方に、実は原因があると判明してちょっとすっきりしました。
No.167 (読書)


 シナリオ通りに退場したのに、今さら何の御用ですか?
2018年02月15日(Thr) 
本日の初読図書:
■シナリオ通りに退場したのに、今さら何の御用ですか? 〜約束の二年後
 https://ncode.syosetu.com/n6340cu/

子供の頃に前世の記憶を取り戻して、自分が乙ゲーの悪役令嬢だったことに気がついて絶望。どうせ実家から絶縁され追放になって無駄になるからと、貴族としての礼儀作法や家族との関わりも全てあきらめきり、粛々と婚約破棄を受け入れた公爵令嬢。
しかし周囲は、そんな無気力な未来の王妃と、婚約者以外にうつつを抜かし身近な者の声しか聞こうとしない王子の目を覚まさせ、それぞれの成長を促すために、あえて事態を見守っていたのだと教えられ……

悪役令嬢モノですが、ザマアはほとんどありません。
貴族としての義務を果たしていなかった己の至らなさを自覚した主役と、あれが将来この国統治するの? この国終わったなと周囲から冷たい目で見られるようになった攻略対象者達が、改めて己を見つめ直しつついろいろ努力するお話です。あ、主役と王子様はより戻しません。念のため。
連載中ですが、一応47話でいったんエンドマークついてます。書籍化済、ダイジェスト化なし。
主人公がなんというか……本当に等身大の女子高生的年齢なだけに、読んでいてイラッとくる場面もちょっと(^ー^;;)
幼少期からのあれこれもあるのでしょうが、いわゆる鈍感系も過ぎるだろうというぐらいに、ヒーローのあからさまなアプローチをスルーや否定しまくっていて、お相手が不憫過ぎる……・゜・(ノД`)・゜・
No.165 (読書)


 10歳を全力で束縛しようとする25歳の伯爵次男。
2018年02月12日(Mon) 
本日の初読図書:
■10歳を全力で束縛しようとする25歳の伯爵次男。〜エンライ様と狩り。
 https://ncode.syosetu.com/n3276da/

三歳の誕生日に前世の記憶を思い出した、侯爵家の双子の姉妹。隣のベッドで眠っていた姉は、いきなり叫びだした。
「何で私がリュールなのよ! 本来なら私がミーニャであるべきでしょう!? あのゲームで描かれていた様に第3王子と結婚して王妃になるのも、エレーナ学園で逆ハーレムを作るのも私であるべきよ! なのに、何で私がリュールなの! 爺共の勝手な約束でツヴェイン伯爵家の馬鹿な脳筋の四男に嫁ぐなんて!絶対に嫌!」
どうやら姉 ―― リュールは現状を乙ゲーの世界への転生だと把握したようで、そんなマシンガントークをかましている。
「何で私がお前を虐めて追放されなきゃならないのよ! そうだわ! 反対になれば良いのよ! 私がお前の行動をそのまま実行すれば良いんじゃない! 私が明日から賢くて儚げで控えめな、花や自然を愛する、純粋な良い子になれば良いのよ! 私って天才ね♪ あの馬鹿はお前にあげるから安心して。それじゃあ、おやすみ〜♪ 子供でお馬鹿なミーニャ」
一方的にそんなことを言って、再び寝てしまう。彼女の独り言をまとめると、彼女はこの世界についてある程度の知識があり、妹 ―― ミーニャは王子様と婚約して学園で逆ハーレムを築き王妃になる。そして姉の方はいろいろやらかして追放の挙句、伯爵家の脳筋四男と否応なく結婚させられる、と。
それを知った、既に精神年齢が大人になっているミーニャは思った。
面倒くせぇーーー!!
王子様の婚約者なんて、大金もらってもやりたくない。淑女教育とか周囲の目とか大変だし、女の戦いもごめんだ。
それぐらいなら馬鹿な脳筋四男とやらの嫁の方がいい。姉が王家に嫁ぐのであれば、その四男とやらを婿に取ることになるだろうから、自分が領地の運営を担当して、脳筋は領地の魔物狩りや、自警団の稽古にでも行かせていればよろしかろう。
そう決めた彼女と姉は、翌日から己の目的に向けて邁進し始めた。
姉は母のもとで立ち振る舞い、マナー、国の歴史、お花、ダンス、お茶会の主催者としての心得、流行の研究といった淑女教育を受け。
妹は父のもとで、魔法や剣や領地の運営を学びつつ、前世で培った料理の腕を磨き直す。
そうして迎えた、十歳の誕生日。祝いの席で発表されたのは、姉のリュールが王子様の、妹のミーニャが伯爵家の次男の、婚約者に決まったということ。
【何で次男? ゲームと違うじゃない。……ああ、ミーニャが変になったからバグったのか。フフフっ あんなオッサンが相手とか笑える】
小声でそんなことを呟いている姉をよそに、ミーニャは目を輝かせていた。
何故なら、分厚い筋肉に潰れた耳と鋭い目付きをして、口元がへの字に歪んでいる厳つい顔のオッサン ―― にしか見えない二十五歳の青年は、モロに彼女の好みどストライクだったのである。


