よしなしことを、日々徒然に……
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 聖なる乙女は竜騎士を選んだ
2019年03月22日(Fri) 
読書記録:
■聖なる乙女は竜騎士を選んだ
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魔物の脅威から国や人々を守るために、神殿に籠もって結界を張り、竜騎士達の武器に祝福を与える「聖乙女」の存在が必要不可欠な世界。8歳の頃に聖なる力に目覚めた少女ルシアは、歴代最高の聖乙女として、実に16年間を神殿で過ごしてきた。
後輩の聖乙女達はみな、15〜6にもなると力を失い神殿を去ってゆく。しかし24歳になっても未だに強い力を持ち続けるルシアは、すっかり婚期を逃した婚き遅れと化していた。それでもようやくお役御免となった彼女に、国王は多額の報奨と、そして伴侶探しを約束する。
もはやこの歳ではまともな結婚相手など望めないだろうとやさぐれ気味だったルシアは、言うだけならただだと冗談半分で口にした。
「もし許されるならば、竜騎士様を希望します」
空を自由に舞う竜を乗りこなし、世界中を駆け回る誇り高い騎士。国内でも十二人しか存在しない彼らは、国王にすら頭を垂れる義務はなく、法律にさえ縛られることがない存在だと言う。そんな彼らに対し、いくら国王でも命令などできないはずだから、と。
そこには十六年間、自分がどんなに願っても得られなかった自由を持っている彼らに対し、嫉妬する思いも存在したのだ。
誇り高い竜騎士様が、婚き遅れの元聖乙女なんかとの結婚など受けるはずがない。そう確信していたルシアだったが、しかし国王は本当に竜騎士との婚約を認めてしまった。
相手は竜騎士の中でも最年少の青年、カイオ。ルシアよりも四つも年下、弱冠二十歳の若者である。
そんな彼は、ルシアに対して吐き捨てた。
「俺たちは竜騎士になるために、長年血の滲むような努力をしてきた。それが、生まれながらに聖なる力を持っているだけで、何の努力もしていないあんたに、なぜ俺の将来を決められなければならないんだ?」
「わかった。あんたと結婚してやるよ。死ぬほどの努力をして竜騎士になったのに、行き遅れの女のせいで、これから恋人を作って、しばらく付き合ってから幸せな家庭を築くというささやかな夢さえ砕かれた。だが、俺との結婚を断って他の竜騎士を望まれたりしたら非常に困る。先輩たちは皆既婚者なんだ。独身の俺で手を打っておけ」
と。
そんなこんなでひとまず同居を始めることになった二人だったが、聖なる力を持つ代わりにいっさいの魔力を持たず、また私物の所持すら許されなかった神殿で人生の大半を過ごしてきたルシアは、家事どころか、家の明かりひとつ点けることもできなくて ――


強制婚約から始まるすれ違い気味な両片思い。中編で完結済。
↑のようにピックアップすると、ルシアがめっちゃ気の毒でカイオがすごく嫌な奴っぽいんですが……いや実際、ルシアは自覚ないだけでものすごくアレな境遇にあったと思うんですが……カイオはちょっと青くて思い込み激しいだけで、普通に良い人です。
出会った最初のその日から、神殿から出ることすら許されなかったせいで、うまく歩けないルシアにきちんと速度合わせてくれてますし。そしてそんな環境で育ったルシアが、ちゃんとそれに気づいてるのがまたすごい。
っていうか、時おり挟まるカイオ視点で見ると、この人包容力と順応力高すぎないか……?
なおルシアが自分の規格外能力と同情するしかない境遇への自覚がないためか、話の雰囲気もかなりほんわかしています。あれでちょっとやさぐれる程度で済んでいたルシア、マジ聖女……
最終的に、二人が幸せラブラブ馬鹿ップルになったのは非常に良いことですが、しかし国の都合で人生の三分の二が軟禁生活になったルシアと、自由とされてはいても柵からは逃れられないカイオさんに、厄介事もろもろ全部押し付けやがった国、特に国王は、もう少しいろいろ制度を考えろと声を大にして言ってやりたいです。
No.1113 (読書)

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 プロフィール
神崎 真(かんざき まこと)
小説とマンガと電子小物をこよなく愛する、昭和生まれのネットジャンキー。
最近は小物作り(主にタティングレース)などにも没頭しています。

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