麗子の風儀〜悪役令嬢と呼ばれましたが、ただの貧乏娘です
2020年02月05日(Wed)
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読書記録: ■麗子の風儀〜悪役令嬢と呼ばれましたが、ただの貧乏娘です 〜75 https://ncode.syosetu.com/n9183fj/
由緒正しき九条院家の一人娘 麗子は、天涯孤独の貧乏娘だった。二ヶ月前に死んだ祖母は生活能力皆無な我儘お嬢さまのまま年を取り、最後は痴呆まで発症してひどい状態であった。母親は麗子を産んですぐに亡くなったそうで、父親は無茶な投資で財産を食いつぶしたあげくに行方不明。 気位の高い祖母は、麗子に対し九条院家のお嬢様として相応しい教育を施そうと、二間しかないオンボロ借家に無理やりピアノを置き、ダンスもマナーも語学も徹底的に叩き込んだ。家が没落しても唯一人残った女中のフキは、彼女達の面倒を見ながら家事や炊事を教えてくれた。 そんなフキも祖母の死と同時に倒れ、病院に駆けつけた家族によって「二度と関わるな!」と引き離されてしまう。 ボロ屋にただ一人残された麗子は、それでもなんとか名門明聖学園の高等部へ入学できた。大学受験時に名門校をいくつも受験し合格する、すなわち学園の進学率を上げることを条件に学費その他もろもろを免除され、返済不要の奨学金も支給されるという、特待生制度に合格できたためだ。月に5万円の奨学金。それだけあれば、麗子は充分に生きていける。 しかし入学式のその日、いきなり後ろから体当りされた彼女は、「悪役令嬢」と罵られた。なんでも桜田優里亜という体当りしてきた女生徒は、この世界が乙女ゲームの世界だと思い込んでいるそうで。前々からとある女生徒をヒロインと呼び、幾人かの人物を攻略対象と呼び、ヒロインとその中のひとりをくっつけようと奔走しては、問題行動を繰り広げているらしい。 意味の判らない妄想に取り憑かれた者を、むやみに刺激するのはよろしくない。祖母の介護でそれを思い知っていた麗子は、適当に話を合わせてやりつつ、当て馬令嬢と見なされている本郷沙羅や、その双子の兄弟で攻略対象の一人だという本郷双樹らと交流を深めていくのだが……
書籍化、コミカライズ済、ダイジェスト化なし。完結済。 夜中の三時まで掛かって、とりあえず第一部のラストまで一気読みました。あとは飛ばして続編最終話も流し読みしたところ、個人的に推しだったキャラとくっついてくれたようで、ちょっと一安心。やっぱりね……ハイスペックだろうが癖のありすぎるイケメン連中よりも、穏やかで常識があって趣味も合う人が良いと思うんだ(苦笑) 話の内容的には、最初はギャグかと思いきや、明らかになる麗子の過去周りがめっちゃヘヴィというか、麗子の一人称で進んでいたのでなかなか判らなかった、彼女の祖母と女中フキさんの歪みっぷりが明らかになるにつれて、とにかく一段落つくところまで読み止められませんでした(汗) ネタバレると、麗子さん思いっきし虐待受けてました。ただし本人にはそれが当たり前の生活だったので、自覚がなかった、と。洗脳怖い。 祖母(享年102歳)やフキさんなどはガチ戦時中世代で、彼女達の過去も壮絶なんですが、だからといって彼女らやその被害を受けた父親が麗子さんにした仕打ちは許されないレベル。というか、主役の周囲の大人にまともなのがいねえ(−ー;)
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No.1808
(読書)
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プロフィール |
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
最近は小物作り(主にタティングレース)などにも没頭しています。
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