悪役令嬢……を姉に持つ妹に転生した主人公が、ヒロインなんてごめんだわとさっさと姉に譲り渡し、領地運営に役立つよう努力邁進した結果、性格を変えすぎて婚約者が年下の少年から15歳年上の筋肉野郎に変わってしまいました。しかも相手はかなりストーカー気味に執着してきてます。でも自分も同じぐらい相手が好きだから問題ないよね★ なお話。連載中かつ半年以上更新止まってます。
見た目四十代の脳筋男(25歳)と、早熟で聡明だと認識されている中身は三十代の少女(10歳)が、婚約発表翌日にもう結婚しちゃってラブラブビーム振りまきまくりという、非常に犯罪臭いところがなんともかんとも(苦笑)
狂犬というか凶犬と言っても良さげな相手を、大型犬みたいで可愛いvv とか思ってる主役も相当にアレな精神構造してるよなと、一周回って面白いというか。
あとお父様とその悪友の領主補佐のキャラが楽しいです。
姉と母? なんかもうよその世界で好きにやってて下さいというか、いつかザマアされてね、主役達に関係ない場所でって感じです。
No.155 (読書)


 悪徳領主ルドルフの華麗なる日常
2018年02月04日(Sun) 
本日の初読図書:
■悪徳領主ルドルフの華麗なる日常〜56 悪徳領主の慈善事業
 https://ncode.syosetu.com/n6464dj/

魔の領域に囲まれた、最果ての地、ファーゼスト領。その土地を治めているファーゼスト辺境伯一族には、恐るべき秘密が存在していた。かの一族の初代は、はるかな昔、神々によって封印された大悪魔を見つけ出し、人々の怨嗟を捧げることで富と名声を得るという契約を結んでいたのだ。
かくして魔の領域を領地として得たファーゼスト家は、子々孫々この秘密を受け継ぎ、屋敷の地下に存在する悪魔へ負の感情を捧げるべく、代々悪事の限りを尽くしていた。
ことに現当主ルドルフ=ファーゼストは、若いながらも傑出した、王国内でも知らぬ者はないと言われる程の存在である。
黒麒麟とすら称される彼は、放っておけば勝手に増える平民(かちく)を、適当に召し上げては他の土地へ売り飛ばし、他の貴族から金貨1万枚を貸してくれと頭を下げられれば、5万枚にして返せという契約書を叩きつける。飢饉による不作から食糧援助を願ってきた貧乏貴族へは、豚の餌ならくれてやろうと毒の芋を売りつけ、領内で暗躍する麻薬組織に密かに渡りをつけては、人々を虜にする『魔法の白い粉』を入手する。
悪徳の限りを尽くす領主の元には、今日も富と名声と人々の『涙』が集まってくるのであった(※嘘は言っていない)。


領主視点と他者視点が交互に語られてゆく、一種の勘違いモノ(笑)
基本は読み切り連作で、アース・スターノベルから書籍化済。ダイジェスト化なし。
普通の勘違いは、特に考えなく適当なことをやったら良い方向に勘違いされて……というパターンですが、こちらの場合、積極的に悪事をしようと画策し、当人自身その悪事が成功したと思っているのに、第三者から見ると、どれもこれもが素晴らしい善行にしか思えない結果に収まっているという感じ。
それがルドルフだけではなく先祖代々の傾向で、当の大悪魔からすら「この一族は毎回、予想の斜め上を行く」「因果を捻じ曲げるかのごとく、我が儘放題、好き勝手する度に、方々から感謝の念を集めまくる」と評される始末ww
なまじ当人がものすごく真面目に悪事を働いているだけに、なぜそれに気付かない!? と、だんだん笑えてきます。ってか執事さんとかは、どこまで判ってルドルフに従ってるんだろう……ドクイモのくだりあたりからして、彼もやっぱり代々の当主をただのツンデレだと思ってるのかなあ(苦笑)



……そして、
最近、オンライン小説はもっぱら、読み上げアプリ使って読んで(聴いて)いるのですが。
テキスト読み上げに使用している Android タブレットの、イヤホンジャックが壊れちゃいました _| ̄|○
イヤホン自体には問題ないのに、どれを挿しても音が聞こえてこない…… Bluetooth イヤホンが充電切れになったら、その充電が終わるまでの最低一時間は、有線イヤホンが頼みの綱だったのに(しくしくしく)
車の廃車と言いこれと言い、ダメージが続く……
No.133 (読書)


 落ちこぼれ☆1魔法使いは、今日も無意識にチートを使う
2018年01月28日(Sun) 
本日の初読図書:
■落ちこぼれ☆1魔法使いは、今日も無意識にチートを使う〜第二部50話
 https://www.alphapolis.co.jp/novel/799347763/880141742

15歳で受ける成人の儀式によって、神々からの祝福を受け、その力の一端を下賜される世界『レムシータ』。
祝福はスキルとアルカナの付与という形で与えられる。スキルはその名の通り、生きるのに役立つ様々な技術に補助を与えてくれるもので、スキルのあるなしでは、関連する仕事の能率や質がまったく変わってくる。すなわちそれは、神々から示される、その人間がどのように生きるかの指針だとされた。
そしてアルカナとは。それは☆の数によって表される、神々からの期待だと考えられている。その人物が『世界』に対してどれほどの影響を及ぼすかによって、1〜5まで段階づけられているものだ。
故に☆の数は、その人間の価値を示すものだと言われていた。社会的保証や物事の優先順位、就ける職業……それらすべてが☆によって左右され、☆1という結果が出ればその瞬間に、処刑や幽閉の処置が下されることも珍しくない。
神々から落伍者の烙印を押された者、生きる資格がないと考えられている者。それが☆1という存在である。
生まれながらに先天能力として、レアストル【魔法】を持っていた少年アストルは、魔法使いを目指して『バーグナー冒険者予備学校』に入学していた。実父と義父を早くに亡くした彼は、少しでも多くの金を稼ぎ、母と義妹を養っていきたかったのだ。
学校の出資者である、バーグナー伯爵お抱えの『ダンジョン調査団』に入ることができれば、母と妹と三人、領都で小さな家を持って暮らすことも夢ではない。
そしてダンジョン攻略に大きく貢献すれば、学園で知り合った伯爵の娘 ―― ミレニアとの仲を、認めてもらうことも可能だろう。
懸命に努力を重ね、『魔物学』、『動植物学』、『魔法薬学』、『地形学』、『医学』……あらゆる分野を片っ端から学び、彼は常に結果を出し続けた。成績優秀かつレアスキルの持ち主として、彼には周囲からも多くの期待がかけられていた。
しかし ――
「残念ながら君は不合格だ」
祝福の儀式による目眩も収まらぬうちに、彼に浴びせられた言葉はそれであった。
アストルに宿った☆の数は、たったの1。
書面の上でどれほど優秀な成績を上げていようとも、☆の数が1というだけで、彼は調査団への入団を許されなかったのである。それどころか即日放校が決まった。この世界では、ごく当たり前の対応である。むしろその場で叩き出されたり、殺されなかっただけマシであろう。
かくしてアストルの人生計画は、その初期段階で完膚なきまでに叩き潰されたのだった。
☆1《のうなし》の身では、就ける職業などほとんど存在しない。仕方なく彼は冒険者ギルドへ向かった。幸いにも魔法はある程度使えるし、これまで身に着けてきた薬学などの知識もある。冒険者登録は☆1でも可能だ。他者とパーティーを組んだりダンジョンに潜ることはできないだろうが、それでもギルドに居つきの治癒魔術師として、冒険から戻って来た者達の手当てをするぐらいなら、なんとかなるはずだ。
そうしてギルドの片隅を借り、彼は治癒屋として地味に働き始めた。
それは、後に“魔導師《マギ》アストル”と称されこととなる少年の、最初の一歩で……


まあお約束の、ダンジョン攻略やらスキルやらでアレでアレな、無自覚チートで無双系。
現在第二部連載中。
本人は「金に汚い」とか「スキルなんてなくても、努力すればそこそこの技術は身につく。魔法なんて難解なパズルみたいなもんだし」とか言っていますが、周囲からしてみれば「相場を知らない、世間知らずのお人好し」「努力でどうにかなる訳ねえからスキルなんだろう、何言ってんだこいつ」って感じです。
やたらと「自分は☆1(のうなし)だから」と卑下しまくりつつ、☆5でもできない無茶を平然とかますので、周囲との認識差がなんともはや(苦笑)<初めての小ダンジョン攻略でボスを一撃殺とか
そんな彼の☆判定が何故1だったのか……そのあたりの謎は、いずれ明らかになるのかどうか。
とりあえず、スキルやレベル表記の回数とかは少なめなので、そこまでウザくはないんじゃないかと。あと逆ハーの気配もありますけど、一応いまのところ当人は一人相手に絞っていて、他の女性はスルーだけじゃなくきっぱりはっきりお断りを入れています。ただ周りの押しが強すぎるから、この先どうなるかは未知数ですが……
No.110 (読書)


 異世界クイーンメーカー 〜わがままプリンセスとの授業日誌〜
2018年01月27日(Sat) 
本日の初読図書:

あらすじなどは、WEB版を読んだ時に解説しているので割愛。
2018/01/27 現在、WEBでは29話まで掲載されていますが、この書籍だとそのさらに先まで読めます。WEB版(〜29話目)がP222までで、設定資料などを除いたエピローグ最終ページがP274です。50Pちょい先読みできる訳ですね。
さらにWEB版ではさらっと流されていた、クロツハルトがトリップした時の事情も冒頭十数ページほど加筆されていますし、店舗購入特典や巻末URLから行けるアンケートに回答すると読めるSSなどもあるので、仮にWEB版が最後まで掲載されてから購入したとしても、お得感はあるんじゃないかとvv
あとやっぱり、各キャラの挿絵つき紹介と地図があると、内容が頭に入りやすいですよね……私、書籍版読むまで、最新話付近でクロツハルトが出張する理由になったギルベルム卿が、誰のことだか全然判ってませんでしたよ……(遠い目)

でもって、
最後まで読んで、作者様の計算しつくされたプロットと言うか、なにひとつ無駄のなかったあれやこれやに唸らせられましたですよ。いやあ、すごいわ。普段の何気ない雑談とか、しばしば横道に逸れがちなクロツハルトの授業、それらがラスト50ページでいっきに収束していくことの気持ちよさときたら!
クロツハルト ―― 黒津遥都という名前が、フルネームでなんか外国語っぽく聞こえるようにこじつけてあるなあとか思っていたら、最後の最後でまた楽しい仕掛けをしてくれているしww
って、そう言えばこの作者様の作品で、トリップ(あるいは転生)前の名前が明らかになってるの、クロツハルトさんだけだなあ……

ちょっと意外だったのは、カルツ院長が思ったより若いイケメンだったことでしょうか。
いや確かに「背の高い眼鏡の青年」って書かれてはいたんですけど、なんというかもうちょい年配でもっさり系を予想してました。だって院長先生っていうからさ……

ともあれこれ一冊で、ちゃんとストーリー的な区切りはついています。タイトルにも「1」の数字はついていませんし。
ですが作者様のツイッターいわく、「売れなければ2巻は出ないし、マリシェ姫がクイーンになるとこまで行けないのです」とあるので、つまり売れれば2巻目が出るということ。
さあみんな、お布施をしに行こうぜ★


……ただ、巻末にQRコードとURLが載っている、アンケート解答したら読めるよな書き下ろしSS「マリシェの放課後」は、私の Android スマホやパソコンでは対応していませんでした(´・ω・`)
何度アクセスしても、ページが存在しませんって出るんや……
まあ最終的には長兄の iPhone 借りて、なんとか読みましたけど……読んでなくても本編には関わりのない小ネタだけど……ああ、こうして少数派は淘汰されていくのね……・゜・(ノД`)・゜・
No.108 (読書)


 洒脱なマフィアは素朴な花を愛おしむ
2018年01月22日(Mon) 
本日の初読図書:
■洒脱なマフィアは素朴な花を愛おしむ
 http://ncode.syosetu.com/n1716cg/

■真面目な刑事は洒脱なマフィアに狙われる
 https://ncode.syosetu.com/n2816co/

スラム街で生まれた少女は、10歳で母を失い餓死寸前にまで追いつめられた。たった一日の食事代で良いから稼ぎたいと身体を売ろうとし……そこでぶち当たったのは変態性犯罪者。路地裏に引きずり込まれ殺されようとしていた彼女を救ったのは、後に裏社会のトップに立った男だった。
それから8年。無能な領主を追い落とし裏社会からその地を支配するようになった彼のおかげで、スラム街は変わった。未だに貧しい人々は存在しているが、それでも力を合わせて何とか生きていけるような明るさがそこにはあった。
男 ―― クロードは、本当に有能で、若く、美しく、素晴らしい人間なのだ。たとえ裏稼業の人間だと知っていても、彼を慕う者はいくらでもいる。
少女 ―― アイリーンは、クロードの庇護のもと暖かな居場所と充分な食事と教育を与えられ、すくすくと育っていた。ボロボロに痩せ細っていた小さな身体も、いまや立派な女として成長したと、彼女は信じている。
たくさんのものをくれたクロードを、アイリーンはとても大切に思っていた。彼女にとってクロードは、いくら感謝してもしきれない、宝物のようなものだ。だからどうしても、彼に恩を返したい。彼の役に立ちたい。そして叶うものならばいつか、彼の周囲に控える美しい女達のように、彼を支えるひとりとなれたならと夢見ていた。
そんな彼女が選んだのは、クロードが経営する店に勤めることだった。
そこは《黒蝶の翅を休める泉のほとり》。美しい《蝶》が一夜の恋のお相手として、男達に色鮮やかな艶夢を見せる ―― 高級娼館である。どんな客が来ても対応できるよう、身だしなみや礼儀作法を身に着けた《蝶》達は、強制されて身体を売ることはしない。必要な金さえ出せば誰でも利用することの出来る店でありながら、そこにいる女性と一夜を共にすることが出来るかどうかは、あくまで客の努力と彼女達の気分次第。それでも多くの男が会話を楽しみ、あわよくばそれ以上の関係になれることを期待して通い詰める。そこはそんな店であった。
18歳になってすぐ、コネではなく実力で《蝶》となることができたアイリーンであったのだが……


えー……粋でお洒落な紳士系マフィアと、ちょっと天然入った一途な少女の、スレ違いまくりな両片思いと言うか。
ぶっちゃけ保護者を長く続けすぎて、今さらどうやって掌中の珠を口説けば良いのか判らないヘタレ男と、それを生暖かく見守る周囲的なお話です。短編2本。
事情知らずに巻き込まれちゃった、人の良い刑事さんがひたすら気の毒……だけど、それなりに報復もしてるみたいなので、その後どうなってるのかを想像するとニヨニヨしてしまいます(笑)
No.95 (読書)


 トカゲ主夫。
2018年01月16日(Tue) 
本日の初読図書:
■トカゲ主夫。 〜トカゲ主夫。発売記念短編:わらびもち
 https://ncode.syosetu.com/n1535dt/

世界を滅ぼす『災厄』と予言され、生まれた落ちたその瞬間に、異界へと封じられた存在。
ひたすらに過酷で、生物すらいない荒廃した大地と毒沼だけがある世界に送り込まれた『彼』は、己が何者かも知らぬまま、ただひたすらに存在し続けていた。己の中に感じる空虚さを埋めるように、周囲にあるものを片っ端から口に入れ、噛み砕き呑み込みながら。
そうして気がつけば、その世界はすっかり無くなってしまっていた。
足元に残った大地の最後の一口をかじって終わらせた彼は、別の世界へと移動することにする。
彼を追放し、そうして数百年に渡り監視し続けていた世界の者達は、唐突に起きた『災厄』の消滅にパニックを起こした。星をも喰らい尽くす、恐るべき災厄 ―― “星蝕(ほしはみ)”は、これまで何も知らなかったからこそ、異界で大人しくしていたのだ。しかし消えたその先で知恵をつけ、己を煉獄とも呼べる過酷な環境へ追いやった者達がいたのだと、気がついてしまったら ―― ?
今度こそこの世界は、完膚なきまでに滅ぼされるだろう。
全力を上げて災厄の行方を探す彼らを余所に……己が何者かも知らぬ『彼』は、まったく知らない場所にいた。
硬くのっぺりとした地面に立ち、暗くはあるが、小さな光がたくさん瞬く澄んだ綺麗な空を見上げる。
空気に混ざるのは、毒の沼とは似ても似つかぬ、ほっくりと甘い匂い。
ゆっくり歩きだそうとした彼の背後で、カラリと何かが開く音がした。そうして差し込む、明るい光。
「私んちのベランダに、でっかいトカゲがいる」
初めて聞く自分以外の生き物の声は、とても暖かく感じられて……


ある意味、逆トリップとでも言うのでしょうか?
次元の壁を超えてきた最強ドラゴンが、現代日本で一人暮らしするアラサー女性の元へ転がり込んで、ほぼほぼペットとしてひたすら美味しいご飯を食べつつ、まったりしているお話です。ちょびっと恋愛風味も。
書籍化済で、現在第一部完結したところで更新停止。書籍も続刊はなしとのこと。
と言うかこの作者さん、随分前に良いところで更新停止になってた「兎偽姫の憂鬱」書いた方だったんですね……道理でトカゲさん側のほのぼのサイドとは裏腹に、元世界の方が殺伐としていると。
トカゲさんを災厄呼ばわりして過酷な世界に追放した側では、それはもうめっちゃシリアスかつ人の命が軽い感じでいろいろと起きているんですが……まあ気持ちは判らなくもないものの、トカゲさん側に感情移入してしまう読者としては、なんかもう身勝手すぎて滑稽さすら感じるというか。
まあ、エレハルドさんは先達に押し付けられた役割を精一杯こなしつつ、ちゃんと誠意を見せてくれたし(脳内ドロップキックで一気に印象が変わったww)、堅物ゲーティアさんも良い味出していたので、その二人に関しては情状酌量もできるんですけど……でもなんかこう、なあ。
あと、トカゲさんがなぜこっちではミニマムになっていたのかの説明がないのがちょっと。
もしもトカゲさんが元のサイズで現代日本へ現れていたら、きっとまったく違う未来になっていたと思うんですよね……
No.78 (読書)


 コミック シャーロック・ホームズ The BEST
2018年01月08日(Mon) 
本日の初読図書:

JETさんによるシャーロック・ホームズのコミカライズ。総集編ではありませんが、描き下ろしや単行本未収録作を多く含む、お得なコンビニ廉価版です。
未収録作品に関しては、「緋色の研究」128P、「ボヘミアの醜聞」52P、「曲がった男」58P、「赤毛連盟」42P、「踊る人形」56Pと半分以上。
他のも「まだらの紐」、「銀星号事件」、「青い紅玉」、「瀕死の探偵」、「六つのナポレオン胸像」と、ファンにはたまらないラインナップvv
JETさんのツイッターいわく、作品の並び順を作中年月に合わせてあるそうです。
ああ、やっぱりJETさんのコミカライズは、原作に対する『愛!』が溢れてますねえ(しみじみ)
一気に読むのがもったいなくて、少しずつじっくりページをめくっていたら、年をまたいでしまいました。
「緋色の研究」は、言わずと知れたホームズさんとワトソン先生の出会い話。
なんとホームズ先生、28歳ですよ。
以前フリートークで、うっかり御大(ホームズさんのこと)を年配に描き過ぎては、担当さんに修正液で皺を消されるとか仰っていたJETさんですが、さすがに28歳ともなると若い! ワトソン先生もまだ(当社比)細身で、ああ過去話なんだなあとしみじみと。まあそれでも、一般的な少女漫画に比べると、どちらもしっかり大人の成人男性なんですが(そこが良い)。
そして知らない人なら「腐った目で解釈してるんじゃねえよ」と一蹴しそうな、でも実はしっかり原作に存在している記述「このホームズ、自分の推理術を賞賛されると、まるで美貌を褒められた小娘よろしく、はにかんでしまうのである(深町眞理子 訳)」と頬を上気させるホームズさんも、ちゃんと成人男性の姿でしっかり描かれている外さなさvv
懸念していた第二部(犯人による動機の告白)も、ちゃんとそれなりにページを割いて描写されていました。モルモン教についての、コナン・ドイルの誤った認識が云々という注意書きつきで。 ……うん、正直原作でも、この話の流れだと最初に約束破ったのあんたらの方じゃんっていう思いがなくもないんですよね(苦笑)
あ、毒薬のテスターが、そこらへんで捕まえてきたドブネズミになっていたのは、やはりさすがに原作通りだとまずかったのかww
「ボヘミア〜」では馬丁に変装するホームズさんや、時計の鎖につけたコイン。そしてラストシーンの男装してすれ違うアイリーン・アドラーと、やっぱりファン心をくすぐる描写が随所にあります♪
「この婦人と陛下とでは、確かに釣り合いが取れません」という、一見陛下を立てているようでディスりまくりな発言もバッチリですし(笑)
……ただ最後にホームズさんが時計を引き出しにしまう場面で、鎖の先にコインがついてないように見えるのがちょっと。金具の形も他のコマとは違っているようなんだよなあ……?

って、ひとつひとつ書いていたら、ものすごく長くなりそうなので、とりあえずこのへんで(笑)

そうそう、この緋色〜やボヘミア〜を含めて今回初読だった作品は、コンビニペーパーバックが初出だという理由からか、猟奇描写が少なめだったと思います。
JETさんってホラー雑誌出身なせいか、作品によっては死体とかすごい描かれ方するんですよね……六つのナポレオン〜とか瀕死の探偵とか、うっかり子供が読んだらトラウマ化するかも……(汗)
No.55 (読書)



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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
最近は小物作り(主にタティングレース)などにも没頭しています。

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